中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

年をとると

2012-08-31 19:12:07 | 身辺雑記

 江戸時代の臨済宗古月派の禅僧で画家だった仙和尚(1750~1837)に、次のような「老人六歌仙」というのがあります(意訳)。

1.顔に皺がより、肌にほくろができて、腰が曲がり、頭髪は薄くなり、髭が白くなる
2.手が震え、脚がよろめき、歯は抜けて、耳が遠くなり、視力が低下する
3.身に付けるのは、頭巾や襟巻、杖、老眼鏡、湯たんぽ、かいろ、尿瓶、孫の手
4.人が話していると間に入って聞きたがり、死を恐れ、寂しがり、心がひねくれ、強欲になる
5.くどくどと、気短になり、愚痴が多くなり、出しゃばりで、人の世話を焼きたがる
6.いつも子供の自慢と自分の健康自慢の同じ話を繰り返すので、人に嫌がられる 

 1、2、3、はいわば自然現象で、誰しもが経験することです。私にもだいぶ当てはまりますが、幸いまだ手が震えたり耳が遠くなったりはしていません。最近かかりつけの医院の先生に「いい顔色をしていますよ」と言われましたが、顔色が良いということと声が若いとはよく言われます。ただここにはありませんが、私の場合は最近は気力が減退してきたように思います。いつも「疲労感」があるのが気になります。 

 4、5、6は心がけの問題で、これは気をつけなければならないことでしょう。私は自分ではどれも該当しないとは思っていますが、他人から見たらどうでしょうか。子や孫の話はしますが自慢というほどのことはありません。しかし正直言うと、子や孫は私にとっては自慢の存在ですから、ことばの端にそれが現れるかも知れません。 

 自分に甘く採点してみると、まあ、あまり老人臭くなってはいないようです。しかし、来年からは80代になりますから、この「老人六歌仙」はいつも心しておこうと思います。

(朝の散歩から)

 

 

 ムクゲ

 

 

 


徒然雑記

2012-08-29 07:55:11 | 身辺雑記

8月25日

 認知症の高齢者が今年の時点で300万人を超え、平成14年度時点の149万人からこの10年間で2倍に増加していることが厚生労働省の推計で分かったという記事を見た。

65歳以上の10人に1人が認知症を患っている計算になるそうだ。その後27年に345万人(65歳以上の10人につき10.2%)、32年に410万人(同11.3%)となり、37年は470万人(同12・8%)にまで増加するという。これは日常生活に支障を来すような症状・行動や意思疎通の困難さが多少見られても、誰かが注意すれば自立できる状態(日常生活自立度Ⅱ)以上の認知症高齢者を算出したものだ。

 認知症になるような何らかの要因が増加しているわけではなく、厚労省によると「要介護認定が始まって間もなく(14年段階)は、基のデータとなる介護保険を利用する高齢者が少なかった」とした上で、「急速な高齢化と、高齢者人口の予想以上の増加に加え、認知症に対する理解が進み、認知症と診断される高齢者も増加してきた」と分析している。

 私はある友人に「あんたは認知症にはならんわ」と言われたが、そうであってほしいとは思うものの、独居生活の身を思うと少し不安にもなる。

  

 和歌山県有田川町の47歳の無職の男が中学1年の長男を模造刀で切りつけて怪我をさせたとして、傷害罪で逮捕された。今年6月ごろ、自宅で長男が寝坊したのに腹を立て、先端の折れた刃渡り約50センチの金属製の模造刀で左腕を切りつけ、約2週間のけがをさせた疑い。この父親は「しつけのためにやった」と話しているそうだ。

 子どもに暴力を加えて傷を負わせたり、時には死なせたりした親に限って、よくこの「しつけのため」を口にする。およそ自分自身が親からきちんとしたしつけを受けていなかったのだろう。しつけと称して暴力を振るう、こういうやくざな親には厳しく灸を据えるべきだ。 

