前回の記事で「まどかさんの願った奇跡は微妙に納得いかないが、あの状況では最善手だったのかもしれない」と書きました。
ですが微妙に納得いかないものはいかないので、ではどうすれば良かったのかを黙々と考えてみた。
私らも、いつ何時「猿の手」や魔法のランプを拾うか分かりませんし。備えあれば憂いなし。
でも考えを巡らせてみたら、意外と応用ききそうな気がしてきたので、記事にしてみる。
【情報を得る】
まどかさんとさやかさんは、二人同時に魔法少女のスカウトを受けました。
これは結構な幸運だったと思われます。
劇中では「魔法少女は孤独だ」と強調されているので、通常は二人同時に奇跡を打てる状況にはないんでしょう。
この状況下で、一人が願うべき奇跡は決まってます。
「3つの願い」系の場合も同様。
初手で希望するのは、「あなたの持つ情報を、希望する時に希望する形式で過不足なく取得できるようにして欲しい」、これのはず。
奇跡を叶えるテクノロジーを理解できれば自力で量産できるかもしれないし、何よりルールも分からないまま、こんな危険なゲームには参加できません。
正真正銘、1つしか願いをかけられない状況ならば悩みますが、そうでなければまず情報を得て安全確認。
仮に1つしか無理でも消去法でこれしかないんじゃないかな。
【コストを踏み倒す】
まどかさんの選択した奇跡「魔法少女が魔女になる時、そうする代わりに墓地に送る」が秀逸なのは、魔法少女になることのデメリットである「魔女になってしまう」を、自力で解消しているところ。
いわゆる自己完結しているクリーチャーです。これは強い。
この発想はあちこちで使えるはず。
単純な例でいえば、「金を払う」(デメリット)ことで「商品を入手」(メリット)するが、その手に入れた商品が金を生み出す代物であれば、デメリットは相殺できます。
キュゥべえが盛んに「奇跡には対価が必要」と言っていましたが、そんな対価は踏み倒そう。
【再利用可能にする】
さやかさんは「恭介の手を治す」を願い事にしました。
御本人も自覚していらっしゃる通り、大変に愚かだった。
願うべきは「治癒能力を得る」だった。
1回しか叶えられない願いなんだから、繰り返し利用できるものにしておかないと損すぎます。
(案外マミさんは、逆の意味で、そういう形式で願ったんじゃないかと、ちょっと思ってみる。
「これから先、死ぬほどの苦しみを受けないようにしてくれ」みたいな、そういうの。
おかげで一定ラインを越えたダメージを受けると、自壊なさるようになってしまったとか。
ていうかマミさんの場合、瀕死の傷は魔法少女になりさえすれば(奇跡とは無関係に)回復するのだから、「傷の回復」を奇跡に使ったのだとしたら、あまりにも虚しすぎる…)
【転用可能にする】
マミさんはさやかさんにおっしゃった。目的が何なのか明確にしておきなさいと。
全くです。
手を癒すことは手段に過ぎず、本来は「バイオリンが弾けるようになること」が目的だったはず。
従って賭ける願いは癒しに拘る理由はなかった。
「対象を望む時間の状態に戻す能力」でも用は足りていました。
これなら応用範囲がぐっと広がります。もしかしたら魔女化対策の切り札になっていたかもしれないくらい。
「手が使えなくても、手が使えるのと同等以上の効果を発揮できる道具を作る能力」とかもアリですね。
足や口で弾けるようなバイオリンとか。これなら他にも様々な形で活かせる。さやかさんが貢献したことも、不自然なく伝えられる。
(恭介くんにとって「バイオリンを弾く」ことの拘りが、どのような形かにもよりますが)
【リソースを増やす】
まどかさんの場合、さやかさんと二人で発揮するような願いの仕方で問題なかったし、もっと言えば他にも魔法少女を増やすことを考えても良かった。
数が増えれば、魔法少女のデメリットである「孤独」を解消でき、戦闘の生存率も上げられます。
