斉藤うめ子ブログ

新しいニセコの街づくりにとりくみます

議会制民主主義と国民投票

2017-09-10 21:40:34 | 議員活動


去る8月29日ニセコ町民センターで後志町村議会議員研修会が開催され
229名が参加しました。
講師は帝京大学教授 内貴滋氏
演題は「我が国の地域づくりと誇るべき地方議会~『一村一品運動』
『ふるさと創生』から『地方創生』への対応・英国の経験を踏まえて~」

私の感想と意見:
まず議会制民主主義の元祖であり史上最も古い700年の歴史を誇るイギリスの
議会制民主主義制度の下で、EU(欧州共同体)からの離脱の是非を問う国民
投票(直接選挙)が行われたことについて取り上げている。
国民投票は国民の意見を最も直接的に反映できる手段であり、民主主義では
欠かすことのできない政策決定方法であるが、EUからの離脱という外交、
安全保障、防衛政策など複雑な多国間の利害が絡む政策を国民投票に諮ることが
果たして適切な手段なのか、こうした専門的な多国間での政治・経済の問題を
国民一人ひとりがどこまで議論し理解して結論を出せるのか、議会制民主主義を
最も基本に置いて来たイギリスにおいてその選択を国民に委ねたことへの政治の
変化について問題を提起している。

英国の公式名はThe United Kingdom of Great Britain and Northern
Ireland となっている。このThe United Kingdom of Great Britain には
Scotland, England, Wales の3国がふくまれ、一般的に言われる英国は4国の
連合国から成り立っている。それぞれの国には未だにその国の言語があり、
学校でその言語を教えている国もある。英語とは全く異なる言語である。

内貴教授はスコットランドの独立Referendum(国民投票)について
The evolution of the United Kingdom is reflected in the Union
Flag(Union Jack)は現在の英国国旗の成り立ちを反映しているとして、
これこそが王立連合国の歴史を顕著に語っていると述べている。

スコットランドの独立運動は今後も続けられると思うが、一方で北海道は歴史、
風土、面積、人口、気候、環境など諸々の点でスコットランドと一致している。
私はこうした歴史的背景から北海道の独立運動もすでに提起されているが今後
の課題になると思う。

講演は議会制民主主義が孕む現実の政策(Referendums) との矛盾点の是非を問い、
日本の地方分権制度による地方自治の推進は今後の民主主義をより発展させるもの
として様々な地方の活動を賞賛しその推進を促していると思う。

英国の議会制民主主義の歴史を踏まえ、今後の日本の民主主義政治の在り方を
考える上で大変参考になり有意義な講演でした。




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