長岡京エイリアン

日記に…なるかしらん

すべてはひとりから始まった  映画『ゴーゴー仮面ライダー』、災い転じて伝説となす ~資料編~

2014年04月05日 23時07分31秒 | 特撮あたり
映画『ゴーゴー仮面ライダー』(1971年7月18日公開 25分 東映)
 東映まんがまつりのプログラムとして、TVシリーズ第13話『トカゲロンと怪人大軍団』(同年6月26日放送)を上映した作品。TV 放映用に16mmスタンダードサイズで撮影された画面の上下をトリミングして、35mmシネスコサイズにブローアップして上映された。
 本作の公開は、当時の東映テレビ事業部長だった渡邊亮徳が、TV シリーズを宣伝するためにプログラムに組み込んだものであり、再生改造人間が多数登場することから第13話が選ばれた。
 本作が東映まんがまつりの劇場アンケートで1位となったことから、劇場版次作は完全新作が制作されることとなった。

あらすじ
 世界制覇をたくらむ悪の秘密組織ショッカーは、プロサッカー選手・野本健を改造した新型改造人間トカゲロンによる東洋原子力研究所の襲撃計画を実行に移さんとした。それを察知した仮面ライダー1号こと本郷猛は、トカゲロンの秘密兵器「バーリヤ破壊ボール」に対抗するべく猛特訓を開始する。


おもな登場人物、技、マシン、組織(演じた俳優の年齢は撮影当時のもの)
仮面ライダー1号 / 本郷 猛 …… 藤岡 弘(現・弘、 25歳)、第9~13話のアフレコ …… 納谷 六朗(38歳)
 本作の主人公。城南大学生化学研究室所属の科学者で、優秀なオートレーサーでもある。
 IQ600、スポーツ万能の超人的な才能を持つために、ショッカーに拉致され改造人間にされてしまうが脳改造の寸前に脱出し、正義のためにショッカーと戦うことを決意する。
 第13話の後に海外へ渡り、主にヨーロッパ支部のショッカーと戦う。 
 番組制作当初、仮面ライダーのマスクの基本的な色調は緑色だったが、東映テレビ事業部長・渡邊亮徳の「緑色のヒーローなどあるか」との意見によりパール入りの黒スプレーが吹かれ暗緑色となった。のちに本郷帰国後の新1号編に入ると緑色が鮮やかになっていくが、ロケ地やイベント先での補修を想定し、アサヒペンのカラースプレーなど、全国どこでも入手して塗れる色を優先した配慮からでもあった。

ライダーキック
 仮面ライダー1号、2号に共通して最多で用いられた必殺技。トノサマバッタの持つ強靭な脚力を活かし、風力エネルギーをベルトの風車に溜めているため、凄まじい破壊力を持つ。高くジャンプして宙返りをした後に片足で放つキック、両足で放つパターン、跳び上がった相手に空中で決めるパターンなど、様々な形態がある。改造人間の中にはライダーキックが通用しないものもいたが、さらに強化されたキックや他の技で打ち破ってきた。

電光ライダーキック
 第13話でトカゲロンの必殺シュートに対抗すべく、仮面ライダー1号が立花藤兵衛との特訓の末に編み出した必殺技。前方宙返りをして体をひねり、両足を揃えてキックを放つ。破壊力が通常のライダーキックより倍増しており、その名の通りヒットの瞬間には電光のように光る。必殺シュートで蹴り込まれたバーリヤ破壊ボールを蹴り返し、トカゲロンと再生改造人間軍団をまとめて爆破四散させた。急遽トカゲロン対策で生み出した技であるためか、一度のみの使用となった。数多くある1号の技の中でも最強の技であるとする情報もある。

サイクロン号
 ベースモデル …… スズキT125
 全長2m40cm、重量280kg、最高出力200馬力、最高時速400km、ジャンプ力30m、登坂力45度(垂直の壁を登ることも可能)、動力源ジェットエンジン。
 第1~14話に登場。仮面ライダー1号が最初に使用したオンロード型超高性能バイク。同型のバイクを仮面ライダー2号も使用している。
 ハンドルのスイッチを入れることにより、本郷猛の常用バイクが変形する。常用バイク形態の方がモトクロス戦には有利なため、乗用者は2つの形態を瞬時に使い分けられる。ライダーベルトから遠隔操作を行うことも可能。TV本編中では製作者が誰かは語られないが、コミカライズ版では緑川博士が用意したとの記述がある。
 放送当時の流行だったカフェレーサー風の二ツ目フルカウリングが特徴で、後方に6本出された排気管はジェット噴射のノズル。車体には立花レーシングクラブの「 R」のエンブレムが施されている。
 車体デザインはエキスプロ美術スタッフの三上陸男によるもので、複眼のようなヘッドライトや6本足のマフラーは昆虫をイメージしている。制作は佐々木明による。
 オンロードタイプのためダート走行やアクションに不向きであり、ジャンプやオフロード走行のシーンでは常用オートバイスタイルに戻っているシーンが多く見られた。仮面ライダー2号編では出番が少なくなったが、改造サイクロン号との併用で約1年使用され、桜島ロケで1号が乗ったのが最後の登場となった。

