http://www.jcp.or.jp/akahata/index.html
全日本教職員組合(全教)、教組共闘連絡会、全労連は30日、公立学校に「1年単位の変形労働時間制」を導入する法案の廃案を求め国会前で行動し、導入反対の請願署名を提出しました。
衆院第2議員会館前であいさつした全教の小畑雅子委員長は、萩生田光一文部科学相の「身の丈」発言について「満身の怒りを込めて糾弾し、強く辞任を求める」と表明。「教職員の働き方を大改悪する法案の廃案を求めるたたかいを幅広い共同で進める」と話しました。
全群馬教職員組合の小野里隆書記長は、「どの教育長、教育委員会関係者と懇談しても、変形労働時間制では問題を解決できず、教職員を増やさなければならないことで一致する」と述べました。
全労連の野村幸裕事務局長は、「労働者の同意がない労働時間の不利益変更を認める法律は、断じて認められない」と訴えました。
日本共産党の吉良よし子参院議員があいさつし、「変形労働時間制を断固阻止するため、頑張り抜く」と述べました。
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☕倍賞千恵子 メドレー
厚労省の424病院再編リスト
地方から猛反発
“住民にとって医療サービス後退”
地域医療を担ってきた公立・公的病院の再編・統合を迫る安倍政権の強引な計画に、自治体や医療関係者から猛烈な批判があがっています。発端は、厚生労働省が9月に突然、「再編や統合の議論が必要」とする公立・公的病院など424病院のリストを公表したことです。批判の強さに慌てた同省は全国7カ所で釈明の「意見交換会」を開催する事態となっています。
![]() (写真)九州・沖縄の自治体・医療機関関係者らとの意見交換会で病院名公表について釈明する橋本岳厚労副大臣(奥)=17日、福岡市内 |
「(リストに病院の)名前があがったことで、将来性がないという材料にされ、看護師の引き抜きがもう始まっています。住民もとても不安がり、職員が説明に追われている状況です。今後の職員採用もどうなるのか、不安なことばかりです」
仙台市で23日開かれた意見交換会で、福島県の公的病院の関係者はリストに病院名が記載された衝撃をそう訴えました。リストにあげられたのは、自治体が運営する公立病院と日本赤十字などが運営する公的病院など地域医療の中核を担っている病院ばかりです。
知事会などが抗議
リスト公表に、全国知事会、全国市長会、全国町村会は3会長連名のコメントで、「地域の個別事情を踏まえず、全国一律の基準による分析のみで病院名を公表したことは、国民の命と健康を守る最後の砦(とりで)である自治体病院が機械的に再編統合されることにつながりかねず、極めて遺憾」と抗議の声をあげました。福岡市での意見交換会でも病院関係者から、「病床(入院ベッド)を削減すれば住民にとって医療サービスが落ちる」(福岡県)、「人口減少に対応すると言うが、周産期医療がなくなった地域ではすでに子育て世代が住まなくなっている」(熊本県)などの声が相次ぎました。
問題の背景には国の医療費抑制の動きがあります。安倍政権は都道府県に「地域医療構想」を策定させ、同構想に基づいて公立・公的病院ごとにベッド数などを見直すよう求めてきました。
協議に水浴びせる
仙台市での意見交換会で宮城県の公立病院関係者は、病院再編に一定の理解を示しつつも「地域医療構想が始まり、みんなで協議をしているのに水を浴びせたのが厚労省だ」と批判しました。
鹿児島大学の伊藤周平教授(社会保障法)は、人口減少に合わせた医療提供体制の縮減が必要だとの議論について、「地方では、産婦人科や小児科をはじめ医療はむしろ足りていない。人が減っていくから、ベッドを減らせばいいとは単純にならない。安倍政権は病院再編が思い通りにいかないので焦っているのではないか」と指摘します。
安倍政権 病床数削減を執拗に要求
背景に財界のいら立ち
![]() (写真)再編や統合の議論が必要だとしてリストにあげられた岩手県内の県立病院 |
公立・公的病院など424病院を名指しして、再編・統合の議論を求めた厚生労働省のリスト―。震源は、官邸に設けられた経済財政諮問会議(議長・安倍晋三首相)、なかでも民間議員として会議に参加している財界人のいら立ちです。
思惑通り進まず
