主にオートバイ。時々クルマ。
なんだかんだと永年のブログです。
風に向かう刻
ばくおん!!×おくたま 二輪車交通安全 合同キャンペーン 第三回
「 バイク乗りはバイクで死んではいけない。
バイクに乗って死んでしまっては、勧めてくれた友人や仲間、
そしてバイクに乗ることを許してくれた家族、
そういった方々に一生拭いきれない深い傷を負わせることになる。
勿論どんなことで死ぬこともいけませんが、
車や他の様々なことと違い、
バイクに乗って死ぬと何故か『バイクが悪い』となるんです。
だからバイク(を取り巻く色々なこと)の為にも
オートバイだけでは死んではいけないのです。 」
この日、私はこの演説を聴きに来ました。
良くも悪くも世間を騒がせている最新のオートバイ漫画『ばくおん』と、
コラボレーションという形で警視庁及び周辺警察、消防、
東京都建設局と奥多摩の観光産業の団体で共催されたイベントの
第三回がこのGW(5/4)にありました。
この演説は、東京都建設局 西多摩建設事務所
奥多摩出張所長 の増田さんなる所長さんのお話。
ご本人曰く、20年前はやんちゃな ” 走り屋 ”。
CBR250RR・NC30・NSRなどで膝擦って走り回っていたとのこと。
走り屋なんて時代錯誤で勘違いな表現を恥ずかしげもなく使うあたりや、
また話しぶりから恐らくそこには嘘はないのではないかと思います。
★
注:奥多摩(=奥多摩周遊道路)は関東随一の快走路であり
冬期を除き、首都近郊のライダーが集うツーリングの名所です。
”走ることが好きなライダーには ” 最高に気持ちがいい道だけに、
相応に交通事故も多く、数十年来問題視されている面も。
今回のイベントはそういう背景もあっての開催となります
★
丁度昨年の今頃でしょうか、
ネットの動画でイベント1回目の演説を耳にしました。
どこか自分の存在については軽視する傾向がある私としては、
とても大きな衝撃を受けたお話でした。
無論そんなことは頭では解っていても、
乗ろうともしない人間が無責任にする批判や憶測とは根本的に違い
心にすとんと落ちるよいお話でした。
演説の終盤、
「今後に繋がるバイクの運転をして頂きたい」と
警視庁と共に安全装備を含めて推し進める姿勢は実に真摯に感じました。
今回の記事はそんな
〔 ばくおん×おくたま 二輪車交通安全 5.4奥多摩合同キャンペーン 〕
▲ http://ohtama.or.jp/safety-okutama/
のお話でございます。
- 前日夜 -
当初はソロで行こうと思っていたものの、
以前よりばくおん自体も御存知だったNSR氏に
もしかして一緒に行くかなー?とメールしたことへの返答あり。
NSR氏が「同僚を誘ったので一緒に行かない?」とのことでした。
都心の渋滞を避けるため、
ひとまず翌朝6時にNSR氏のガレージを出発するとの約束に。
朝風呂派の私は、いつも通り3時半過ぎには起きての支度となりました。
- ガレージ出発~奥多摩へ -
大田区在住のNSR氏のガレージからは環八で北上。
今回は奥多摩が目的地なので東名はスルーしてひとまず中央道へ。
・・・が、乗ろうとした中央道は既に大渋滞の表示。
『まぁGWだしねえ』などと話しながら、
すぐに切替えて快適に空いている甲州街道を進みます。
途中のコンビにで「トイレパックがヤバイ!」などと叫びつつ
トイレを借りがてら軽い朝食を食べつつの一休憩。
評判のセブンカフェは安定のおいしさでした。
甲州街道から青梅経由で奥多摩街道へ。
411号を主に、時折多摩川を渡ったりしつつ空いた道を一路奥多摩へ。
少なくとも大渋滞の高速道路で進むより早く、
目的地の大麦代駐車場付近まで到達いたしました。
- 奥多摩到着~本イベント開始前 -
当初は、道中の案内捨て看板の誘導に従って
〔奥多摩水と緑のふれあい館〕の駐車場に進みました。
ですが、本会場までは徒歩で5分少々の距離があることと、
臨時駐輪場の係員さんに停める場所はここでいいのですかと聞くと、
かなり嫌そうに「今日なんかやるんだってよ!」と吐き捨てられ
『ああ。歓迎されてないんだな』と感じるに至り、
時間がかなり早めの8時30分頃だったこともありまして
本会場に用意されている駐輪スペースの空きを目指してさらに進みました。
入り口で誘導をしている警察官にどこに停めるのか伺うと
(法令的な意味で含みをもたせた表現で)
「ちょっとだけなら駐車場内の通路脇でいいですよ」との回答。
大麦代駐車場自体は、マラソンなどと同じ手続きで
イベントの為に10:00~12:00まで正式に抑えられているようなので
敢えて歩道上に停めさせていただくことに致しました。
うーむ♪凄い人とバイクの数です。
まずは腹ごしらえでベーコン串とやらを喰らいつつ。
他にもいくつか出展されているお店を巡ってゆきます。
コアな漫画のイベントや、警察の交通安全運動というよりも
なにかのお祭りのような雰囲気が漂うオートバイの空間を歩くと
無性に楽しい気持ちになってくるから不思議です。
通り沿いには御馴染みの警察車両の展示などがありました
白バイですね~・・・ってこれは新型!?
