■「episode12:ふしぎな少年」マーメイドメロディーぴちぴちピッチ aqua(なかよし2022年12月号)感想
なかよし 2022年12月号 [2022年11月2日発売]【電子書籍】[ なかよし編集部 ]
イズールと会敵。星羅と交戦。ローランの急襲。
激動の一夜を過ごしたるきあさん。締めは謎の少年に、浜辺でお姫様抱っこでした。
るちあさんによれば、この少年が許嫁のナムさんだそうです。北太平洋のマーマンプリンス。「マーマン国なんてのがあったのか…?」はもう横に置こう。
あと、前回ローランに吹っ飛ばされたはずですが、るちあさん達は無傷でした。強い。
あと、波音さんたちがマメプリだと明言されました。判明するまで長かった。そうかマメプリだったのか。じゃあマメプリの自覚とか誇りとかはどうなってんだ。
るちあさん曰く、ナムとの結婚は海の掟であり、従うのが当然とのこと。
そういうのに反発しそうな波音さんですら、ナムへの好感度が極めて高いです。
彼女たちからすれば、ナムはぽっと出の見知らぬ人ではなく、おそらくは前々から知っているんでしょう。
親戚・幼馴染の子供たちの初々しい恋の応援、ぐらいのスタンスなのかもしれない。
るきあ:
「…じぶんの人生はじぶんで決める」
「運命だって動かしてみせるから…!」
るちあ:
「……」
「やってごらんなさい」
「できるものならね」
るちあさんが!すごく良い目をしていらっしゃる!!
前作からは別人のようだ…と思ったのですが、よくよく考えれば、むしろ前作の流れに沿っています。
「ピュア」において、みかるは「海斗への恋心は自由意志ではなく、同じパンタラッサだから遺伝子が引き合った」のだと知って絶望しました。病気や兄の制約を振り切って自分の気持ちでようやく一歩を踏み出したと思っていたのに、それすらも遺伝子の呪縛に過ぎなかった。
一方のるちあさんも、海斗に恋したのは「マーメイドとパンタラッサ」だからです。もちろんパンタラッサだったら誰でも良いのではないけれど、「パンタラッサだから」も効いている。我々が原則として同族のホモサピエンスを恋愛対象にするように、自由意志と言っても遺伝子に縛られています。
るちあはみかると違い、これを受け入れています。
その流れでいえば「同族(とは断言はされていませんが)のマーマン」を恋愛対象として指定するのは、おかしくはない。
海斗との恋は「海の掟」に実は反していなかったわけで、そういう意味では「るちあは掟に屈した」とも言える。故に「できるものなら、やってみろ」。
ガイト(ガクト)と沙羅も、パンタラッサとマーメイド。
浜崎さんは(これも断言はされていませんが)マーメイドの血を引いている。
太郎ちゃんは何か謎の対マーメイド限定魅了音楽の使い手。
いずれも遺伝子の呪縛に従っています。
じゃあ渚くんはどうなんだ、は地味に重要なので、その辺のところを波音さんにははっきりさせていただきたい。呑気にナムくんの応援とかしてないで。
敵サイドも同様の問題を抱えていそうです。
転生したイズールはそのまんま前世を引き継いでいます。「ガクト様とは違う相手に仕えている」の面では呪縛から逃れていますが、上司に懸想する構図は以前と同じですから難しいところ。ジョークのような転生も、何気に深い意味がある…のかもしれない。
(それはそうと、前回のマメプリ6匹+アクアレジーナVS星羅とかいう地獄絵図を生き延びたようです。頑張った)
ローランも先代をかなり意識している。意識しすぎて「先代のガクトの想い人の沙羅の後継者の星羅」に執着するという謎の沼にはまりこんでいます。ていうか星羅ってそんなに安いのか。手に入れたものの価値を分かっていなさ過ぎて腹立たしい。
更には黒砂くんもパンタラッサだかオレンジ人魚だかと関係があるようです。
仮にパンタラッサだとしたら、るきあさんが彼に惹かれたのはやはり遺伝子のなせる業となってしまう。るちあさんがそうだったように「結果的にパンタラッサだったから黒砂くんとの恋はOK」となってしまうと、「運命だって動かせる」が何を指しているのか曖昧です。ぴっちのキャッチコピーのひとつであり、aqua第1話のサブタイトルにもある「運命の恋」は、言い換えれば呪縛です。
るちあさんの「できるものなら、やってみろ」がここまで見据えての発言だとしたら底知れぬ恐ろしさですね。これがぴちぴちボイスの果て…。
ご本人もおっしゃっているように「昔のるちあ」と状況は似てはいるのですけど、「似ている」が指しているのは何なのか。
『海の掟(とかマメプリの自覚とか)に反して人間に恋』
『反発して貫いた恋の相手が、実は海の一族。結果的に波風なく着地してしまう』
どちらなのかで受け取り方がかなり変わります。
そこに加えて、前作にはいなかった「ナム」ですよ。るちあさんたちの様子を見るに悪玉ではなさそうですから、話がかなりややこしい。
ネタ抜きで先が読めない、真っ当なカオス状態です。どう料理なさる気なんだ、花森先生は。
なかよし 2022年12月号 [2022年11月2日発売]【電子書籍】[ なかよし編集部 ]
イズールと会敵。星羅と交戦。ローランの急襲。
激動の一夜を過ごしたるきあさん。締めは謎の少年に、浜辺でお姫様抱っこでした。
るちあさんによれば、この少年が許嫁のナムさんだそうです。北太平洋のマーマンプリンス。「マーマン国なんてのがあったのか…?」はもう横に置こう。
あと、前回ローランに吹っ飛ばされたはずですが、るちあさん達は無傷でした。強い。
あと、波音さんたちがマメプリだと明言されました。判明するまで長かった。そうかマメプリだったのか。じゃあマメプリの自覚とか誇りとかはどうなってんだ。
るちあさん曰く、ナムとの結婚は海の掟であり、従うのが当然とのこと。
そういうのに反発しそうな波音さんですら、ナムへの好感度が極めて高いです。
彼女たちからすれば、ナムはぽっと出の見知らぬ人ではなく、おそらくは前々から知っているんでしょう。
親戚・幼馴染の子供たちの初々しい恋の応援、ぐらいのスタンスなのかもしれない。
るきあ:
「…じぶんの人生はじぶんで決める」
「運命だって動かしてみせるから…!」
るちあ:
「……」
「やってごらんなさい」
「できるものならね」
るちあさんが!すごく良い目をしていらっしゃる!!