8月26日

 夜、近所の輸入食料品の店に行ったら先客があった。この店は冷やしたビールを提供するので、夜になるとアルコール好きが訪れる。先客もその一人で、もうジョッキ3分の2くらい空けていた。来る前に何キロか走ったらしくランニングシャツに短パン姿だった。顔見知りだったので挨拶し、取り留めもない会話をしていたが、しばらくすると何やら質問し出した。それがあちこちに飛んで絡むような調子になり、顔を見ると何となく目が据わっている。これは酔い出したなと思って適当にあしらっていたが、我ながらどうにも不愛想になってしまった。幸い先に帰ったが、店の主人は、案外アルコールに弱いのですねと言った。小さいジョッキを全部空けていないのにあの様子では確かに弱いのだろう。

 私は飲まないから酔った者の扱いは苦手だ。まして絡み酒は勘弁願いたいと思う。酒は場を楽しくするものであってほしい。

 8月27日

 次男と高2の孫娘と一緒に市内のイタリアンレストラン(リストランテ)に行った。この店は日本最古のリストランテだとかで、イタリアのシチリア出身の男性が1946年に創業したものだ。この店のピザはチーズたっぷりでとてもおいしい。

 次男は小学校の教師で明日から出勤、2学期は運動会などの体育行事があり、体育係を担当しているから忙しくなると言った。彼の学校の運動会は保護者の評判は芳しくないそうだ。メリハリがないと言うのか、いわゆる競いあう種目がほとんどないから活気に乏しい。体育担当者として息子はこれまでにも改革しようと思ったが「オツボネサンがいてね」と言った。今年の春退職した一人の女性の教師が、運動会の内容を変えることに反対で、その女教師がネックになっていたようだ。「嫌な顔をされてまでして」と息子も敬遠していたらしい。

 このようなオツボネサンは小学校にはよくいると聞く。50代も半ばを過ぎると、とかく体も気持ちも鈍重になり、そのくせ、自分の思うようにならないと機嫌が悪い。学校長も自分の方が年下だから遠慮する。どうにも厄介な存在だが、特に問題教師でもなく、橋下大阪市長ではないが.Dランクではない。しかし活力のある学校にしようとする時には障害になる存在だ。給料だけは高くなっていくからなお悪い。

 その厄介なオツボネサンがいなくなったから、息子は今年は何とかしようとしているらしいが、新たなオツボネサンが、場合によっては複数現れるかも知れない。

 

 

 


中国での大事故

2012-08-27 08:22:38 | 中国のこと

 中国東北部のハルピン市で昨日の早朝、9か月前に開通したばかりの大橋が突然崩落し、3人が死亡、5人が負傷しました。この橋は全長約15キロで、総工費19億元(約235億円)をかけ、着工から2年がかりで前年11月に開通したばかりだと言います。ある新聞はこの橋の建設の予定工期は3年だったが、半分の18か月で完成したと伝えていますぅ。中国では昨年7月から1年余りの間に計6つの主要な橋が崩落しているそうです。原因について、インターネットでは「手抜き工事や、官僚の腐敗が背景にあるのではないか」などと批判する書き込みが相次いでいるようで、おそらく例によって例の如くの業者の手抜き工事と業者から官僚への多額の賄賂が裏にはあるのではないかと想像されますが、これも例の如く原因の追及は曖昧に終わるかも知れなません。 

 昨年7月に浙江省温州市で起きた中国高速鉄道の追突転落事故では、死者35人が出ましたが、事故発生後約5時間で生存者の捜索が打ち切られ、その後落下した先頭車両はショベルカーで砕き始め、その残骸を現場に掘った穴に埋めました。この事故でも官僚の汚職が取り沙汰されましたが、事故の原因追求はすっきりしないままに終わりました。今年は事故発生後1周年になりますが、当局は慰霊祭もしていません。当局に都合の悪いことは早々に終結させたいという魂胆が見え見えです。日本では2005年に死者107人を出したJR西日本福知山線の脱線事故は今も毎年慰霊式が行われていますし、社長らの裁判に関心が集まっているのとは非常な違いです。今の中国の体制下では人民の生命よりも党の面子の方が重視されているように思います。中国のあるネットユーザーは、この35人という死者数がワケありなのだと言っています。過去の事故、河南省平頂山の炭鉱事故も35人死亡。重慶市の暴雨による死者も35人。雲南省の暴雨被害も死者35人。このユーザーによると死者36人以上の事故が起きた場合、市の共産党委員会の書記が更迭されることになっているそうです。そのため、事故が起きた当初から死亡人数は35人以下と決まっていたのだと言います。穿ち過ぎた見方かも知れませんが、あり得ることかも知れないとも思います。 

