映画『五人ライダー対キングダーク』(1974年7月25日公開 29分 東映)
映画『五人ライダー対キングダーク』は、子ども向け映画興行『東映まんがまつり』の一編として公開された、東映の中編映画作品。
特撮 TVドラマ「仮面ライダーシリーズ」第3作『仮面ライダーX 』(1974年放送)の劇場用オリジナル作品。この年3月の『東映まんがまつり』春興行では、TV シリーズ第3話『暗殺毒ぐも作戦!!』をシネスコサイズにトリミングしたものがブローアップ上映されたが、劇場用完全オリジナルとしては本作が初となる。
本作の制作された1974年は、シリーズ第1作『仮面ライダー』(1971~73年放送)が巻き起こした「変身ブーム」がピークを過ぎ、『マジンガーZ』(1972~74年放送)に代表される「巨大ロボットアニメ」が新たに子どもたちの心を捉えており、『仮面ライダーX』にも、新しい大幹部として巨大ロボット「キングダーク」が登場することとなった。TV シリーズが「神話怪人編」(第1~21話)からキングダーク率いる「世界悪人軍団編」(第22~最終話)へと移行する転換期に制作された本作では、これを反映して前任の GOD大幹部アポロガイスト(すでに殉職しているため本人は登場せず)配下の「 GOD秘密警察」とキングダークの「悪人怪人」、またコメディリリーフの役割も持つ女子大生ヒロインのチコとマコが登場するなど、両編の設定にまたがる内容となっている。1974年夏の『東映まんが祭り』の正式タイトルも『フィンガー5と遊ぼう!東映まんがまつり』と題され、劇場ポスターでもメインに『マジンガーZ 対暗黒大将軍』が配置されるなど、時代の趨勢をうかがわせる苦境の中での上映となっている。
歴代仮面ライダー4名がゲスト出演し、1号はニューヨーク、2号はパリ、V3 はモスクワ、ライダーマンはタヒチから日本に駆けつけたと説明される。4人のライダーはすべて変身後の姿で行動し、クライマックスの GOD基地・奇岩城での変身シーンでも過去の映像が流用されているため、劇中でそれぞれの俳優による変身前の姿が新規に撮影されることはなかった。
ライダーマンは『仮面ライダーX 』の前作『仮面ライダーV3 』で死亡したとされていたが初めて生存が確認され、本作が正式な「復帰作」となった。なお、『仮面ライダーX 』の製作当初の企画では、ライダーマンは夏までに復活して Xライダーのサポート役として準レギュラー出演する予定だった。しかし、ライダーマンを演じていた山口暁が別の特撮ヒーロー番組『電人ザボーガー』(1974~75年放送 フジテレビ)に主演中だったために撮影スケジュールが調整できず、ライダーマンが登場する予定だった脚本には代わりに仮面ライダーV3 がゲスト出演することになった。Xライダーにマーキュリー回路を装着させて「大変身」モードに強化改造する人物が仮面ライダーV3 であるという点にキャラクター設定上の無理があるのは、もともとその立場を科学者である結城丈二(ライダーマン)が担う予定だったからである。
また、ライダーマンのテーマソング『ぼくのライダーマン』が『仮面ライダーX 』のソングアルバムで初収録された経緯も、単に楽曲製作が『仮面ライダーV3 』のソングアルバムに間に合わなかったというだけではなく、『仮面ライダーX 』に再登場するという予定があったためである。
ちなみに、本作の劇中でライダーマンは、「俺の名は仮面ライダー4号!」と名乗り、本来の右腕ではなく、なぜか左腕にカセットアーム(パワーアーム)を装着している。
アクション面では、トランポリンによるジャンプ撮影が、すべて屋内のホリゾントを背景に行われていて、カットによってはスタジオの天井が写り込んでいる。物語の構成はかなり駆け足で省略されており、作中で言及された GODの「カラカラ作戦」も具体的に発動することはなかった。
