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五月雨に此笠森をさしもぐさ

 |ー゜)<「芭蕉扇かっ!?」と口走ったところで、
立看板には『 芭蕉翁 』と書いてあることに気がついた次第にございます。ああ恥ずかしい。

 そんなわけで、
本日は家人を連れて千葉県内陸にある〔笠森観音〕に行って参りました。
▼公式リンク:http://kasamori-ji.or.jp/

 以前よりその存在は知っており気になっていたものの、
ツーリングで行くには少々微妙な場所にあることもあって今まで行く機会がありませんで、
これはこれで結構念願の場所だったり致します。
場所のイメージとしては当Blogでも御馴染みの高滝湖から20~30分程度の距離です。


 まずは〔房総横断道路(国道409号)〕を東は茂原方面へ。
千葉ライダー的には ” うぐいすセブン ” 前の道路を東へ向かう感じで進み、
暫く走ると意外と近くに到着。


 町営の駐車場は無料ですが50台限り。
GWなどのハイシーズンにあってはほぼ満車でなかなか入れないことも。
本日も到着時には空きがなく、少しだけ待つことになりました。


 駐車場からは参道に繋がる〔女人坂〕なる階段ルートを進みます。
本来の参道については、もう少し先の街道側から切り通しを登るのが本来なようです。


 画像の左下辺りには 〔 天然記念物 笠森自然林 〕の表示の一部が見えておりますが、
この森自体が国の天然記念物として指定されているとか。

 それもその筈、創建の延暦年間(大体1250年前ぐらい)から伐採が禁じられており、
非常に貴重な日本古来の林が残されているとのこと。
女人坂を上がる途中も、普段は目にしないような植生が見て取れました。

 途中にはこんな樹も。


 縦に長すぎて上が見切れておりますが、
3本の杉の巨木が根元でくっついている珍しい樹でした。

 山門の手前では根元に穴のあいた楠も。


 〔 霊木 子授楠 〕なる巨木。
ちょうどヒト一人が通れるぐらいの穴の大きさですが、
こちらをくぐることによって子宝に恵まれるというとてもありがたいもの。
話によると有名タレントさんなども訪れ、実際にその直後に妊娠されたとか。

 信じるかどうかは別として、
私の体型でも通り抜けられるぐらいの穴でしたので皆様もいかがでしょうか。
ま、私の場合はその前に縁結びの神様が先に必要になるんでしょうけれど(*゜ー゜) 。。。


 続いて参道に出て反対側のがけを見遣ると、かなり古そうな句碑が。


 立て札をみると 松尾芭蕉の名前が記されていますが、
中央の句碑については安永6年(1777年)に建立された本当に古いもののよう。
「五月雨に 此笠森を さしもぐさ」 と詠んだものでした。

 
 〔風神・雷神・閻魔〕の木造が納められた山門をくぐり、
境内に進むと土産物屋さんは結構賑わっています。


軒先には一般的なお土産物のほか、珍しい 黒い招き猫 なども売られていました。


 更に境内を進み、手水舎で清めてからいよいよ観音堂へ。


 その姿は、小規模ながらかの清水寺の姿にも似ており、
目の当たりにしただけでも歴史の重さを感じるには充分でした。
古くは歌川広重の浮世絵にも描かれている姿とのこと。


 木造の階段を上り、
途中で上履きに履き替えて登りきってから拝観料 200円を納めます。


 最上段付近で眼下を見下ろすと、これがまた結構な高さ。
階段の旧さは古い日本家屋のそれと似た感覚ゆえ、あっというまに高度が上がります。
観音堂の回廊からは決して高くないものの、房総の山々が一望できました。

 因みに、現存する観音堂は安土桃山時代の再建されたものとか。
本来は奈良時代の建立ですが、木造建築の宿命か火災によって1度消失しているとのこと。
とはいっても再建後400~500年は経過している計算になります。
昭和期の大改修では、スプリンクラーの設置や基礎の強化なども施されたようです。


 
 堂内は撮影禁止でしたが、景色も堪能し参拝も済ませて再び階段を降ります。

 階段途中の踊り場からは、
日本で唯一であるという 〔四方懸造〕の、岩山の真上にすっぽり寺社が覆い被さる姿がよく確認できました。
清水寺などは1方だけですが、それが四方位に対して行われているということでしょう。
(懸造=山肌に木製の支柱を立ててお堂(社殿)の基礎を作る、といったような意味です)


 
 参拝も終え、周囲の六角堂や鐘楼、熊野神社などにも立ち寄り笠森観音を後に。
本来は雨予報だった本日ですが、時折陽が射す薄曇といった気候でとても過ごしやすい感じ。

 房総横断道路から再び 〔うぐいすライン〕に入り、
途中にある休憩スペース〔峠の駅〕にて飲み物&買って来たおにぎり休憩。


 左右の窓を前回にし、吹き抜ける初夏の匂いを吸い込みながらのひと時もまたよいもの。
『これがオートバイだったらなあ』などと、
目前の快走路を走り抜けるスポーツバイクを思ってしまうのはライダーの性ですね。

 余談ですが、我が家の家族?のかっぱさんとカバさんは今日も後部座席に。


 実は、かっぱさんは12歳の頃に富士宮の長崎屋2階のおもちゃ屋さんで、
母へのクリスマスプレゼントに買ったものです。
ぬいぐるみとはいえ、これだけ長い付き合いになると情も移ろうというもの。


 笠森観音はとってもいい場所でしたよ♪
都心からも近く、少し南には関東最古とも言われる古刹 神野寺 もあります。
房総旅行の際には是非お立ち寄りになってみてくださいませ |ー゜)。

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