 中国の一党独裁体制から来る官僚(すべて共産党員)の底知れぬ汚職などの腐敗体質、人権の無視、自由の抑圧などは、やがてはこの体制を揺るがすものになるのではないでしょうか。

 

 

 


徒然雑記

2012-08-25 07:41:06 | 身辺雑記

8月21日

 このところの暑さに我が家のミーシャも参っているのか、最近はクーラーのある部屋にいる私のそばで眠っていることが多い。ぐっすり眠っているように見えるが、ときどき「ミーシャ」と呼ぶと、驚いたように「ナオン」というような声を出して首を上げ、こちらを見る。そしてまた眠ってしまう。その「ナオン」がいかにも「なに?」というように聞こえるのがおかしい。

 

 東日本大震災で被害を受けた福島県いわき市で「全国高等学校フラ競技大会フラガールズ甲子園」が開かれ、全国15の高校から102人が出場し、フラとタヒチアンダンスを競った。近頃は「○○甲子園」と称して、高校の文化部活動の全国大会があるが、いいことだと思う。「甲子園」は野球に限ったものではなく、文化部の活動もおおいにすることはいい。高校では、もちろん勉強することが第一だが、人生に二度とない、この貴重な青春の一時期に熱中できるものを持つことも大切だ。 

8月23日

 高校野球は大阪代表の大阪桐蔭高校が、青森代表の光星学院を3-0で破って優勝した。下世話では東北勢に一度優勝旗をという声もあったようだが、最近は「野球留学」というのが増えて、全国各地の中学校から選手を集める私学校が多いそうだ。大阪桐蔭も中学時代に全国大会で活躍した選手が集まっているそうだし、光星学院も全国から選手を集め、大阪出身者も多いらしい。これでは各県の代表と言うよりも「野球留学」校の対決のようなもので、公立高校は歯が立たないはずだ。 

8月24日

 橋下大阪市長が、文楽協会への補助金3900万円の予算執行を凍結した。協会側が橋下氏が求めていた技芸員との公開面談を断ってきたからだ。橋下氏は「税金を投入するには公開での議論が必要」としているが、あの口達者に持論をまくしたてる彼に、そういうことに不慣れな技芸員(演者)が対抗できるとは思えない。公開の場で持論の「正しさ」を見せて屈服させることが狙いなのだろう。2度しか文楽を見たことがないのに恥ずかしげもなく的外れな考えを述べて、識者からの顰蹙や失笑を買ったこの市長の独善的な強引さにはことばもない。彼は確かに人並みに耳を持っているが、それは自分の意に反する声には一切傾けない耳だろう。 

 

 昨日から今日にかけて「地蔵盆」が行われた。全国的な風習だが、京都など近畿地方で特に盛んだ。「地蔵盆は一般には寺院に祀られている地蔵菩薩を対象とした祭りではなく、道祖神信仰と結びついた路傍あるいは街角(辻)の地蔵が対象となっている」(Wikipedia)。

 次男は、今年は地域で地蔵盆の係をしてなかなか忙しかったらしい。昨夜は街角の地蔵堂に菓子などの供えをし、子ども達はそのお供えを分けてもらうのを楽しみに、今日は朝早く4時ごろにはぞろぞろと集まるらしく、次男は今朝は2時起きだと言っていた。私も中学生の頃、町の広場に臨時に設けられたお地蔵さんの前に茣蓙を敷いて近所の子どもたちと一緒に徹夜するのが楽しみだった。

 

 

 祈る幼女が可愛い。

 

 

 

 帰りの暗い道で虫がすだく声が聞こえた。中にはかすかにスズムシの声もあったが、これはどこかの家で飼っているものではないか。秋が近いことを感じさせた。

 

 

 


