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これが新型の威力か!(後編)

 ちょいと呆れてたのです。
忘れてたわけじゃないんです。

08cbr_01【オイル交換がてら、新型CBRの試乗記です】

そんなワケで、いよいよ行ってみましょう。

◆2008年型 CBR1000RR(国内仕様)試乗記

 オイル交換も佳境に入り
まだ少々時間があったので、
今度は'08 CBRをお借りすることにしました。

 店の方が、少々の間暖機をする間…
所謂、4st大排気量の暖機方法っていうのが
自分なりの理論解釈はありますが、
レース屋が行う方法、という意味で凄く参考になりました。

 さて、いよいよ暖機も終え
いいですよ、とGoサイン。
まずは外観を眺めると…圧倒的に小さいです。
エンジンのボリューム感はたっぷりですが
車格はまるで250ccです。

08cbr_01

この角度は敢えて、特徴が解る角度にしてあります。
もうちょっと斜めに撮ると格好いいんですけど…。

 跨ると、足つきに関しては
僕'06CBR1000RRより少々良い程度。
ただ、タンク幅は圧倒的にスリム…というか
【ニーグリップ面が、前後方向に平行に近い】ために
非常にホールド感が良かったです。
永らくNSRに乗ってきた人間としては
かなり理想に近い感触でした。

 ポジションは全く違和感が無く、
キツイという事も当然ありませんでしたが
脚がお世辞にも長いとは言えない僕でさえ
膝周りが少々窮屈に感じました。

 スタンドを払い、車体を起こす。
雑誌なんかでは、ここで【明らかに違う】みたいな事を
書いてありますが、僕の'06と比べて
そこまで顕著な差は感じませんでした。
足が満足に届いていない為、
車体を起こす時点で【バランス】で起こすので
その所為もあるのかもしれません。

 ここでバイク屋さん。
『5500rpmでバルブが開くんですが、それまでは400ccですよ(笑』
と教えてくれました。
他愛のない冗談…かと思っていたのですが
走り出すとすぐ、それは実感。

 店の前の交差点から、
クラッチ位置を把握するために”普通”のペースで走る間
まるで【教習所のCB400SFみたい】な感覚にとらわれました。

 少々拍子抜けしながらブレーキングテスト。
ここでフロントブレーキをかけるわけですが…
【圧倒的にカッチリ感があり、制動力も'06より格段に高い】
ことに愕然としました。ここは正に美点ですね。
ともすると、一瞬でロックさせられるだけの力がありますので
初心者の方にオススメかというと…???ですが、
慣れている方なら、強力な武器とさえ言える感触です。

 昔、知り合いの鋳鉄ディスク+ブレンボのNSR250Rに
さわらせて頂いた時と同じぐらいの衝撃でした。

 試乗コースの2つ目の交差点を曲がり、
暫く続く直線に入ったので、
いよいよ【国内仕様の実力】を試してみる事に。
まずは、1速で7000rpmまで回してみますが
確かに、5500rpm付近で【グワッ】と力感があります。
音もそれに応じて、グッと1000ccSSっぽくなるのですが
思うほどスピードが乗りません。

 改めてレブ付近まで回してみると…
【グワッ】と来た感覚のまま【頭打ちして10000rpmまで回る】感じ。
これには、正直期待はずれでした。

 出発際の【400ccだよ】と言われた低速域も含め
無論、それなりに速いのですが
回した時の【1000ccのSSはやっぱスゲェ!】という感動は皆無です。
DN-01程非力ではありませんが、
【4stマルチらしくない】とでも言いましょうか。
これがHONDAの答え、かと思うと少々残念でしたね。

 最後の高速コーナーも、安全確認の上
【曲がりながら】ほぼフルスロットルで抜けてみたのですが
僕の'06 CBR1000RRで体感する、
【吹っ飛びそうなパワー】がありません。
挙動も落ち着いたままでした。
敢えて言うなら、【カブをフルスロットルで曲がっている】感覚。

 途中、停車をしてメーター周りの装備を見てみたのですが
僕はメカメカしいのが好きなので、
【高級感が上がった】と評判の新ユニットではありますが
却って安っぽくなった印象を受けました。
トップブリッジの肉抜きはエロい感じなんですが。

08_cbr_meter

高級感、ありましょうか?

06_cbr_meter_2

参考までに '06 CBR1000RRのもの。

06_cbr_meter

夜間。

 メーターのデザインよりも気になったのが
ヘッドライトケースです。
'06までは、配線の取り回しが露出して
バルブの直後まで取り回された上に、
ゴムカバーがついていたので少々美しく無かったのですが…

 '08は、【ケース自体に配線が取り込まれ】
【バルブの後ろのカバーは樹脂製】に。
回転させると、おそらく端子の後端が直接露出するのでは?
前後長を詰めるのに非常に有効である上に
交換が楽、'06までの欠点であった
【ヘッドライトケースに水・湿気が侵入する】ものが
改善されているように見えます。

 結果、尖っていたノーズを潰す事が出来、
ロール時の挙動の安定性が増した、となるのでしょうか。
とはいえ、この【鼻つぶれ感】は度し難いのですけれど。

 そういえば、外観といえば
【テールカウルが極端に小さくなった】わけですが
美点であったセンターアップマフラーも消え、
スペースが出来たのに【凝縮感】を出すためか、
シート下の荷物入れも小さくなった感があります。

 そもそも、後部に人間を乗せるバイクじゃありませんが、
二人乗りもこの座面ではしんどいのではないのでしょうか。

 
◆以上までが、試乗をしての感想です。

 雑感としては、
・国内仕様には大型バイクとしての感動すら無い
・大型初心者、バイク初心者には安心感があるかも?
・デチューンされた部分以外は、基本的に着実に進化している。
・やはりデザインは…CBRらしくはない。

 加速騒音規制に加え、
排ガス規制なども9月から厳しくなる現在にあっては
【合法チューンアップ】も認められなくなりますので
これが【ユーザーの手元での最終形】となると
【今までのユーザー】には、期待はずれな感は拭えません。

 完全に新規のユーザー、リターンライダー向けでしょうか。

 もし僕が買うなら、ED仕様かUS仕様でしょうね。

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