緑川 ルリ子 …… 真樹 千恵子(19歳)
 第1~13話に登場。本郷の恩師で、ショッカーに拉致され改造人間研究に従事させられた緑川弘博士の娘で、大学に通いながら立花藤兵衛の経営するスナック・アミーゴでアルバイトをしていた。父がショッカーによって暗殺された際、その場に居合わせた本郷を犯人だと誤解していた。第3話で誤解が解けてからは本郷の協力者となり、パートナーとしてショッカーとの戦いに貢献した。本郷に想いを寄せていたため、第13話ののちに本郷の後を追ってヨーロッパへ渡った。

野原 ひろみ …… 島田 陽子(18歳)
 第1、2、4~25、34話に登場。ルリ子の学友で、スナック・アミーゴでアルバイトをしていたことから事件に巻き込まれ、以後本郷たちの戦いに協力するようになる。本郷とルリ子が日本を去った後も立花レーシングクラブに残り、一文字隼人(仮面ライダー2号)に協力した。

立花 藤兵衛 …… 小林 昭二(40歳)
 全話に登場。本郷猛のオートレーサーとしての師。本郷の秘密をもっとも早く知った人物で、仮面ライダーの協力者として物心両面から支援する一方、トレーナーとして戦闘訓練にも立ち会い、仮面ライダーの実力を引き出した。当初はスナック・アミーゴを経営していたが、本郷が日本を離れるのと同時期にオートバイ用品店「立花オートコーナー」を開業し、立花レーシングクラブを立ち上げた。一文字隼人や滝和也、レーシングクラブの女性メンバーたちに対しても父親のように接し、少年仮面ライダー隊を組織するとその会長に就任し、仮面ライダーの支援にいっそうの力を入れるようになる。

史郎 …… 本田 じょう(?歳)
 第2、4~15話に登場。スナック・アミーゴのバーテン。気は弱いが善良な青年で、本郷たちに休息の場を与えていた。立花オートコーナーとレーシングクラブの開業に関わったのを最後に姿を消している。

滝 和也 …… 千葉 治郎(22歳)
 第11、13~19、21~82、84~最終話に登場。本郷のオートレーサーとしてのライバル。自分の結婚式がショッカーに襲われた事件を機に戦いに参加するが、その正体はショッカーを追っていた FBI秘密捜査官。一文字隼人の登場とともに本格的に仮面ライダーと共闘するようになり、ショッカーによる犯罪の捜査や公的機関とのパイプ役などの役割を担う一方、戦闘や仮面ライダーの訓練でもライダー1号・2号のパートナーを務めた。改造人間ではないが捜査官としては優秀で、戦闘員数人を相手に互角に渡り合う格闘力と、優れた情報収集能力をもって最終話までライダーたちを支え続けた。
 藤岡の負傷による番組主役不在の穴を埋めるために急遽創られたキャラクターであり、藤岡の復帰が遅れたためにそのままレギュラー化した。
 番組プロデューサーの平山亨が執筆した小説によれば、アメリカ合衆国南部オクラホマシティ出身の日系3世。

滝 洋子 …… 桂 ルミ(?歳)
 第11話で和也と結婚した女性。第13話では、ショッカーの襲撃を受けて負傷、入院した和也を献身的に看病していた。なお、この第13話以降には登場していない。

ショッカー
 世界征服を企む謎の国際的秘密組織。
 構成員は、知力体力に優れた人間に改造手術を施し洗脳した改造人間を中心に構成されており、その改造人間達を正体不明の大首領が操って、さまざまな犯罪や破壊工作を行っている。

ショッカー大首領 …… 納谷 悟朗(声の出演 41歳)
 ショッカーを組織する謎の存在。普段はショッカー基地のレリーフから声のみで大幹部や改造人間たちに命令を送っている。

トカゲロン / 野本 健 …… 堀田 真三(25歳)
 身長190cm、体重183kg。
 中南米の毒トカゲをモチーフとする改造人間。東洋原子力研究所のバーリヤを破壊するため、プロサッカー選手の野本健が拉致、改造された。
 野本の脚力を活かし、重さ5キログラムのバーリヤ破壊ボールをシュートできる。古い洋館にアジトを構え、野本の姿で館の主を名乗る。
 バーリヤ破壊の計画を進める一方、アジトを探りに来た滝和也と緑川ルリ子の抹殺をもくろみ、加勢に現れた仮面ライダーを必殺シュートで撃退する。その後、再生改造人間軍団を指揮してバーリヤ破壊計画を実行に移す。
 デザインは他のショッカー改造人間と異なりベルトやブーツをつけず、尾が生えているなど怪獣を意識したものとなっている。これは『仮面ライダー』の関東地方での視聴率が振るわなかったことから、当時人気を博していた『帰ってきたウルトラマン』や『宇宙猿人ゴリ』などを意識したためである。映像でもクローズアップの多用や重量感のある動作などにより、巨大感の演出が試みられている。