有名人のスキャンダル

2012-08-23 09:07:35 | 身辺雑記

 政治家などの有名人が時にスキャンダル(醜聞)に見舞われることがあります。スキャンダルと言えば大方は、女性問題ですが、最近著名人の女性問題に関するニュースが2つありました。1つは橋下大阪市長に関するもの、もう一つは読売ジャイアンツの原監督に関するものでした。 

 橋下市長の問題は週刊誌の『文春』が暴いたもので、新聞の広告の見出ししか見ていませんが、彼が府知事になる前のテレビ芸人だった当時に、ホステスをしている女性と関係を持ったというものです。週刊誌というものはずいぶん古いことでも掘り返すものだと思いますが、普段は「バカ文春」と罵っていた橋下氏も、このことについては否定せず、「バカ」とも言わず、事実を認めたようです。その後はどうなったのか、かなり家庭騒動になったとの記事はネットでも見ましたが、週刊誌の記事を後追いするのは新聞メディアの沽券にかかわるのか、さして追及も行われず、今では家庭も和やかな雰囲気なのだそうで、まずは橋下氏と橋下家にとってはめでたしというところでしょう。 

 橋下氏は日本の政治家で良かったと思います。これが欧米では、スキャンダルの塊のようなイタリアの首相はさて置いて、英国などではかなり国民の目は厳しく、かつて英国のある大臣の女性問題が明るみに出た時には、その大臣は辞職し、その後数年間は社会奉仕などをして、やっと政治の世界に復帰できたということがありました。それに対して日本の政治家は明治の元勲以来の「伝統」なのか、女性問題が騒がれることはあまりありません。75代目の首相になった宇野宗祐氏は女性問題のため、69日の短命内閣に終わりましたが、これも外国の新聞が書いたからのようです。 

 ジャイアンツの原監督の女性問題も『文春』がリークしたもので、原氏が現役時代にある女性と関係を持ち、それを種にゆすられて1億円を払ったというものです。口止め料としては法外で、誰もが「その筋」からゆすられたものと思いますが、「球界の紳士」を自称するジャイアンツは相手が暴力団と言うことは頑強に否定し、裁判にも持ち込みかねないようです。ですから原監督も安心しているのか、金に飽かせて獲得した豊富な選手陣を指揮してセ・リーグ優勝も近いという勢いです。まったく「寄らば大樹の下」だと思います。私は「弱小」タイガースのファンですから、このようなジャイアンツの在り方には批判的ですが、まじめなジャイアンツファンはどう思っているのでしょうか。

 

(朝の散歩から)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


徒然雑記

2012-08-21 06:53:44 | 身辺雑記

8月18日

 尖閣諸島問題で中国の各都市で反日デモが起こっているとのことだ。デモ隊のスローガンの中に「琉球を返せ」と言うのがあったらしいが、沖縄までもが中国の領土と思っているのかと、その程度の低さに呆れる。このデモは何か当局の計画や後押しがあり、適当なところで抑えて、当局に対する批判が高まらないようにガス抜きをしているような気がしてならない。

 

 このところ雷がよく発生し、近畿では死者も出ている。連日いわゆる「大気の状態が不安定」なのだろう。今日も雷とともに雨が激しく降った。雨が降ると少しだけ涼しくなるのはいい。

 

8月19日

 クマゼミの声が急に減った。そろそろクマゼミの季節も終わりか。ツクツクボウシが朝も鳴くようになった。道端にアブラゼミの死骸が落ちていたが、まだアブラゼミの鳴き声は聞いていない。

 

 大学時代の生物専攻の同窓生の会から昼食会の案内があった。広島で開かれるし、今は長旅は疲れるので残念ながら出席できない。案内の末尾に教育学部の植物専攻だったI君が4月に物故したことが記されていた。もうだいぶ前から癌を患っていたはずだ。彼のことをいろいろと思い出し、仲間がだんだん減っていくのは寂しいことだと改めて思う。 

