20150609今日の一手
30日の名南将棋大会からOさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
☆形勢判断をします。と金や竜はありますが、駒の損得は全くありません。終盤ですから駒の損得は関係ないのですが。玉の堅さは同等。先手の攻め駒はと金2枚に43成銀45桂持ち駒飛と5枚。後手の攻め駒は85桂55金28竜持ち駒角香で5枚。どちらも攻撃力は十分で、受けきれる局面ではないことがわかります。
最終盤は、ここまでの比較では足りなくて、どちらの玉が何手で詰めろがかかるかの計算です。
先手玉は66金55角と2手で詰めろ。後手玉は52と62と71と3手指して詰めろ。(途中62と を取れるので51飛かも。)手番は先手ですが、先に指しても後手の詰めろが先に来ます。
ということは、先手は守って4手で詰めろの状態にするか、攻防の手で自玉は3手で詰めろ、後手玉は2手で詰めろ、という状態にしないといけません。
では実際に考えましょう。
×実戦は52と寄で
66金が詰めろなので58角と逃げましたが56角42飛67香
先手玉の守りを強化することができず負けになりました。
×52と66金62と55角として
72と同金から77銀打としてみましょう。
後手玉は32飛63と の2手で詰めろですから、先手玉が3手で詰めろの状態までもっていければいいので、銀を入手して守ります。
77同桂成同金65香
これは後手の攻めが好調で、守りを固めるのは難しいです。途中77で桂馬を渡す取り方も85桂があります。
なお、77銀打ではなく77桂とはねて節約すると清算して角も切られます。
77同玉85桂から詰めろが続いて一手一手の寄せです。
×問題図で先に58角とあたりを避けてみます。
66金に67歩ですが、55香がありました。
駒を損しながら受けても先手玉を堅くすることは難しいです。
×66金を許さないように77銀と受けます。
同桂成同金右69銀で
48桂と竜の利きをさえぎれるので、少し長くなりますが、あまり希望の持てる局面ではありません。
○ということで、受ける手は駄目そうです。後手の攻め駒が5枚もあるのですから、受けるだけではうまくいきません。
52飛と打ちます。
66金には63とで
55角がありませんね。後手玉は72とから63銀で詰めろです。攻防の手がありました。
後手も62香と受けますが、72と同金51飛成
として81銀をねらって、先手が優勢だと思います。
最初の52飛は61金が気になって指しにくいのですが、構わず63と に気が付けば
これは先手勝ちです。
終盤での速度計算のいい例題です。理解していただけましたか?正確に計算できるようになれば、終盤が強化されます。一手違いの将棋を指した時には、こういう計算をしてみましょう。良い訓練になります。
ここまで書いて、できたと安心していたら坪井さんからコメントをいただきました。ありがとうございます。
△問題図から58飛です。
私は「両取り見えない病」でこれが浮かびませんでした。
58同竜同角28飛なら58角の一手を稼いだことになりますね。66金から55角も詰めろになりません。
つまり28飛66金55角+?の4手で詰めろです。(その?も適当な手が思い浮かばないくらい。)後手玉は52と寄62と71と(あるいは51飛とか)の3手で詰めろですから、後手の手番でも先手の勝ちになりそうです。(断定で無いのは先手後手とも応手で手が伸びそうだから。)
28飛ではバカらしいので57歩です。36角で攻めにも働きそうですが
66金52と67香です。
清算して38飛の筋で迫られます。この時に後手玉が62と寄 から簡単に迫れるのなら話が早いのですが、62同銀で長くなります。51飛から62と寄 でも取られるかもしれませんし、51飛から71飛成同玉62と行くのはまだ詰まないので、68香成同金36飛成の形で駒を渡す事になり、77角からの詰み筋があります。
ならば57歩には69角で守りに利かせた方がよさそうですが、
これも66金52と寄67香と強襲されます。
67同金直同金同金59飛という感じでしょうか。うるさいです。
ならば66金には67歩かもしれません。56金で
55角を見られます。85銀同歩52と寄で先手が少しいいような感じですが、でもまだよくわからない局面です。
57歩に同金は56歩や56香もあるからだめですが、47角と逃げたら飛車打ちで困らないなあという気もしてきました。変化が多すぎてよくわかりません。
*修正です。
57歩36角66金では63と同銀53桂成で角が働きます。
正しいのは57歩を後回しにして66金です。52と右なら57歩として上の変化に戻ります。
坪井さん、またもありがとうございました。この筋読んだはずですが書いているときに抜けてしまいました。
さらに追記。
ということは、57歩とたたかれることを見越して、58飛同竜同角66金に63と同銀53桂成72銀をいれてから52と または41飛かもしれません。しっかり検討すれば先手勝ちのような気がします。
58飛と合わせて
同竜同角66金
ここで63と同銀53桂成72銀52と
これで57歩は36角から63成桂や72角成が生じるので勝ち筋。55角は54成桂で大丈夫。45角は67歩で止まる。あとは63歩を間に合わせれば勝ちになりそうです。
最後は難しい変化でした。
58飛は好手です。でも最初に書いた「52と寄から3手かけて詰めろ」というのが後手の応手で4手に伸びそうなので難しい局面です。問題図からなら、52飛、63と、72と同金63銀で3手(分)かけて詰めろは間違いなく、後手が手を伸ばすことは難しそうなので先手の勝ちだと思います。
じゃあ組み合わせて58飛同竜同角から52飛なら?と考えても、66金と移動されると52飛には61香で受けることもできる(55飛成で金が取られない)のでまたややこしい話になります。