再生改造人間軍団(蜘蛛男、蝙蝠男、さそり男、サラセニアン、かまきり男、死神カメレオン、蜂女、改造コブラ男、ゲバコンドル、ヤモゲラス)
 蝙蝠男、さそり男 …… 東洋原子力研究所を襲撃して守衛を殺害するが、バーリヤに阻まれて撤退する。
 蜘蛛男、死神カメレオン …… 野本健を拉致する。

ナレーション …… 中江 真司(36歳)

おもなスタッフ
原作 …… 石森 章太郎(33歳)
企画 …… 平山 亨 (42歳)、阿部 征司(33歳)
脚本 …… 伊上 勝(40歳)
監督 …… 北村 秀敏(40歳)
音楽 …… 菊池 俊輔(39歳)
オープニングテーマ
『レッツゴー!!ライダーキック』(第1~88話)
 作詞:石森章太郎 / 作曲・編曲:菊池俊輔 / 歌:藤岡弘(第1~13話)、メール・ハーモニー
 番組開始以前から藤岡弘と藤浩一(子門真人 当時27歳)の両ヴァージョンが録音されていたが、当初は藤岡ヴァージョンが使用された。しかし、藤岡の一時降板に伴って藤浩一版に変更されてシングルレコードも差し替えられ、番組の人気向上とともに大ヒットとなった。
エンディングテーマ
『仮面ライダーのうた』(第1~71話)
 作詞:八手三郎 / 作曲・編曲:菊池俊輔 / 歌:藤浩一、メール・ハーモニー


≪この際なので説明させてほしい!『仮面ライダー』とはァア!!≫
 『仮面ライダー(かめんライダー)』は、1971年4月3日~73年2月10日に毎日放送・NET 系列で毎週土曜19時30分~20時00分に放映された、東映制作の特撮 TVドラマ作品である。
 本作の基本線は、等身大のヒーローと怪人が対決する「SF 怪奇アクションドラマ」。それまでの実写ヒーロー番組とは一線を画した異形のヒーロー像と、人間ドラマとしての複雑さを極力抑えた勧善懲悪劇、怪奇ドラマ的演出、そして颯爽とオートバイを駆って「ライダーキック」などの技をはなつダイナミックなアクションシーンや、多彩な動植物をモチーフとした特異でグロテスクな怪人の登場が特徴である。
 原作とドラマのコミカライズは石ノ森章太郎が担当し、少年向けマンガ雑誌『週刊ぼくらマガジン』(のちの『週刊少年マガジン』)で連載された。