8月20日                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

 西安の李真の夫君は児童画家で、優しいタッチの絵を描き、とても上手い。これまでは作者の文に挿絵を描き、彼が描いた絵に他の画家が着色するというチームワークで絵本を出版し、最近も彼の携わった絵本が中国でのコンテストでトップクラスで入選し表彰されたらしい。最近は「いのち」に関するシリーズの絵本を自分で手掛けたいようだ。彼は今の中国では、生命についての教育が欠けていると考えていると李真は言っていた。彼は温厚で優しい性格だから、いろいろ思うところがあるのだろう。ぜひ実現してほしい。

 

 

 


徒然雑記

2012-08-19 07:34:55 | 身辺雑記

8月15日

 今日は67年目の「終戦」記念日。日本が太平洋戦争で連合軍に降伏し、第二次世界大戦が終結した日だ。あの日私は小学校6年生で、大阪市近郊の豊中にいたが、それまでは毎日のようにあった警戒警報も空襲警報もない晴天の日で、終戦の詔勅が放送される正午頃は異様なほど辺りは静かだった。

 天皇の詔勅を聴くために母の祖父の家にいた私たちは皆二階の一室に集まって神妙に正座して首を垂れていた。天皇の実声(玉音と言った)などは初めて聞くものだったが、ことばは難しいし天皇の声は甲高くて意味はまったく聴き取れなかった。その間祖父は何か巻物を捧げて、それこそ全身を震わせて恐惶そのものという様子だった。祖父にしても「現人神」の声は初めてで、恐れ多い極みだったのだろう。

 その時は何のことやらわけが分からなかったが、後で叔父から日本が戦争に負けたことを知った。私はその日の日記に「世界から正義は失われた」と書いたのを記憶しているが、愛すべき「愛国少年」だったのだ。その日から空襲警報で深夜に起こされることもなく平穏な日が続き、ずっと後になって父にあの時はどう思ったたかと尋ねると、つくづくほっとしたと答えた。今に思えば、それが連日の空襲や食糧不足で疲弊していた庶民の実感だったのだと思う。 

8月16日

 大津市の教育長が、さいたま市の19歳の私大生に教育長室で襲われて頭骸骨骨折の重傷を負った。この学生は教育長殺害の意志を持っていたらしい。

 中学二年生のいじめによる自殺問題で紛糾している大津市、この事件に関する当該校の校長や教員、大津市教育委員会、教育長の在り方は苛立つほどの不可解な姿勢だ。加害者の母親がPTA会長だったとか様々な憶測が流されているようだが、真実は何なのか分からない。教育長に至っては、被害者の家庭にも問題があったかのような発言もしたようだ。卒業生のHg君の家のテレビでたまたま議会での議員の質問に対する教育長の答弁を見たが、何を言っているのやらさっぱりわからない要領を得ない答弁で呆れかえってしまった。

 この教育長の事件の対応姿勢は批判を受けても当然だが、だからと言って殺害を意図した暴力を加えるということはとんでもないことだ。加害者の大学生にどんな背景があったのかは知らないが、正義の鉄槌を下すような気分になっていたのか。その上に驚くことは、市教委に殺到した電話やメールの大半がこの学生の行為を支持するものだったということだ。このようなテロ行為を容認し支持するような世相は恐ろしい。

 

 大阪市水道局「水道記念館」は柴島浄水場の一角にある水道事業のPR施設だが、橋下市長による市政改革の影響を受けて施設の存廃が問われているために、今春から休館状態になっている。

 98年から淡水魚の飼育を始め、現在では80種の淡水魚をはじめ貝や両生類など計155種、1万個体を飼育中だという。社団法人「日本動物園水族館協会」に加盟する全国152施設の中では、この記念館は国産淡水魚の種類で日本一、繁殖させた魚類数も全国5位だった。見学者も多く昨年度は約9万人、累計100万人が訪れたと言う。飼育魚の中には天然記念物のイタセンパラ約600匹や、国の天然記念物の京都府などだけに生息するアユモドキ、滋賀県の淡海湖だけに住むタンカイザリガニなどもいる貴重なものだ。

 橋下市長は柴島浄水場の廃止を打ち出し、跡地を「街づくりに使う」としているそうだ。この記念館は2010年の市の仕分け事業では「市民の知らないところでどんどん税金が投入されている」として「要改善事業」の対象事業となった。