ごく最近導入されたというFJRじゃないですか!
この迫力凄いですね~♪かっこいいですねー!
初めて導入を聞いたときは
『こんな重いモン正気か?』と思ったものですけれど、
モーターサイクルショーで白バイ隊員さんがFJRで
あろうことかジャンプをしてブロックを飛び越えている姿を見るに
技術のある人間にはそんなことはあまり関係ないのかもしれませんね。
とはいえ私にはベース車両で300kg、
警察車両の装備を足したらば優に400kg近いと思われるオートバイを
意のままに操るというのは流石に現実的に想像できませんが^^;
少なくとも、それでブロックを飛び越えるなどとは本当に凄いことです。
その他にもこんなものも。
白バイ仕様のSEROW。
消防仕様のSEROW。
なにやら2色揃うとめでたいですねヽ(´▽`)ノ。
他にも黒い警察車両。
GSF1200Pの黒バイ仕様でしょうか。
これはこれでインパクトがありますね~。
そうそう。
ばくおん のコラボイベントでもありますので勿論この手の展示も。
【 奥多摩周遊道路に実際に設置されている 】看板のレプリカ。
漫画を知らない観光客には、
まさにご乱心としか思われないような奇妙なものですが、
オートバイ好きに少なからず響くこのマンガの読者にとっては
それなりに効果があるものではないかと存じます。
また、黄色い看板の細かなカーブ曲率案内はとても親切であり
事前に視認しておけば安全性が増すことは間違いありません。
近くにはイベント参加者のキャラクターバイクも。
皆さん思い思いに貼られていますね~。
これで走るのには社会的にある程度の勇気が要りそうですけれど、
どれも綺麗に仕上がっていて格好良かったですよ( ̄ー ̄)。
うちのボロとは大違いです。
ほかにも、昨年の8耐で走って話題になった
ばくおん公式サポートのKTMレーサーも置いてありました。
KTMのイメージカラーであるオレンジとよく合っています♪
- ステージ系のイベント開始 -
そうこうしているうちに、
いよいよイベント本体が開始されるとのアナウンスが入り
メイン会場の広場へ向かいます。
いやーなにやらワクワクして参りました♪
それにしても凄い人数が集まっています。
公式にも7~800人といわれていましたが、
後に行われた抽選会の整理番号は900を優に超えていたので
1000人近くが居たのかもしれませんね。
ここからは開催宣言や各団体のスピーチが始まります。
青梅警察署長さんや警視庁広報?の方などの警察関係のお話があり、
日本二輪車普及安全協会さんのお話などもありました。
▽JAPAN RIDERS
http://www.japan-riders.jp/
本来はここで警視庁のクイーンスターズなる、
凄腕の女性白バイ隊のライディングレッスンが始まる予定でしたが、
中央高速の大渋滞に捕まっているとかでまだ会場に到着しておらず、
一般参加者が地元警察署?の白バイ隊のアドバイスで8の字体験。
”先着30名、8時までに受付”というような告知だったこともあり
残念ながら私は参加できませんでしたが、
皆様思い思いにチャレンジされていました。
参加者の走行&指導が終わると、
最初に紹介した建設局の奥多摩出張所長さんのお話、
もし次回の開催があれば是非ご自身の耳で聞いて頂きたいです。
そんな所長のお話を伺っていると、
遅れていた警視庁クイーンスターズさんが到着されたようです。
いやー凛々しくてかっこいいですね!
