中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

琵琶湖の川魚

2012-01-06 12:51:21 | 身辺雑記

澤田ふじ子という作家の時代小説は古の京都を舞台にしているものが多くい。作品中には京ことばが溢れていて、京都やその近辺に馴染みのない向きには読みづらいかもしれないが、私は気に入っている。その作品の中に「高瀬川女舟歌」というシリーズ物があるが、その一つのある短編に、主人公の、元は武士だが、今は高瀬川のほとりで居酒屋を営んでいる男が、錦小路という、現在でもある食料品市場の川魚屋で、勧められて琵琶湖産の子持ち諸子(もろこ)を買い求め、それを店に持ち帰って串に刺して焼く場面がある。

 

 その箇所を読んだとき懐かしい思いがした、中高生の頃は滋賀県の大津に住んでいたが、当時は琵琶湖で獲れる新鮮な川魚がとても豊富だった。子持ちモロコは冬の味覚で、母がよく素焼きにしてくれた。塩焼きでもいいが、焼きたてに醤油を少したらして食べると、何とも言えないくらい美味しかった。当時はモロコ(ホンモロコ)は至って安いものだったが、今は獲れても京都の高級料亭に納められる、屈指の高級魚になっているようだ。

 

 

                                                      市場魚貝類図鑑より

  

モロコに限らず、ほかの川魚も豊富で、市内の川魚屋に行くと、コイ、フナ、オイカワ、ハス、ウグイ、ギギ(ナマズの仲間)などいろいろなものが並べられていた。琵琶湖にはアユが多いが、下って産卵するような川がない。それで稚魚や仔アユを獲る。稚魚は34センチくらいの体長で、茹で上げると真っ白で目が黒く、氷魚(ヒウオ)と言って、当時は店先に山のように盛られて売っていた。酢で和えて食べるのだが、少年だった私はそのまま食べるのが好きで、口いっぱいに入れたものだが、その美味しかったことは今も忘れられない。残念ながら これも今では高級なものになっている。体長が5センチ足らずの子ブナもあって、母がそれを素焼きにしたものを甘辛く味付けしてくれたが、これも美味しいものだった。火をおこした七輪に焼き網を乗せ、そこにまだ生きている子ブナを並べる。生きていると言っても跳ねるほどではないのだが、網に乗せてしばらくするとチュッとかキュッという声を出す。それが面白くて焼くのを手伝ったものだ。

 

魚ではないがセタシジミというのがあった。琵琶湖の水は唯一の出口である瀬田川に注ぐが、そこが大津市の瀬田で、ここで獲れるシジミ(蜆)は殻が大きく、黄色味を帯びていて、身は厚くて味噌汁に入れるとなかなか美味いものだった。当時はそれこそ山のように獲れていたが、今では琵琶湖の南湖やその下端の瀬田ではほとんど獲れなくなり、北湖でしか獲れないそうだ。だから今ではやはり高価なものになっているのではないか。

 

                                                                               市場魚貝類図鑑より

 

かつては川魚やシジミが豊富に獲れた琵琶湖も湖に面した土地が開発され、水質が悪くなったり、ブラックバスなどの外来魚が増えて、貧相な湖になってしまった。「昔はよかった」と言うと老人の繰り言になるが、少なくとも琵琶湖の川魚については「昔はよかった」と言うほかはない。


見て見ぬふりをするか

2011-12-30 12:12:55 | 身辺雑記

 年の瀬に殺伐な話だが、先月こんな事件があった。

 

 東京品川で信号待ちをしていた77歳の男性が男に殴られて死亡した。加害者は48歳の自称会社役員で、息子を連れて信号無視で横断歩道を渡ったので男性に注意され、「うるせえんだよ」などと言って男性の顔を殴った。暴行後、息子と一緒に逃げたが、目撃者があり防犯カメラに写っていたので特定されて逮捕された。逮捕されたのは今月の24日で、事件発生後ヶ月くらいたっているが、警察も根気よく追ったものだ。

 

