のほほんとしててもいいですか

ソプラノ歌手 佐藤容子のブログです。よろしくお願いいたします!

永久なグリーンの残骸

2011-04-14 | 『創作・短いお話』
地震ありましたね。こわいよ。30分1本。






Photo by (c)Tomo.Yun


「永久なグリーンの残骸」



あと、3粒。あと3粒しか残っていない。向き合った、わたしとタケルは目を合わせ、息を殺した。とりあえず、1粒ずつ分けて、お互いグッと飲み落とした。こんな世の中になってから8年が経っていた。いつの日か、こんな日を迎えなくてはいけないと言う覚悟は、心の奥底にはあった。信じたくはなかったけど。目の前には、信じられないくらい美しいいつもの緑の森があった。
それもそのはずだ。なぜなら、この風景は正真正銘、コピーペーストされたものだからだ。日本の各地には、この眼前に広がる気の遠くなるような美しい光景とまったく同じ光景が点在する。その数、1500以上かもしれなかった。8年前、日本の地上は前代未聞の有害物質で汚染され、過去に経験したことのないダメージを受けた。そして、美しかった自然は目も当てられない姿となった。そこで彗星のように現れたテクノロジーが、この環境をまるまるコピーペーストできる技術だった。そのコピー元としては、最高に美しい土地が選ばれ、京都の銀閣寺敷地内とされた。そして、傷ついた日本各地は、このほとばしる光の楽園が溢れることとなった。私とタケルは、このNO,899とされるこの土地を割り当てられた。しかし、時空をペーストされた土地は、ある薬品を常用しなくては生存できなかった。それが、この手にあと一粒しかないオキシグルクロンと言われるものだ。この薬品は特別な制約に縛られており、世界でも限られた薬品業者のみが生産可能な特殊な薬品だった。その流通は、国際協定で厳密に管理されており…




おわり

まとまらなかった…






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