なお、「仮面ライダーシリーズ」の劇場版はこの後も1975年に『仮面ライダーアマゾン』と『仮面ライダーストロンガー』が『東映まんがまつり』内で上映されるが、いずれも TV版をブローアップしたものであり、劇場用オリジナル作品は本作から6年後の1980年3月に公開されたシリーズ第6作『新・仮面ライダー(スカイライダー)』(1979~80年)の劇場版『8人ライダー VS 銀河王』まで待たなければならなかった。
あらすじ
日本壊滅を図る暗黒組織「 GOD機関」の新幹部キングダークの命によって、マッハアキレス、キマイラ、ユリシーズ、ジンギスカンコンドル、ガマゴエモンの再生改造人間部隊5人が活動を開始した。立花藤兵衛のもとでオートバイ訓練を行っていた神敬介(仮面ライダーX )は、ジンギスカンコンドルとガマゴエモンに襲撃される。2人を相手に仮面ライダーX に変身した敬介だが、その戦闘の映像はマッハアキレスとキマイラによって GODアジトに中継され、やがて信号弾が上がると、GODは撤退していった。敵の目的がつかめず、いぶかる Xライダー。
数日後のある晩、都内に住むエツ子とマサルの姉弟は、地下から響く不気味な声に目を覚ます。Xライダーに知らせようと、ひとりで外へ出たマサルの前に現れたのは、GOD の動きを探っていた仮面ライダー1号だった。その1号の様子を陰から監視するユリシーズ。翌朝、人間に化けたユリシーズは偶然に犬に吠えかかられて正体を現し、飼い主の少年を襲ったが、仮面ライダー2号が現れるとあっさり退却した。さらに、多摩川では奇妙な機械の箱を背負ったネプチューン、キクロプス、ヒュドラーを目撃した少年が襲われるが、そこにライダーマンが現れると、3人もまた退却してしまった。
一方、GOD 基地では雷鳴とどろく中ついに新型改造人間コウモリフランケンが立ち上がった。キングダークは立花藤兵衛の営む喫茶店COL に、メドウサ、鉄腕アトラス、火焔プロメテス、キャッティウスをさし向け、Xライダーを誘い出す。山中でコウモリフランケンと改造人間軍団に迎撃された Xライダーは必殺技「クルーザーアタック」でこれを退け、続いて藤兵衛たちを襲ったヘラクレス、パニック、鉄腕アトラスを、仮面ライダー1号、2号、V3 、ライダーマン、Xライダーの5大ライダーが勢ぞろいして撃退した。
その後、マサルとエツ子は地下から響く不気味な声から、東京中の水を枯らしてしまう「カラカラ作戦」という文言を思い出すが、エツ子がイカルスに拉致されてしまう。その生き血をコウモリフランケンのエネルギーとするため、エツ子ら若い女性たちは次々と GODに拉致されていたのだ。マサルの報告によって GODの計画を知った5人ライダーは GODのアジト「奇岩城」を突き止め、ここにコウモリフランケン率いる再生改造人間軍団と5人ライダーとの一大決戦が始まった。
登場する改造人間
コウモリフランケン
Xライダーを倒すために創られた、GOD 最強を誇る新型改造人間。両手に翼、背中に大砲を備え、空からの砲撃で Xライダーを襲う。本家フランケンシュタイン(の人造人間)のように、雷のエネルギーを浴びて蘇った。スパイコウモリを操り、若い娘たちの生き血をビーカーに集め、これを飲んでエネルギーとしている。
改造手術中から Xライダーに対して強い敵対心を持つ発言をしており、覚醒直後には目の前にいたキングダークに対等の物言いをして大砲を向けるなど、好戦的で傲岸な言動が目立った。Xライダーの必殺技「クルーザーアタック」を受けても動じない強度を持つ。
ジンギスカンコンドル、ガマゴエモン
モトクロス場で訓練中の神敬介を襲い、戦闘データを GODに中継分析させる。ロープを使った連携戦法で戦い、最終決戦にも参加する。
キマイラ、マッハアキレス
ジンギスカンコンドル、ガマゴエモンと Xライダーの戦闘の映像を、GOD秘密警察とともに中継車で基地へ送信する。
ユリシーズ
