11月27日
○予想通り、日本維新の会は東京都知事選挙で猪瀬副知事を推すことを議員総会で決定した。これで自公と「相乗り」になる。支持していたみんなの党は支持を白紙とした。
みんなの党は日本維新の会と都知事選で猪瀬氏を共同支援する協定を結んでいたが、維新側から「一緒にやりたくない」との連絡があったという。まったくごたごたしているが、これで猪瀬氏と元弁護士の宇都宮健児氏の争いを中心に泡沫候補も含めて選挙戦がくり広げるのだろう。
○元外交官で防衛大学教授だった評論家の孫崎 享(まごさき・うける)氏が自分のツイッターで、「橋下徹氏対宇都宮健児氏;二人の(元)弁護士の生き方が日本の政治を代表的に表している。橋下徹氏は消費者金融の会社側の顧問弁護士の経歴。それが今国政をうかがう勢い。他方宇都宮健児氏は消費者金融の被害者を救済する側で活躍、法律改正の中心人物。どちらを支持するかで人間の生き方が問われる」とツイートしている。
○維新の党の橋下代表代行が、みんなの党との競合選挙区の候補者をじゃんけんで決めようと言ったことに批判が広がっていて、あるツイートを見るとこんなのがあった。「久々に橋下のツイログを覗いたら、延々、いかにじゃんけんで決めるのが合理的か、ってことばっか力説してる。これが国政選挙を控えた公党の代表代行だってんだから、凄いよ」。
今日付けの『毎日』紙を見ると、これはもともと石原代表が発言し、橋下代行が先に言ったことなのだそうだ。石原代表によると、「みんなの党の渡辺君は、永田町症候群、視野狭窄、そして自己過信」だと自分をさておいて酷評した。石原代表は、じゃんけんで決めることについては、「それくらいの覚悟がないと折り合いはつかないのに、木を見て森を見ていない」とのことだ。じゃんけんで決めることが「それくらいの覚悟」とは気ままなことを言うものだ。
11月28日
○滋賀県の嘉田由紀子知事は新党「日本未来の党」を結党することを発表した。全原発の廃炉を段階的に目指す「卒原発」を政策の柱に据える。小沢代表の「国民の生活が第一」や、河村隆名古屋市長らの「減税日本・反TPP、脱原発を実現する党などが合流するようで、「第三極」は二分される。
橋下日本維新の会代表はさっそく遊説先の山形で反応し、「(脱原発は)おまじないではない。選挙前に唱えれば票になるかもしれないが」と批判し、「(嘉田氏は)いくら言っても実行はできない。問われているのは政治に実行力を求めるかどうかだ」と牽制したそうだ。そして嘉田氏について「知事としての経験はあるかもしれないが、国会議員や政治グループを束ねた経験はない」と指摘した上で「僕は行政の長に立ちながら政治グループを3年間束ねてきた。実行できる力は自信がある」と政策実行能力をアピールした。相も変わらず自分に敵対、対抗する者には悪罵を浴びせ、「俺が俺が」の大口叩きだ。「未来の党」の代表代行に、かつて原発政策で橋本氏のブレーンだった飯田哲也氏がなったことでなおさらてきい敵愾心を燃やしているのかも知れない。
それにしても福島へ山形へと平日に選挙運動に飛び回っている橋下代表代行だが、お膝元の大阪市の仕事はどうなっているのか。記者団に問われると、時間をやりくりしていくから市政には差し支えないと答えたらしいが、大阪市民はどう思っているのだろうか。
11月29日
○毎日、新党がどうのと言うような政治記事ばかりだし、殺伐な事件のニュースも多い。いい加減胃もたれの状態だが、私もついとり上げてしまう。心温まるような記事はないものかと思う。寒さが身にしみる。