20150611今日の一手
30日の名南将棋大会からNさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
☆形勢判断をします。
駒の損得は先手の2歩得です。戦いが始まれば歩の損得が関係ないことも多いのですが、後手が歩切れですから先手のポイントです。問題図は25飛として35歩を打たせた局面です。玉の堅さは同程度です。82玉は78玉より一路離れているのですが、66桂が74桂とはねて王手になることもあり得ますし、95歩と端攻め(先手からでも後手からでも)の時には後手玉のほうが近いので影響が大きいです。
先手の攻め駒は43成銀33馬で2枚。あとは66桂か25飛が働けばいいのですが。
後手の攻め駒は持ち駒角桂と55銀45金で4枚、56歩も拠点になりそうですが、持ち歩がないので攻め駒をうまく使えるかどうか。
総合すれば少し後手がいいかもしれない、でも先手番なので互角に近い局面です。
×実戦は46歩でした。
歩切れの相手に歩を渡す というのは感触の悪い手です。そのあとをしっかり読まなくてはいけません。46同銀同金同金で55銀が見えるのでやりたくなるのですが、
64飛にはひもが付いています。57歩成にも挨拶するしかなく、57同銀同金同金65桂で
これは後手が優勢です。後手の攻め駒は多いのですから、それを働かせてはいけません。
○自然なのは53歩です。
後手の攻め駒には触りたくないので、裏から攻め合いを目指します。なお、後手に歩があれば57歩成から51歩の受けがあるのですが、歩切れです。だから52歩と打って51歩成とする必要はありません。
以下は84桂52歩成71金77金くらい。
後手は66銀とか46銀とか攻めると銀を渡してしまうので62銀から寄せられます。今度は先手も46歩として銀を手に入れる手がまわれば十分です。
△58歩と打って守るのもあります。後手も歩切れで攻めにくいだろうから受けておくのも一理ある指し方です。
84桂77金96桂と歩を入手されますが、46歩と迎え撃ちます。
46同銀同金同金に96香と払い、47歩に55馬が絶好の位置。
これで74桂打を見ます。
これは一例ですが、ゆっくりの流れにして、できれば25飛を使えるようにしたいところです。
△少しひねった手ですが、23馬もあります。
14角と打たれるのですが、同馬同歩23角としてみます。
困ったようですが、66銀同歩55金とかわされます。
31桂も残りますし、これは狙いすぎ。
14角には45馬と取り合いです。
25角55馬43角まですすんで、
飛金交換で収まって、損したようですが、遊んでいた飛車をとられただけと思えば、54歩とおさえて64飛や43角をいじめにかかれば少し先手が指せるような気がします。29飛には39金と打てますから。
この問題は後手が歩切れだという状況で、歩を渡す46歩は嫌な感じの手、歩切れを突く53歩はいい感じの手、という感覚をわかっていただければよいと思います。
30日の名南将棋大会からNさんとSさんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。
昨日の一手の回答
☆形勢判断をします。
駒の損得は先手の2歩得です。戦いが始まれば歩の損得が関係ないことも多いのですが、後手が歩切れですから先手のポイントです。問題図は25飛として35歩を打たせた局面です。玉の堅さは同程度です。82玉は78玉より一路離れているのですが、66桂が74桂とはねて王手になることもあり得ますし、95歩と端攻め(先手からでも後手からでも)の時には後手玉のほうが近いので影響が大きいです。
先手の攻め駒は43成銀33馬で2枚。あとは66桂か25飛が働けばいいのですが。
後手の攻め駒は持ち駒角桂と55銀45金で4枚、56歩も拠点になりそうですが、持ち歩がないので攻め駒をうまく使えるかどうか。
総合すれば少し後手がいいかもしれない、でも先手番なので互角に近い局面です。
×実戦は46歩でした。
歩切れの相手に歩を渡す というのは感触の悪い手です。そのあとをしっかり読まなくてはいけません。46同銀同金同金で55銀が見えるのでやりたくなるのですが、
64飛にはひもが付いています。57歩成にも挨拶するしかなく、57同銀同金同金65桂で
これは後手が優勢です。後手の攻め駒は多いのですから、それを働かせてはいけません。
○自然なのは53歩です。
後手の攻め駒には触りたくないので、裏から攻め合いを目指します。なお、後手に歩があれば57歩成から51歩の受けがあるのですが、歩切れです。だから52歩と打って51歩成とする必要はありません。
以下は84桂52歩成71金77金くらい。
後手は66銀とか46銀とか攻めると銀を渡してしまうので62銀から寄せられます。今度は先手も46歩として銀を手に入れる手がまわれば十分です。
△58歩と打って守るのもあります。後手も歩切れで攻めにくいだろうから受けておくのも一理ある指し方です。
84桂77金96桂と歩を入手されますが、46歩と迎え撃ちます。
46同銀同金同金に96香と払い、47歩に55馬が絶好の位置。
これで74桂打を見ます。
これは一例ですが、ゆっくりの流れにして、できれば25飛を使えるようにしたいところです。
△少しひねった手ですが、23馬もあります。
14角と打たれるのですが、同馬同歩23角としてみます。
困ったようですが、66銀同歩55金とかわされます。
31桂も残りますし、これは狙いすぎ。
14角には45馬と取り合いです。
25角55馬43角まですすんで、
飛金交換で収まって、損したようですが、遊んでいた飛車をとられただけと思えば、54歩とおさえて64飛や43角をいじめにかかれば少し先手が指せるような気がします。29飛には39金と打てますから。
この問題は後手が歩切れだという状況で、歩を渡す46歩は嫌な感じの手、歩切れを突く53歩はいい感じの手、という感覚をわかっていただければよいと思います。