☆「赤んぼ少女」
監督:山口雄大
出演:水沢奈子、野口五郎、斎藤工、板尾創路、堀部圭亮、生田悦子、浅野温子
幼少の頃、日野日出志と共に僕にトラウマを与えた楳図かずお原作のホラー漫画「赤んぼ少女」を、「地獄甲子園」、「魁!!クロマティ高校」の山口雄大が監督、実写映画化。
「おろち」や「神の左手 悪魔の右手」などなど、数々の楳図作品が実写化される中、いよいよ真打“タマミちゃん”の登場!
原作は、もうめちゃめちゃ怖くて現在でも僕のトラウマとなっております(>_<)
しかし、楳図作品のすごいところは、怖い中にも親子愛や兄弟(姉妹)愛、友情、切なさや悲しさ、人間の業の深さなどが描かれていること。
本作でも、異形の姿で生まれた“タマミちゃん”の愛を求めるがゆえの切なさ、悲しさがしっかりと描かれており、ウルっとさせられ涙を誘う。
出演者もまた原作のイメージとぴったり。
特に、母親・南条夕子を演じた浅野温子や、南条家のお手伝いである紀伊スエ役の生田悦子などは、見た目もまんまコミックから抜け出た様。
ただ残念なのが、コミック映画化の宿命とでもいいましょうか、原作の面白さの半分も表現できていないこと(´Д`)
テンポも悪く、グダグダ気味で怖さも緊張感も半減(´Д`)
原作では喋っていたタマミちゃんは、本作では話せず奇声のみ。
そこは監督の狙いだったようですが、それがかえって裏目に出てしまい、原作の知性があったタマミちゃんが、ただの化け物と化している。
醜い赤ん坊のまま成長せず、残忍で邪悪なタマミと、心も容姿も美しい妹・葉子との対比もなくなってしまったために、切なさや悲しさも半減(´Д`)
後、タマミちゃん、顔と手デカ過ぎじゃない(´Д`)?
大きさもまちまちで、登場するシーンによってタマミちゃんのサイズが変わったりと安っぽさを感じてしまう(^-^;
と、まぁ、文句ばかり言っていますが、最近の楳図作品の実写化の中では良い方かと。
次回は是非「まことちゃん」の実写化を希望♪