どうもーん、こんにちは。そうだいです。今日もいいお天気ですねぇ。
昨日は久しぶりに東京に出て舞台を観てきました。4人組の演劇ユニットTHE REDCARPETSの第4回コント公演『意地悪』(作・演出 金房実加)です。
はい、コント公演ですね。およそ1時間半のうちに10個ほどのコントが詰まっているというお得な内容だったのですが、全体的にある1人の登場人物の脳内情景になっている?ともとれる構成になっていて、ひとつのまとまったお芝居としても楽しめました。
中心になっているのは4人の女優だったのですが、その他にも客演の女優が11人。え、11人!? 総勢15人の女優だけが織りなす濃厚な時間を目の当たりにしました。お客さんも、100人ほどが定員の会場だったのですが週末ということもあって満員になっていました。そりゃねぇ、コント公演はお客さんがいっぱい入ってて活気がなきゃ! やっぱりテンションが上がってる人を観るのは健康にいいやね。
どーでもいいことなんですが、その中のあるコントに、ルパン三世の一味が出てくるというものがあったのですが、それを観ていて少なからず感じいったことがありました。
「ルパン一味は、ファッションが命。」
そのコントに登場したのは、ルパン三世と次元大介、石川五右ェ門に銭形幸一警部といったおなじみの取り合わせ。全員の役を女優さんが演じていたわけなのですが、なぜか今回ふ~じこちゃ~んは不在でした。やっぱコントでも三次元化はムリなのか!?
さてその4人組なんですが、観ていてなんだかどうしようもなく違和感があったんだなぁ! いや、女優さんが男装しているからとかいうことなんじゃありません。別に姿形が似てないからでもない。とにかく、なーんかヘンなんです。
それで気がついたんですが、ルパン一味って、キャラクターにたいして衣装イメージの比重がものすんごくでかい!
そのコントのルパン一味は、ルパンが赤のロングジャケット、次元が黒っぽいスーツ、五右ェ門がハカマといった、もっとも有名な『ルパン三世 第2シーズン』のファッションを踏襲していたのですが、それぞれがビミョ~に違和感がある!
おおまかなところはアニメどおりなんですが、ルパンのパンツが黒、次元のシャツが茶色、五右ェ門の着物もハカマも黒っぽい灰色だったんだなぁ。全体的に明るくない……
ダミダミ! 明るい『第2シーズン』をやるんだったら、ルパンのパンツは白に近いくらいのうっすいグレー、次元のシャツは空色、五右ェ門の上下も白じゃなきゃいけないの!
すなおにコントに集中しておればよいものを……なまじ『ルパン三世』にいらなすぎるこだわりを持っていたために、気持ちが変なところに引っかかりっぱなしになってしまいました。そんなこと言われてもしょうがないよねぇ! 演じてる女優さんたちも早着替えとかしなきゃいけなかったんですから。
でも思わぬタイミングで、ルパンにすりこまれたイメージ演出の強固さを認識してしまいました。やっぱ、子どものころに見たものの印象ってのは大きいわ!
ちなみに、わたくしが最も好きなルパン一味のファッション組み合わせは、映画『ルパン三世 ルパン対複製人間』(1978年)のパターンです。ルパンのシャツの色が真っ黒だったりしてね、全体的に配色がダークなんですよ。お~れ~ェはル~パン~んだぁあぞォ~。
とかなんとか、それ以外にもいろんなことを考えることのできた今回観たコント公演だったんですが、会場は西武新宿線の下落合駅の近くにある劇場でした。あいかわらずシブチンの私は、高田馬場駅からひと駅分歩いて下落合に向かったのですが、あのへんの町並み、いいですねぇ!