魔女化してしまう件は、増えた奇跡で対処すればいい。
願いの回数を増やすことを考えた時、「私の願いを無限に叶えろ」よりも「願いを行う人を増やせ」系の方が有効と思われます。
何らかの罠にかかって、身動きとれなくなったときに助かる可能性が上がるから。
こういう「願い事」の話は、大概は悪意のある曲解や揚げ足取りで破綻しますし。
例えばほむらさんとか、さりげなく詰んでた可能性がありそう。
あの方の願いは「まどかとの出会いをやり直す」なので、願ったのと同じ時間に到達すると、本人の意思はどうあれ強制的に巻き戻されてたんじゃないかなと。
たまたまワルプルギスの夜戦の後、「時間を戻す」と意識していたから破綻に気づかなかっただけで、仮に戦勝して満足しても、やっぱり時間の先には進めなかったとか。
この解釈なら、ほむらさんだけ何度も「出会いをやり直す」奇跡を使用できた説明がつきます。
本人は「やり直す能力」を得たつもりになってたけど、実際はやり直しのタイミングで、「やり直したい」と思わされてただけ。
ワルプルギスの夜に勝てない理由も、ついでに説明できる。
【まとめ】
といったわけで、根っこをちゃんと押さえておけば、もっと楽な道があったと思います。
謎生物が「判断ミスを騙したと言われても困る」と宣ったのも、むしろ共感できる。
まどかさん達は、あまりに考えがなさすぎた。
何より致命的なのは、お互いにすら相談しなかったことですね。
制作者様が意図したかどうかは別として、結果として「まどか」さんは、「大事な選択を一人に任せてはいけない」お話になってるように思える。
「もうあの子も大人なのだから、信じて任せる」が、実は間違いなんだというような。
生憎、魔法少女になるような機会は当分訪れる気がしませんが、仕事や買い物等々、様々な「契約」の場面はあるわけで。
まどかさんの陥った展開は、お金や時間を使う際に、何を基準に考えれば良いかの参考になるような気がします。
上に列挙したような事柄を意識して、謎生物に嘲笑われないようにしたいと思う。
ですが微妙に納得いかないものはいかないので、ではどうすれば良かったのかを黙々と考えてみた。
私らも、いつ何時「猿の手」や魔法のランプを拾うか分かりませんし。備えあれば憂いなし。
でも考えを巡らせてみたら、意外と応用ききそうな気がしてきたので、記事にしてみる。
【情報を得る】
まどかさんとさやかさんは、二人同時に魔法少女のスカウトを受けました。
これは結構な幸運だったと思われます。
劇中では「魔法少女は孤独だ」と強調されているので、通常は二人同時に奇跡を打てる状況にはないんでしょう。
この状況下で、一人が願うべき奇跡は決まってます。
「3つの願い」系の場合も同様。
初手で希望するのは、「あなたの持つ情報を、希望する時に希望する形式で過不足なく取得できるようにして欲しい」、これのはず。
奇跡を叶えるテクノロジーを理解できれば自力で量産できるかもしれないし、何よりルールも分からないまま、こんな危険なゲームには参加できません。
正真正銘、1つしか願いをかけられない状況ならば悩みますが、そうでなければまず情報を得て安全確認。
仮に1つしか無理でも消去法でこれしかないんじゃないかな。
【コストを踏み倒す】
まどかさんの選択した奇跡「魔法少女が魔女になる時、そうする代わりに墓地に送る」が秀逸なのは、魔法少女になることのデメリットである「魔女になってしまう」を、自力で解消しているところ。
いわゆる自己完結しているクリーチャーです。これは強い。
この発想はあちこちで使えるはず。
単純な例でいえば、「金を払う」(デメリット)ことで「商品を入手」(メリット)するが、その手に入れた商品が金を生み出す代物であれば、デメリットは相殺できます。
キュゥべえが盛んに「奇跡には対価が必要」と言っていましたが、そんな対価は踏み倒そう。
【再利用可能にする】
さやかさんは「恭介の手を治す」を願い事にしました。
