穴にハマったアリスたち

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Go!プリンセスプリキュア 第38話「怪しいワナ…!ひとりぼっちのプリンセス!」

2015年10月25日 | Go!プリンセスプリキュア感想
【今年のプリキュアさん】

映画が10月31日から公開です。
1時間どころか2時間枠の長編を見たかった身としては、3本立てには微妙な感じも持っていたのですが…。
こうして延々と流される宣伝OPを見ているとテンション上がりますね。ドレス貴婦人のどてっぱらを容赦なく殴るはるはるとか、特に。

■Go!プリンセスプリキュア 第38話「怪しいワナ…!ひとりぼっちのプリンセス!」

今日も今日とて街中で、建物吹き飛ばし人民をなぎ倒し、プリンセス様一行とディスダークの戦いが繰り広げられます。
負けるな、はるはる。頑張れ、はるはる。
こうして下々の者共の夢を乗せ、はるはるは敵を撃退なさりました。めでたしめでたし。

そして、その様子はクローズさんに密やかに観察されていました。
平和なハッピーエンドの裏側で、絶望は潜み育っていくのです。

あくる日。
お花のお世話をしている春野さんのところに、一人の男子が話しかけてきました。
あの、馴れ馴れしいけどどちら様ですか?
え~!知らないの?ショックだなぁ。ほら隣のクラスの…
あ、えっと!うんうん、知ってる知ってる~
こうしてあっさりとクローズさんは潜入に成功しました。

その後もクローズさんはちょろちょろと姿を現し、実に手際よく春野さんを懐柔していきます。
夢って大事だよな!応援してるよ!
はるはる、ちょろい。これ、完全に早い者勝ちの勝負だったんだな…。

天ノ川さんはお仕事で南の島へ。
海藤さんも母の代理で社交場へ。
七瀬さんはクローズさんと一緒にデート。

残るトワ様は、七瀬さんの不純異性交遊に眉をひそめ、同行することに。
正しい判断です。春野さん狙いと見せかけて、流れるように七瀬さんといちゃつく野望を阻止しました。
まぁ敵さんの目的を考えると、結果的には失敗でしたが。。

みんなそれぞれの夢のために、それぞれ出かけていきました。
残った春野さんは、一人ぽつん。
気が付けば動物共もどっかに行ってしまいました。なんか、寂しいな…。

そこにやってくるクローズさん。
ご丁寧に、周囲に人がいないところにまで誘導してから正体を明かし、襲い掛かります。
街中で戦うと、通りすがりの人がミラクルライトを振りかねないからな。。

完全に孤立したはるはるに対し、クローズさんは投げかけます。
一人になってしまったのは何故か。それは皆が夢を目指して自分の道を進んだから。
夢を応援すればするほど、自分は一人になってしまう。

この問題は、かつて夢原さんたちも遭遇しています。夢原さんというか、主にレモネですが。
夢を目指して一直線に進めば進むほど、日常の周囲は切り捨てられてしまう。
かといって皆で一緒にオーディションやら舞台に立つことはできない。

そして夢原さんが遭遇したということは、我々は既に解を知っています。
それぞれの道を進んだとしても、私たちは一人ではない。
そうやって、どこか遠くで己の道を進んで頑張っている仲間がいることは、私たちの励みになる。
象徴たる夢原さんが諦めないのなら、たとえ彼女が近くにいなくても頑張れる。
だから表面的な揶揄に惑わされ、立ち止まっている暇なんてないのです。だってドリームが呼んでいるんだから。

…といったわけで。
はるはるはすらすらと解を口にし、反撃に出ました。
春に先輩方に会った時に色々教えてもらったもんね。さあ、お覚悟はよろしくて?