高田馬場駅はやっぱり東京らしいにぎやかさがあったんですが、駅を離れるにしたがってだんだん閑静な住宅街といった感じになっていって、下落合についた時には、すでに町は大型スーパーや有名コンビニよりも八百屋さんや魚屋さんの似合う、昭和のかおりを色濃く残した風景に。細い道をちょっと歩いてみると、つき当たりに町工場のガレージがあったりしてね。西武新宿線じたいもまさにコンパクトな市電といったおもむきで、すぐに下落合の空気が好きになってしまいました。また行きたいんだけど……用事あるかなぁ。
そんな感じでしみじみニヤニヤしていたのですが、それと同時に私の心には、下落合のひなびた風景によって引き起こされたもうひとつの決意が浮かんでいました。
「そろそろ、桜木町に行く季節がちかづいてきたなぁ。」
桜木町。そうです、横浜の桜木町。
駅でいうとJR線の、東京側から見て横浜駅のひとつ向こうにある駅です。繁華街も近いですね。
私は毎年春ちかく、2月の恒例行事として、「JR横須賀線の新川崎駅あたりから桜木町駅まで歩くハイキング」というものをやっているのです。
「新川崎から桜木町まで」と言われて、みなさんはどう思われます? え、「なんで?」ですか。やっぱそうですよねぇ。
JR新横浜駅から桜木町駅までの、地図で見たごく簡単な直線距離は15キロあります。
実は、私はこの道のりに非常に強い思いを持っているんです。わかりやすく言っちゃえば、一方的なうらみです。しかも、完全に私のバカな失敗が原因のやつあたり! ほんとにバカなんです、わたし……
数年前のまだ肌寒い2月、私は桜木町で人と会って遊ぶという用事があったため、JR横須賀線にゆられて一路、横浜方面に向かっていました。
しかし当時の私は、おりあしく非常におサイフがスッカラカンなすかんぴんWalk状態におちいっていたため、「なにか支出をおさえられる節約法はないものか?」とハイエナのような眼をしじゅう光らせていた男だったのです。あれ、あんま今とかわんねぇか。
そんな私の脳裏によぎってしまったのが、「たっぷり桜木町まで電車に乗っていくんじゃなくて、途中の駅から歩いていって電車賃を節約する」という作戦だったのです。バカ……
そこで、せっかく乗っていた横須賀線を降りて死の行軍を開始してしまったのが、あの新川崎駅……
「大丈夫だよ、だって集合時間まで3時間もあるんだぜ! 新川崎、新子安、東神奈川、横浜、んで桜木町だよ。たった4駅ぶん歩くだけじゃ~ん。」
あの時、私は若かった……知らなかったのです、実際の距離が15キロもあったことを。途中で諏訪坂という山と言っちゃっていいようなアップダウンがあったことを。4駅ぶんは4駅ぶんでも、私鉄の4駅ぶんなんかじゃなくて「快速電車通過駅」の4駅ぶんだったことを……
リアルに「足が棒になる」とはどういうことかを、骨の髄まで思い知らされた1日になりました。血まめが、血まめが……また、おしゃれ気どっちゃって、持ってる中でいちばん重いブーツはいてっちゃったし……ギャー!!
所要時間、途中で道に迷ったこともあって5時間。
道のりの配分としては、最初の新川崎~新子安駅(途中でJR京浜東北線の鶴見駅を通過します)の、高架線とだだっぴろい平野だけが広がる風景が2時間。新子安~東神奈川駅の、予想外の山登りとはるかふもとに見える横浜の夜景を見て絶望的な気持ちになるくだりが2時間。そして、東神奈川からいっきに桜木町まで横浜の大都会をフラフラとさまよい歩く感じが1時間といったところでしたでしょうか。Oh!That's じごく。
当然ながら、その日の予定は泣いて断ることとあいなりました。
それでも悔しかったので、私はずいぶん遅れた時間にたどり着いたJR桜木町駅をまぶたに焼き付けてから引き返したのでした。もちろん、また新川崎駅までね……お金、なかったから!!
私、体調の悪い時には、この新川崎~桜木町のどっかの風景をランダムで夢に見ることがあります。まぁ……そりゃナイトメアにもなりますよ。
それからというものの、私はそんな「自分のバカさ加減」や「あの時のくやしさ」を再確認するためにも、毎年おなじ時期に「新川崎~桜木町ウォーク」を必ずやることにしているんだとさ。チャンチャン。
あと、楽しいハイキングをして、この道のトラウマな感じをさっさと取り払ってしまおうという魂胆も見え隠れしています。地獄の思い出は楽しさで上書き消去だ!
