まやの部屋

過ぎていく一瞬 
心に浮かんだことや気になることを書きとめる日記

翻訳が日本を創る・・・かな?

2012-02-25 21:49:11 | 書評

日本の近代化に翻訳は欠かせなかった。隣国中国が西洋諸国にアヘン戦争で負けて土地を割譲した、という事実に慌て、また日本も開国をせざるを得なくなり、負けないためには敵を知るのがベスト、という考えからあっという間に西欧諸国の知識を吸収し始めた。明治の初めの頃である。

それが現在の多くの土台となっている翻訳ものだ、というのがこの本の主張。

日本の精神的土台となっている儒教文化を中国から取り入れ、それこそ漢文は日本中に氾濫していて、読み下し文なる独特の方法まで編み出して読んでいたという下地が出来上がっていたから、西洋のものもほとんど抵抗なくたくさんのものを取り入れようとした。抵抗なく、というよりは貪欲に吸収した、と言う方が当たっているかもしれない。

面白いと思ったのは、中国から様々なものを取り入れた時は、仏教や儒教など宗教が一緒に取り込まれて、日本人の精神的な土台まで影響を受けたけれど、西洋から知識を取り入れた時はキリスト教はあまり入ってこなかった、と言う点。もちろん江戸時代にキリシタン禁止令がひかれていたからだと思うけれども、宗教と深くかかわっている文化を吸収するときにキリスト教を切り離して文化だけを取り込むのは至難の業だったかも。

ある意味、西洋文化に対する見方が皮相的と思えるのは、この宗教の理解がかけているからかもしれない。理解だけでなく、生活に深く関わっている精神的支柱を体感しなければよくわからないことも多いのではないか。

と言っても、私がキリスト教を信じているわけではない。

だけれども、精神的裏付けのない文化は弱く、人間が脆弱になるのではないだろうか。憲法で宗教と政治の完全分離が謳われて久しい。それは真実だと思う反面、アメリカの大統領が就任式で聖書の上に手を置いて、私は神に誓って大統領と言う職を誠心誠意全うします、というような意味のことを誓うのを見ると、アメリカの文化はキリスト教だと改めて気づき何だか軽いめまいを感じるほど、うらやましいと思ってしまうこともある。

話が随分それてしまったけれど、そういうことを考えさせられる本です。翻訳と一口に言ってもオリジナルの言語は、当たり前ですがさまざまな言語であり、日本は明治の初期にいいとこどりをしようとしたような印象を受けさえします。それにしても、それくらい言語に達者な人がたくさんでてきたというのも幸運でした。

また、中国は尊敬する国だったのに、アヘン戦争後全くその位置が変わり、中国は革命後数年前まで存在感が薄くなってしまっていましたね。新興国の一つになってしまい、日本は尊敬する国がなくなって困ってしまっていたのでしょうか。そこにアメリカが入り込んでいたのか?うーん、ちょっと違うような気がする。

去年、GDPで日本を抜き世界第二位になった中国は、新しい国としてまた日本から尊敬される国になるのでしょうか?私にとっては、中国はまだまだ謎の国ですが、アメリカと中国の間にあって日本はうまくかじ取りができるのかどうか、安全保障の面からも息子たち将来世代が安心して住める国になってほしいと思います。

今日はちょっと固い内容になってしまいました。

翻訳と日本の近代 (岩波新書)

クリエーター情報なし
岩波書店

 

 

 

 


タニタ社員食堂の食事

2012-02-17 23:24:31 | 書評

食事を作るのは並大抵ではない。毎日三度三度作るのは正直つらい。百歩譲って夕食だけはちゃんと作ろうと思っても、なかなかうまくいかない。

タニタの社員食堂、という本が大ヒットしたのもうなずける。何と言っても、全部そろっているのがいい。一汁三菜、しかもカロリー計算付き。カロリーを気にしない人は今ではいないと思うくらい、カロリーは大切な要素。それが一食ご飯を入れて500kcalなのがうれしい。これだと、一日のカロリーが1500kcalも夢じゃないかも、とにんまりしたのは私だけではあるまい。

しかも、どのお皿にのっている料理を見ても、見慣れた素材に簡単そうなレシピ。誰だって自分で家で作ってみよう、と思うだろう。

そう、私もそう思って、やっと本屋さんで購入。

ところが現実はそう甘くはなかった。(当たり前かも)すべてがそう簡単にいくわけはないよね。

毎日の夕食メニューは頭を悩ますことなく、毎日ページをめくればいいから楽。

ところが、よく見てみると、素材はどこにでもあるものなのですけれど、我が家には豆板醤、バルサミコ酢、きくらげ、などがなかったんだなあ。

しかも、一食に使用されている野菜はかなり幅広く、1週間分まあ5食としても、その材料を集めるのが大変。

メインディッシュは鶏肉かさわら、なのでとてもいいのですが… 

しかも、作り出すと、これが時間がかかる。メインディッシュの凝りようは並ではない。それで、優に1時間はいつもかかる。

やっぱり~ 

健康的で、ローカロリーで、お腹いっぱいになって、おいしくて、経済的で… という夢のようなメニューは大変手間がかかる、というおまけつきでした。

それに、たくさん買い込んだ野菜は、例えば小松菜三分の一だけ売ってるわけないので、一束。その他の野菜も全部そう。つまり、1週間経つと、たくさんの野菜の余り(と言うかなんというか)が出るので、それを次の週に消費しようとすると今度はメニュー選びが大変で、時間が大層かかる。

