【こんな赤ずきんが見てみたいその39】
100万回も死んだ赤ずきんがいました。
100万回も生きて、100万回も食べられたのです。
立派な赤ずきんでした。
100万人の人が その赤ずきんを可愛がり、
100万人の人が その赤ずきんが死んだとき泣きました。
赤ずきんは1回も泣きませんでした。
あるとき、森の中で狼に食べられてしまいました。
子供達は大きな声で泣きました。
赤ずきんは泣きませんでした。
赤ずきんは死ぬのなんか平気だったのです。
あるとき、赤ずきんは鋏を持って立ち向かうことを覚えました。
他のおとぎ話の人にも出会いました。他のおとぎ話の人とも戦いました。
赤ずきんはいつまでもこのお話が続いたらいいな、と思いました。
ある日、物語の終わりのときがきました。
赤ずきんは初めて泣きました。
朝になって夜になって、ある日のお昼に赤ずきんは泣き止みました。
赤ずきんのお話は静かに終わっていました。
赤ずきんはもう、決して生き返りませんでした。
・おとぎ銃士 赤ずきん 第39話(最終回)「さよなら赤ずきん」
突然やってきた「赤ずきん」を名乗る謎の少女との出会いから始まった冒険譚。
それもついに終わり、いつもの日常が戻ってきました。
変わらぬ日常。繰り返されるいつもの会話。
あの旅立ちの日から1年近くたちましたが、少年は全くと言って良いほど成長しなかったようです。
違いといえば小娘の居候が3人増えたくらい。男としては大出世ですが、人としてはどうなのだろう。
…あ、母親奪還は大功績か。
父と息子の二人暮しから、一気に華やかになりましたが、ご近所様にはどう説明したのでしょう。
逃げた母親が娘連れて戻ってきたとか、そんな風にしか見えません。
さて現実世界の草太邸に居候を始めた三銃士の皆様は、社会にでて働き始めたようです。
おとぎ話ではお姫様の彼女達ですが、ここは現実世界。厳しかった。
特に白雪のやつれぶりが只者ではない。無駄な色気を感じます。
草太父:
「そうだな。働くのはいいことだぞ」
居候してるんだから、生活費くらいは入れろ。
表面的には優しい父の、厳しい一面が垣間見える。
でも彼女達が働く最大の理由は、慰労を兼ねた温泉旅行に行くためでした。
旅先では偶然グレテル兄妹や終戦を知らなかった長靴ネコと合流。
この兄妹はこちらの世界では学生をやっているようですが、
生活費や旅費は誰が負担してるのかはなはだ疑問です。
でも楽しい時間はすぐに過ぎ去って。
白雪姫:
「忘れ物をしたからとってきますわ」
いばら姫:
「散歩に行ってくる。。」
赤ずきん:
「バイト先にお土産渡さなきゃ」
口実と共に去っていく三銃士の皆様。彼女らは何も言いませんが、不必要なところは勘のするどい草太くんは気づいていました。
草太くん:
「ファンダベーレの人たちが、いつまでもエルデにいてはいけない。
きっとそうなんでしょ。お母さん」
暗に「お前も帰れ」と言ってる気もします。
あんなに母大好きっ子だったのに…。
再会して数日で母親に対する幻想が崩れてしまったようです。
かくして赤ずきんらは物語の中へ。
離れ離れになるのは悲しいけれど、見上げる空は同じ。
今は人々の気持ちが分かれたことで、二つに分かれてしまった世界だけど…
草太くん:
「…それは永遠じゃない」
いつか世界が一つになる日を夢見て、「おとぎ銃士 赤ずきん」完結。
童話を元ネタにした話、ということで視聴を開始。
マレーン→シンデレラを主軸に置いた展開は結構綺麗で感動。
「灰の降る街」は熱かったし、「花嫁はラプンツェル」やブレーメンの合体ネタも良かった。
役立たず扱いだったグレーテルが、トゥルーデ戦のときだけ異常に強かったのもツボを抑えてます。
ウィッチキラーの名は伊達じゃない。対魔女のエキスパートの真髄ここにあり。
それまで誰一人まともに対抗できなかった悪辣魔女トゥルーデを真正面から撃破した彼女に、「だってグレーテルだもんな」と嬉しくなりました。
それ以外の登場人物は、いまいち童話コラボとしては機能してなかった気もしますが、総じてそこそこ満足。
多分、設定的には草太とりんご、ジェドがネックだったような…。(奇しくも元ネタがない連中だ)
その他、元々深夜枠予定だったせいか、朝にやるには保守的な設定が目立った気がします。
もっと冒険しても良かったと思うのだけど…。
思うに旅ものにしてしまったのが、フットワークを鈍らせた原因ではないかと。
現実世界での話を中心にして、戦闘パートだけ「変身」する構成にしてた方が話的には楽しかった気がする。
始めは正体隠したり文化の違いに戸惑うけれど、最終的には正体バラして普通に溶け込んでいく…みたいな形にすれば、テーマの「二つの世界が一つに」も表現できますし。
まぁ、「おとぎ話ネタ」を使いにくくなるし、同業他番組と真っ向勝負することになっちゃうけれど。
コナミの女児向けアニメということでも注目してましたが、商業的には何がやりたかったのかよく分からない感じ。
売りのスウィートフォンのバンクを、途中からあまり使わなくなったのがとても残念でした。
販促シーンが見たくてアニメ観てるのに!