 番組制作当初、東映の大泉撮影所は組合問題のために使用できず、東映京都撮影所を追われた内田有作が所長となり急遽神奈川県川崎市麻生区に設立した「東映生田スタジオ」での制作が決まった。キャラクター制作と美術全般はエキスプロダクションが担当。照明班や撮影班は、番組が制作された1971年の11月に倒産することとなる大映東京撮影所のスタッフが集められ、東映生え抜きではない異例のスタッフ編成が行われた。番組の撮影開始は2月7日であった。
 元々は貸しスタジオだった東映生田スタジオには満足な撮影設備もなく、撮影用の平台が一つあるのみで、バラック・プレハブ建てのスタジオは雨が降ると反響音でアフレコもできない状況だったと言う。
 毎日放送から東映に支払われる制作費は1話につき400万円だったために美術予算が足りず、苦肉の策としてショッカーのアジト内は、エキスプロの高橋章が手書きで描く、生物感のある不気味でおどろおどろしいものとなった。
 4月3日に放送が開始され、第1話の視聴率は関東地区において8.1%と厳しいものであったが、毎日放送の放送エリアである関西地区では20.5%という高視聴率をマークしており、この結果を見た毎日放送は手応えを感じたという。
 そんな中、番組に多大な影響を与えるアクシデントが発生する。第9・10話の撮影中に主演の藤岡弘(現・弘、)がオートバイで転倒して全治6カ月の重傷を負い、撮影参加が当面不可能になったことである。この事故の発生は放送開始前だったため、藤岡は第1話の放送を入院中の病院で視聴したという。このため、未撮影シーンについては、それまでに撮影された映像から流用した藤岡の姿に声優の納谷六朗によるアフレコを挿入したり、変身後のライダーの活躍シーンを増やし、さらに新キャラクター・滝和也の活躍を繋ぎ合わせるなどの措置で完成させ急場を凌いだ。この間、番組の方向性の再検討と、藤岡に代わる新たな主役について討議された。現存する会議録によれば、連載していた石ノ森のコミカライズ版と同様に本郷が死亡する案を始めとして、様々な展開が検討されていた。
 討議の結果、「本郷は海外のショッカー支部との戦いに赴き、そのあとを継ぐ新しい仮面ライダーが登場する」という形での新展開が決定した。
 急遽新たに登場することになった仮面ライダー2号こと一文字隼人役には佐々木剛が選ばれた。出演依頼を受けた佐々木は、かつて同じ劇団の同期だった藤岡の役を奪うことになると難色を示していたが、藤岡が復帰するまでの代役という条件で引き受けたという。
 また、この主役交代を機にそれまでの番組上の問題点を修正し、数々のリニューアルを行うことになった。まずは物語の舞台をスナックからレーシングクラブに移し、女性レギュラーを増やすなどでドラマパートの雰囲気を明るくした。また、一文字を「悩める科学者・本郷」よりもユーモラスで都会派の好青年に設定し、ヒーロー性を強化した。さらには仮面ライダーのデザインをやや派手なものにしてキャラクター性を強化するとともに、夜間撮影時の困難を避けるべく暗闇にとけ込みにくい配色にした。
 そして、主役が見栄を切る華やかな見せ場として仮面ライダーの「変身ポーズ」を設定し、自らの意思による能動的な変身を取り入れた。脚を開き両腕を大きく動かしながら「変身!!」と掛け声を叫ぶ仮面ライダー2号の変身ポーズの設定は、当時佐々木が自動二輪免許を持っていなかったため、本郷のようにバイクで加速しながら変身する設定が使えなかったための苦肉の策という面もあった。しかしこの変身ポーズは子どもたちの間で大流行となり、「変身ブーム」と呼ばれる社会現象を巻き起こした。このような変身時のアクションは、のちの仮面ライダーシリーズや他の変身ヒーロー・ヒロインものにおいても重要なシーンとして受け継がれた。
 そのほか、地方ロケによる作品舞台の拡充や、大幹部の投入によるショッカー側の強化などが行われ、番組の人気も上昇していった。
 番組は、これらの数々の強化策によって着実に視聴率を伸ばしていき、同年9月には平均して関東でも視聴率15%、関西では20%を超えるようになった。全98話での平均視聴率は関東が21.2%、関西が25.9%、最高視聴率は関東が30.1%(1972年1月8日放送第41話ゴースター桜島決戦回)、関西が35.5%(1973年2月10日放送最終回)だった。
 『仮面ライダー』は、社会現象「変身ブーム」の発祥源としてマスコミの注目を浴びる番組となった。本作は全仮面ライダーシリーズ中、最も長期間放送した作品であり、未だにその記録は破られていない。
 シリーズは番組終了から40年経過してもなお、CM出演、ヒーローショー、TVゲーム化、パチンコ・パチスロ台の登場など、人気と知名度は継続しており、仮面ライダーは、のちの東映特撮ヒーロー番組の基本となっている。

あらすじ
 優秀な科学者にしてオートレーサーでもある青年・本郷猛は、世界征服を企てる悪の秘密結社「ショッカー」に拉致されてしまう。本郷の非凡な才能に注目したショッカーは、アジトで本郷に改造手術を施し、バッタの能力を持つ改造人間にする。しかし本郷は脳手術の寸前でショッカーに協力させられていた恩師・緑川博士に助けられ、アジトから脱出する。
 以後、本郷は正義と大地の使者「仮面ライダー」として、ショッカーが送り出す悪の改造人間たちを次々と倒していく。オートレーサーとしての師・立花藤兵衛、FBI捜査官・滝和也などの多くの仲間たちの協力を得て、普通の人間に戻れなくなった悲しみをその仮面の下に隠し、人間の自由のために。


 ただの TVシリーズ放送の焼き直しとあなどるなかれ! これがビックリするほど感動できる作品なんだよなぁ。まさに、死闘! どっちかっていうと、仮面ライダーよりも再生改造人間軍団にとってね!!

 本文がいつになるのかは皆目見当もつきませんが、必ず語り尽くすぞ~☆
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『軍師官兵衛』  視聴メモ 第13回『小寺はまだか』

2014年04月02日 10時10分42秒 | 日本史みたいな
『軍師官兵衛』第13回『小寺はまだか』(2014年3月30日 演出・田中健二)


登場する武将の『信長の野望』シリーズでのだいたいの能力評価(テロップ順)

小寺 官兵衛 孝高  …… 知力84、統率力67
 (演・岡田准一)

竹中 半兵衛 重治  …… 知力59、統率力91
 (演・谷原章介)

明智 光秀      …… 知力93、統率力95
 (演・春風亭小朝)

高山 右近 重友   …… 知力71、統率力75
 (演・生田斗真)

荒木 村重      …… 知力52、統率力83
 (演・田中哲司)

母里 太兵衛 友信  …… 知力44、統率力80
 (演・速水もこみち)

石田 三成      …… 知力92、統率力60
 (演・田中圭)

織田 信長      …… 知力115、統率力108
 (演・江口洋介)

別所 賀相      …… 知力48、統率力45
 (演・ベンガル)

別所 重棟      …… 知力64、統率力57
 (演・佐戸井けん太)

蜂須賀 小六 正勝  …… 知力74、統率力90
 (演・ピエール瀧)