人間の男に化けて行っていた「カラカラ作戦」準備中に、偶然に大嫌いな犬に吠えかかられ、正体を現す。溶解ガスを噴射して犬を溶かした。仮面ライダー2号の必殺技「2号ライダーキック」を受けてもまったく動じず、余裕で退却する。のちに最終決戦に参加する。
ネプチューン、キクロプス、ヒュドラー
「カラカラ作戦」遂行のため、多摩川で準備工作を行っていた。背中に黒い機械の箱を背負っていたが、どういう機能を果たすものなのかは説明されなかった。のちに最終決戦に参加する。
鉄腕アトラス、メドウサ、火焔プロメテス、キャッティウス
東京都多摩区生田町にある立花藤兵衛の経営する喫茶店「 COL」に来店し、神敬介をおびき出す。出現しても4人並んでボックス席に座ってマコとチコの接客を待ち、店内の装飾をいっさい破壊せず神敬介が現れるなりすみやかに退出するなど、紳士的な対応に終始していた。鉄腕アトラスは同時進行の女性拉致作戦にも参加する。メドウサは初登場時は女性の改造人間だったが、本作では男性の声で話している。のちに最終決戦にも参加し、メドウサとキャッティウスはジンギスカンコンドル、ガマゴエモンの配下となって Xライダーに対峙した。
ヘラクレス、パニック
コウモリフランケンのエネルギー源にするため、鉄腕アトラスとともに通りすがりの若い女性を襲う。5人ライダーが到着すると退却した。最終決戦にも参加する。
イカルス
黒縁メガネをかけた会社員風の男性に化けて、エツ子とマサルに親しげに接近する。正体を現し、エツ子を拉致してコウモリフランケンの元へ移送した。
再生改造人間軍団
コウモリフランケンの指揮のもと、「奇岩城」で Xライダーを待ち受ける、キングダークの力で蘇った改造人間たち。上記の15名に加え、死神クロノス、アルセイデス、ケルベロスの総勢18名が復活した。これは、GOD機関が今作の時点までに創造した改造人間のほぼ全員(21名中18名)という陣容である。
主なスタッフ(年齢は上映当時のもの)
監督 …… 折田 至(40歳 2006年没)
脚本 …… 伊上 勝(43歳 1991年没)
音楽 …… 菊池 俊輔(42歳)
技闘 …… 高橋 一俊(31歳 1991年没)
主題歌
オープニング『セタップ!仮面ライダーX 』(歌唱・水木一郎)
エンディング『かえってくるライダー』(歌唱・子門真人)
主なキャスティング(年齢は上映当時のもの)
神 敬介 / 仮面ライダーX …… 速水 亮(24歳)
立花 藤兵衛 …… 小林 昭二(43歳 1996年没)
マコ …… 早田 みゆき(15歳 1976年頃に芸能界引退)
チコ …… 小板 チサコ(16歳 1986年頃に芸能界引退)
マサル …… 小塙 謙士(子役)
エツ子 …… 水の江 じゅん(23歳 1975年頃に芸能界引退)
飼い犬を散歩させる少年 …… 小松 陽太郎(子役)
ラジコンで遊ぶ少年 …… 山田 芳一(子役)
イカルス人間態 …… 森 裕介(28歳)
コウモリフランケンの声 …… 辻村 真人(44歳)
キングダークの声 …… 和田 文夫(45歳 2010年没)
仮面ライダー1号 …… 藤岡 弘(現・弘、 声の出演 28歳)
仮面ライダー2号 …… 佐々木 剛(声の出演 27歳)
仮面ライダーV3 …… 宮内 洋(声の出演 27歳)
ライダーマンの声 …… 林 一夫(声の出演 28歳)
栄光ある仮面ライダーシリーズの、「ある時期の終わり」を象徴する、非常に重要な作品だと思います、これは!
作品の勢いや華やかさで言えば、明らかにシリーズ前作と前々作に軍配が上がってしまうかもしれないのですが、『仮面ライダーX 』も果敢な挑戦が随所に見られる意欲作ですし、少なくとも、その唯一のオリジナル映画作品である本作は、単に失敗作と片付けてしまうには惜しすぎる重要なポイントがけっこうあるのです! それまでのシリーズのオリジナル映画3作に比べればトホホな部分もあるにはあるのですが、その反省は以降のシリーズにおける後輩たちに確実にリベンジしてもらっている!はず……
そんなこんなで、詳しい本文は、まったじっかい~。いつ?
