名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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20150629今日の一手<その69> 強く迫る寄せ

2015-06-29 | 今日の一手
今日からサブタイトルを付けてみます。回答のほうの見出しです。(問題につけるとヒントになってしまいます。)

20150629今日の一手

13日の名南将棋大会からNさんとWさんの対局です。
形勢判断と次の一手を考えてください。













昨日の一手の回答

☆ 形勢判断をします。
駒の損得は先手が3歩損ですが、1枚は持ち歩がありますし、損得なしとしていいです。
玉の堅さは少し先手が上。穴熊とはいえ56桂や66角や57歩と攻められる手が残っています。後手玉は一応金銀4枚ですが、23の空間が嫌味です。14歩が入っていたら同程度かもしれません。
先手の攻め駒は72竜と持ち駒角銀桂で4枚。十分です。
後手の攻め駒は59竜と持ち駒角桂で3枚。持ち歩が5枚あるので、57歩から と金を作れば戦力が増えます。

総合すれば先手がやや有利。もしこの局面が後手番で14歩と突かれたら互角になるくらいの差です。価値の高い手を指したいところです。


△ 実戦は77角でした。

54竜に16桂33角63歩と進みます。

これで少し先手が有利。59竜が攻め駒としてとても働いているので、後手陣に引き揚げさせて、と金でゆっくり攻めるという無難な選択でした。この後先手優勢で進んだのですが、終盤のポカで頓死してしまいました。残念。


○ 後手陣の嫌味があるうちに強襲する順があります。まず56桂。

33銀なら52銀と打ちます。

52同金同竜41銀に44桂。

王手竜が決まります。

ですから56桂は同竜と取ります。74角が狙いの一手。

53竜41角成同玉22金

すぐに必至がかかる・・・というわけではないのですが、32銀があります。
14角の受けに63歩。後手は角と桂馬しかないので受けにくいです。

33銀引21金32玉11金と桂香を拾います。

21銀23玉15桂という筋が危険なので、22銀12金くらい。44桂には37銀と受けておきます。

あまりすっきりしているわけではないのですが、攻め駒の数は十分。先手優勢です。


○ もっと過激に49金と行ってみましょう。

49同竜に85角が狙いです。

38竜には23銀で

取れば41角成で詰み。33玉41角成で詰めろ。55銀は34銀成で詰みですから53銀引に56桂。

ぴったりした寄せがありました。先手玉は詰みません。穴熊は遠いですね。

では勝ちかといえば、途中38竜で63角がアクロバット。

63同角成52歩に39金

以下は99竜71竜51香62歩とゆっくり攻めます。

先手玉は37桂が嫌味ですが、38銀と投入してまだ大丈夫です。


検討してみるとすごい手順がありました。実戦では見えないです。いずれにしても、働いている59竜を動かそうということには変わりがありません。移動させれば先手玉が堅くなります。






コメント
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