(こうやって思うと、変身ものって優良フォーマットですね。バンダイやタカラトミーの持ってるノウハウを、コナミが持ってなかったのがつらいところだ)
二段(?)変身も赤ずきんのみだったのが無念。
よくよく考えてみると、白雪やいばらって、第1話から強くなったりも成長したりもしてないんですよね。
レベルアップしないまま完走してしまうとは、ある意味斬新だ。そんなんで継母に勝てるのか白雪。
【その他ラストシーン感想】
・いばら姫の草太へのアクションはちょいと良かった。端々に伏線ありましたし。
・草太がりんご・白雪にすげないのは、鈍感だからじゃなくて本命が別にいるからなんだよ!…というのを赤ずきんとの別れシーンを見て思った。
・そうすると、事実上の失恋エンドなんでしょうか。このフォーマットの番組では珍しい…。
・最後に、やたらと幸せそうに封印されてたシンデレラがお茶目さんだった。
100万回も死んだ赤ずきんがいました。
100万回も生きて、100万回も食べられたのです。
立派な赤ずきんでした。
100万人の人が その赤ずきんを可愛がり、
100万人の人が その赤ずきんが死んだとき泣きました。
赤ずきんは1回も泣きませんでした。
あるとき、森の中で狼に食べられてしまいました。
子供達は大きな声で泣きました。
赤ずきんは泣きませんでした。
赤ずきんは死ぬのなんか平気だったのです。
あるとき、赤ずきんは鋏を持って立ち向かうことを覚えました。
他のおとぎ話の人にも出会いました。他のおとぎ話の人とも戦いました。
赤ずきんはいつまでもこのお話が続いたらいいな、と思いました。
ある日、物語の終わりのときがきました。
赤ずきんは初めて泣きました。
朝になって夜になって、ある日のお昼に赤ずきんは泣き止みました。
赤ずきんのお話は静かに終わっていました。
赤ずきんはもう、決して生き返りませんでした。
・おとぎ銃士 赤ずきん 第39話(最終回)「さよなら赤ずきん」
突然やってきた「赤ずきん」を名乗る謎の少女との出会いから始まった冒険譚。
それもついに終わり、いつもの日常が戻ってきました。
変わらぬ日常。繰り返されるいつもの会話。
あの旅立ちの日から1年近くたちましたが、少年は全くと言って良いほど成長しなかったようです。
違いといえば小娘の居候が3人増えたくらい。男としては大出世ですが、人としてはどうなのだろう。
…あ、母親奪還は大功績か。
父と息子の二人暮しから、一気に華やかになりましたが、ご近所様にはどう説明したのでしょう。
逃げた母親が娘連れて戻ってきたとか、そんな風にしか見えません。
さて現実世界の草太邸に居候を始めた三銃士の皆様は、社会にでて働き始めたようです。
おとぎ話ではお姫様の彼女達ですが、ここは現実世界。厳しかった。
特に白雪のやつれぶりが只者ではない。無駄な色気を感じます。
草太父:
「そうだな。働くのはいいことだぞ」
居候してるんだから、生活費くらいは入れろ。
表面的には優しい父の、厳しい一面が垣間見える。
でも彼女達が働く最大の理由は、慰労を兼ねた温泉旅行に行くためでした。
旅先では偶然グレテル兄妹や終戦を知らなかった長靴ネコと合流。
この兄妹はこちらの世界では学生をやっているようですが、
生活費や旅費は誰が負担してるのかはなはだ疑問です。
でも楽しい時間はすぐに過ぎ去って。
白雪姫:
「忘れ物をしたからとってきますわ」
いばら姫:
「散歩に行ってくる。。」
赤ずきん:
「バイト先にお土産渡さなきゃ」