羽柴 小一郎 秀長  …… 知力83、統率力75
 (演・嘉島典俊)

別所 長治      …… 知力63、統率力63
 (演・入江甚儀)

中川 清秀      …… 知力26、統率力75
 摂津国茨木城主で荒木村重の重臣。高山重友の従兄にあたる。(演・近江谷太朗)

小寺 政職      …… 知力44、統率力49
 (演・片岡鶴太郎)

羽柴 秀吉      …… 知力95、統率力94
 (演・竹中直人)

小寺 職隆      …… 知力72、統率力55
 (演・柴田恭平)


ざっとの感想

●自分の祖父・重隆から三代にわたっての居城だった姫路城(天守閣はもちろんない)を、なんとも潔く羽柴秀吉に譲り渡してしまう官兵衛!
 でも、史実では「城をまるごと」ではなく、本丸だけを譲って自分たちは二ノ丸に居住している。まぁ、そりゃそうです、別の城に引っ越したり、まったく新しい城を築くほど余裕のある大名じゃないですからね。
 でも、ドラマのセリフと演出はそこらへんをたくみに省略して、あたかも官兵衛が姫路城ぜんぶをあげちゃったかのような印象を観る人に与えますよね。
 ちょっと気になって調べればわかることなんだから別にどうだっていいんですが、そういうちまちました小手先の小細工、お母さん大っキライ!!

●姫路城は確かに官兵衛一族代々の居城でもあるんですが、それと同時に、乱世による多少のブランクをはさみながらも、官兵衛の主君である小寺政職の一族がおよそ200年もの長きにわたって城主をつとめてきた、歴史ある名城でもありました。官兵衛のおじいちゃんが姫路城主になれたのは、小寺政職の親父(小寺則職)が御着城に本拠を移す際に譲り渡したから。
 つまり、官兵衛の姫路城割譲策は、小寺政職にとっては「聞いていないわけがない」大事件だったはずなのです。とりようによっては、官兵衛が主君を政職から秀吉(つまりは織田信長)に乗り換えた決定的瞬間、という重大事になりますよね。
 官兵衛が1577年の時点でまだ、ドラマのような「きっちりした主従関係」を政職ととっていたのならば、政職の事前の承諾を得て行ったに違いない割譲であるわけなのですが、どうも毛利家とのパワーバランスから観ても、そんなことを政職が承諾したようには思えないし……実際、他のヘボ重臣たちの総スカンを喰らっちゃったでしょ。まぁ、キャラクターも演技もヘボだから、そんなのガン無視すればいいんだけど。

 やっぱ、ドラマで強調するような「政職に義理堅い官兵衛」という設定は少々無理のある幻想で、官兵衛もいかにも戦国人らしく「政職ぉ? 無視、無視!」という半分以上独立した立場をもって織田方にすりよっていたのではないのでしょうか? ドラマの「清く正しく美しい官兵衛」には、無理がある!

●秀吉から義兄弟の契りを確約する誓紙をプレゼントされて狂喜乱舞する官兵衛。田舎モンまるだし!! こういう、紙ッペラ1枚でひょいひょいついてきてくれる青いやつらが日本全国そこらじゅうにいてくれてるから、足利義昭公の信長包囲網も成立できてたんじゃねぇか! これが日本人の哀しいさが、なのだろうか。
 もうさ、嫁もふくめて、その話を聞いた家臣全員が「なにがうれしいんだか……」って内心で引いてるはずですよ。その紙があれば毛利軍は降参してくれるのか!? 現実みろ、このバカ社長!!

○姫路城に着くなり、やぐらに登って「どうやって、この城を攻め落とそうかナ~♡ 」と妄想をたくましくする竹中半兵衛。あっ、それ、私もよくやります。あの……ヒマなの?

●「自分の息子や家を織田方に差し出す官兵衛を、ワシは信じるぞ!」と、いつになく強気に官兵衛を弁護する小寺政職。
 でも、それはあくまでも「ダーティワークを代わりにやってくれた部下に恩を感じる上司」、といういかにも現代的なうすっぺらくてビジネスライクな関係のみから生まれうる感情なのであって、「大名としての小寺家のメンツまるつぶれ」とか「もともとワシの一族伝来の居城だったのに」という、もっと距離感の近い一蓮托生なファミリーとしての論理から観ればガラガラといとも簡単に崩壊してしまいます。
 政職がこんなに個人プレーの目立ちすぎる家老を容認するほどモダンな感覚を持ってたわけがないんですって! もしそこまで寛容なんだったら、とっくの昔に大名やめて官兵衛に全てを譲ってるんじゃないですか?
 どうにもね、『軍師官兵衛』の小寺政職にはリアリティというか、戦国大名らしいエネルギーが感じられないんだよなぁ! もっと必死なバカ殿になってください!! 志村けんエディションみたいな太平の世じゃないんですからね、殿!