映画『五人ライダー対キングダーク』は、子ども向け映画興行『東映まんがまつり』の一編として公開された、東映の中編映画作品。
特撮 TVドラマ「仮面ライダーシリーズ」第3作『仮面ライダーX 』(1974年放送)の劇場用オリジナル作品。この年3月の『東映まんがまつり』春興行では、TV シリーズ第3話『暗殺毒ぐも作戦!!』をシネスコサイズにトリミングしたものがブローアップ上映されたが、劇場用完全オリジナルとしては本作が初となる。
本作の制作された1974年は、シリーズ第1作『仮面ライダー』(1971~73年放送)が巻き起こした「変身ブーム」がピークを過ぎ、『マジンガーZ』(1972~74年放送)に代表される「巨大ロボットアニメ」が新たに子どもたちの心を捉えており、『仮面ライダーX』にも、新しい大幹部として巨大ロボット「キングダーク」が登場することとなった。TV シリーズが「神話怪人編」(第1~21話)からキングダーク率いる「世界悪人軍団編」(第22~最終話)へと移行する転換期に制作された本作では、これを反映して前任の GOD大幹部アポロガイスト(すでに殉職しているため本人は登場せず)配下の「 GOD秘密警察」とキングダークの「悪人怪人」、またコメディリリーフの役割も持つ女子大生ヒロインのチコとマコが登場するなど、両編の設定にまたがる内容となっている。1974年夏の『東映まんが祭り』の正式タイトルも『フィンガー5と遊ぼう!東映まんがまつり』と題され、劇場ポスターでもメインに『マジンガーZ 対暗黒大将軍』が配置されるなど、時代の趨勢をうかがわせる苦境の中での上映となっている。
歴代仮面ライダー4名がゲスト出演し、1号はニューヨーク、2号はパリ、V3 はモスクワ、ライダーマンはタヒチから日本に駆けつけたと説明される。4人のライダーはすべて変身後の姿で行動し、クライマックスの GOD基地・奇岩城での変身シーンでも過去の映像が流用されているため、劇中でそれぞれの俳優による変身前の姿が新規に撮影されることはなかった。
ライダーマンは『仮面ライダーX 』の前作『仮面ライダーV3 』で死亡したとされていたが初めて生存が確認され、本作が正式な「復帰作」となった。なお、『仮面ライダーX 』の製作当初の企画では、ライダーマンは夏までに復活して Xライダーのサポート役として準レギュラー出演する予定だった。しかし、ライダーマンを演じていた山口暁が別の特撮ヒーロー番組『電人ザボーガー』(1974~75年放送 フジテレビ)に主演中だったために撮影スケジュールが調整できず、ライダーマンが登場する予定だった脚本には代わりに仮面ライダーV3 がゲスト出演することになった。Xライダーにマーキュリー回路を装着させて「大変身」モードに強化改造する人物が仮面ライダーV3 であるという点にキャラクター設定上の無理があるのは、もともとその立場を科学者である結城丈二(ライダーマン)が担う予定だったからである。
また、ライダーマンのテーマソング『ぼくのライダーマン』が『仮面ライダーX 』のソングアルバムで初収録された経緯も、単に楽曲製作が『仮面ライダーV3 』のソングアルバムに間に合わなかったというだけではなく、『仮面ライダーX 』に再登場するという予定があったためである。
ちなみに、本作の劇中でライダーマンは、「俺の名は仮面ライダー4号!」と名乗り、本来の右腕ではなく、なぜか左腕にカセットアーム(パワーアーム)を装着している。
アクション面では、トランポリンによるジャンプ撮影が、すべて屋内のホリゾントを背景に行われていて、カットによってはスタジオの天井が写り込んでいる。物語の構成はかなり駆け足で省略されており、作中で言及された GODの「カラカラ作戦」も具体的に発動することはなかった。