ほんとバカ……さーて、今年はいつ行こうかナ~。
昨日は久しぶりに東京に出て舞台を観てきました。4人組の演劇ユニットTHE REDCARPETSの第4回コント公演『意地悪』(作・演出 金房実加)です。
はい、コント公演ですね。およそ1時間半のうちに10個ほどのコントが詰まっているというお得な内容だったのですが、全体的にある1人の登場人物の脳内情景になっている?ともとれる構成になっていて、ひとつのまとまったお芝居としても楽しめました。
中心になっているのは4人の女優だったのですが、その他にも客演の女優が11人。え、11人!? 総勢15人の女優だけが織りなす濃厚な時間を目の当たりにしました。お客さんも、100人ほどが定員の会場だったのですが週末ということもあって満員になっていました。そりゃねぇ、コント公演はお客さんがいっぱい入ってて活気がなきゃ! やっぱりテンションが上がってる人を観るのは健康にいいやね。
どーでもいいことなんですが、その中のあるコントに、ルパン三世の一味が出てくるというものがあったのですが、それを観ていて少なからず感じいったことがありました。
「ルパン一味は、ファッションが命。」
そのコントに登場したのは、ルパン三世と次元大介、石川五右ェ門に銭形幸一警部といったおなじみの取り合わせ。全員の役を女優さんが演じていたわけなのですが、なぜか今回ふ~じこちゃ~んは不在でした。やっぱコントでも三次元化はムリなのか!?
さてその4人組なんですが、観ていてなんだかどうしようもなく違和感があったんだなぁ! いや、女優さんが男装しているからとかいうことなんじゃありません。別に姿形が似てないからでもない。とにかく、なーんかヘンなんです。
それで気がついたんですが、ルパン一味って、キャラクターにたいして衣装イメージの比重がものすんごくでかい!
そのコントのルパン一味は、ルパンが赤のロングジャケット、次元が黒っぽいスーツ、五右ェ門がハカマといった、もっとも有名な『ルパン三世 第2シーズン』のファッションを踏襲していたのですが、それぞれがビミョ~に違和感がある!
おおまかなところはアニメどおりなんですが、ルパンのパンツが黒、次元のシャツが茶色、五右ェ門の着物もハカマも黒っぽい灰色だったんだなぁ。全体的に明るくない……
ダミダミ! 明るい『第2シーズン』をやるんだったら、ルパンのパンツは白に近いくらいのうっすいグレー、次元のシャツは空色、五右ェ門の上下も白じゃなきゃいけないの!
すなおにコントに集中しておればよいものを……なまじ『ルパン三世』にいらなすぎるこだわりを持っていたために、気持ちが変なところに引っかかりっぱなしになってしまいました。そんなこと言われてもしょうがないよねぇ! 演じてる女優さんたちも早着替えとかしなきゃいけなかったんですから。
でも思わぬタイミングで、ルパンにすりこまれたイメージ演出の強固さを認識してしまいました。やっぱ、子どものころに見たものの印象ってのは大きいわ!
ちなみに、わたくしが最も好きなルパン一味のファッション組み合わせは、映画『ルパン三世 ルパン対複製人間』(1978年)のパターンです。ルパンのシャツの色が真っ黒だったりしてね、全体的に配色がダークなんですよ。お~れ~ェはル~パン~んだぁあぞォ~。
とかなんとか、それ以外にもいろんなことを考えることのできた今回観たコント公演だったんですが、会場は西武新宿線の下落合駅の近くにある劇場でした。あいかわらずシブチンの私は、高田馬場駅からひと駅分歩いて下落合に向かったのですが、あのへんの町並み、いいですねぇ!
