20150613今日の一手
30日の名南将棋大会からSさんとMさんの対局です。形勢判断と、次の一手というよりこの先の構想を考えてください。
昨日の一手の回答
☆形勢判断をします。先手の1歩損ですが、持ち歩があるので互角です。
玉の堅さは同程度。45の位も大きいですが、後手は8筋の守りが弱いです。
先手の攻め駒は52銀42馬の2枚。後手の攻め駒は45歩の1枚。どちらも攻め駒の飛車を取りに行っているので、今のところは玉に迫っていません。
総合すれば互角です。
この後は、先手の98飛を取らせるかどうか。後手の53飛は取れそうですが、どうやって取るのがいいか。先手後手とも戦力が足りませんから、相手の駒をとりつつ、寄せを考えていきたいところです。
△実戦は43銀成です。
55角53成銀同銀で馬に当たったので同馬同金51飛と踏み込みましたが、62銀と受けられました。
11飛成と香車を補充できるとはいえ、少し戦力不足です。後手は98銀成から88飛とおろし、桂香を拾ってゆっくり攻めて勝ちました。
途中、53馬と切ったのが問題で、64歩が手筋でした。
同角なら33馬で98銀成同香くらい。
64角の利きが素晴らしいとはいえ、先手も飛銀桂持っていますからまだ戦えました。77桂から65桂まで指せれば十分ですが、どうでしょう。
○この戦型は相振り飛車ですが、振り飛車党は87銀がばからしく見えて、飛車を逃げないのでしょうか?相矢倉では左右逆ですが時々出てきます。この銀を打たれたら97飛と逃げます。端をついていないなら逃げにくいのですが。
88角成に43銀成です。
97飛をとるのに馬と交換ならありがたいです。実戦では55角(あるいは64角)の利きで45歩の位を活用されましたから。といって、銀で取りに行くのは76銀成から87銀成さらに97成銀で3手かかりますし、先手は取り返すこともできるのです。飛車をあきらめて89馬としたいくらいですが、87銀を移動しないと取られます。つまり、87銀と持ち駒を打つのは効率の悪い手なのです。
この後は、76銀成53成銀同銀64歩同銀61飛で先手が指しやすいです。
88角成では悪いので、88銀不成87飛99銀不成と香車を取ってみます。
でも先手の飛車が使えるようになりました。84歩同歩43銀成88角成84飛83歩86飛。
途中83香と使ってくれれば喜んで馬と交換します。後手もこの状態で飛車を取られるのですから指しにくいですね。
△それ以外の手を考えてみます。63銀成は
同飛52馬73飛97飛76銀成くらいでしょうか。
後手の飛車に逃げられましたが、97飛と指せたのでまあまあですか。後手が88角成なら62歩と攻められます。
×35歩と指す人はあまりいないと思いますが。
35同歩に34歩の意味ですが、36歩と突きだされて取れず、48銀55角ではやぶへび。
○84歩と突くのは手筋です。
同歩と取らせれば、83歩とたたいて、実戦のように進めても
62銀とはできずに71角くらいですから、これならまあまあです。ここでも97飛が正しいです。
これはいい勝負。
84歩の突き捨てが入るのは、これ以外の変化でも少し得です。問題は手抜いて98銀成とできることですが、83歩成同玉98香に26歩です。
26同歩25歩43銀成55角56歩46歩48金引66角
こういうのが進行の例で、どちらの玉も不安定な形で攻め合いです。
どの変化も、97飛と逃げられるかどうかで形勢が左右されます。87銀は疑問手で、でも飛車をとらせたら疑問手が帳消しになって、いい手だったということになってしまいます。
30日の名南将棋大会からSさんとMさんの対局です。形勢判断と、次の一手というよりこの先の構想を考えてください。
昨日の一手の回答
☆形勢判断をします。先手の1歩損ですが、持ち歩があるので互角です。
玉の堅さは同程度。45の位も大きいですが、後手は8筋の守りが弱いです。
先手の攻め駒は52銀42馬の2枚。後手の攻め駒は45歩の1枚。どちらも攻め駒の飛車を取りに行っているので、今のところは玉に迫っていません。
総合すれば互角です。
この後は、先手の98飛を取らせるかどうか。後手の53飛は取れそうですが、どうやって取るのがいいか。先手後手とも戦力が足りませんから、相手の駒をとりつつ、寄せを考えていきたいところです。
△実戦は43銀成です。
55角53成銀同銀で馬に当たったので同馬同金51飛と踏み込みましたが、62銀と受けられました。
11飛成と香車を補充できるとはいえ、少し戦力不足です。後手は98銀成から88飛とおろし、桂香を拾ってゆっくり攻めて勝ちました。
途中、53馬と切ったのが問題で、64歩が手筋でした。
同角なら33馬で98銀成同香くらい。
64角の利きが素晴らしいとはいえ、先手も飛銀桂持っていますからまだ戦えました。77桂から65桂まで指せれば十分ですが、どうでしょう。
○この戦型は相振り飛車ですが、振り飛車党は87銀がばからしく見えて、飛車を逃げないのでしょうか?相矢倉では左右逆ですが時々出てきます。この銀を打たれたら97飛と逃げます。端をついていないなら逃げにくいのですが。
88角成に43銀成です。
97飛をとるのに馬と交換ならありがたいです。実戦では55角(あるいは64角)の利きで45歩の位を活用されましたから。といって、銀で取りに行くのは76銀成から87銀成さらに97成銀で3手かかりますし、先手は取り返すこともできるのです。飛車をあきらめて89馬としたいくらいですが、87銀を移動しないと取られます。つまり、87銀と持ち駒を打つのは効率の悪い手なのです。
この後は、76銀成53成銀同銀64歩同銀61飛で先手が指しやすいです。
88角成では悪いので、88銀不成87飛99銀不成と香車を取ってみます。
でも先手の飛車が使えるようになりました。84歩同歩43銀成88角成84飛83歩86飛。
途中83香と使ってくれれば喜んで馬と交換します。後手もこの状態で飛車を取られるのですから指しにくいですね。
△それ以外の手を考えてみます。63銀成は
同飛52馬73飛97飛76銀成くらいでしょうか。
後手の飛車に逃げられましたが、97飛と指せたのでまあまあですか。後手が88角成なら62歩と攻められます。
×35歩と指す人はあまりいないと思いますが。
35同歩に34歩の意味ですが、36歩と突きだされて取れず、48銀55角ではやぶへび。
○84歩と突くのは手筋です。
同歩と取らせれば、83歩とたたいて、実戦のように進めても
62銀とはできずに71角くらいですから、これならまあまあです。ここでも97飛が正しいです。
これはいい勝負。
84歩の突き捨てが入るのは、これ以外の変化でも少し得です。問題は手抜いて98銀成とできることですが、83歩成同玉98香に26歩です。
26同歩25歩43銀成55角56歩46歩48金引66角
こういうのが進行の例で、どちらの玉も不安定な形で攻め合いです。
どの変化も、97飛と逃げられるかどうかで形勢が左右されます。87銀は疑問手で、でも飛車をとらせたら疑問手が帳消しになって、いい手だったということになってしまいます。