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スマイルプリキュア! 第1話「誕生!笑顔まんてんキュアハッピー!!」

2012年02月05日 | スマイルプリキュア!感想
【今年のプリキュアさん】

10年目を目指す期待の9年目。
今年も新しい娘さん達が、過酷な戦いに投入されました。
これからの1年が、良い1年になりますように。

■スマイルプリキュア! 第1話「誕生!笑顔まんてんキュアハッピー!!」

栄光の第9期、7世代目となるプリキュア第1号は、星空みゆきさん。
絵本が大好きでメルヘンを夢見る娘さんです。
大変に初々しくて良いですね。初っ端から心を病んでいた北条さんとは違う。

転入生としてやってきた星空さん。
頑張って自己紹介を試みますが、あえなく玉砕しました。
だけどクラスメイトがフォローしてくれた。
とても良くできたクラスです。
そんな流れで、星空さんに質問が飛び出した。

日野さん:
 「星空さんにとってのハッピーってどんなの?」

恐ろしい質問です。桃園さんがメビウス総統を屠ったときにした質問と同じ。
しかしそこは映えあるプリキュア娘。
ばしりと回答して見せました。

星空さん:
 「この辺がキラキラして、胸がわくわくして」
 「とにかくウルトラハッピーって感じのことなんです!」

…意味は分かりませんが。

放課後。
一息ついた星空さんは、登校途中にエンカウントした謎生物を探して校内をうろうろ。
あちこち追いかけている内に図書館に迷い込みました。
そこで本を右に左に動かしてる内に、先ほどの謎生物に再会。
だけど謎の生き物は、謎の狼に追い回されていて…。

唐突に現れた謎の狼ことウルフルンさんの目的は、世界をバッドエンドにすること。
まぁ狼さん的には、ハッピーエンドにされても困ります。
豚にスープにされたり、猟師に撃たれたり、腹に石を詰められる身にもなってくれ。

しかしながら星空さんは、「絵本にはハッピーエンドしかない」と豪語する幸福至上主義者。
え?悲劇もある?ナニイッテルノ、ソンナのエホンじゃナインダヨ。ダカラ、ハッピーエンドしかナイんダヨ。
怖い娘です。

とはいえ一介の女子中学生様に、獣と戦う力なんてありません。
ここは謎生物なんて見捨てて逃げるのが、どう考えても得策です。
でも…

星空さん:
 「そんなの出来ない」
 「でも怖い!」
 「でも決めたんだもん!あたしも頑張る!」
 「あたし頑張るって決めたことは、絶対に最後までやるんだもん」
 「それがあたしのハッピーなんだから!」

先ほどの「ハッピーとは何か」への回答再び。
「頑張ると決めたことは、最後までやる」それがハッピー。
桃園さんの放った回答に、第1話の時点で辿りついておられます。
ハッピーエンドそのものが大事なのではなく、そこに至るまでの過程の頑張りを重視。
その気持ちに何かが応え、めでたく24番目のプリキュア・キュアハッピーさんが降臨なされました。

ハッピーさん:
 「キラキラ輝く未来の光・キュアハッピー!」

しかし力を得たとはいえ、それで解決するほど現実は甘くはありません。
溢れ出るプリキュアパワーは暴走し、思いきって叫んだ必殺技は不発。
恥ずかしい…。コスプレ姿になって調子に乗ってみたら、コレですか。
その気になってだけに、恥ずかしすぎる…。
テレビで見たような超パワーは、現実にはないのです。どうするんだこれ。

ハッピーさん:
 「気合が足りないクル」

気合…か。
なんともいい加減な返事です。そんな曖昧なものではなく、もっと具体的な指示が欲しいのです。
追加玩具とか、頼れる仲間とか、謎の覚醒パワーとか。

でも、ないものは、ない。
そして現実が大ピンチであることも変わらない。
じゃあしょうがない。
確実な解決法はないけれど、ないんだから仕方ないじゃないか。
だからもうやるしかない。気合だ。嫌で嫌でしょうがないけど、気合しかない。気合だ気合だ気合だ!!

こうして気合の全てを振りしぼった一撃により、ひとまず狼さんは撃退できました。
引き換えに、気合を使い果たしたハッピーさんは疲労でダウン。リアルすぎる。
しょうがない。武器も何もないのに、他にどうしようもないから気合を振りしぼったんだから。
今年もまた、恐ろしい1年が始まった予感がする…。


(左画像)
スマイルプリキュア!&プリキュアオールスターズ まるごとブック! (講談社 Mook)

(右画像)
プリキュアマスコット 1BOX (食玩)


偽夢原さんかと思いきや、動いてみると結構違った。
どちらも「現在」から「未来」を目指すプリキュアだけど、夢原さんの方が現在よりも未来側、星空さんは現在側に近いところにいる感じ。
「現実は厳しい」ことを認識した上で、メルヘンな未来を信じるプリキュアか…。

