カービー氏はカザフなどが必要であれば「我々は支援を提供する」と語った=ロイター
【ワシントン=坂口幸裕】
米ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は27日、中央アジア・カザフスタン西部でアゼルバイジャン航空の旅客機が墜落した事故を巡り、ロシアの防空システムに撃墜された可能性を示す証拠があると明かした。
米政府が事故調査を支援する用意があると訴えた。
墜落で38人が死亡した。事故機の損傷の状況からロシア軍の防空部隊のミサイルによる誤射との見方が出ている。
カービー氏は27日、記者団に「この旅客機がロシアの防空システムに撃墜された可能性を示すいくつかの初期の兆候を確認している」と述べた。詳細には触れなかった。
カザフとアゼルバイジャンが事故原因を調査中だと指摘し「彼らが必要なら、我々は支援を提供する」と語った。
ロシア西部クルスク州でウクライナ軍との戦闘に参戦している北朝鮮兵について、過去1週間で1000人規模の死傷者が出たとの見方を示した。
ウクライナ軍の捕虜となるのを避けるため、自ら命を絶つ選択をする兵士もいるという。
ウクライナのゼレンスキー大統領は23日、3千人超が死傷したとの分析を公表している。米政府によると、クルスク州に1万1千人ほどの北朝鮮兵が派遣されているもようで、追加派兵のおそれもある。
北朝鮮軍の参戦はバイデン政権がウクライナに米国製の長距離射程兵器を使ったロシア領内への攻撃を容認する方針に転換した一因になった。
米紙ニューヨーク・タイムズによると、軍派遣はロシアによる要請ではなく北朝鮮側から打診した。
ロイター通信は米軍当局者の話として、北朝鮮軍の死傷者は「下級兵士からかなりの上層部」まで及んでいると伝えた。
カービー氏はバイデン米大統領がウクライナへの追加の軍事支援を近く承認するとの見通しを示した。
バイデン氏は26日の声明で「米国と国際社会は、ウクライナがロシアの侵略に勝利するまでともに立ち続けるべきだ。追加のミサイルを送る予定だ」と表明している。
2022年2月、ロシアがウクライナに侵略しました。戦況や世界各国の動きなど、関連する最新ニュースと解説をまとめました。
日経記事2024.12.28より引用