安倍政権は、人口の多い「団塊の世代」が全員75歳以上になる2025年までに医療や介護にかかる費用を抑える仕組みをつくらなければ社会保障制度が持続不可能になると主張。医療分野では看護師の配置が手厚い急性期病床をはじめとした入院ベッド数削減を、自治体などに執拗(しつよう)に求めてきました。
14年に成立した「医療介護総合確保推進法」は、都道府県に対し、25年時点を見据えてベッド数など医療提供体制を見直す「地域医療構想」の策定を要求。日本共産党の小池晃書記局長の参院厚生労働委員会(17年6月)での質問によって、地域医療構想がそのまま実行されれば、25年時点のベッド数が本来必要な数より33万床も少なくなることが明らかとなりました。
安倍政権は、17年の「骨太の方針」(経済財政運営と改革の基本方針)で、18年までの2年間を地域医療構想の具体化に向けた集中的な検討期間に指定。18年の「骨太の方針」では、公立・公的病院は、「高度急性期」や「急性期」といった地域の民間病院では担うことのできない機能に重点化するとの方針が決められました。
財界のいら立ちは、この病床削減が思惑通りに進んでいないことにあります。
今年の「骨太の方針」が閣議決定される直前の5月31日の経済財政諮問会議に、経団連の中西宏明会長(日立製作所会長)、サントリーホールディングスの新浪剛史社長ら民間議員4氏が連名で社会保障制度改革に関する意見書を提出。病床数削減が地域医療構想通りに進んでいないことを問題視し、公立・公的病院について「適切な基準を新たに設定した上で、期限を区切って見直しを求めるべき」だと主張したのです。同時に「民間病院についても病床数の削減・再編に向けた具体的な道筋を明らかにすべき」だと求めました。
民間議員の意見書は「骨太の方針」にそのまま反映され、厚労省は「骨太の方針」に基づいて、424病院の選定作業を進めたのです。見直し期限は「遅くとも20年9月」とされました。
今後の社会保障制度のあり方を議論した28日の諮問会議でも、経団連の中西会長ら民間議員が、医療費抑制の方策として官民合わせて約13万もの病床削減を提言。首相もベッド数の削減などを着実に進めるよう厚労相に指示しました。
選定方法も疑問
医療や自治体の関係者からは、厚労省の選定方法にも疑問や批判があがっています。
厚労省は今回、各病院の手術件数などの診療実績と、車で20分圏内に代替可能な医療機関があるかという基準で、「高度急性期病棟」などがある全国1455の病院を分析。再編・統合対象を抽出しました。
札幌市で23日に開かれた厚労省と自治体・病院関係者との意見交換会では、医療関係者から「分析対象に精神科や感染症などの医療行為が入っていないのはなぜか」「車で20分といっても、雪が降ればそれ以上かかる」との声が上がりました。
(この特集は、佐久間亮、藤原直、前野哲朗、松田大地が担当しました)
- 厚労省の424病院再編リスト/地方から猛反発/“住民にとって医療サービス後退”
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- 改憲阻止 運動高揚を/来月3日大規模集会 総がかり実行委会見
- 萩生田文科相不公平を容認/「身の丈」→「自分の都合で」/入試英語民間試験実施は「予定通り」
- 温かい飲み物提供 志位氏要望に対応/避難所改善で武田防災相/「産経」インタビュー
- 消費税減税・廃止へ 疑問に答えます(3)
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- デニー知事を支える/沖縄 就任1年記念パーティー
- ハンセン病家族への補償法骨子案/高橋衆院議員に聞く/家族は一律に補償申請可能/議員立法で前例をこえて
- 維新の教育破壊知らせよう/大阪 辰巳氏が府高教と懇談
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- はたらく女性の中央集会 来月16・17日 仙台/手をつないで希望ひらく/長尾ゆり実行委員長に聞く/憲法・いのち・くらし守る願い集めて
- 香港記者協会が声明/警察を非難 報道の自由妨害
- 香港区議選 民主派立候補認めず/選管が届け出無効を決定
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- 米NGO 辺野古「希望の海」認定/新基地から守る場所/自然保護協会、沖縄県に要望
- 弾薬庫土地 所有権争い/沖縄・宮古島 未確定のまま着工