○前回の松永久通に続いて、オープニングでのクレジットはなかったけど播磨国神吉(かんき)城主・神吉頼定(よりさだ)キター!! ちなみに、知力42、統率力54。
 この方も、のちの三木合戦で大きなワンシーンをになう武将であるはずなのですが、今回はかなりおだやかなやりとりで登場しましたね。
 私、この神吉頼定さんの御子孫にあたる方に大変お世話になっていた時期が長くありまして……いろいろと迷惑かけて、ほんとにすんませんっしたァ!! 大河ドラマご登場、まことにおめでとうございます。けっこうイケメンでしたね。

●播磨国に来てもあいかわらずのノースリーブ・ルックの蜂須賀正勝。このとき、おん歳52。
 もうやめたら、そんなかっこう……

●よりにもよって小寺政職に直接、「秀吉と義兄弟になったんだょ☆」という自慢話をきりだして、政職の機嫌を激しくそこなう官兵衛。
 バカすぎ……そんなミス、ゆとりでもやらねぇっつうの!! 軍師? おまえが軍師!? 甲斐国の山本勘助晴幸に、トム=クルーズも御用達の姫路銘菓のバウムクーヘン「書写 千年杉」もって詫びに行けやアホンダラ!! 私はゆず味が食べたい!

●別所家、小寺家と連続する「大名本人じゃなくて名代が参上」の事態に、憤然としたおももちで退席する秀吉。そりゃあ当然の感情ですよね。
 でもさ、だったら、なんで前回に「大名本人じゃなくて家臣の息子」を人質に預かっただけで、織田信長は小寺家を信用することにしたんだろうか……
 やっぱりここんところ、『軍師官兵衛』の内容における戦国時代の論理は一貫性を欠いている、というか、明らかに脚本家の都合を優先するために破綻してしまっているような気がしてなりません。そ~んなに、官兵衛を清廉潔白で勤勉なサラリーマンにしたてあげたいんですかねぇ? 歴史ドラマの主人公としての魅力はどんどん減っていくばかりのような気がするんですが。もっと本音で戦国しませんか!?

○子役だけど、加藤清正&福島正則の豊臣最強コンビ初登場! 剣の稽古でおもいっきりもまれる松寿丸。キラトくんはほんとうに日を追うごとに、別の大河ドラマで官兵衛を演じた斉藤洋介さんに似てくるようになったね……
 清正のりりしいもみあげは実にいいんだけど、正則はちょっと、二の腕が細すぎやしないか? もっと役作りしてきてちょうだい!

●ベタなツッコミですみませんが、石山本願寺の軍勢になんで白頭巾の僧兵がまじってんの? こういうイージーミス2回目だぞ!! 宗教戦争ナメんなよ!?

○村重「はいっ、されど、木津川のいくすぁで……いくさで!」
 うおお!! 田中哲司さん渾身の「カミ芸」が大炸裂! セリフのいい直しを信長への恐怖からくる緊張感のあらわれに転化しおったわ!!
 自分のカミカミで、相手をたてる! 役者の鑑よのう~!! 今回の放送も、いろいろと不満に思うところはあったのですが、この田中さんの名演と、これをオンエア GO!にした制作サイドの英断で、すべてチャラにしたいと思います。やさしい気持ち~!!

○いやぁ~、谷原章介さんの半兵衛、いいね! それでこその軍師!! 視聴者の「おいおい官兵衛……」というフラストレーションを実に見事に代弁してくださいました。冷たさがものすごくさまになってますね。
 官兵衛から受け取った秀吉の誓紙に対するリアクションを全部ワンカットで撮影する演出は、なんか往年のビートたけしあたりの冷酷なお笑いアクションみたいで、何回観てもおもしろいぞ! 愛あるサディズムよね~。
 でも、「早死にする人フラグ」って、なんであ~も何十年も変わってないベッタベタな「ゴホゴホ吐血」しかないんでしょうか。もう飽きたよ……

●官兵衛のよくわからない秘策をもって、ついに小寺政職と会見した秀吉。いやだから、お忍びにカモフラージュしたところで、秀吉が政職のもとに出向いた事実は政治上かならず播磨国中に公表しなければいけないんだから意味ないんだって……官兵衛、おまえやっぱ、なんにもわかってない!!
 それにしても、私が愛してやまない歴史ドラマ『大友宗麟 心の王国を求めて』(2004年)で秀吉を演じた片岡鶴太郎さんと竹中秀吉とのご対面! 胸に迫るものがありますなぁ~。

●「囲師必欠」を知らない戦国武将なんかいないだろ……さては秀吉、官兵衛をたてるために知らんぷりを決め込みおったか! さすがは人たらし!!


