Wealth (富)という題名に魅かれて読み始めたのではないかと記憶しますが…
Revolutionary (革命的な)という形容詞が付いていたので、???という第一印象
アルビントフラー著ということで、第三の波でも大変有名な人だし、はずれ無かもと期待していました。
結局、やっとこさ最後まで読んだのですが、内容が難しすぎて睡眠剤としては最高の本でした(爆)
この本も最初のエグゼクティブサマリーのような箇所でつまづいてはもったいないです。ただし、ここを読み進めるのは大変困難。内容が概念的でかつ普通人の頭の中のフレームワークを簡単に超えるような課題提供の大きさ… ついて行くのは並大抵ではないです。
ただし、そこを超えるとぐっと身近な話題に話が及び、非常に面白くなってきます。何故、ここを最初に持って来ないのでしょうねえ。
現在の市場主義経済はどのみち破綻する、金融の世界は頭打ち、お金万有の世界はもう古い・・・などなど
リーマンショック前に出版された本(2006年)は、ある意味予想的中したのでしょうか?
で、それ(お金)に代わる富は何か、という問いにその後、ずっと模索が続きます。)
一番有力な候補としてあげているのが、作者がいう所の プロシューマー、つまり、コンシューマー(消費者)とプロディース(生産する)を掛け合わせた造語
生産するものが消費するものと同じ人たちになること、という意味だと思います。
遥か昔に物々交換していた時のことを想像すればいいそうです。昔懐かしい、お裾分けとか、相互扶助とか、地域社会で日本だと普通に見られたと思われる、金銭を介しない恩恵のことだと私は理解しましたが・・・
そこで、はたと考えたのが、アメリカ人だからかな、なんてどうでしょう?
数世代前に移民してきた彼らに絶対的に不足しているのが、地域に根差した、積み上げられてきた地縁社会(言い方まずいかも?)
同じ国からの移民コミュニティでは助け合いがあるけれども、それはとても小さい社会で、隣の別の国から来た人たちのコミュニティとはなかなか伝統習慣を共有できない、
著者が羨望のまなざしで見ている、伝統的な社会の積み上げられた習慣や風習、これが金銭に代わるものになるんかいな。
非常に卑近な例ですが、子供が小さい時はお隣通しで子供をみあって、お互いに助け合う。こんなことを普通にして、私は子育てしましたが、アメリカに行って驚いたのが、これが高校生のバイトになってるんですね。私もホームステイ先のお嬢に付き合って、ベビーシッターの現場に行きましたが、知り合いの家庭で赤ちゃんを数時間見るんですよ。夫婦で外出している間に。それで、なにがしかのお金をもらうんですよね。ほんとに少額だったと記憶しますが。
日本だとただでしていた相互扶助の仕事?が、アメリカじゃちゃんとした、世間で認められているバイトになってる。
まあ、もちろん今では日本でも、シッター派遣の仕事は普通になりましたけど、ね。
で、そういう金銭を介しない色々な事が積みあがると、すごい価値になるって!!! 当たり前じゃん、とか思ってしまいましたけど。
それらをお金に換算しない所に良さがあるのに、ね。
で、これは卑近な例で、トフラーさんには大変失礼だとは思いますが、日本など歴史の古い国などで普通に見られる、こういった無償のサービスが、アメリカ人の目にはとても新鮮に映ったのではないかと、私は思いました。
でも、一旦金銭を介したサービスを始めると、無償のサービスに戻すのは無理なような気がしますが…
市場主義経済の行き詰まりの点については、ぼやーっとしか理解できませんでした。なので、それに代わる代替経済についても、やはり漠然とした把握にとどまりました。
英語の勉強になったかいな~