 これについて、生態学や教育関係者から施設の存続を求めて今月要望書を市に提出したが、さてどういう結果になるか。文化や科学のことについては関心や理解が乏しい橋下市長の心を動かせばよいが、どうせ「市にそんなものは要らない。全国の施設に分けてやればいい」くらいのことを言うのではないかと危惧する。

 

 14日に近畿地方は記録的な豪雨に、見舞われ、大阪府枚方市で女性1人が死亡したほか、府内約2100棟が床上・床下浸水する被害が発生していた。この日の朝、妻の実家がある福岡県に帰省中の松井一郎大阪府知事は、自分のツイッターで「うまい酒とさかなで充電中」とつぶやき、批判が集中したらしい。ネット上では「自ら防災の指揮を執らないのか」と批判が相次ぎ、府にも苦情が寄せられ、知事は謝罪した。

 馬鹿げた能天気なことだと思う。彼は三期務めた自民党の大阪府議から「大阪維新の会」に転身し幹事長となり、橋下知事が大阪市長選に出た後を受け府知事選に出馬し当選した。「維新」と言うと旧弊を打破する新鮮なイメージを与えるかのようで、実際「人気」も上々らしいが、その幹事長と言っても、橋下氏が批判する「既存政党」の殻を引きずった、しょせんはこの程度の人物にしか過ぎないのだ。

 

 


ツイッターで「アホ」

2012-08-17 10:30:29 | 身辺雑記

 大阪市では区長を公募して応募者の中から橋下市長などが選考して新区長を決めました。区長達は既に業務に就いていますが、その一人である榊正文・淀川区長(44)がツイッターに、自身への批判的な書き込みがあったことに対して、「アホか、相当な暇人やな」「もうちょっとさ、勉強したら」などと応じていたことが分かりました。

 彼は人材派遣会社役員から転身した人物で、今月7日にツイッター上で、「これまでの暴言について明確に謝罪してからが初めてスタートライン」と区長就任後の挑発的な発言(内容は分かりませんが)を批判され、上のような発言をしたようです。上司である橋下市長はこれまで自身のツイッター上で週刊誌や自分を批判する学者達に対して「アホ」「バカ」を連発して罵り、私はそれを読んでその下品さに辟易して、最近のものは読んでいません。榊区長はこのような市長の顰に倣ったつもりなのか、それとも地が出たのか分かりませんが、およそ新人の若手区長としてふさわしくない発言です。もっとも公募区長の中には前身時代や就任後の言動を批判されていた人物もいるようですから、この区長のような人物がいても不思議ではないかも知れません。

 ところが意外なことに橋下市長はこのことについては、かなり強い姿勢で批判し、「区長は一般職で公選職でないから、僕と同じやり方はできない。有権者へのアホとかバカという言葉遣いは行政職としては許されない」と述べ、処分を検討する方針を示したそうです。

 私は法律に関しては疎いので、なぜ公選職の知事や市長がツイッターでアホとかと言っても許されるのに一般職の区長には許されないのか分かりません。もっとも私的なものであるにせよツイッター上でアホとかバカとか罵るのは、知事であろうと市長であろうと区長であろうと下品で良くないことと思います。ただ橋下氏の場合は、これは育ちからくる身に付いた性癖ででどうしようもないことかも知れません。

 当の榊区長は「問題と言われるなら問題かもしれない。ただ私的なツイッターであり、特定の人にアホと言ったのではない」とわけのわからないことを言っているようで、さらに「(ツイッターには)変な人や行儀のよくない人達がいっぱい来る」と話したそうです。それは事実でしょうが、自分もその「行儀のよくない人」のうちに入っていることに気づいていないのが滑稽です。この人物はニュースにはならないでしょうが、これからも区長として何かと問題を起こすような気がします。淀川区民や区役所の職員のためにはそういうことがないように願います。

 新区長の前身は様々ですが、橋下市長は「多彩な顔ぶれがそろっている。よく言えば個性豊か。悪く言えばバラバラ」と自ら面接に立ち会った、24人の新区長をこう評したとのことです。しかし行政経験のない人物が多いだけに、手腕を不安視する向きもあるようで、公募区長の論文選考や面接に携わった前横浜市長の中田宏氏でさえ「このメンバーを選んだのは橋下市長の大英断。私だったら怖くてできない」と打ち明けるほどだそうです。

