☆すべて中日新聞の社説に同意したい。http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2012022802000015.html
河村市長発言 なぜ素直に撤回しない
名古屋市長は「南京事件はなかった」との発言を撤回せず、訪問団にも非礼ではなかったとの考えを、きのう述べた。率直な議論で「ノドのトゲを抜こう」と主張するが、その土台は一体あるのか。河村たかし市長は会見で「いわゆる南京事件はなかったのではないか」という発言が「南京大虐殺はなかったという持論を展開」と報道され、「南京では何もなかった」と誤解されたと釈明した。市長は「象徴的に三十万人とされるような組織的大虐殺はなかったとの趣旨」と説明。「友好団に面と向かって三十万人の大虐殺と申し上げるのは言葉がいかにも残虐なので、あえていわゆる南京事件と申し上げた」と釈明した。当初の発言は、市長が南京大虐殺はなかったと公にしたと受け止められる言葉である。報道により南京市民の誤解を招いたというのは、とんでもない責任転嫁だ。南京で虐殺がなかったという研究者はほとんどいない。日中歴史共同研究の日本側論文も「集団的、個別的な虐殺事件が発生し」と明記する。市長自身「非戦闘員の殺害はあっただろう」と認めており、日中で隔たりがある被害者数を問題にする意図であったのなら、そう明言すべきであった。市長は共同研究を「学者の個人的見解」と批判するが、国や政治レベルで埋まらぬ歴史認識の溝を、少しでも客観的に埋めようとの知恵であった。中国主張の「三十万人」を市長が真っ向から否定しては、南京市側は率直な議論のテーブルにはつけぬだろう。敏感な問題でも、政治家が主義主張を掲げるのは結構だ。だが、首長は政治家であるとともに自治体のリーダーでもある。歴史的な米中、日中国交正常化の扉を開いたピンポン外交の舞台である名古屋のトップの公式発言としては不適切だった。日中四十周年の記念すべき年に、友好都市が公の交流を停止し、記念行事や経済活動にも影を落とす。苦しい釈明ではなく、素直に撤回できないものか。昨年春、南京市の公園で日中の百人以上が友好の桜を植えた。南京出身で十五年以上も名古屋に住む韓金龍さんが中心となり、過去五年で千本余を植えた。韓さんは「手を携えて桜を守り、友情の証しにしたい」と話した。「公の交流停止」と言う南京市のシグナルを、敏感に受け止めてほしい。民の交流の根は深く、広い。民の交流を支えてこその市長であろう。
http://www.chunichi.co.jp/article/column/editorial/CK2012022802000014.html
首相沖縄初訪問 謝罪では普天間返らぬ
野田佳彦首相が初めて沖縄県を訪問した。米軍普天間飛行場の県内移設に理解を得るのが狙いだが、県側の軟化は望み薄だ。普天間返還の実現には、現行の移設計画を根本から見直す必要がある。国会審議の合間を縫っての沖縄訪問となった。平和祈念公園や旧海軍司令部壕(ごう)など激烈を極めた沖縄の戦跡を訪れたり、市街地が迫る巨大な米軍基地を視察したりと、今も続く沖縄県民の苦しみの一端に触れたことだろう。首相が今回の訪問から多くを学ぶのであれば、その意義も認められよう。ただ、より早期の訪問が望ましかったのではないか。就任後半年近くたっての沖縄訪問は、消費税率引き上げに血道を上げてきた首相にとっての沖縄問題の優先順位の低さを、目に見える形で表してしまった。首相は仲井真弘多県知事との会談で、鳩山由紀夫元首相が県外移設を掲げながら結局、名護市辺野古への県内移設で米政府と合意した「迷走」を陳謝し、田中聡前沖縄防衛局長の沖縄「犯す」発言についても謝罪した。政府に対する沖縄の信頼回復は為政者として当然としても、それで県側が県内移設受け入れに転じる状況でないことは知事自身が語る通りだ。ここは知事が言うように「県外移設を検討」した方が、普天間返還の早道ではないか。首相は沖縄訪問二日前、移設先を辺野古とする理由を「沖縄の地理的特性を考えると、そこに存在する海兵隊の抑止力維持はとても大事」と述べた。しかし、海兵隊の沖縄駐留が抑止力にならないことは、米国の著名な学者らが県外移駐を提唱していることからもすでに明らかだ。そればかりか、海兵隊のグアム先行移駐で合意した際の日米共同発表では、海兵隊を西太平洋地域に分散配置する理由に、攻撃に耐えてなお機能を維持する、運用面での「抗堪(こうたん)性」を挙げている。海兵隊にとって、軍事力の増強著しい中国に近い沖縄が万が一攻撃されても、分散配置しておけば対応は可能ということだろう。この場合、地理的特性はむしろ脆弱(ぜいじゃく)性として認識されている。
日本政府はなぜ米政府の戦略転換から目を背けて県内移設にこだわり続けるのか。理解に苦しむ。
首相はすでに破綻した海兵隊抑止力論に固執せず、米政府に対して国外・県外移設の提起を決断すべきだ。首相の沖縄訪問がその転機となるのなら救いである。
◆知事「県外実現を」首相「辺野古が唯一有効」動画
☆辺野子移設を断念しないかぎり日米安保は、機能しない。断言しておく。
http://youtu.be/fRC4aJqchDw
にほんブログ村☆世の中、除染地獄に陥っている感があるが沖縄普天間返還問題にも真剣に取り組んで欲しい。>>民主党議員様(^^)