8月28日にソウルで行われたサッカー東アジア杯の男子日韓戦で、韓国の応援団が日本の応援席に向けて「歴史を忘却した民族に未来はない」と書かれた横幅30~40メートル、縦数メートルの巨大な横断幕を掲げたという出来事がありました。
日韓の歴史問題で、特に現在の朴大統領が就任して以来、日韓関係は冷え込んでいて、この横断幕はそれを反映したものでしょうが、試合会場で政治的主張を禁じたFIFAの規定に違反する疑いがあり、約1時間たった前半終了後に撤去されました。27日の女子日韓戦の際にも、韓国応援団が東京国立博物館が所蔵する朝鮮王朝の文化財の返還を求める内容の横断幕を掲げることを計画し、文化財が植民地時代に略奪されたとの主張を基に返還を求める内容だったようですが、韓国サッカー協会がFIFAの規定に従い、競技場への持ち込みを禁止したため、こちらは未遂に終わりました。
サッカーの試合では時折サポーターの過激な行動が報道されますが、とりわけ反日感情の強い中国や韓国ではその傾向が顕著なようです。数年前にも中国で行われた日中戦で、中国のサポーターが騒ぎ、暴力沙汰になったことがあります。私の次男はサッカー好きですが、この時には中国人は国際的な文化に無知なのだと嗤っていましたが、今度の韓国のサポーターたちについても同じことが言えるのではないかと思います。このことについて下村文部科学相は記者会見で「その国の民度が問われると思う」と述べて批判したようで、おそらく韓国で報道されたら反発されると予想されるのですが、私もやはり民度の問題ではないかと思います。韓国でも心ある人たちや真のサッカーファンは、このような行き過ぎたサポーターの行為を苦々しく思っているのではないかと思います。
一方、日本のサポーターや聯合ニュースによると、韓国で「侵略の象徴」と非難の的になっている旭日旗が日本側応援席の一角で一時振られ、主催者側の求めで撤去されたそうです。多くは若者であると思われる日本人サポーターは、戦時中の旭日旗が果たした役割についてほとんどが無知で、ただの日本の応援旗くらいの認識しかないのでしょう。やはり過去の歴史は学ぶべきです。
スポーツの試合というものはある意味では戦争の代替物なのかも知れませんし、特に過去に曰くのある関係の国同士の試合となると、どうしても熱くなることはあるでしょう。歪んだ形の「愛国心」を超越してこそ、真にスポーツを楽しむことができるのではないかと思います。