名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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20150615今日の一手<その55>

2015-06-15 | 今日の一手
20150615今日の一手

30日の名南将棋大会から、HさんとIくんの対局です。形勢判断と次の一手を考えてください。










昨日の一手の回答

☆形勢判断をします。
先手の1歩得ですが、86歩と突き捨てられたもの。後手も持ち歩があるので損得なしと見ます。
玉の堅さは後手のほうが上です。先手の56金は受けには働きません。
先手の攻め駒は48飛45桂に持ち駒角銀。ですが今は48飛の働きが悪いので攻め駒3枚です。48飛か56金が活躍すればいいのですが。後手の攻め駒は64角82飛と持ち駒銀で3枚です。
総合すれば少し後手が指せそうですが、手番は先手です。なので互角に近い局面です。

大局観としては、56金か48飛を使い、45桂や持ち駒を生かして攻め合いたいです。角換わりは激しい将棋で、特に先手番では攻めていないとつまらないのです。


さて、問題図は実戦の変化手順だと昨日書いたのですが、実戦は64角ではなく47銀と打ちこみました。

この図は75歩48銀不成と取り合っても銀を打ってしまった分だけ先手が得です。実戦は47同飛同歩成75歩でした。

先手銀得とはいえ、と金を作られました。でもまだこのと金がすぐに働くわけではありません。先手の持ち駒が増えて攻撃力が上がりました。
59飛68銀打39飛成で

ここでは先手が指せます。64角と打って73歩くらいですから74歩と突きだして指しやすかったはず。
ところが実戦は66歩同歩76角とひねったので難しくなり、45銀同金64桂と攻められて後手が優勢になりました。


○角換わりですから、激しい順から考えましょう。65金と使います。

当然47歩成で、64金48と で飛角交換です。

この図は64金45桂が働きそうで、持ち駒角角銀ですから攻撃力が上がっています。先手玉は薄いので、反動が来ないうちに急いで攻めます。
53桂成同銀同金同金71角

桂馬を損していますが、とにかく急ぎます。
52飛53角成同飛75角

後手玉が31なので激しく迫ります。
42銀53角成同銀51飛41桂52銀

42金打41銀成同金53飛成87歩49飛

これくらいが多少の変化があるとしても一本道です。角換わりは激しいのです。
あとは終盤力の勝負。互角に近いとしか言いようがありません。


×75銀と打ってみます。

47歩成から先ほどと同じく飛角交換するとこの図です。

56金が攻めに参加していないのですから、持ち駒を使って攻撃力が低下しただけ。65金と比べて損していることがわかります。


×おとなしく受けるなら37角です。

46歩をとってしまおうという手ですが、85歩同歩73桂と使われます。

これでは46角とはできず(後手を引きます)75銀85桂86銀上と受けるくらいですが、75角同歩77歩です。

調子よく攻められた上に、47銀が嫌味で残っているので後手が攻めきれそうです。後手玉が堅いです。


○受けるなら17香です。

47歩成は軽く受けてしまおうという手で、85歩同歩73桂と攻められるのですが

今度は角を手持ちですし、47銀も甘いので74銀と受けます。
74銀85桂73歩

77銀は取られますが、後手の飛角を攻められるので、受けるほうが好きならこの順です。


×あとは手筋の35歩です。

85歩同歩73桂から

75銀85桂86銀上に先ほどは角を切って攻める手でしたが、77歩を先にします。

77同桂同桂成同金に47歩成

同飛19角成で

歩切れではあるものの、攻め駒を補充できて後手が十分だと思います。35歩では遅すぎました。

コメント
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