店主敬白(悪魔の囁き)

栄進大飯店の店主さがみやがおくる日々の悪魔の囁き。競馬予想や文学・音楽・仕事のグチやちくりまでいろいろ。

益城町ってどんなところか、勝手に書いてみる

2018-10-16 11:09:55 | 熊本地震
 私の住んでいた益城町は、熊本市の中心から車で30分、バスで40分。
 市内から通勤圏内だけあって、いつもどこかしらに新しい住宅が建ち、地震の前にも若い子育て世代中心の新しい住宅地ができていた。
 もともとそこにいる地元の人たちは、農家の方が多く、米、野菜、果物、お茶・・・地元の農協にある物産館の地図の表では、ビックリするほど多種多様な農産物があり、林業、養鶏、牧畜をしている方もいる。
 また、阿蘇の山々の麓の熊本空港から、市内の東区のすぐ隣まで、面積は広い。
 町めぐりとかしていたら、車でぐるっと回らないと多分無理だ。
 史跡は戦国時代の木山城跡のほか、明治時代から造られた「石橋」がけっこうある。
 もちろんその石橋が今でも利用されているし、しっくりと風景に溶け込んでいるのだ。
 山の自然も住まいもこの町だけで足りてしまう、けっこう楽しい住環境だ。

 街の中心部を流れる川の土手には、春には土手に野草の素朴な花が咲き、カルガモがゆうゆうと泳いでいる。夏には深い緑に包まれ、黄色い花しょうぶが川を彩り、秋には遠くに見る山々が紅葉していく。冬には平野部にはあまり雪が降らないので、そんなに寒さを感じないでさざんかや椿、キンカンや柚子などの実もの果実の色を楽しみ、また春がやってくる・・・。
 そんな「そこそこ田園、でも街に近いから便利」な場所だった。
 仕事でくたびれてバスで帰ってくると、夏の日だと夜でも日が沈まない時間は、まだ坂の上から緑の山々が見えて、その美しい山々を見ると、やっと家にたどり着いたと、なんかホッとしたものだ。
 そしてたまにしかない春の休みの日、家の近くの土手にスミレの花を見つけた。
 スミレなんて・・・子供の頃には確かに私の生まれた町にも生えていたけど、それがなくなってからは、20年前以上前のハイキングとかのときにしか見なかった。
 平和だった。
 よくネットで聞く、「田舎暮らしの束縛や、習慣の違いによるストレス」などあまりなく、お金をかけなくても小さな自然に囲まれ、穏やかに暮らせるいい町だと思う。
 そういう町だった。それでよかったのに・・・。
   


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