なお、「仮面ライダーシリーズ」の劇場版はこの後も1975年に『仮面ライダーアマゾン』と『仮面ライダーストロンガー』が『東映まんがまつり』内で上映されるが、いずれも TV版をブローアップしたものであり、劇場用オリジナル作品は本作から6年後の1980年3月に公開されたシリーズ第6作『新・仮面ライダー(スカイライダー)』(1979~80年)の劇場版『8人ライダー VS 銀河王』まで待たなければならなかった。
あらすじ
日本壊滅を図る暗黒組織「 GOD機関」の新幹部キングダークの命によって、マッハアキレス、キマイラ、ユリシーズ、ジンギスカンコンドル、ガマゴエモンの再生改造人間部隊5人が活動を開始した。立花藤兵衛のもとでオートバイ訓練を行っていた神敬介(仮面ライダーX )は、ジンギスカンコンドルとガマゴエモンに襲撃される。2人を相手に仮面ライダーX に変身した敬介だが、その戦闘の映像はマッハアキレスとキマイラによって GODアジトに中継され、やがて信号弾が上がると、GODは撤退していった。敵の目的がつかめず、いぶかる Xライダー。
数日後のある晩、都内に住むエツ子とマサルの姉弟は、地下から響く不気味な声に目を覚ます。Xライダーに知らせようと、ひとりで外へ出たマサルの前に現れたのは、GOD の動きを探っていた仮面ライダー1号だった。その1号の様子を陰から監視するユリシーズ。翌朝、人間に化けたユリシーズは偶然に犬に吠えかかられて正体を現し、飼い主の少年を襲ったが、仮面ライダー2号が現れるとあっさり退却した。さらに、多摩川では奇妙な機械の箱を背負ったネプチューン、キクロプス、ヒュドラーを目撃した少年が襲われるが、そこにライダーマンが現れると、3人もまた退却してしまった。
一方、GOD 基地では雷鳴とどろく中ついに新型改造人間コウモリフランケンが立ち上がった。キングダークは立花藤兵衛の営む喫茶店COL に、メドウサ、鉄腕アトラス、火焔プロメテス、キャッティウスをさし向け、Xライダーを誘い出す。山中でコウモリフランケンと改造人間軍団に迎撃された Xライダーは必殺技「クルーザーアタック」でこれを退け、続いて藤兵衛たちを襲ったヘラクレス、パニック、鉄腕アトラスを、仮面ライダー1号、2号、V3 、ライダーマン、Xライダーの5大ライダーが勢ぞろいして撃退した。
その後、マサルとエツ子は地下から響く不気味な声から、東京中の水を枯らしてしまう「カラカラ作戦」という文言を思い出すが、エツ子がイカルスに拉致されてしまう。その生き血をコウモリフランケンのエネルギーとするため、エツ子ら若い女性たちは次々と GODに拉致されていたのだ。マサルの報告によって GODの計画を知った5人ライダーは GODのアジト「奇岩城」を突き止め、ここにコウモリフランケン率いる再生改造人間軍団と5人ライダーとの一大決戦が始まった。
登場する改造人間
コウモリフランケン
Xライダーを倒すために創られた、GOD 最強を誇る新型改造人間。両手に翼、背中に大砲を備え、空からの砲撃で Xライダーを襲う。本家フランケンシュタイン(の人造人間)のように、雷のエネルギーを浴びて蘇った。スパイコウモリを操り、若い娘たちの生き血をビーカーに集め、これを飲んでエネルギーとしている。
改造手術中から Xライダーに対して強い敵対心を持つ発言をしており、覚醒直後には目の前にいたキングダークに対等の物言いをして大砲を向けるなど、好戦的で傲岸な言動が目立った。Xライダーの必殺技「クルーザーアタック」を受けても動じない強度を持つ。
ジンギスカンコンドル、ガマゴエモン
モトクロス場で訓練中の神敬介を襲い、戦闘データを GODに中継分析させる。ロープを使った連携戦法で戦い、最終決戦にも参加する。
キマイラ、マッハアキレス
ジンギスカンコンドル、ガマゴエモンと Xライダーの戦闘の映像を、GOD秘密警察とともに中継車で基地へ送信する。
ユリシーズ
人間の男に化けて行っていた「カラカラ作戦」準備中に、偶然に大嫌いな犬に吠えかかられ、正体を現す。溶解ガスを噴射して犬を溶かした。仮面ライダー2号の必殺技「2号ライダーキック」を受けてもまったく動じず、余裕で退却する。のちに最終決戦に参加する。