前作からは別人のようだ…と思ったのですが、よくよく考えれば、むしろ前作の流れに沿っています。
「ピュア」において、みかるは「海斗への恋心は自由意志ではなく、同じパンタラッサだから遺伝子が引き合った」のだと知って絶望しました。病気や兄の制約を振り切って自分の気持ちでようやく一歩を踏み出したと思っていたのに、それすらも遺伝子の呪縛に過ぎなかった。
一方のるちあさんも、海斗に恋したのは「マーメイドとパンタラッサ」だからです。もちろんパンタラッサだったら誰でも良いのではないけれど、「パンタラッサだから」も効いている。我々が原則として同族のホモサピエンスを恋愛対象にするように、自由意志と言っても遺伝子に縛られています。
るちあはみかると違い、これを受け入れています。
その流れでいえば「同族(とは断言はされていませんが)のマーマン」を恋愛対象として指定するのは、おかしくはない。
海斗との恋は「海の掟」に実は反していなかったわけで、そういう意味では「るちあは掟に屈した」とも言える。故に「できるものなら、やってみろ」。
ガイト(ガクト)と沙羅も、パンタラッサとマーメイド。
浜崎さんは(これも断言はされていませんが)マーメイドの血を引いている。
太郎ちゃんは何か謎の対マーメイド限定魅了音楽の使い手。
いずれも遺伝子の呪縛に従っています。
じゃあ渚くんはどうなんだ、は地味に重要なので、その辺のところを波音さんにははっきりさせていただきたい。呑気にナムくんの応援とかしてないで。
敵サイドも同様の問題を抱えていそうです。
転生したイズールはそのまんま前世を引き継いでいます。「ガクト様とは違う相手に仕えている」の面では呪縛から逃れていますが、上司に懸想する構図は以前と同じですから難しいところ。ジョークのような転生も、何気に深い意味がある…のかもしれない。
(それはそうと、前回のマメプリ6匹+アクアレジーナVS星羅とかいう地獄絵図を生き延びたようです。頑張った)
ローランも先代をかなり意識している。意識しすぎて「先代のガクトの想い人の沙羅の後継者の星羅」に執着するという謎の沼にはまりこんでいます。ていうか星羅ってそんなに安いのか。手に入れたものの価値を分かっていなさ過ぎて腹立たしい。
更には黒砂くんもパンタラッサだかオレンジ人魚だかと関係があるようです。
仮にパンタラッサだとしたら、るきあさんが彼に惹かれたのはやはり遺伝子のなせる業となってしまう。るちあさんがそうだったように「結果的にパンタラッサだったから黒砂くんとの恋はOK」となってしまうと、「運命だって動かせる」が何を指しているのか曖昧です。ぴっちのキャッチコピーのひとつであり、aqua第1話のサブタイトルにもある「運命の恋」は、言い換えれば呪縛です。
るちあさんの「できるものなら、やってみろ」がここまで見据えての発言だとしたら底知れぬ恐ろしさですね。これがぴちぴちボイスの果て…。
ご本人もおっしゃっているように「昔のるちあ」と状況は似てはいるのですけど、「似ている」が指しているのは何なのか。
『海の掟(とかマメプリの自覚とか)に反して人間に恋』
『反発して貫いた恋の相手が、実は海の一族。結果的に波風なく着地してしまう』
どちらなのかで受け取り方がかなり変わります。
そこに加えて、前作にはいなかった「ナム」ですよ。るちあさんたちの様子を見るに悪玉ではなさそうですから、話がかなりややこしい。
ネタ抜きで先が読めない、真っ当なカオス状態です。どう料理なさる気なんだ、花森先生は。