 この男は息子と一緒に買い物に行こうとしたらしいが、日ごろから気の荒い短気な性格だったのだろうか。目の前で父親が年寄りを殴り、逃走した挙句捕まったことに、息子はどのようにショックを受けただろうと思う。殺してしまっては微罪釈放というわけにはいかないから、家族にとっては年末も正月も消し飛んでしまったし、この事件は実名で報道されたから、これから先何年間かは肩身の狭い思いをするだろう。

 

もちろん亡くなった老人の家族にとっても思いがけない災難で、気の毒なことだが、あるいは「おじいちゃん、注意などしないで見過ごしたらよかったのに」と嘆いてもいるかも知れない。実際、近頃はこういう無茶な人間が少なくないから、つい見て見ぬ振りをしてしまうのだろう。かく言う私だって、その場にいたら果たして注意するかどうか、情けないが正直言って自信がない。若い頃は朝の出勤時の駅で小突きあって喧嘩をしているサラリーマン風の男2人の仲裁に入ったこともあったが、今はそのような元気はない。

 

 

 

 


徒然に思う

2011-12-29 11:10:04 | 身辺雑記

連日のようにマスコミの話題になっている橋下徹大阪市長と、彼が代表の大阪維新の会の幹事長である松井一郎大阪府知事の2人は、ロシアのプーチン首相とメドヴェージェフ大統領の関係を連想させる。プーチンが強権的であることや、メドヴェージェフが彼の「子分」的存在であることとも似ていると思う。

 


夜回り

2011-12-28 10:51:42 | 身辺雑記

 7時を過ぎた暗い道を歩いていると、火の用心の夜回りの声が聞こえてきた。このあたりではこれまで聞いたことがなかったので、立ち止まって近くを通り過ぎたのを見ると、大人らしい男性がカチカチと拍子木を打ち鳴らし、その後ろに小学校高学年くらいの男の子と女の子が1人ずつ1組で「火の用心。マッチ一本火事のもと」と声を張り上げてついて行っている。

 

 「火事のもと」というアクセントが「味の素」に聞こえ、ちょっとほほえましかったが、静かな通りに響く拍子木の音と子ども達の声は、何か懐かしいものに思われた。

 

 私が中学生の頃に、近所のの小学生たちが数人、毎晩夜回りをしていた。張り上げるのは「火の用心。マッチ一本火事のもと」とまったく同じで、やはり拍子木の音に先導されていた。このような冬の夜回りは、いつ頃からどこから始まったのかは知らないが、おそらく全国どこでも同じ文句なのではないか。

 

 佇んで拍子木の音と声が遠ざかっていくのを聴いていると、何やら冬の夜が情趣深いように感じられ、いいものだなと思った。

 

 

 

 

 


ネコ虐待

2011-12-27 19:59:34 | 身辺雑記

 かつて妻や子ども達がいた頃にペキニーズという室内犬を飼っていた時は、私はイヌ党でネコには興味はなかった。それなのに妻がいなくなってからミーシャを飼うようになるとすっかりネコ党になってしまった。世間にはイヌ好きもいるしネコ好きもいる。どちらにもまったく関心はなく、むしろ嫌いだという人もある。人の好みはさまざまだから当然だろう。しかし、こういう人間はどう考えたらいいのだろうか。

 

神奈川県川崎市の45歳の会社員が動物愛護法違反で逮捕された。自宅アパートの部屋で子ネコ2匹を床に叩きつけるなどして両目などに怪我をさせたという容疑だ。調べに対し、「室内でオシッコをしたので腹が立った」などと話したそうだ。子ネコのときからきちんと排尿の躾をしないと室内でしてしまうのは当然のことだ。この男は本当にネコ好きだったのだろうか、子ネコというものは愛らしいものだ。たとえネコ好きでなくても、ふつうの人間ならばその様子に愛おしさを感じるものではないだろうか。 

  

                                      インタネットより  

 

