先日の手術の医療通訳のちょっとしたエピソード。全く、通訳の仕事には関係ないです。すみません。
手術中は本人は意識がないので、通訳の必要なし。でも、待機と言うことで病院の中で待ちます。待合室と言うのがあって、そこに丸テーブルが二つと素敵な椅子、それにテレビなどなどが置いてあって、狭いながらもちょっとホッとするスペースなんです。それで、看護師さんからも、そこで待っていてください、と言われて部屋に入りました。
でも、そこで昼寝をするわけにもいかず、持ってきた資料に目を通していました。結構な量になり、バインダーに留めて本のようにしていました。
ところで、その時の服装はスーツ。体に馴染んだ(つまり、よれっとなる一歩手前の)じみーないでたち。
前日も帰宅が遅く、その日は朝早く出たので、当然疲れた顔。
まして、患者さんは手術中。
ということで、私は相当暗ーい顔で悲壮感丸出しで、下向いて資料を読んでいたらしいのです。
突然、もう片方のテーブルに先ほどから座っておしゃべりしていたおばさんから、
「ねえ、あなたも手術受けるの?」という大きな声が飛んできました。
「???!!」
とっさのことにわけがわからず、資料から顔を上げると、
「手術受けるの?」 という同情するような声。おばさんが、私の方を見ていました。
「いえいえ! 違います」と全身でノーと言う私。おばさんの怪訝な顏。
でも、その後はおばさんのエジキとなったのでした。
何でそこにいるのか、とか、自分の息子さん(たまたま患者さんと同室だった)をはじめとする家族のことなど、、、、
通訳の仕事について、結構詳しく聞かれました。
こんなトークにもすらっと対応できることも仕事のうちなんだろうね。