 


徒然雑記

2012-08-15 07:33:43 | 身辺雑記

8月11日

 「消費増税法」が成立した。もともと前に政権交代した際の民主党のマニフェストにはなかったことで、今となって野田首相は「政治生命をかける」と主張して自民、公明の協力を得て成立させた。成立後首相は官邸での記者会見で、「(消費増税は)マニフェストに明記していない。深くおわびしたい」と陳謝したようだが、いかにもそらぞらしい。首相になった当初はドジョウとか何とか言われていて、いかにも庶民的なような装いをしていたが、今となっては白々しいと言うか厚かましいと言うか、自民党の総裁のお決まり文句ではないが、早々に退陣してほしい。と言ってまた自公の政治に戻るのは勘弁してほしい。ましてや「維新の会」の台頭などはとんでもない。 

 

 夕方ツクツクボウシの鳴き声を今年初めて聞いた。晩夏から初秋にかけて鳴くセミでやはり夏の終わりも近いのだなと思う。このセミの鳴き声は面白い。「オーシツクツク」が基本だが、最後の鳴き止める前の声が、ちょっと文字に表わしにくいが、特に面白い。無理に表現すると「オ、オシオ、オシオ、オシオ、シーッ」とでもなるか。「ウイヨース!」を数回、最後に「ジー…」と鳴き終わると書いてあるのも見た。聞こえ方はいろいろあるものだ。

      インタネットより

8月13日

 盆の季節。昨日から帰省ラッシュが始まって、高速道路は混んでいるらしい。この暑いのにご苦労なことだと思うが、やはり実家があり、墓があると何はともあれ帰省と言うことなのだろう。迎える実家のほうも接待でなかなか大変だろう。しかし故郷に老父母がいれば、子供や孫の顔が見られるのは嬉しいことに違いない。神道の我が家には盆がない。勤めているときにも出勤していたが、職場はガランとしていた。

 

 ヨーロッパのバルト海に面した人口300万人くらいのリトアニアという小さな国がある。今回のロンドンオリンピックにこの国から派遣された競泳代表は男子3人、女子1人の4人で、女子は15歳のルタ・ミルティテ。この少女が100メートル平泳ぎで、2011年の世界選手権を制したレベッカ・ソニ(米)や北京五輪覇者のリーゼル・ジョーンズ(豪)ら実力者を制して、1位となった。 ゴール直後に涙をあふれさせ、表彰台でも止まらなかったそうだ。「信じられない。本当に何を言っていいか分からない」「私にとって、とても大きな意味を持つ出来事。自分を誇りに思う」と言ったそうだが、気持ちが爽やかになる心地よいニュースだ。

         Wikipediaより

              YOMIURI ONLINEより 

 

 西安の中国国際旅行社に勤めている李真が東京、北海道の観光ツアーの添乗員で来日した。往復ともに飛行機の遅延などのトラブルがあったが、ツアーそのものは成功で観光客は大満足だったらしい。日本の印象は「日本人はとてもマナーが良い」「日本はいい国だ」「日本が大好きになった」など上々で、中には「資本主義もいいね」と冗談も出たらしい。もともと日本びいきの李真も気を良くしたようで、彼女にとって北海道は素晴らしく、良い思い出になってまた行きたいと言っていた。例によって観光客の購買欲は旺盛で、「日本製品の質が良い」「食べ物に毒性がない」「電器製品は長く使える」と高い評価で、免税店では100万円も買ったらしい。いずれにしてもとかくぎくしゃくする日中関係だが、このように中国の庶民が日本に好感を持ってくれるのは良いことだ。  