この男は今年5月ごろから、インターネットで猫の「里親」を募集する掲示板を通じて、東京都内の42歳の女性から「里子」として子ネコ10匹程度を預かったという。猫を譲った別の52歳の女性宛てに男から「お前からもらった猫は部屋を荒らしたので生きたまま川に投げた」とのメールが届き、女性がアパートを訪ねると敷地内で猫2匹の死体を発見、警察に通報した。こうなるとネコが好きだのどうのと言うよりは、嗜虐性の持ち主ではないかとも思う。 

 

 数年前のことだが、こんな男もいた。横浜に住む42歳の無職の男は複数の動物病院から子ネコを譲り受けていた。近隣の動物福祉団体にも子ネコの「里親」になりたいと申し出ていたと言う。預かった子ネコにはひどい虐待を加えた。後ろ足の爪を肉に届くくらい深く切ったり、舌を切断したり、腰を骨折させたり、無理やりに溺死させたりという異常な残虐ぶりで、ネコが猛烈に痛がるのがおもしろかったと言ったそうだが、ひどい怒りと嫌悪心が起こる。間違いなくサディストなのだと思う。人間の女は我がままなので、猫と暮らさないと寂しいなどと言っていたらしいが、支離滅裂だ。これだけのことをやっておきながら、裁判での判決は懲役1年6ヶ月、執行猶予4年というから甘いものだ。

 

 この2つのニュースは、2例とも40代前半の男で、独身者らしいが、異常性を感じさせるものだ。とりわけ後の例の男はひどい。子ネコのように弱く無力なものに暴力を加えて満足しているのは、おそらく弱い者いじめの歪んだ性格なのだろうが、その歪んだ感情が高じて、幼い子どもや女性に向かうと怖いと思う。

 

 

 

 

 


ネコ

2011-12-26 13:04:19 | 身辺雑記

 

 夜ベッドに入ってしばらくすると、そっとミーシャが来て、ピョンとベッドに跳び乗り、足元の掛け布団の裾にうずくまる。手を伸ばして首や片足をつかんで引き寄せると抵抗もせずぐんにゃりして、されるままになっている。顔を寄せて鼻をすり合わせても嫌がる様子もなく、無表情にじっとしている。このあたりは、以前妻がいた頃に飼っていた室内犬のペキニーズとはだいぶ違う。 だいたいネコはイヌに比べると表情が乏しく、もう10年以上もいるミーシャも何を考えているのか分からないことがある。イヌのように尻尾を振って甘えることもなく、餌がほしいときに寄って来てニャアニャア啼くだけだ。

 

  ある新聞に川柳の投稿欄がある、季語にはとらわれず、五七五の形があればいいもので、戯句のようなものが多い。その中に「子も犬も嫌がりだしたギューしてチュー」というのがあった。私も夜ベッドで横になっている時にミーシャが寄ってくると、手を伸ばして引き寄せ「ギューしてチュー」してやるのだが、無表情な顔で、嫌がっているのかどうか分からない。しかし腕を少し緩めるとすばやく逃げようとするから、やはりいささか迷惑に思っているのだろう。

 

 今でこそのっそりしているが、娘の頃は活発で、時々猛然と走り出し猛烈なスピードで部屋の中を爆走し、階段を駆け上り、また駆け下りてくる。よく壁などにぶつからないものだと思うくらいすばしっこい。それが今ではすっかりおとなしくなって、猫を被っているのかと思うくらいだ。我が家に来て11年になるから、人間で言えば60歳、70歳にもなるようだから、もうお婆さんなのだが、それにしては動きはまだすばしっこい。

 

 ノラは警戒心が強く、近寄るとじっとこちらを見つめ、隙を見てさっと逃げる。生後少したつとこの警戒心は身につくようで、そうなるとなかなか人に懐かない。ミーシャは生まれてすぐに女子中学生に拾われ、家族に慈しまれたせいか人好きで、もらってすぐに私にも慣れた。近所の奥さん達にも可愛がられ、生協の共同購入日には集まった奥さん達のそばに寄って来る。

 

