🎵 [久米宏] 久米宏 ラジオなんですけど 2020年2月29日
ラサール石井の鋭い批判に反論できるか/政界地獄耳
★国民の所得に占める税金や社会保険料などの負担の割合を示す「国民負担率」が、消費税率が引き上げられた影響などで本年度より0・7ポイント増加して44・6%となり過去最高となる見通しという。上級国民の恩恵は庶民には行き渡らず、安倍政権自慢のアベノミクスが一丁目一番地としていたデフレ脱却すら実現しない中で給料に反映されず重税感だけが残る。
★だが、その負担を受け入れるのは、その税金や社会保険料は国民全体のために使われると信じているからだ。ところが新型コロナウイルス発症後の政権は、やっている感を醸し出すものの、学校の休校要請を唐突に出すなど混迷を続け株価は下落を続ける。また大規模イベントの開催自粛を呼びかける最中に首相補佐官・秋葉賢也が政治資金パーティーを開き批判されている。秋葉は「他にもパーティーをやっている議員もいる。はっきり言って心外だ」と反論する。
★首相側近の示しのつかない行動にラサール石井のツイッターの一撃が鋭い。「みんな死ぬ思いでイベントや公演中止してるのに金集めパーティーはやるのかよ。お前らこれに稽古もリハーサルもやってないだろ。食費切りつめてチケットかってないだろ」に返す言葉などないはずだ。
★28日の毎日の記事によれば「記者が『出費について政府が臨時の支出をすることも具体的に考えているか』と質問。麻生は『要請をして費用がかかる場合は、政府が払うのは当然のことなんじゃないですか』と回答後、記者に『つまんないこと聞くねえ』とつぶやいた。記者は『国民の関心事ですよ』と返したが、麻生は『上から(上司から)言われて聞いているの? 可哀そうにねえ』と述べた」という。これに共産党副委員長・市田忠義はツイッターで「かつて街頭演説で『下々のみなさん!』と切り出したと言われている人にとっては『つまんないこと』なのかもしれないが『下々のもの』にとっては重要問題なのです」と応じた。もうこの政権に税金の運用を任せることは無理だ。野放しにしている自民党・公明党の責任で政権を終わらせる時期が来た。(K)※敬称略
☕ 日本の演歌メドレー
米大統領選 共和党員がトランプ大統領に投票しないよう訴え
アメリカの与党共和党で、かつて大統領選挙の選挙戦略の策定にあたった関係者らが集会を開き、トランプ政権は「善悪の基本的な概念がわからなくなっている」などとして、秋の大統領選挙ではトランプ大統領に投票しないよう訴えました。政権奪還を目指す民主党は、中道派の候補者が不満を持つ共和党員にみずからへの投票を呼びかけており、トランプ大統領が党内の支持を盤石にできるのか、今後の焦点となっています。ニューヨークで27日に行われた集会には、長年、与党共和党の選挙戦略の策定に携わってきたコンサルタントら6人が出席し、活発に意見を交わしました。この中で、ブッシュ元大統領(第43代・子)や故マケイン上院議員などの側近として選挙戦略を立案してきたスティーブ・シュミット氏が、「今の政権は責任を放棄し、品位をかなぐり捨て、善悪の基本的な概念がわからなくなっている」とトランプ大統領を厳しく批判しました。そのうえで、「われわれはそれを受け流すのではなく、積極的に止めなければならない」と述べトランプ大統領の再選を阻むために、ほかの候補者への投票を訴えました。ことし11月の大統領選挙に向けて、候補者選びが続く民主党では、ブティジェッジ氏やバイデン氏、それに、ブルームバーグ氏など中道派の候補者がトランプ大統領に不満を持つ共和党員に向けて、みずからに投票するよう、積極的に呼びかけています。こうした中、共和党員の間では90%近い支持を得ているトランプ大統領が、党内の支持を盤石にできるのかどうかが、今後の焦点となっています。
ステスロー氏「トランプ大統領は差し迫った危機」
白井聡氏 75年前の失敗のツケを我々の手で清算しなければ
白井聡氏(C)日刊ゲンダイ
白井聡氏(政治学者)
