名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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20150622今日の一手<その62>

2015-06-22 | 今日の一手
20150622今日の一手
東京まで社団戦(社会人団体リーグ戦)に出かけてきました。なので書き込みが遅れました。というかストックが切れました。いつもは予約投稿で朝6時にアップしています。

さて、その社団戦から。後手番なので上下が逆ですが、記事は下を先手とした時の記号で書きます。
形勢判断と次の一手を考えてください。









昨日の一手の回答
問題図の前はこの局面です。

次の一手は?(これを問題で出したらやさしいでしょうか?)













正解はもちろん72銀です。83桂とか71桂とか83飛に61馬で必至です。


ここから61馬72桂71金62飛で問題図です。

☆形勢判断をします。
駒の損得は先手の飛金交換で損ですが、終盤なので関係ありません。
玉の堅さは圧倒的に先手が上。
先手の攻め駒は71金61馬51成桂、持ち駒銀で4枚。
後手の攻め駒は85竜の1枚。
総合すれば先手優勢です。ですが、72銀を逃したのでここは少し考えないと形勢が近づいてきます。悪手疑問手は2手続くと逆転します。

後手玉をどう寄せるかだけです。先手玉は3枚くらい渡して69銀とかで詰めろになるくらい。王手の筋もうっかりしなければ大丈夫。切れない攻めを目指し、できれば後手玉を受け無しにしたいところです。

×実戦は72金同飛同馬42飛でした。

清算して王手金取りは気分いいのですが、遊んでいた22金を取る順ですし、後手玉が少し堅くなります。
以下は62金の合駒に22飛成で馬取りですから54馬。

形勢は接近したものの、ここで52成桂ならまだ指せました。でも54馬と引かれて玉頭が気になったのでしょう、77桂75竜61銀83玉と焦っておかしくしてしまい、難しい局面はあったものの、先手の負けとなりました。


○少し強い方なら52成桂に気が付くでしょう。

1手かけて馬を取らせることになり、感触は良くないのですが、攻め駒を活用するよい手です。(感触が悪い手になってしまうのは72銀を逃したからだと思います。)
馬の押し売りで、仕方なく61飛同成桂です。

この局面、52飛が受けにくく、飛車を打てば駒を補充できるので逆転はなさそうです。


○別の手では81金というのがあります。

81同玉に83桂です。

後手玉を下段に落として寄せてしまおうという手です。71馬が残っていますから、61飛同成桂82玉に91桂成。

91同玉は83香82金71成桂と小さな駒から使っていけば難しくない寄せです。83玉には92銀94玉96歩。


経験的に、優勢だと思ったときは、大優勢にできる手があるものです。ところが多くの場合は、その手を逃してから考えて、でもすこし泥臭いような好手に気が付けば勝ち。でもそこでも誤算があれば形勢不明になって、失敗した、と焦って逆転されてしまいます。そんなことありませんか?
コメント
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