結論、「第14回がとてもたのしみです。」

 なんか、今回の視聴率がかなり悪かった(平均12.9%)らしいんですが……同じ時間にやっていた『世界フィギュアスケート選手権エキシビジョン』の影響らしいものの、エキシビジョンでしょ? そんなに強敵でもなかったはずなんですが。
 私なんかは、そんなもん一向にかまわずに来週からも観ていくことに変わりはないんですが、なにぶん「連続ドラマ」ですからねぇ。来週からも、数字はなかなか厳しい状況が続くことになるんでしょうか。

 だけどね、世間的な話なんかどうでもよくて、今回は『軍師官兵衛』の「軍師」という部分が初めてクローズアップされた記念すべき回だったし、それ以上に見どころもたっくさんある大事なエピソードでした。まぁ、ほんとの戦国時代には、「軍師」なんて言葉もお仕事もまるで存在してなかったんですけどね……

 それはともかく、要はおもしろかったってことなのよ! 特に、竹中重治と荒木村重という2人のキャラクターに、今後どんどんおもしろくなっていくことを予感させる厚みが加わったのはすばらしいことでした。田中さんは本当にいい役者さんだ……

 来週からも、がんばってくだしゃ~い。
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2014年3月度版 そうだい短期観測調査(そうだい短観)

2014年04月01日 22時58分55秒 | 日記
 えいぷりる~! みなさんどうもこんばんは、そうだいでございます。新しい年度はじめの本日も、大変おつかれさまでした!
 いや~、もう春ですよ。気がついたら春なんですよ! つい先週まで寒い寒いとか言ってたかと思ったら、ここ2~3日で急激にぽかぽかしてきて桜なんかは満開になっちゃった。
 もうあったかくなったからいいんですけど、先月3月までの寒さはしつこかったですねぇ。雪だって降りましたよね? 私そんとき、東京ど真ん中の驚くべきおしゃれリストランテにいたんですけど、ふと窓の向こうを見たらちらほら白いものが舞ってて! これでテーブルの向かいにおしゃまなつれあいでもいたら最高なんですけど、ガッチガチの緊張の場だったもんだからせんかたねぇ。

 たとえば3月11日なんてのは、3年前の2011年の記憶がものすごく鮮明に残ってるから暖かさが比較できるんですけど、あんときゃ「冷たい! 冷たい!」とかって言いながらも、地震のせい(料金未払いのせいではない)でガスの止まった水風呂に入れてたからね。今年の3月11日にやってたら凍死してましたよ……

 それにしても先月、いそがしかったのよ~、むちゃくちゃ。みなさんも忙しかったでしょ? 年度末だもんねぇ。
 そして今月もたぶん、いそがしいんでしょ? 年度はじめだもんねぇ~。私の職場はもう、月がかわったってことも認識できないくらいのめまぐるしさが続いてまして。あと1~2週間は、一息ついても病気になってもいらんないタイトロープな状況ですな。はたらこ、はたらこ!

 先月はそんな中でも、「超重要な会合」を無事に終えたり、大変お世話になった方にお別れを申しのべに行ったり、はたまた別のお世話になっている方のお引越しを手伝ったりと、仕事以外のプライベートでいろいろあったんですが、いちいちひとつひとつを我が『長岡京エイリアン』に記す余裕もなく明日が来てあさってが来て、そして3月が終わって……といった流れになってしまいました。まさしく光陰矢の如し! コーイーン!!
 え、実家の山形に帰省したの、つい1ヶ月前のことだったの? もうかなり前の記憶になっちゃってたわ。むちゃくちゃ充実した1ヶ月だったねい。


 そんな3月の『長岡京エイリアン』全13回。ラインナップは以下のようになりました。

好きなドラマについて
 『ウルトラマンタロウ 血を吸う花は少女の精』のものすごさ
 ドラマ『名探偵ポワロ』シリーズ完結おめでとう(資料編)
 ドラマ『シャーロック・ホームズの冒険』シリーズもネ(資料編)
ますます盛り上がってまいりました!
 NHK 大河ドラマ『軍師官兵衛』視聴メモ(第9~12回)
好きなひとたち
 つんく♂さん、初期の喉頭ガン治療のために活動休止!
 Berryz工房アルバム『スッペシャルベスト Vol.2』を聴く
 SKE48のキャプテンが今年の AKB48総選挙不出馬
 ある至言
終わらせます! 終わらせるから誰か時間をくれ!!
 エヴァンゲリオン使徒大行進「バルディエルさん」
完全にメモ代わりです
 川上稔の『矛盾都市 TOKYO 』の下調べのムニエル


 んまぁ~、あいもかわらずの「資料だけ」、「資料だけ」のていたらくなんでありまして。
 当然、わたくしといたしましても最近のまともに記事を完成させられない状況には満足いっていないわけなんでありますが、なんにしろ、「ここはちゃんと働いとかなきゃいかん」という修行のときなんでね……今だって立場はアルバイトであることに変わりはないんですが、来年以降のことを考えると、とにかく率先して身体を動かして経験を積まなきゃいけない時期なんであります、はい。♪家に帰ったらひたすら眠るだけ~ェエだ~からァ~ っとくらぁ。お酒が飲める人は、こういうときの仕事帰りに飲むと気持ちがいいんだろうか。

