房総のむら「風土記の丘資料館」で開催されている《刀剣と甲冑の世界展》に合わせて説明会が2回ありました。22日(土)は2回目で《刀剣鑑賞教室》でした。「千葉県立中央博物館大多喜城分館」の「高橋覚」氏に「刀剣」の基礎知識と手入れの仕方などを実演して頂きました。希望の5名の方が1人ずつ「高橋覚」氏の指導の下、「刀剣」の手入れの仕方の体験をしました。体験用の「刀剣」の刃は切れない様にダイヤモンドヤスリで削ってありました。私は体験はしませんでしたが、教室が終わってから持ってみました。とても重くて振り回せる様な物ではありませんでした。尚、9日には1回目の《甲冑着用解説会》がありました。
展示の方は小さな部屋だったので、数は多くありませんでしたが、「大多喜城分館」所蔵の貴重な「刀剣」や「甲冑」が展示してありました。「刀剣」の製作過程の展示では、鉄の塊から「刀剣」になるまでの刀鍛冶の匠の技には感動しました。「甲冑」の構成部品の数の多さには驚きました。武具というよりは美術工芸品という感じでした。
刀剣の種類
◆ 太刀・・・・・・刃長60cm以上 <刃を下にして紐で腰に吊るす>
◆ 刀(打刀)・・・・刃長60cm以上 <刃を上にして腰に差す>
◆ 脇差・・・・・・刃長30cm以上、60cm未満
◆ 短刀(腰刀)・・・刃長30cm未満
◆ 薙刀・・・・・・長い柄に先に反る刃が付く <薙ぎ斬る刀の転訛とも言われています>
◆ 槍(鑓)・・・・・長い柄に茎(なかご)を差し込む <刃(穂)の形状で大身槍、笹穂槍など>
※ 反りの位置は時代によって違っています。奈良時代以前は直刀でした。
刀剣の手入れの仕方
➀ 刃を上にして左手で「鞘」を下から握り、右手で柄を上から握り、軽く「鞘口」を切ってから抜く
➁ 「目釘抜」で目釘を抜く
➂ 刀の柄を外す(左手で柄を持ち、右手で左手首を叩いて緩めて外す)
➃ 「鎺」(はばき)を外す。「鎺」は刀と「鞘」が不意に離れるのを防ぐ役目があります
➄ ローションが含まれていないソフトなティッシュで鋒(きっさき)に向かって古い油や汚れを拭く
➅ 完全に油を取る為、砥石の微細粉を絹で包んだ「打粉」で刀身の両面を叩く
➆ ソフトな高級ティッシュで打粉を拭う
➇ 新しい油を塗る <実演ではやりませんでした>
※ 「白鞘」は続飯(そくい)と言う飯粒を練った糊で貼り合わせてあります。刀剣が錆びて抜けなくなった場合、糊を水で溶かして中を掃除をする事が出来ます。「白鞘」は「ホオノキ」で作られ、保存用の「鞘」として用います。
解説パンフレットの表紙 / 各部の名称
刃を上にして左手で鞘を握り、右手で柄を握って抜く / 左手で柄を持ち、右手で左手首を叩く
鋒に向かって拭く / 打粉で刀身の両面を叩く / 手前は太刀 、軍刀もありました
良い体験をなさいましたね。
薙刀は姉たちが学校で習ったそうです。
写真が一枚ありました。
私は「刀剣女子」ではありませんが、「刃文」など刀剣の美しさには溜め息が出てしまいました。
夫の母も女学校で「薙刀」を習ったと言っていました。そういう時代だったのですね。