【今年のプリキュアさん1】

私事ですが、毎年毎年「プリキュア」さんのテーマと私生活が絶妙にリンクしてて困ります。
まぁ作っておられる方々は同世代ですし、世相を考慮して作られている上に、毎週見ているのだから、ダイレクトに影響を受けるのは当然なのですけれど。
プリキュアさんで扱うテーマは、本当に胸に刺さる。何かの予言や神託じゃないかと疑いたくなるくらいに刺さる。

昨年の「スイート」さんはとてもきつかったです。
「バラバラで分かり合えない」「失われた過去」という課題は、まさに現実に直面してる。
そして今年。これまたきつい。

星空さんはメルヘンが大好きな子。
だけど困ったことに、「現実は厳しい」ことは認識しておられる。
「ドタバタ登校の曲がり角」に期待はしても、実際には何も起きない(謎生物は降ってくるけれど)。
先日発売の「なかよし」版の漫画でも、「お伽話のようにはいかない」と自嘲していた。
夢の中で、星空さんはガラスの靴を脱ぎ棄てて、自力で茨の山を乗り越えて行く。現実は、甘くない。

漫画版では、「技を撃つと激しく疲れる」もテレビと同じく強調されてました。
気合に頼って撃ってるんだから、当然、疲れる。
便利で強力な玩具やシステムなんて、現実にはないんですよ。

【今年のプリキュアさん2】

最近では恒例となった民間人を巻き込む攻撃が、今年も炸裂。

民間人の皆さん:
 「もうおしまいだ…」
 「頑張っても、無駄」

これまたシビアだ…。

現実はめちゃくちゃ厳しくて、打開策も取り立てて見当たらない。
だからもう叫ぶしかない。気合だ!
「頑張っても無駄」というのは、実際のところ最も簡単で幼稚な思考だと思うのですよ。
無駄になる可能性があることなんて、皆知ってる。だからこそ、叫ぶしかない。気合だ!

「スイート」さんは、バラバラになった人たちが、連帯して立ちあがるお話だった。
今度は立ちあがった人たちが、壊れた現在から未来に立ち向かっていくお話。
恐ろしく過酷なことを突き付けられてる気がする。

確か歴代で唯一だと思うのですが、今年のプリキュアさんは第1話時点で、プリキュアサイドの謎生物の目的が明かされてない。
星空さん自身も、特定の夢があるわけじゃない。
要は頑張る具体的な目標が、提示されてない。どうすればいいのかはもちろん、どうしたいのかすら分からない。
でも目の前の現実は非常に厳しくて、そのままだと未来もバッドエンドになることは分かる。
じゃあしょうがない。何も手段がないなら、頼るのはもうこれしかない。気合だ!

…ちくしょう。プリキュアさんがそう言うなら仕方がない。
頑張りたくは無いけど、とてもとても怖いけど。
プリキュアさんが言うならやるしかないじゃないか。気合だ!!

【今年のプリキュアさん3】

第1話しか見てない段階で予想するのは危険ですが、毎年の傾向から書くと、「あれ?」と違和感を覚えたところは、大体テーマと繋がってます。
スイートさんの「何がやりたいのかはっきりしなくて落ちつかない」とか、ハートキャッチさんの「プリキュアが主役じゃない」とか。
おかげで迂闊に批判も書けません。突っ込もうとしたところは、罠だ!

ついでに「スイート」さんで補足。
ノイズ様との和解EDでしたけど、決して「誰とでも分かり合える」という主張じゃないのはポイントだと思う。
あくまで「悲しいという気持ちが共通していた」から。「悲しい」が共通ワードとして使えるというのが、テーマ的に強力なカタルシスを生んでる。
だから「悲しい」と感じていないハウリング様やメイジャー3が撃破されたのは、当然と言えば当然。
何せ彼らには「心の音楽」は聞こえすらしてなかったですし。(ノイズ様たちは聴こえてはいたんだよなぁ…。耳障りだと苦しんではいたけど)

【今年の敵】

狼・鬼・魔女。そしてピエロ。
お伽話の定番悪役の前者は分かるとして、何でピエロが混ざってるんだろう…。
悲しみを堪えてあえて道化を演じているのがピエロなので、無理やり先走って予想すると、分かった上で悪役やってるとかでしょうか。
ハッピーエンドになるためには、障害がなければならないとか何とかで。
不敵な笑いのその裏には、プリキュアさんに爆砕されることが予定調和の悪役さん達の、悲しみの涙が見え隠れする…。

【今年のED】

例年通りダンスED。
年々新しい要素に挑戦されてるのが凄い。
今年は謎のショートコントがバックで展開されています。
もはやエンディングなのか、東映アニメ様の技術広報なのか分かりません。
プリキュアさんが、技術革新を加速させすぎだ。

【今週の青】

OPで颯爽と氷剣を抜刀。
他の娘さんらが愉快な戦闘をしてる中、一人だけ浮いてます。
EDのコントでも、微妙に除け者にされてる。この空気感に、期待したい。

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