高田馬場駅はやっぱり東京らしいにぎやかさがあったんですが、駅を離れるにしたがってだんだん閑静な住宅街といった感じになっていって、下落合についた時には、すでに町は大型スーパーや有名コンビニよりも八百屋さんや魚屋さんの似合う、昭和のかおりを色濃く残した風景に。細い道をちょっと歩いてみると、つき当たりに町工場のガレージがあったりしてね。西武新宿線じたいもまさにコンパクトな市電といったおもむきで、すぐに下落合の空気が好きになってしまいました。また行きたいんだけど……用事あるかなぁ。
そんな感じでしみじみニヤニヤしていたのですが、それと同時に私の心には、下落合のひなびた風景によって引き起こされたもうひとつの決意が浮かんでいました。
「そろそろ、桜木町に行く季節がちかづいてきたなぁ。」
桜木町。そうです、横浜の桜木町。
駅でいうとJR線の、東京側から見て横浜駅のひとつ向こうにある駅です。繁華街も近いですね。
私は毎年春ちかく、2月の恒例行事として、「JR横須賀線の新川崎駅あたりから桜木町駅まで歩くハイキング」というものをやっているのです。
「新川崎から桜木町まで」と言われて、みなさんはどう思われます? え、「なんで?」ですか。やっぱそうですよねぇ。
JR新横浜駅から桜木町駅までの、地図で見たごく簡単な直線距離は15キロあります。
実は、私はこの道のりに非常に強い思いを持っているんです。わかりやすく言っちゃえば、一方的なうらみです。しかも、完全に私のバカな失敗が原因のやつあたり! ほんとにバカなんです、わたし……
数年前のまだ肌寒い2月、私は桜木町で人と会って遊ぶという用事があったため、JR横須賀線にゆられて一路、横浜方面に向かっていました。
しかし当時の私は、おりあしく非常におサイフがスッカラカンなすかんぴんWalk状態におちいっていたため、「なにか支出をおさえられる節約法はないものか?」とハイエナのような眼をしじゅう光らせていた男だったのです。あれ、あんま今とかわんねぇか。
そんな私の脳裏によぎってしまったのが、「たっぷり桜木町まで電車に乗っていくんじゃなくて、途中の駅から歩いていって電車賃を節約する」という作戦だったのです。バカ……
そこで、せっかく乗っていた横須賀線を降りて死の行軍を開始してしまったのが、あの新川崎駅……
「大丈夫だよ、だって集合時間まで3時間もあるんだぜ! 新川崎、新子安、東神奈川、横浜、んで桜木町だよ。たった4駅ぶん歩くだけじゃ~ん。」
あの時、私は若かった……知らなかったのです、実際の距離が15キロもあったことを。途中で諏訪坂という山と言っちゃっていいようなアップダウンがあったことを。4駅ぶんは4駅ぶんでも、私鉄の4駅ぶんなんかじゃなくて「快速電車通過駅」の4駅ぶんだったことを……
リアルに「足が棒になる」とはどういうことかを、骨の髄まで思い知らされた1日になりました。血まめが、血まめが……また、おしゃれ気どっちゃって、持ってる中でいちばん重いブーツはいてっちゃったし……ギャー!!
所要時間、途中で道に迷ったこともあって5時間。
道のりの配分としては、最初の新川崎~新子安駅(途中でJR京浜東北線の鶴見駅を通過します)の、高架線とだだっぴろい平野だけが広がる風景が2時間。新子安~東神奈川駅の、予想外の山登りとはるかふもとに見える横浜の夜景を見て絶望的な気持ちになるくだりが2時間。そして、東神奈川からいっきに桜木町まで横浜の大都会をフラフラとさまよい歩く感じが1時間といったところでしたでしょうか。Oh!That's じごく。
当然ながら、その日の予定は泣いて断ることとあいなりました。
それでも悔しかったので、私はずいぶん遅れた時間にたどり着いたJR桜木町駅をまぶたに焼き付けてから引き返したのでした。もちろん、また新川崎駅までね……お金、なかったから!!
私、体調の悪い時には、この新川崎~桜木町のどっかの風景をランダムで夢に見ることがあります。まぁ……そりゃナイトメアにもなりますよ。
それからというものの、私はそんな「自分のバカさ加減」や「あの時のくやしさ」を再確認するためにも、毎年おなじ時期に「新川崎~桜木町ウォーク」を必ずやることにしているんだとさ。チャンチャン。
あと、楽しいハイキングをして、この道のトラウマな感じをさっさと取り払ってしまおうという魂胆も見え隠れしています。地獄の思い出は楽しさで上書き消去だ!
ほんとバカ……さーて、今年はいつ行こうかナ~。
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