京恋し

頑張った時のご褒美は京都。ずっと憧れ。

顔花

2006-06-06 22:49:57 | 季節のことば
万葉集に歌われている顔花(かおばな)
容花とも表記され、昼顔とされています
容は美しいという意味です。

          
          
高円(たかまと)の野辺の容花面影に 見えつつ妹は忘れかねつも  
                              大伴家持(おおとものやかもち)

(高円の野辺に咲いている昼顔の花を見ると、この花のように可憐な貴方のことが
 瞼に浮かんで、忘れることができない)

大伴家持が恋人(後に奥さんになりました)に贈った歌です。

万葉集の勉強会の仲間が、私の結婚式に打ってくれた祝電には
この歌がカタカナで書かれてありました。

心に残る万葉の歌の一つ、昼顔が咲くと思い出します

          

          昼顔はその清楚な感じとは裏腹に、繁殖力旺盛で、
          どこででも、何にでも巻きついて茎をのばす
          有史以前から地球上に咲き続けているのだそうです

          女の子がにっこり笑った顔に見えませんか?


もう一つ、万葉集と縁の深い花を見つけました
駅に向かう裏道、門の脇にたくさんの花を並べているおウチがありました

          

わが宿のなでしこの花盛りなり 手折(たお)りて一目見せむ児(こ)もがも  
                                        大伴家持

(私の家の庭のなでしこの花が満開です。きれいでしょうと折って見せてあげる可愛い
 恋人がいたらなあ)

ナデシコはナデナデする可愛い子という意味なんですって