どんな鈍い頭の持ち主にも、いまや点と線がつながったことがわかるだろう。安倍政権の本質は、「私物化」である。私物化はモリカケ問題だけのキーワードではない。モリカケ問題それ自体はつまらない事件だ。だが、それはこの本質が氷山の一角としてこの上なく明瞭に可視化された案件なのだ。より重大な、アベノミクス(GDPの改竄を含む)、北方領土問題、対米従属問題(沖縄米軍基地問題やトランプ大統領への媚態等々)、朝鮮半島危機への対応など、すべてはこの一語で説明できる。ここにあるのは、世襲によって譲り受けた権力を手段を選ばず維持するという原理だ。私物化は未来の日本人にも及ぶ。ピント外れの大学入試改革は、自らの学力と学歴に対する安倍の劣等感によって後押しされてきた。結果、入試制度そのものが、ベネッセを代表とする教育業界の政商の食い物にされ、台無しにされようとしている。
総仕上げは検察の私物化であり、国家権力の究極的私物化だ。ここまでくれば明らかだ。安倍が私物化しているのは、権力や利権の一部分ではない。国家そのもの、つまり国土と国民を好きなように処分できる私物として取り扱っている。ゆえに、新型コロナウイルス問題への悲惨な対応も全く驚くべきものではない。国民の生命や健康を守ることになど、そもそも何の関心もないのである。国民の課題ははっきりしている。安倍を退陣させるだけでは不十分であり、しかるべき場所(牢獄)へと送り込まなければならない。そしてこの間この腐りきった権力を支えてきた政官法財学メディアの面々をリストアップし、処断せねばならない。75年前の失敗の根源は、国を破滅させた者どもを日本人が自らの手で罰しなかったことにある。その中に、あの「僕のおじいちゃん」(岸信介)もいた。そのツケをいまわれわれの手で清算しなければならないのである。
コロナのさなか秋葉首相補佐官だけでなく杉田水脈も政治資金パーティ! 櫻井よしこが発起人、稲田朋美、ケント・G、フィフィも
政治資金パーティを告知する杉田水脈Twitter
あの首相にしてこの取り巻き、ということか。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、政府が大規模なイベントの自粛を呼びかけた26日、よりにもよって首相補佐官である自民党・秋葉賢也衆院議員が、政治資金パーティを立食形式で開催していたことが発覚した。
国民に負担や行動制限を強いておきながら、自分たちは金集めのパーティとは神経を疑うが、秋葉氏はマスコミの取材に「首相が自粛を要請したのは26日午後で、私のパーティーは夕方だった。物理的に中止という選択肢は難しかった」などと開き直った。
しかし、パーティ開催の2日前の24日には、政府の専門家会議が感染拡大を防ぐために立食パーティーや飲み会などを避けるよう呼びかけ、25日、政府が発表した基本方針にも、イベント開催を「全国一律の自粛要請を行うものではない」としながら「開催の必要性を改めて検討するよう要請する」という一文が盛り込まれた。
ところが、このことを追及されると、秋葉補佐官は逆ギレしてこう言い放ったのだ。
「言いたくはないが、今日もパーティーをやっている議員もいるし、26日は小野寺(五典)議員も感染者が出ている東京でもやっている。私が補佐官という肩書だからといって、私にだけこう着目されるのはどうなのか」
首相補佐官だからこそ、責任があるのは当たり前なのに何を言っているのか。まったく開いた口が塞がらないが、しかし、たしかに、パーティを開いていた安倍首相の側近は、秋葉議員だけではない。
性的マイノリティに対する「生産性がない」発言に続き、最近も「だったら結婚しなくていい」のヤジで物議を醸した杉田水脈議員も2月25日に憲政会館で政治資金パーティを開いていた。コロナのさなかにこんな差別主義者がパーティを開いても、さすがに誰も参加しないだろうと思いきや、下村博文・選対委員長、稲田朋美・幹事長代行、西村康稔経済再生相、北村誠吾地方創生相、竹本直一科学技術相らが参加していたのだという。しかも、産経新聞によると、下村選対委員長は「参院の比例に出て200万票くらい取ってもらいたい。自民党が3人くらい助かるのではないか」と挨拶したらしい。