ネプチューン、キクロプス、ヒュドラー
「カラカラ作戦」遂行のため、多摩川で準備工作を行っていた。背中に黒い機械の箱を背負っていたが、どういう機能を果たすものなのかは説明されなかった。のちに最終決戦に参加する。
鉄腕アトラス、メドウサ、火焔プロメテス、キャッティウス
東京都多摩区生田町にある立花藤兵衛の経営する喫茶店「 COL」に来店し、神敬介をおびき出す。出現しても4人並んでボックス席に座ってマコとチコの接客を待ち、店内の装飾をいっさい破壊せず神敬介が現れるなりすみやかに退出するなど、紳士的な対応に終始していた。鉄腕アトラスは同時進行の女性拉致作戦にも参加する。メドウサは初登場時は女性の改造人間だったが、本作では男性の声で話している。のちに最終決戦にも参加し、メドウサとキャッティウスはジンギスカンコンドル、ガマゴエモンの配下となって Xライダーに対峙した。
ヘラクレス、パニック
コウモリフランケンのエネルギー源にするため、鉄腕アトラスとともに通りすがりの若い女性を襲う。5人ライダーが到着すると退却した。最終決戦にも参加する。
イカルス
黒縁メガネをかけた会社員風の男性に化けて、エツ子とマサルに親しげに接近する。正体を現し、エツ子を拉致してコウモリフランケンの元へ移送した。
再生改造人間軍団
コウモリフランケンの指揮のもと、「奇岩城」で Xライダーを待ち受ける、キングダークの力で蘇った改造人間たち。上記の15名に加え、死神クロノス、アルセイデス、ケルベロスの総勢18名が復活した。これは、GOD機関が今作の時点までに創造した改造人間のほぼ全員(21名中18名)という陣容である。
主なスタッフ(年齢は上映当時のもの)
監督 …… 折田 至(40歳 2006年没)
脚本 …… 伊上 勝(43歳 1991年没)
音楽 …… 菊池 俊輔(42歳)
技闘 …… 高橋 一俊(31歳 1991年没)
主題歌
オープニング『セタップ!仮面ライダーX 』(歌唱・水木一郎)
エンディング『かえってくるライダー』(歌唱・子門真人)
主なキャスティング(年齢は上映当時のもの)
神 敬介 / 仮面ライダーX …… 速水 亮(24歳)
立花 藤兵衛 …… 小林 昭二(43歳 1996年没)
マコ …… 早田 みゆき(15歳 1976年頃に芸能界引退)
チコ …… 小板 チサコ(16歳 1986年頃に芸能界引退)
マサル …… 小塙 謙士(子役)
エツ子 …… 水の江 じゅん(23歳 1975年頃に芸能界引退)
飼い犬を散歩させる少年 …… 小松 陽太郎(子役)
ラジコンで遊ぶ少年 …… 山田 芳一(子役)
イカルス人間態 …… 森 裕介(28歳)
コウモリフランケンの声 …… 辻村 真人(44歳)
キングダークの声 …… 和田 文夫(45歳 2010年没)
仮面ライダー1号 …… 藤岡 弘(現・弘、 声の出演 28歳)
仮面ライダー2号 …… 佐々木 剛(声の出演 27歳)
仮面ライダーV3 …… 宮内 洋(声の出演 27歳)
ライダーマンの声 …… 林 一夫(声の出演 28歳)
栄光ある仮面ライダーシリーズの、「ある時期の終わり」を象徴する、非常に重要な作品だと思います、これは!
作品の勢いや華やかさで言えば、明らかにシリーズ前作と前々作に軍配が上がってしまうかもしれないのですが、『仮面ライダーX 』も果敢な挑戦が随所に見られる意欲作ですし、少なくとも、その唯一のオリジナル映画作品である本作は、単に失敗作と片付けてしまうには惜しすぎる重要なポイントがけっこうあるのです! それまでのシリーズのオリジナル映画3作に比べればトホホな部分もあるにはあるのですが、その反省は以降のシリーズにおける後輩たちに確実にリベンジしてもらっている!はず……
そんなこんなで、詳しい本文は、まったじっかい~。いつ?
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