ですが。この解には決定的な欠陥があった。
もしもその頑張りを、周囲が望んでいなかったら?自分の頑張りこそが、周囲を絶望させていたら。

夢を目指して頑張る姿を見たら、応援したくなるのは人の常。
でも夢を目指してボロボロになってる姿を見たら、もういいんだと止めるのもまた自然な成り行き。
ましてそれが、「自分が応援しているから」だったなら尚更です。

駆けつけたカナタ王子が見たものは、ズタボロになりながら応戦する春野さんの姿。
彼女はしきりに口にします。かつて王子に励まされたから、今こうして夢を守るために戦えると。
記憶を失った今、客観的に見れば何とも酷い話です。だから彼は言いました。

王子:
 「夢が君を追い詰める」
 「君をそうさせている原因が、僕にあると言うのなら」
 「僕が間違っていた」

普段の春野さんなら「そんなことない!」と自分の夢を抱きかかえて反撃に出たかもしれない。
でも直前に彼女は見てしまった。
自分の姿を見て絶望する、カナタ王子の顔を。

自分の夢は望まれておらず、そこを目指すことは大切な人を絶望させる。

その瞬間、はるはるの変身は解けていました。
様子を見ていたクローズさんもご満足。どこの誰か知らないが、なんか良く分からない内に止めを刺してくれたぜ!
そして絶望の森がわんさと芽吹き、以下、次回へ。


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Twitterアカウント:http://twitter.com/RubyGillis


連れ出されたということは、七瀬さんもちゃんと敵に戦力として認識されてるんですね。デートかと思ってときめいた純情を返してあげて欲しい。

【今年のプリキュアさん】

かつてトワ様は国民のアイドルだった。トワ様の夢や存在が国民に希望を与えていた。
でもその希望が大きければ大きいほど、トワ様にはプレッシャーになる。
結果、彼女は一旦はそれに負け、絶望した。

これが「夢が絶望を招く」かと思っていたのだけど、それだけじゃなかったのか。
確かにこの状況なら、当然、国民はこう思う。自分たちの応援が追い詰めてしまうのなら、いっそ夢は諦めてくれ。

ちょっと近いところでいえば「ドキドキ」さんが似たことをしてた。

幸せの王子の願いを叶えるために、ツバメさんは犠牲になった。
最終決戦にて、相田さんが敵陣に突っ込むために、自らをツバメと自負する菱川さんらは足止め玉砕していった。
トランプ国王のために捨てられた国民や、王女様に負担をおわされた岡田。映画のマシュマロの件もそうです。
夢や願いを叶えるために、犠牲になった。ではそれを犠牲になった者たちは恨むのか?

だけど「プリンセス」さんはそこから更に厄介なことに、「幸せの王子がそれを望まなかったとしたら?」なんだよな。
さあ頑張るぞと宝石を口にくわえたツバメに向かって、「いやいい」「僕が間違っていた」と言われたら、ツバメさん的にはどうしようもありません。
ああ、うん。すみません。この宝石、戻しますね。まだ南の国に渡る便、残ってるかしら…。

自分自身ではなく、他者の判断が入ってるのがきついなぁ…。
夢原さんがディスダークと戦っていたら、瓦解していたんだろうな。
ナイトメアは「その夢を叶えることは(あなたにとって)意味がない」の方向だったけど、ディスダークは「その夢を叶えることは(周囲にとって)絶望だ」か。
ただ、ココはたとえ夢原さんが玉砕することになっても、彼女の意思を尊重する覚悟がありそうな気はする。したがって前提たる「周囲にとって絶望だ」を満たさず、乗り切れそうな気も。

相田さんも強靭なる精神力で、このハードルを乗り越えていらっしゃいました。君を信じる。ために戦う。
「幸せの王子」たるもの、「ツバメ」の覚悟を汲み取る度量が必要だ。
その意味だと、今作は「菱川さん視点のドキドキ」ともいえるのか。幸せの王子=相田さん=カナタ王子、ツバメ=菱川さん=春野さん。

カナタ様はまだちょっとお若かった。なまじ自分が武器持って前線に行くタイプだっただけに(そのことは忘れていますが)、この状況はきつかろう。「幸せの王子」としては未熟なんだな。人情としては正しいけれど。
春野さんからしてみれば「プリンセスになる」は周囲の期待であると同時に、元々の自分の夢でもある。だからこそ「じゃあ止めるね」とも割り切れない。
この問題、どう解決するんだろうなぁ…。
コメント
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