名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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20150619今日の一手<その59>

2015-06-19 | 今日の一手
20150619今日の一手

MさんとOさんの対局終盤です。形勢判断と次の一手を考えてください。











昨日の一手の回答

☆形勢判断をします。
駒の損得はありません。先手だけ角を持っているので少し得かもしれません。
玉の堅さは同等です。43角は守りにはあまり働かない感じですので除いて考えています。
先手後手とも飛角銀が攻め駒です。先手だけ25桂と使えるのと、角が手持ちなので、少しだけ先手のほうが攻撃力は上です。
総合すれば互角です。ですが、手番があることと合わせて、少し先手が指せるかもしれません。

大局観としては、先手だけ角を持っているので馬を作る展開にしたいです。また、25桂とはねる権利があり、24銀とかわされた時に後手の角頭が薄くなりますから、45歩同歩44歩と打てれば(現在は歩がないのですが)拠点ができます。この狙いで先手がリードできる可能性があります。


△実戦は45歩でした。

同歩63角75歩同歩

75同銀74角成66銀64馬

92飛25桂24銀

ここから44歩のくさびが入り、65馬とひいて先手が圧倒的な形勢になりました。

しかし後手は92飛では84飛と馬にあて、24銀では44銀で、どちらも66に出た銀が使えるので悪くなかったと思います。


○45歩では、25桂が先です。

24銀に45歩同歩63角と打ちます。

75歩に45角成を急ぎ、76歩に44歩がぎりぎりの手順です。

後手も角を逃げては味よく76歩を取り返されるので、激しく取り合います。
77歩成43歩成88と32と同玉、ここで54歩です。

54同歩くらいですが、44角33桂同桂成同銀71角成。

先手玉が堅く、攻め手にも困りません。

これでは悪いので、後手は飛車を取らずに43歩成を同金と取れば、先手も77桂と手を戻します。76歩44歩42金引に78飛と我慢して

これで77桂は取られるとして、角と銀桂の2枚換えですが、先手は44歩の拠点と45馬が好位置なので先手が指せます。以下は71角から馬をもう一枚作れそうです。


△ほかの候補は、58飛です。

75歩には54歩。

同歩は71角があるので54同角ですが、同飛同歩71角。

92飛44角成33桂54馬で

これは少し先手が指せます。飛車をさばいた反面、77銀と89桂が取り残されるので本筋かどうかは微妙なのですが。


×蛇足ですが、78飛は攻められる筋に飛車を回る手筋のようですが、75歩で

取れば87角成ですから失敗です。


問題図では43角に目が行きますね。歩をとっての筋違い角ならわかるのですが、75歩と突く狙いがあるとはいえ、働きが弱いです。その周辺の手を探したいところです。
コメント
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