 ネコは暑さ寒さに敏感で、季節によって寝る場所を変える。夏は階段で寝ているが、涼しくなると私の布団の上に来る。寒くなると潜り込んでくる。「猫は炬燵で丸くなる」と童謡に歌われているが、やはり寒さは苦手らしい。暑い時には外に出してやるとなかなか帰ってこないが、寒くなると早々に帰る。

 

    

 

 ネコは「寝子」から来ているとも言われるから、よく眠る。1日に14時間から16時間も寝ていると言うから、一生の2/3は寝ていることになる。当然ミーシャもよく寝る。寝ている時は静かで寝息も聞こえないが、布団にもぐっている時などは、時々大きな鼾をかき、それを聞くと、ああ生きているのだなと今更のように思い、愛しくなる。 

 

 ミーシャのような雑種で出自がノラは、その辺りでいくらでも見かけても、血統書付きの品種は見ることは滅多にない。家の中で大切に飼われているのだろうし、犬と違って散歩に連れ出すこともない。しかし犬ほどではないが品種は多く、ペルシャとかシャムなどはよく知られている。アメリカンショートトヘア(アメショー)もよく飼われているのか、その雑種だろうと思われるノラを見かけることがある。あまり知られていないが、こんなネコもいる。マンチカンという。 

http://www.yomiuri.co.jp/stream/m_pet/pet003.htm

 

短い脚と大きな尻が特徴の可愛いもので、ミーシャを飼うことにした頃、もしこのマンチカンを知っていたら、買ったかもしれない。もっとも結構高価で10万円以上はするし、2,30万円台のものもある。

 

ネコよりももっと表情が乏しいのはウサギだが、大きい目をしていて、絶えず鼻を動かしているのが可愛い。マンチカンの動画の側にこんなのがあった。ネザーランド ドワーフと言い、オランダに起源を持つカイウサギの一品種だ。オランダチビちゃんというところか。カイウサギの中では最小のウサギで、体重は約0.8 - 1.2kg

http://www.yomiuri.co.jp/stream/m_pet/pet005.htm

 

 これも飼いたくなるような可愛さだが、ミーシャがいてはだめだ。ウサギを飼うのは案外難しいとも聞く。ネズミのようによく物を齧るし、爪が伸びて傷つけられるとも言う。

 

 猫は20年くらい生きると言う。そうするとミーシャは10年たった今も元気だから、後10年は生きる可能性がある。それが今の私の悩みで、後10年と言うと私は90歳近くになるから、果たしていけるかどうか覚束ない。私が死んだあとは次男が引き取ってくれるかもしれないが、「犬は人に付き、猫は家に付く」と言われているから、次男の家に引き取られても隙があれば飛び出すだろう。そうすればノラになって、どこかで野垂れ死にするかも知れない。そう思うと哀れで、何とか頑張って長生きし、看取ってやらなければと思う。 

 

 

 

 

 

 


身長

2011-12-24 23:10:48 | 身辺雑記

 電車に乗り座席に腰を下ろすと、前の席に3人の小学生の男の子が座っていた。服装から見ると、3年前に開校した関西学院初等部の児童だった。その子達を見ると、半ズボンから出ている脚(脛)がとても長いのが目に付き、いかにも今時の子だなと思った。終点の駅で降りたが、私よりはまだ背が少し低かったが、あの脚の長さからするとこれからぐんぐん伸びるだろう。

 

 私は母に似て背が低く胴長で、手足も短いという格好のよくない体つきをしている。脛の長さなど、電車で見た小学生にはとても及ばない。

 

 日本人の身長はどんどん伸びている。学校保健統計調査によると、15歳の男子の平均身長は、明治33年(1900)に152.1センチだったのが、平成14年(2002)には168.3センチになっている。100年間に16センチも伸びている。昭和29年(1954)の158.1センチと比べても10センチ伸びている。統計は見ていないが、おそらく脚の長さの伸びが大きいのではないか。平成22年度の統計を見ると、私の身長は13歳の男の子の平均身長くらいで、いかに年をとったために若い頃に比べると34センチ低くなっているとは言え、劣等感というほどのものはないが物足りない思いがする。

 

