路地猫~rojineko~

路地で出会った猫と人。気付かなければ出会う事のない風景がある。カメラで紡いだ、小さな小さな物語。

贐(はなむけ)

2008-04-21 | 『小鉄』

去年の年末あたりから、『小鉄』の放浪の旅は始まった。

その頃から川沿いで出会う人達ともすれ違いで

煙草を吸いに来るおばあちゃんとも、犬の散歩のおじさんとも

猫缶のおばさんとも会えなかった。




いつも通る道から前に住んでいた団地の窓が見えるのだが

今年に入ってから、

私の次の住人であるおばさんの家に

ハトロン紙のカーテンが退出の旨を伝えていた。




名古屋の御子息の家に引越されたのだろう。



『小鉄』とは、別れの挨拶は出来たのだろうか。

そんな事をぼんやり考えながら窓を見上げていると、

ベランダにハトが二羽、止まっていた。



もしや、「鳩山さん」



仲睦まじく並んで止まっているが、親子か夫婦か解からない。

少子化問題に貢献出来たのだろうか。

おばさんは名古屋でご家族と上手く生活出来ているのだろうか。




お節介かもしれないが、ただ祈る事で

その人が幸せになれるのならば

遠くからでも、祈りたいと思う。



「幸せであるように」



そして小さな命達が運んだ、

不思議な出会いに感謝を捧げたい。







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コメント (4)
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