私自身、警察に特段の憧れも畏怖もありませんが
さりとて犯罪検挙をされる彼らの社会正義に対しては
『なんで捕まえやがるんだ』なんてゴミのような発想もありませんので
その意味で全く嫌な印象もなかったり致します。
それゆえに、特別な技巧を得るために努力をされたプロというのは
私の目には単純に尊敬の対象として映っております。
到着が遅れて時間が押していることもあってか、
講義そのものは簡易なものに終始したことは残念でしたが、
クイーンスターズさんと、
全国白バイ競技大会で優勝された片岡隊員が見せてくれる
スロットル操作なしのアイドリングでの安定走行や、
片岡隊員の”あの重い”FJRでのデモ走行は見事の一言に尽きました。
クイーンスターズさんのスロットルから手を離した8の字。
片岡隊員の走行。
アイドリングのままでキャッツアイを超えるデモなども。
(普段は波状路で訓練されているそうです)
ライダー的視点で感心したのはその技巧もさることながら、
【 このクソ暑い中で中央道の大渋滞に
VFRやらFJRという大人しくつきあった体力・精神的消耗の上で
到着してすぐにこれだけの安定したパフォーマンスを出せる】点。
実にタフな方々でした。
途中、2~3回エンストしたお姿も
なかなかお茶目で好印象でした♪
- イベント終盤 -
いよいよ最後のイベントへ。
会場に入ったときにアンケート記入で頂いた引換券にて
記載の番号をもとに抽選会が行われました。
5月頭とはいえまさに抜けるような青空からの陽射しは強く、
焼けたアスファルトの上で、
数十名に当たるという抽選の読み上げを待つのは中々骨が折れました。
・・・結果ですか?勿論外れました( ̄ー ̄)。
さて。楽しかったイベントもこれで終わり。
12時で終わったイベント本体とは別に、
15時までやっているという物販を覗いて帰ろうと思っているところに、
NSRの同僚で、私も2度ほど一緒に走らせて頂いた3MAさんが登場。
後方排気のTZR=3MA にお乗りの方ですが、
朝早く出る余力がなかったとかで遅れての到着でした。
ただ、もうイベント自体が終わっているので残念でしたね^^;
それでも折角合流したので3人でのんびり雑談などをしていると、
3MAさんの3MAの横に、別の3MAが!(紛らわしい表現だ)
どうやら同じバイクに乗っていることで気になったらしく、
別の3MAのライダーさんが、3MAさんと愉快な3MAトークを開始です。
ばくおん というマンガ自体をご存知のかたはお分かりでしょうが、
3MAは劇中でモジャが乗っていた峰のバイクです。
あの前方吸気・後方排気という素敵なレイアウトを含めて
熱狂的なファンが多いオートバイなのは、2st世代にも御馴染みですよね♪
そこから1時間少々。
3MA好きのトークを横目に、
ひっきりなしに出入りするオートバイが目の前を横切りながら
木陰でのんびりと優雅な休憩タイム。
すっかり根っこが生えそうになった頃、
そろそろお腹も空き、走らないでいる理由もなくなってきたので
3MAさんをお誘いして次の目的地へと思ったのですが、
どうやら3MAさんは動かなくなる前にTZRを走らせる為に来たとかで
この時点で既に充分な走行をされたとのことで、
以後のツーリングは不参加で解散することとなりました。
- イベント後 -
すっかりイベントも満喫した我々は、
イベントの交通安全指導を胸に奥多摩周遊道路へ。
誰に責められるでもないのんびり運転で十数km走り、
(途中で眠くなったのは秘密です。3時半起きですから。)
平地よりはだいぶ涼しい春の空気の山間をスイスイ進みます。
まだ少々走り足りない我々は、
檜原街道から上野原に抜け、
大月から山中湖まで高速ワープしつつ道志みちに向かいます。
毎度の山中湖周辺渋滞に辟易しましたが、
所長さんのお話後ということもありすり抜けなどは最小限にしつつ
辛くはない涼しい気温の中をトロトロと進みました。
17時過ぎ、道志の道の駅に到着です。
ここで渋滞情報を見ると中央道・東名ともに数十km真っ赤。
朝からろくに食べていなかったこともあり
ここで遅めの昼食を摂ります。
本当はカレーを食べたかったのですが・・・
時間が遅く売り切れていたのでクレソンつけ麺。
つけ麺といっても汁は普通の蕎麦風でしたが、
クレソンを練りこんだという緑色の麺はなかなか面白い味でした。
このほかにもソーセージパイを食べたのですが、
目がカレーに向いた状態ではどうにも物足りません。
ということで店の前の屋台でこちらも購入。
豚串と豚汁のセットです。
豚汁は白味噌でも醤油ベースでもなく、
赤味噌に甘めの味付けで珍しい風味でしたが
冷えて疲れた体には大変な美味に感じました。
ここまで来ればあとは帰るだけ。
翌日の天気予報が怪しいこともあり、
今回は日付を越えずに帰るつもりですので順当に進みます。
位置関係的にここからは戻って中央道か、
進んで厚木から東名かというところでしょうが、
どちらも大渋滞は想像に難くありませんでしたので
橋本あたりから16号に出て世田谷通りで帰る予定で進むと
東名町田ICから先の東京方面は比較的空いている表示が出ましたので
そのまま東名に入り、満車状態の港北PAで最後の休憩。
とろーり港北チーズドックとかなんとか。
正直これは・・・典型的な昔のSAフードでした^^;
最後の休憩を長めにとったあと、
東京ICで降りて環八を南へ。途中で流れ解散として無事帰宅です。
本日の走行距離。
【 422.1km 】
いやはや、じつに充実したツーリングでございました。
ばくおんがどうのこうのという部分も確かに良いことですが、
それ以上に、如何なる手段をもっても安全に貢献したいとう
東京都建設局 奥多摩出張所長さんの熱意、
それに呼応した警察・各種スポンサー企業さんの心意気が素晴らしいです。
少なくとも私は、イベントの後に襟を正す思いでしたし、
実際にいつもよりも少し安全に運転を行えました。
たまにはこういったイベントもよいものですねヽ(´▽`)ノ。
最後におみやげ紹介。
青梅せんべいなる名物に、
マンガのキャラクターがプリントされた煎餅。
申し訳なくも今まで知らなかった名物ですが
折角の機会ですから迷わず購入して参りました♪
他にも参加者に配られたマグネットやポスターなども
積載の難しいCBRに無理やり積んで帰って参りました。
また次回があれば参加してみたいですね^^