御本人も自覚していらっしゃる通り、大変に愚かだった。
願うべきは「治癒能力を得る」だった。
1回しか叶えられない願いなんだから、繰り返し利用できるものにしておかないと損すぎます。
(案外マミさんは、逆の意味で、そういう形式で願ったんじゃないかと、ちょっと思ってみる。
「これから先、死ぬほどの苦しみを受けないようにしてくれ」みたいな、そういうの。
おかげで一定ラインを越えたダメージを受けると、自壊なさるようになってしまったとか。
ていうかマミさんの場合、瀕死の傷は魔法少女になりさえすれば(奇跡とは無関係に)回復するのだから、「傷の回復」を奇跡に使ったのだとしたら、あまりにも虚しすぎる…)
【転用可能にする】
マミさんはさやかさんにおっしゃった。目的が何なのか明確にしておきなさいと。
全くです。
手を癒すことは手段に過ぎず、本来は「バイオリンが弾けるようになること」が目的だったはず。
従って賭ける願いは癒しに拘る理由はなかった。
「対象を望む時間の状態に戻す能力」でも用は足りていました。
これなら応用範囲がぐっと広がります。もしかしたら魔女化対策の切り札になっていたかもしれないくらい。
「手が使えなくても、手が使えるのと同等以上の効果を発揮できる道具を作る能力」とかもアリですね。
足や口で弾けるようなバイオリンとか。これなら他にも様々な形で活かせる。さやかさんが貢献したことも、不自然なく伝えられる。
(恭介くんにとって「バイオリンを弾く」ことの拘りが、どのような形かにもよりますが)
【リソースを増やす】
まどかさんの場合、さやかさんと二人で発揮するような願いの仕方で問題なかったし、もっと言えば他にも魔法少女を増やすことを考えても良かった。
数が増えれば、魔法少女のデメリットである「孤独」を解消でき、戦闘の生存率も上げられます。
魔女化してしまう件は、増えた奇跡で対処すればいい。
願いの回数を増やすことを考えた時、「私の願いを無限に叶えろ」よりも「願いを行う人を増やせ」系の方が有効と思われます。
何らかの罠にかかって、身動きとれなくなったときに助かる可能性が上がるから。
こういう「願い事」の話は、大概は悪意のある曲解や揚げ足取りで破綻しますし。
例えばほむらさんとか、さりげなく詰んでた可能性がありそう。
あの方の願いは「まどかとの出会いをやり直す」なので、願ったのと同じ時間に到達すると、本人の意思はどうあれ強制的に巻き戻されてたんじゃないかなと。
たまたまワルプルギスの夜戦の後、「時間を戻す」と意識していたから破綻に気づかなかっただけで、仮に戦勝して満足しても、やっぱり時間の先には進めなかったとか。
この解釈なら、ほむらさんだけ何度も「出会いをやり直す」奇跡を使用できた説明がつきます。
本人は「やり直す能力」を得たつもりになってたけど、実際はやり直しのタイミングで、「やり直したい」と思わされてただけ。
ワルプルギスの夜に勝てない理由も、ついでに説明できる。
【まとめ】
といったわけで、根っこをちゃんと押さえておけば、もっと楽な道があったと思います。
謎生物が「判断ミスを騙したと言われても困る」と宣ったのも、むしろ共感できる。
まどかさん達は、あまりに考えがなさすぎた。
何より致命的なのは、お互いにすら相談しなかったことですね。
制作者様が意図したかどうかは別として、結果として「まどか」さんは、「大事な選択を一人に任せてはいけない」お話になってるように思える。
「もうあの子も大人なのだから、信じて任せる」が、実は間違いなんだというような。
生憎、魔法少女になるような機会は当分訪れる気がしませんが、仕事や買い物等々、様々な「契約」の場面はあるわけで。
まどかさんの陥った展開は、お金や時間を使う際に、何を基準に考えれば良いかの参考になるような気がします。
上に列挙したような事柄を意識して、謎生物に嘲笑われないようにしたいと思う。