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- お困りごとありますか 共産党が訪問支援/長野
消費税増税1カ月/5%に戻す減税は極めて切実
きょうの潮流/テレビ局で、アナウンサーがきく。――家財一切流されて…
【ベルリン=伊藤寿庸】国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」での企画展「表現の不自由展・その後」の中止や文化庁の支援撤回などの動きを懸念する、欧米などの日本研究者がこのほど共同声明を発表し、日本政府が憲法に基づき芸術家、ジャーナリスト、学者の権利を保護するよう求めました。28日までに賛同者は約170人に上っています。
この「日本の芸術家、ジャーナリスト、学者を支持する声明」は、日本で「表現の自由が脅かされている現状に深い懸念を表明」。文化庁に「あいちトリエンナーレ」への支援中止の撤回を要請しています。
また「政治と行政が表現の自由に敵対する勢力から芸術と学問を守らずに、ポピュリストの要求を(…)受け入れ、テロリストの恫喝(どうかつ)に屈する」のは「到底受け入れられるものではありません」と指摘。日本政府、日本の政治指導者に対し、「ヘイトスピーチその他のあらゆる言語的・非言語的な脅しに立ち向かいたたかうという法的義務を果たす」よう求めています。
声明には、米、英、独、仏、オーストリア、豪、韓国などの日本研究者や美術研究者が名前を連ねています。
日本の芸術家、ジャーナリスト、学者を支持する声明(全文)
署名者は、日本において表現の自由が脅かされている現状に深い懸念を表明し、日本政府とそのすべての機関に対して日本の憲法に明記されている芸術家、ジャーナリスト、学者の権利を保護するために必要な措置を講じるよう求めます。特に、文化庁に対して国際芸術祭「あいちトリエンナーレ2019」への支援中止の決定を撤回するよう要請します。
民主的かつ多元的な社会において、政治と行政が表現の自由に敵対する勢力から芸術と学問を守らずに、ポピュリストの要求を唯々諾々と受け入れ、あまつさえテロリストの恫喝(どうかつ)に屈するなどということは到底受け入れられるものではありません。
私たちは、海外の芸術家や学術関係者および諸機関と日本の政府機関との間の協力関係に支障が生じかねないほどに、日本の公的機関に対する信頼が甚だしく損なわれてしまったことを深く憂慮しています。
私たちはまた、日本政府ならびに日本の政治指導者が、国際協力、和解、平和の精神に敵対するヘイトスピーチその他のあらゆる言語的・非言語的な脅しに立ち向かいたたかうという法的義務を果たすよう切願します。
最後に、私たちは、日本政府とすべての責任ある政治家に対して、表現と意見の自由を追求する日本のすべての芸術家、学者、ジャーナリストに心からの、かつ公的な支援を提供するよう、また平和と国際理解に関する政治問題の自由かつオープンな議論を促し、それによって人間の成長と発展の真の源である自由、多様性、創造性の安全な港としての日本の名声を回復するように強く訴えます。
(ベルリン=伊藤寿庸)
主な賛同者
この声明への賛同者には以下の各氏が含まれています。(敬称略)
米国=アレクシス・ダデン、シェルドン・ガロン、アンドルー・ゴードン、ジェフリー・キングストン、ビクター・コシュマン(いずれも日本史研究者)、ルイーズ・アリソン・コート(スミソニアン博物館、東洋美術史)
英国=ジーナ・バーンズ(考古学)、スティーブン・ドッド(ロンドン大学東洋アフリカ学院、日本文学)
ドイツ=イルメラ・日地谷・キルシュネライト(日本文学)、アデーレ・シュウロンブス(ケルン東洋美術館長)、メラニー・トレーデ(日本美術史)
オーストラリア=テッサ・モリス=スズキ(日本史)
オーストリア=セップ・リンハルト(日本社会学)
フランス=セシール・坂井(日本文学)
韓国=林志弦(イム・ジヒョン、歴史学)
- 憲法・教育基本法踏みにじる/文科相の資格なし 辞任を/小池書記局長が会見
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受験「身の丈」発言/文科相として資格欠いている
きょうの潮流/ラグビーのワールドカップ(W杯)で決勝に進んだ南アフリ…
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