30日の名南将棋大会からOさんとAさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
☆形勢判断をします。と金や竜はありますが、駒の損得は全くありません。終盤ですから駒の損得は関係ないのですが。玉の堅さは同等。先手の攻め駒はと金2枚に43成銀45桂持ち駒飛と5枚。後手の攻め駒は85桂55金28竜持ち駒角香で5枚。どちらも攻撃力は十分で、受けきれる局面ではないことがわかります。
最終盤は、ここまでの比較では足りなくて、どちらの玉が何手で詰めろがかかるかの計算です。
先手玉は66金55角と2手で詰めろ。後手玉は52と62と71と3手指して詰めろ。(途中62と を取れるので51飛かも。)手番は先手ですが、先に指しても後手の詰めろが先に来ます。
ということは、先手は守って4手で詰めろの状態にするか、攻防の手で自玉は3手で詰めろ、後手玉は2手で詰めろ、という状態にしないといけません。
では実際に考えましょう。
×実戦は52と寄で
66金が詰めろなので58角と逃げましたが56角42飛67香
先手玉の守りを強化することができず負けになりました。
×52と66金62と55角として
72と同金から77銀打としてみましょう。
後手玉は32飛63と の2手で詰めろですから、先手玉が3手で詰めろの状態までもっていければいいので、銀を入手して守ります。
77同桂成同金65香
これは後手の攻めが好調で、守りを固めるのは難しいです。途中77で桂馬を渡す取り方も85桂があります。
なお、77銀打ではなく77桂とはねて節約すると清算して角も切られます。
77同玉85桂から詰めろが続いて一手一手の寄せです。
×問題図で先に58角とあたりを避けてみます。
66金に67歩ですが、55香がありました。
駒を損しながら受けても先手玉を堅くすることは難しいです。
×66金を許さないように77銀と受けます。
同桂成同金右69銀で
48桂と竜の利きをさえぎれるので、少し長くなりますが、あまり希望の持てる局面ではありません。
○ということで、受ける手は駄目そうです。後手の攻め駒が5枚もあるのですから、受けるだけではうまくいきません。
52飛と打ちます。
66金には63とで
55角がありませんね。後手玉は72とから63銀で詰めろです。攻防の手がありました。
後手も62香と受けますが、72と同金51飛成
として81銀をねらって、先手が優勢だと思います。
最初の52飛は61金が気になって指しにくいのですが、構わず63と に気が付けば
これは先手勝ちです。
終盤での速度計算のいい例題です。理解していただけましたか?正確に計算できるようになれば、終盤が強化されます。一手違いの将棋を指した時には、こういう計算をしてみましょう。良い訓練になります。
ここまで書いて、できたと安心していたら坪井さんからコメントをいただきました。ありがとうございます。
△問題図から58飛です。
私は「両取り見えない病」でこれが浮かびませんでした。
58同竜同角28飛なら58角の一手を稼いだことになりますね。66金から55角も詰めろになりません。
つまり28飛66金55角+?の4手で詰めろです。(その?も適当な手が思い浮かばないくらい。)後手玉は52と寄62と71と(あるいは51飛とか)の3手で詰めろですから、後手の手番でも先手の勝ちになりそうです。(断定で無いのは先手後手とも応手で手が伸びそうだから。)
28飛ではバカらしいので57歩です。36角で攻めにも働きそうですが
66金52と67香です。
清算して38飛の筋で迫られます。この時に後手玉が62と寄 から簡単に迫れるのなら話が早いのですが、62同銀で長くなります。51飛から62と寄 でも取られるかもしれませんし、51飛から71飛成同玉62と行くのはまだ詰まないので、68香成同金36飛成の形で駒を渡す事になり、77角からの詰み筋があります。
ならば57歩には69角で守りに利かせた方がよさそうですが、
これも66金52と寄67香と強襲されます。
67同金直同金同金59飛という感じでしょうか。うるさいです。
ならば66金には67歩かもしれません。56金で
55角を見られます。85銀同歩52と寄で先手が少しいいような感じですが、でもまだよくわからない局面です。
57歩に同金は56歩や56香もあるからだめですが、47角と逃げたら飛車打ちで困らないなあという気もしてきました。変化が多すぎてよくわかりません。
*修正です。
57歩36角66金では63と同銀53桂成で角が働きます。
正しいのは57歩を後回しにして66金です。52と右なら57歩として上の変化に戻ります。
坪井さん、またもありがとうございました。この筋読んだはずですが書いているときに抜けてしまいました。
さらに追記。
ということは、57歩とたたかれることを見越して、58飛同竜同角66金に63と同銀53桂成72銀をいれてから52と または41飛かもしれません。しっかり検討すれば先手勝ちのような気がします。
58飛と合わせて
同竜同角66金
ここで63と同銀53桂成72銀52と
これで57歩は36角から63成桂や72角成が生じるので勝ち筋。55角は54成桂で大丈夫。45角は67歩で止まる。あとは63歩を間に合わせれば勝ちになりそうです。
最後は難しい変化でした。
58飛は好手です。でも最初に書いた「52と寄から3手かけて詰めろ」というのが後手の応手で4手に伸びそうなので難しい局面です。問題図からなら、52飛、63と、72と同金63銀で3手(分)かけて詰めろは間違いなく、後手が手を伸ばすことは難しそうなので先手の勝ちだと思います。
じゃあ組み合わせて58飛同竜同角から52飛なら?と考えても、66金と移動されると52飛には61香で受けることもできる(55飛成で金が取られない)のでまたややこしい話になります。