 ともあれ、この「本文マダヨ」だらけの我が『長岡京エイリアン』の現状を打開する策は、も~ちょっとしてから切り出すつもりであります。こんなに広大無辺な世界ですから、2~3人くらいは「あの記事、いつになったら完成すんだよ!」とじりじりしておられる奇特なお方もいらっしゃるかもしれませんが、完成は必ずさせます、たぶん! すこやかに待ってておくんなましや~。

 じぇんじぇん関係ない話なんですが、『森田一義アワー 笑っていいとも!』が終わったらしいですね。
 家からTV がなくなってもう4年になる私にとっては本当に関係のないことなんですが、ネット上のニュースでもいろいろ話題になっていました。
 なんか、お笑い界の重鎮さんがたがいっぱい集合したらしいんですが、1998年とか99年にやってくれたら私も熱くなったかと思うんですけど……今さらやられても、ねぇ。みんなもう、落ち着いた初老以上の紳士さんばっかだもんねぇ。
 っていうか、日本のお笑い界のビッグスターと言われる方々の顔ぶれが、のきなみ15~20年前くらいから変わってないってのは、どんなもんなんだろうか? そりゃ TV界全体の老朽化も叫ばれますよね。

 私が知らないだけで、今だってものすごくおもしろい番組もやってるんでしょうけどねぇ。私はもう、『松本人志の一人ごっつ』三部作(1996~98年)までに放送されたお笑い番組のソフトだけあれば、もう死ぬまで需要は満たされるかな。
 『ドリフ大爆笑』でしょ、『志村けんのだいじょうぶだぁ』でしょ、『ビートたけしのお笑いウルトラクイズ』でしょ、『空飛ぶモンティ・パイソン』でしょ……TV 番組はもう充分ですよね。
 映画とか演劇、ライヴ、あとラジオのお笑いは、もっとこれからも観たり聴いたりしていきたいっていう期待はありますけどね! デイヴィッド=リンチ監督には、もうちょっとだけ長編映画を撮ってもらいたいなぁ~。


 んでま、3月はこんな本とかマンガを読んでました。

辻村 深月  『本日は大安なり』(2011年)                 角川文庫
京極 夏彦  『魍魎の匣 上・中・下』(1995年)              講談社文庫
         『狂骨の夢 上・中・下』(1995年)
         『厭な小説』(1999~2009年)                祥伝社文庫
         『幽談』(2008年)                        角川文庫
         『冥談』(2010年)
筒井 康隆  『懲戒の部屋 自選ホラー傑作集1』(1968~1992年)  新潮文庫
小林 泰三  『玩具修理者』(1996年)                    角川ホラー文庫
平山 夢明  『ミサイルマン』(1999~2006年)               光文社文庫

山本 直樹  『レッド 第8巻』(2012~13年)         講談社
宮下 英樹  『センゴク 一統記 第7巻』(2013~14年)  講談社


 京極先生は別にどうってことないんですが、なんとなく読み返したくなったのでひとりリバイバルしてます。文章は間違いなく年々熟練してきてるんですけど、どうしても『絡新婦の理』くらいまでの「京極堂シリーズ」のバツグンの面白さが恋しくなってしまうんですよね~。これが「駆け出し」と「ベテラン」の勢いの差ってもんなんですかね。ものすごくクセがあって読みにくいんですけどね、初期は初期で。

 『レッド』はつまんないねぇ~!! いよいよ核心が近づいてきたっていうのに、ホンットにつまんない! でも、必ずコミックスを買っちゃうんだよなぁ。次が読みたくなっちゃうんだよなぁ。
 この作品が本当にものすごいのは、こんなに恐ろしい内容の事件が、もうすでに「つまんなく」「淡々と」「いつのまにか」始まっちゃってるってことなんですよね。なんの決定的瞬間も変貌もなく、本人たちがごくごく正常だと考えて日常の活動を積み重ねる、その延長線上に、日本史上まれに見る凄惨な犯罪事件が待っているという、このおそろしさ。
 いちおう作中にもカリスマ的な「事件の中心人物」はいるわけなんだけど、そこもとりたてて魅力的に描かれていないのが、この作品の確信犯的なつまんなさ=おもしろさですよね。やっぱり事件を起こすのは「異常なひとり」じゃないんです。そこを許容しちゃってる「ふつうな周囲」なんですよね! 気がつけば後戻りできなくなってる現実っていうもんは、ほんとうにおそろしいもんです。


 今月4月はいろいろと、マイペースにやっていきたい! 映画や舞台のひとつでも観られるような余裕をもってすごしていきたい! 『昭和ライダー対平成ライダー(わざと順番を間違えました)』も観たいし、『プリキュアオールスターズ・ニューステージ3』も観たい……けど、忙しさとは別の理由で行けない!! 余談ですが、『仮面ライダー』のポスターのすぐ横にならんでいる『チームバチスタ・ファイナル』のポスターを観て、「ほう……今年は昭和ライダー VS 平成ライダー VS ちびノリダーか。」と早合点したのは、私だけじゃあないはずだ!! 伊藤淳史さんボッコボコ。

 そんなこんなで、今月もよろしくお願いしまっしゃあ~。
コメント
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