 日本人の身長の伸びが著しいのは、生活様式や食べ物の変化の影響が大きいのだろう。昔と違って今時は畳に座ることはなく、椅子の生活だし、肉などの動物性蛋白質を食べる量も増えている。要するに欧米式の生活になっているのだろう。戦争末期や戦後の食糧難の時代がなかったら、いかに母からの遺伝であるにしても、私の身長も少しは伸びたかもしれないと思うことがある。

 

 近頃は女性でも見上げるくらい背が高いのがいる。このような女性はやはり背が高い男性と結婚することになるだろうから、その子どもはまた背が高くなるだろう。日本人の身長はまだ伸びると思う。

 

背が高いのは羨ましい。今さら言っても詮無いことだが、父の方に似ていたらもう少し背丈があっただろうと思ったりする。中学生の頃、母が私に「あなたの脚は短いねえ」と言ったことがある。今そのことばを思い出すと、「かあさん、これはあなたからもらったものなんだよ」と心の中で呟く。優しい母だったから、文句を言うのもこの程度にしておこう。

 

 

 

 

 


チアリーダー

2011-12-22 23:08:47 | 身辺雑記

  関西(くゎんせい)学院大学のチアリーダー部の創部25周年記念公演 「K.G.Winter Festa 2011」を観に行った。関西学院大学はキリスト教系の私学で、関西での有名校の一つ。1932年に創立されたから、来年は創立80年になる。キリスト教系私大では東京の上智大学に次いで二番目に古い。

 チアリーダー部の前身はバトントワリング同好会で、現在は同大学の応援総部に所属していて、愛称はDOLPHINSという。本年度の部員は40名。チアリーディングというのはテレビの実況放送などで知られている、アメリカンフットボールなどのスポーツの応援チームで、色鮮やかなポンポンを振って踊ったり、組み立て体操のように高く積み上がってスタントしたりする。

                                     公演のリーフレットより

 私がよく行く、JR駅の構内にある駅中スーパーの喫茶室でアルバイトしているNさんがチアリーダー部に所属していて、入場券を贈ってくれた。会場は隣の西宮市にある県立芸術文化センターのKOBELIC0大ホールで2千席だが、開演間近に入ったので、1階は満席、2階の片隅のあまり眺めの良くない席しかなかった。

 開演と同時に場内にはウオーとかワーという男女の歓声が沸き起こった。その後はスタントはもちろんモダンダンスやバレーの演技が続き、そのたびに歓声や、受付で渡された紙を折って作ったハリセンを手に打ち付ける音が響き、いかにも若者達のフェスタという雰囲気だった。チアリーダー達は今時の子だけあって、長い脚を高く上げて踊る姿はなかなか格好が良かった。、さまざまな演技はよく練習を重ねた結果のようで見応えがあったが、残念ながら写真撮影はご遠慮くださいということだったので、演技の様子は記録できなかったから、その活動の様子を記録したyoutubeを紹介する。

  http://www.youtube.com/watch?v=WtzTLY3jZa4

 関西学院大学は近くにあるし、私が在職していた高校からも進学する生徒がいたから、かねてから親しみは持っていたが、私の次男の息子が昨年から教育学部にいるので、このような若々しい熱気の溢れるチアリーディングを見ていると、なおさら身近な存在に思われたし、チアリーダー達はみな私の孫のような年頃なので、可愛く思った。


ヒートショック

2011-12-21 13:01:45 | 身辺雑記

 年をとったし独居生活だから、日常生活には注意しなければならないことも多くなっている。私は喫煙はしないから、たばこを火が付いたまま置き忘れることはないから、失火の心配はないが、それでもガスをつけたまま忘れて出ないように注意はする。酒も飲まないから、酔って間違いを起こす心配もない。

 

 家の中で毎日注意しているのは階段の昇り降りで、手すりを付けていないので、とくに上がる時には姿勢を真っ直ぐにすると後ろによろめいて転落することも無きにしも非ずだから、みっともないようだが、体を前にかがめて、上に行くほど階段に手をついたりする。降りるときは、側壁を手で支える。何か手に持って降りるときには特に注意する。