8月14日

 午前中雨が降った。大した降りではなかったが、ニュースを見ると、県下ではかなり降ったようで、近畿としては、死者も出る記録的な豪雨だったらしい。。大阪管区気象台によると、日本海沿岸に停滞している前線に向けて南から暖かく湿った空気が流れ込んで、局地的な大雨になったとのことだ。交通機関も乱れ主要な駅は大混雑だったらしい。 私が住むあたりは阪神間の北部で、天候上では温和な所だ。もう長い間大雨も台風などの大風もない。今、穂をどんどん伸ばしている稲は、今年も被害がなく稔りの時を迎えそうに思う。

  

 

 街に行く途中にちょっと急な坂がある。足元に注意しながら俯き加減にゆっくり下りていくと、「こんにちは」と可愛い声がした。顔をあげてみると坂の上のEさんの家の娘の小学生のミユちゃんと幼い妹のミズキちゃんだった。「こんにちは」と挨拶を返すとミズキちゃんは何とも言えない可愛い顔で、もう一度「こんにちは」と言った。ほんの少し立ち話をして「さようなら」と言い交わして別れたが、私はこの姉妹にはいつも「バイバイ」でなく「さようなら」と言う。初めの頃ミユちゃんが言ったのに返して以来そう言うことにしている。親、、とりわけ母親のしつけがいいようで、きちんと挨拶するこの姉妹はとても可愛く、会うと心が和む。

 店をやっているある卒業生の高校生の娘は前にも書いたが、店で会っても挨拶しない。顔を合わせても白い目を向けるだけだから、私はこの娘が苦手だ。彼はこの子が幼いころに離婚した。娘は母親のもとで育ったが、この母親は育児や家事については全く無能のようで、恐らくは娘に挨拶することなど教えなかったのだろう。ミユちゃんやミズキちゃんと比べて母親の在り方が大切だとつくづく思う。        

 

 

 

 


宴は終わる

2012-08-14 09:29:12 | 身辺雑記

 オリンピックは終わりました。正直言ってあまりオリンピックには熱中することはない私はやれやれという思いがしています。なにしろ期間中はオリンピックの報道が溢れかえり、テレビのない私は、新聞記事だけでも食傷気味でした。ブログ友のYさんはこんなことを書いていました。 

 「連日の洪水のようなロンドンオリンピック報道にちょっと参っている。
 チャンネルのどこを押しても、オリンピック、オリンピックですから。それも、日本人選手がメダルを取った場面ばかりが、これでもかこれでもかと言わんばかりに繰り返されて。もちろん、日本人選手がメダルを取るような活躍はうれしいし、拍手を送りたいのですよ。でもちょっと…と思うのです。どう考えても、今回の各局のオリンピック報道は日本人選手の『応援報道』になっていて、〝素晴らしい競技を報道する〟という原点を忘れているようにしか思えないのです。
 日本人選手だけでなく、出場する一人一人の選手の競技はそれまでの4年間の、いやそれよりもっと長い年月の努力の結晶なんですから、それを伝えるという報道、素晴らしい競技はたとえ日本人選手を負かした相手(外国人)でも映してほしいのです。それがスポーツ報道だと思うのです。(以下略)」

 私もその通りだと思います。私は新聞だけですが、それでも過剰なほどの日本選手に関する報道で、政局のことや原発のことやその他の一般の記事は隅に追いやられています。オリンピック関係でもYさんの言うように外国選手の記事はほとんどありません。これは一種のナショナリズムではないでしょうか。オリンピック、オリンピックとやかましく叫んでも、それどころでない者もいますし、まったく興味を持たない者もいます。そういうことに新聞は配慮して、バランスの取れた紙面を作成するべきだと思います。メディアだけが浮かれていたのではないでしょうか。この後も「総集編」とか何とか続くのでしょうが、今朝の『朝日』は、12面~14面の4面を使ってびっしりと小さい文字で「入賞者と日本選手の成績」の一覧、15,6面には「最多38の物語 託した4年後へ」という特集です。メディアは早く興奮から冷めなさいと言いたくなりますが、しばらくは続くかもしれません。

 話は逸れますが、私は阪神タイガースのファンですが、このところのタイガースときたら勝つことを忘れたように負け続けていて優勝は愚かCSも自力ではだめだそうです。これまではオリンピック記事に隠れてあまり目立たちませんでしたが、これからはそうもいかないでしょう。憂鬱なことです。