そうなんです。何でもきちんと丁寧にしようと思えば、時間がかかるんですね。これは当たり前でした。これがすっぽりと頭から抜けていたのでやられたという感じ。

それでも、三日くらいこの食事を忠実に守って作って食べたところ、体調がよくなったような気が… 確かに体重にはすぐに効果あります。痩せられるのは嬉しいけど… 私も社員食堂で食べたい。

今は、タニタの食事を作り続けながら、いかにして残り野菜を回していくか、頭が痛い。なかなか毎日この食事を作るのは結構難しいかも、です。

それにしても、このような本がベストセラーになるなんて、まだまだ捨てたものじゃないですね。ファーストフードばかりでもないんだ。ホッとする。

 

体脂肪計タニタの社員食堂 ~500kcalのまんぷく定食~

クリエーター情報なし
大和書房

 

 


ホッとする休日

2012-02-13 11:24:34 | 日常

電車に乗っている時はボーっとして目の焦点が合わず、どことなく所在なさげ・・・

ですよね。「阪急電車」という題名の有川浩さんが書かれた小説を読みました。流行っていることは知っていたけれど、あまりにも身近なので映画も本も少し敬遠していました。

DVDを先にみましたが、とてもよく電車を観察されています。あののほほんとした独特の無茶苦茶平和な空間が絶妙の文章で表現されています。

で、今日はその片側の終点、宝塚駅の近くにあるガーデンフィールズに行くことに。でも、電車でなく車で。

ここは、ワンちゃんの天国(大げさ)ともいえるドッグランのあるところ。行儀をしつけられた犬が近辺からたくさんやってきて、それこそ楽しそうに走り回っています。横にはワンちゃんと一緒に入れるレストランもあり、ワンちゃんメニューも充実。たくさんのワンちゃんがやってきています。

ガーデンフィールズにも初めて入りました。やっぱり敬遠していたのかな・・・流行りのものにはなかなかすっと飛びつけない… というか、流行る前に見つけて行きたい方なのです。ですから一旦すごく流行ってしまうとなかなか・・・

中に入ると冬のお庭は寒さのため震えていましたが、透明ガラスに囲まれた大きなアトリウムの中で女性二人が歌を歌っていました。外は寒かったので中に入り、ひと時透明な声を聴きながら遠くに見える六甲山の山並みをぼんやりと眺めていました。

その後、横に併設されている手塚治虫記念館に寄ってみました。ここは、息子たちが小学生のころ子供会の役をした時にみんなを連れて行った覚えのある場所。でも、息子は全く覚えていないらしく、この日は私たちと一緒に来ていたので入ってみました。

中は結構人がたくさん入っていて、鉄腕アトムやリボンの騎士などなど、天才アニメ作家の多作さに驚き、2階のカフェコーナーでコーヒーを飲みながら、漫画を読みました。私はエッセイ集が目に入ったため、それを読んだのですが、映画に寄せる熱意もただものじゃない、すごい、の一言。

60歳で亡くなったという天才は、今のアニメ全盛の日本の文化を知ったら、なんていうでしょうね。

 

阪急電車 (幻冬舎文庫)

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幻冬舎

寝るが勝ち

2012-02-06 15:10:15 | 健康

ミトコンドリアってご存知ですか?私は、植物が光合成するときに活躍するものだと思っていたのですが、私たち人間の筋肉の中にもちゃんと存在してるんですって。

そしてミトコンドリアの機能をアップすれば、癌や糖尿病、動脈硬化も防ぐことができて、さらに嬉しいことに加齢臭もなくなるらしい。

機能をアップするには、 数を増やす  強化する  保護する を行うと効果がある 

1.数を増やすには、筋肉を増やすといい。そのためにはウォーキングが一番効果的で、鼻歌交じりの散歩30分でOK もう少し詳しく言うと女性1日8000歩 男性10000歩 

2.強化するには、食事と睡眠 食事はネギ、ジャガイモ、野菜・果物 睡眠は夜10時から7時間 10時から午前2時までにメラトニンという成長ホルモンが年をとっても出てきて、これがアンチエイジングの役割を果たし、免疫力アップにもつながる また、朝7時までに起きること、そうすればメラトニンが生成されるスィッチが入る それ以降だと(7時以降に起きても)その日は出ない!! 真っ暗にして寝る(明るいとメラトニンは出ない)

3.保護のためには、カロリー制限をする。腹八分目 たくさん食べてはだめ 標準カロリーの8割だと、サーチュイン遺伝子という長生きホルモンが出てくる またDHEAという他のホルモンの原料になるホルモンが出る

どうでしょうか。

ミトコンドリアがキーワード  

先日のセミナーで有名な斉藤真嗣先生という「体温を上げると健康になる」という本の著者の方からお聞きしました。

何だか植物になった気分、になったのは私だけ?

まあ、平たく言えば、昔の長生きしたおばあさんの生活を思い浮かべるといいと思う。

朝早く起きて玄関のお掃除をして、それから家の周りをぐるっとお散歩 あんまり食べないのに元気で、縫い物や洗濯をする

そして、一番早くさっと寝る

っていうような生活

どうでしょうか

 

体温を上げると健康になる
クリエーター情報なし
サンマーク出版