  

 寒くなってきて一番気を付けるのは入浴の時だ。どこの家でそうだろうが、私の家の浴室は北側にあって、冬にはことのほか浴室内は冷え込む。暖かい居間を出て、衣服を脱いで浴室に入るのはよくない。それで下着のシャツは脱がないで、下半身に掛け湯をし、湯船の縁に腰を下ろし、脚を湯につけてしばらくそのままでいる。体が温まってきたらシャツを脱ぎ体をゆっくり沈める。私は湯が熱いのも長湯も苦手だ。出る時には浴室内でできるだけ手早く体を拭き、浴室から出ると衣服を着る。誰でもやっていることだろうが、独り住まいだから浴室内で倒れでもしたら、後が大変だ。

 

  「ヒートショックに注意を」と、この冬、警察や医師が耳慣れない言葉でお年寄りに注意を呼びかけているという記事を読んだ。「熱の衝撃」を意味する現象が引き金となって命を落とす老人が後を絶たないためだそうだ。暖房が効いた居間から、冷えた脱衣場で服を脱ぐと、血管が収縮して血圧が上がる。そのまま熱い湯につかると今度は血管が広がり、血圧が下がる。こうした体に強い負担がかかる温度変化が「ヒートショック」と言われる。暖房が効いた居間と冷えた脱衣場の温度差は10度以上ある場合もあるということで、急激な血圧の上下で意識がもうろうとしたり、意識を失って浴槽で溺れてしまう老人がいるのだそうだ。

 

厚生労働省によると、昨年1年間で浴槽で水死した人は全国で4433人。このうち約9割は65歳以上の高齢者だった。馬鹿にならない数字だ。安全な入浴法は、湯は3841度のぬるめに設定し、かけ湯や半身浴で体への負担を軽減させる。半身浴も長湯では脱水症状になることもあり、入浴前の水分補給も大切という。食事直後の入浴や入浴前の飲酒は避ける。私のかっての同僚はひどい酒飲みだったが、独りでいる時に湯船につかったまま死んだ。おそらく入浴前に酒を飲み、浴槽の中で眠ってしまい、その内に湯が熱くなって心臓麻痺か何かで死んだのだろう。死後も湯は沸き続け、見つかった時には悲惨な状態だったそうだ。 

 

 このような記事を読むと、私がしている入浴上の注意はまあまあ間違いがないようだが、これから寒さが厳しくなる。いっそう注意しよう。それにしても独居生活というものは侘しいものだ。

 

 

 

 


児童雑誌の休刊

2011-12-19 10:25:10 | 身辺雑記

大手出版社の小学館は、子ども向けの学年別学習雑誌『小学三年生』と『小学四年生』を2012年3月号で休刊すると発表した。休刊の理由は「成長と変化が著しい小学生世代のニーズに必ずしも合致しなくなった」などとしているようだ。 

 

小学三年生』は1924年(大正13年)、『小学四年生』は1923年(大正12年)の創刊というから90年くらいたっており歴史は古い。私の子どもの頃にはもちろんあったが、定期的に買ってもらっていたかどうかは記憶がない。戦争末期や戦後間もない頃の物資が乏しい時代にも発刊されていたのだろうか。今は書店に行っても、縁のない児童書のところには行かないから、最近のこれらの雑誌がどのような内容のものかは知らないが、昔は付録が付いていた。

 

 1973年には、それぞれ発行部数102万部、82万部を誇ったそうだが、近年は3万~5万部まで低迷したというから激減だ。これでは編集に携わる人達は、やる気が減退するだろう。やはり好みも関心も多様化している今の子ども達のニーズに合わず、興味を持たれなかったのだろう。これも時代の流れというものか。事実上の廃刊かも知痴れないが、装いを改めて再出発するかも知れない。『小学五年生』と『小学六年生』は2009年度末の号で休刊となっている。『小学一年生』と『小学二年生』は今後も刊行を続けるという。

 

今時の子ども達には他にどんな雑誌があるのか一度書店で見てみよう。