最初に入った会社で、親会社の研究者を駆逐した。
モータ開発をしていたんですけれどね。
回転騒音がうるさいし特性も出なかった。
親会社の研究者は軸受の公差が大きいと、数ミクロンに抑えようとしやがったので、そんなん作れないよと。
周方向の磁界強度の不均一が回転ムラに繋がり、騒音にも特性にもつながると。
そもそもはコギングトルクが大きすぎるのが問題なんだぞと。
OHPで1ステップずつ回した回転角度を拡大して角度を測り、ヨークを大胆にぶった斬り、理論特許を出して武装。
1990年代末には洗濯機がダイレクトドライブになっていて、モータ騒音をなくすためにコギングトルクの発生する磁気回路の磁気抵抗を意図的に大きくするという記事があったんですよ。
それを実装した。
現実にそれは正しくて、モータ特性も騒音も一気に改善した。
それで本社の研究者はチームを抜けた。
その後すぐに私も転職しました。
人事は社長にしたかったらしい。
それはそれで後悔したでしょうね。
だって2年半ですでに会社に絶望していたのだから。
未だに肩書を全く無視し続けています。
正社員から派遣社員になったりしていますよ。
肩書がどうであれ、私は私の仕事をする。
一流企業というものの定義もよくわからない。
相変わらず。
馬鹿な管理職になるぐらいだったら、一技術者のままでいい。
肩書増えて調整業務やら人事考査に時間を取られるぐらいだったら、絵を描くわな。
私にとっては余計な仕事ですよ。
誰でも社長になれるのに、そんな回り道をして会社の奴隷になるぐらいだったら、自分の責任で生きる方法を選ぶ。
若さって実年齢じゃなくてですね。
現状に疑問を持って現状に安住せずに改善していけるかですよ。
そういった点で、10代からジジイババアになっていたり、マネジメントして楽して儲けたいという気持ち悪い人間を大量に生み出して、そこに突き進んでいく様を見るに、どうしたいのかさっぱり理解できない。
手に職を持てないと諦める人が多いのかもしれないけれど。
それは若くないですよね。
ただ劣化していくご老体です。