政府や自民党が実のところ、性差別を全く問題視していないことがよくわかるが、この杉田議員の政治資金パーティに参加していたのは、政治家だけではなかった。「杉田水脈を育てる会」と銘打たれたこのパーティの発起人代表は櫻井よしこ氏。さらに、ケント・ギルバートとフィフィも参加していたようだ。
たとえば、あるパーティ参加者のfacebookには、「杉田水脈を育てる会」の看板をバックにケント・ギルバートが挨拶している写真が〈それにしても乾杯の挨拶に立たれたケントギルバートさん、日本語上手すぎ〉というコメントつきで紹介されていたし、別の参加者はフィフィらが大はしゃぎしている写真とともに、〈昨日はあるパーティにご招待頂き、杉田水脈さんやフィフィさん、その他沢山の著名人や議員の方々と交流させて頂きました。中でも櫻井よしこさんにお会いできたのは感無量だった〉などとツイートしていた。
繰り返すが、このパーティが開かれたのは、25日夜。前日の24日には、政府の専門家会議が感染拡大を防ぐために立食パーティーや飲み会などを避けるよう呼びかけている。
ふだん、偉そうに「危機管理」だの「愛国」だのと言っている連中が、新型コロナ感染拡大の危機のなか、自粛を呼び掛けられているのにそれを平気で無視して、宴会で大騒ぎ。新型コロナによって、極右連中の醜態とその主張のインチキが次々暴かれているが、この杉田のパーティもそのひとつということになるかもしれない。(編集部)
最終更新:2020.02.28 07:54
「口頭決裁OK」森法相を糾弾せよ/政界地獄耳
https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202002270000068.html
★政府はついに文書改ざんでは飽き足らず公務員が文書を残さないこと、決裁のプロセスのつじつまを合わせるために「口頭決裁」は決裁方法として合法と言いだした。法相・森雅子は弁護士だが、自分の発言がどれほどの意味があるかわかっているのだろうか。
★25日、元検察官で自民党元法相・山下貴司が「口頭決裁を問題視する向きもあるが」と問うと森は「決裁には口頭の決裁もあれば文書の決裁もあり、どちらも正式な決裁だと理解している。文書における決裁を取らなければならない場合というのは決められているわけだが、今回はそれにあたらない」と胸を張った。山下も「民主党政権時代に法務省に勤めていたが、山ほど口頭で了解を取っている」と「民主党時代から」を強調して同調した。問題はそれがおかしいとたださなかった山下の倫理観と資質ではないのか。すべてが書類と印鑑という方式で組み立てられている我が国の行政決裁システムを森はいとも簡単に「自在に変更できる」と言い放ったと同様だ。過去に決裁された文書があろうともいつの間にか(日付もなくていい場合もあると言いだしたから)口頭決裁で変更できるというご都合主義を法相が認めたのだ。これでは「私がいいと言ったらいいのよ」と言っているのに等しい。「もう行政にも司法にも信頼がないと思われてもこのまま進みます」と法相が言い放ったのだ。
★民主国家、法治国家として積み上げて来たものを一瞬に壊した法相の「口頭決裁」に新聞はあまりにもおとなしい。この発言の持つ恐ろしさを読者に示してくれず、事態をあきれて見せるばかりだ。なぜこんなものは駄目だと糾弾しないのか。何本かの怒りの原稿が散見されたが、新型コロナウイルスのニュースにとられて既に不問に付されている様相だ。だがネットの中は熱い。「立証出来ない物を証拠としてはならないは基本」「まるで『私が法律』と言わんばかり」「それなら確定申告は電話で済まそうかな」と皮肉る。国民は健全だ。(K)※敬称略
2020/02/27衆議院予算委員会:午後(国会中継)