新・さひょ君のらくがき帳

僕と妻と娘、3人の日常と僕の趣味を書いたブログです。

ある会話

2012-12-11 20:06:07 | 日記
我が家の女性二人が、こんな会話をしていました。

妻「お父さんってさあ、顔はあんなだし足は短いけど、時々かっこよく見える時もあるよね。不思議だけど。」

娘「無い。そんなことは絶対にない。」

さて問題です。

「本人を目の前にして失礼だろう」と、僕が怒ってもいい相手は、妻と娘のどっちなのでしょうか?




歴史の波に対して抗う力がないのは、権力者でも同じこと

2012-12-11 07:59:47 | 映画

「ラストエンペラー ディレクターズカット」
監督 ベルナルト・ベルトルッチ
主演 ジョン・ローン

昨夜は妻と娘が早く寝たので、そんな日は、どうしても上映時間の長い大作が見たくなります。

で、選んだのがこちら。

劇中でも甘粕正彦を演じ音楽も担当した坂本龍一さんが、アカデミー作曲賞を受賞したことでも大きな話題となった歴史ドラマです。

若い頃、初めて見た時は、正直そんなに面白いと思わなくて、西洋人の東洋趣味がウケただけか、などと半ば見下していたのですが、今回見直して評価が一転。「こんな映画が撮ってみたい」(笑)。

全編通して描かれているのは、全く癒されることのない主人公の孤独。3歳で皇帝となり、唯一心許せる相手であった乳母も青年期には引き離され、歴史の波に翻弄されていく間に正妻も第二夫人も彼の下から去っていってしまう。

「皇帝」とは名ばかり。清朝時代も満州国でも、彼が自分の思う政治を行おうとした瞬間に、従うはずの部下達は途端に牙を剥き、反抗し、妨害し、自分には何の力もないことを思い知らされる。

戦争犯罪人として裁かれる立場になっても、要するに時の中国共産党政府から政治利用されているに過ぎない身の上。どこまでも、他人の都合で踊らされる自分の人生…。

ラスト、刑務所出所後に一市民となった主人公の姿が、人生で一番心穏やかそうに見えるのは、気のせいでしょうか。

でも、時は文化大革命のまっただ中。刑務所で彼を理解しようとしてくれた所長は、思想犯として糾弾される身に。街には「造反有理」のヒステリックなシュプレヒコールが鳴り響いているのでした…。