口実と共に去っていく三銃士の皆様。彼女らは何も言いませんが、不必要なところは勘のするどい草太くんは気づいていました。
草太くん:
「ファンダベーレの人たちが、いつまでもエルデにいてはいけない。
きっとそうなんでしょ。お母さん」
暗に「お前も帰れ」と言ってる気もします。
あんなに母大好きっ子だったのに…。
再会して数日で母親に対する幻想が崩れてしまったようです。
かくして赤ずきんらは物語の中へ。
離れ離れになるのは悲しいけれど、見上げる空は同じ。
今は人々の気持ちが分かれたことで、二つに分かれてしまった世界だけど…
草太くん:
「…それは永遠じゃない」
いつか世界が一つになる日を夢見て、「おとぎ銃士 赤ずきん」完結。
(左画像) コナミ フィギュアコレクション おとぎ銃士 赤ずきん vol.2 全5種セット (右画像) フィギュメイト おとぎ銃士赤ずきん Vol.2 インナーBOX(10個)販売 |
童話を元ネタにした話、ということで視聴を開始。
マレーン→シンデレラを主軸に置いた展開は結構綺麗で感動。
「灰の降る街」は熱かったし、「花嫁はラプンツェル」やブレーメンの合体ネタも良かった。
役立たず扱いだったグレーテルが、トゥルーデ戦のときだけ異常に強かったのもツボを抑えてます。
ウィッチキラーの名は伊達じゃない。対魔女のエキスパートの真髄ここにあり。
それまで誰一人まともに対抗できなかった悪辣魔女トゥルーデを真正面から撃破した彼女に、「だってグレーテルだもんな」と嬉しくなりました。
それ以外の登場人物は、いまいち童話コラボとしては機能してなかった気もしますが、総じてそこそこ満足。
多分、設定的には草太とりんご、ジェドがネックだったような…。(奇しくも元ネタがない連中だ)
その他、元々深夜枠予定だったせいか、朝にやるには保守的な設定が目立った気がします。
もっと冒険しても良かったと思うのだけど…。
思うに旅ものにしてしまったのが、フットワークを鈍らせた原因ではないかと。
現実世界での話を中心にして、戦闘パートだけ「変身」する構成にしてた方が話的には楽しかった気がする。
始めは正体隠したり文化の違いに戸惑うけれど、最終的には正体バラして普通に溶け込んでいく…みたいな形にすれば、テーマの「二つの世界が一つに」も表現できますし。
まぁ、「おとぎ話ネタ」を使いにくくなるし、同業他番組と真っ向勝負することになっちゃうけれど。
コナミの女児向けアニメということでも注目してましたが、商業的には何がやりたかったのかよく分からない感じ。
売りのスウィートフォンのバンクを、途中からあまり使わなくなったのがとても残念でした。
販促シーンが見たくてアニメ観てるのに!
(こうやって思うと、変身ものって優良フォーマットですね。バンダイやタカラトミーの持ってるノウハウを、コナミが持ってなかったのがつらいところだ)
二段(?)変身も赤ずきんのみだったのが無念。
よくよく考えてみると、白雪やいばらって、第1話から強くなったりも成長したりもしてないんですよね。
レベルアップしないまま完走してしまうとは、ある意味斬新だ。そんなんで継母に勝てるのか白雪。
【その他ラストシーン感想】
・いばら姫の草太へのアクションはちょいと良かった。端々に伏線ありましたし。
・草太がりんご・白雪にすげないのは、鈍感だからじゃなくて本命が別にいるからなんだよ!…というのを赤ずきんとの別れシーンを見て思った。
・そうすると、事実上の失恋エンドなんでしょうか。このフォーマットの番組では珍しい…。
・最後に、やたらと幸せそうに封印されてたシンデレラがお茶目さんだった。