名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
みなさんの棋力向上のための記事を毎日投稿しています。

SS1-12 右四間飛車(45)

2023-08-04 | 基本定跡の研究

この図から仕掛けたらどうなるかという話でした。

68金寄85桂は厄介、55銀85桂は悪そう、なので25桂から攻めます。24角45歩

45同歩11角成は後手の反撃が弱いので先手有利です。45同銀同歩11角成

11角成のところでは、33銀がこれまで見てきた攻め方ですが、評価値では+120ほどで難しいです。よって11角成に46歩21馬38銀

後手には確実な攻めがあります。ただ先手は穴熊で玉が遠いから、これでも指せるようです。59飛47歩成68金寄

ここで48と と57と の分岐です。48と55桂(ここで62金引43桂成もある)59と63桂成同銀43金

この図の評価値は+338の先手有利。穴熊がしっかりしていますね。

後手としては48と ではなくて57と

こちらが優ります。57同飛49飛成75歩

先手も飛を取ってくれと7筋に手を付けます。57角成同金39飛68銀

19飛成55角76香

19角(79香成73桂成同金79銀右は先手有利なので)同竜77桂

激しい攻防が続きます。77同香成同銀右85桂78香

65馬に79竜が好手のようで

評価値は+200ほどの先手もちだったのが、0近辺の互角に近づきます。79同銀に97桂打

96歩92歩97桂打86歩・・・は難しいようで、先に97桂を打ちこんで端攻めを続行します。以下は88銀上77桂成55馬64角77馬・・・という攻防ですが、進行例を長く続けても仕方がないでしょう。先手が少し良いようですが、強いほうが勝つとしか言えないです。

もっといろいろな形を取り上げることはできますが、右四間飛車+居飛車穴熊は駒が偏り過ぎなのかと思います。

これでノーマル四間飛車の話は終わります。居飛車党ならば1つの戦法を知っているだけで済みますが、四間飛車側は全部の対応を(大まかでも)知らなければなりません。

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SS1-12 右四間飛車(44)

2023-08-03 | 基本定跡の研究

右四間飛車のもっと攻撃的な手段を見ていきましょうか。

68金寄を保留して、58金のままで攻撃型を作って待ちます。後手が83銀とすれば、待っていましたと25桂24角45歩

仕掛けて良い感じです。45同歩11角成は駒得が大きいので、45同銀同歩11角成

先手が穴熊の場合は33銀よりも11角成のほうが良いようです。65桂には35歩

35同角33桂成同桂同馬57桂成

ここは飛を逃げる方が得で、38飛58成桂35飛同歩42馬

この図の評価値は+611、金銀2枚の穴熊は薄いのですが、後手玉よりは堅いでしょう。それほど簡単ではないですが、寄せ合いで先手が勝ちやすいようです。

ということで後手は銀冠に組み替えるのに苦労するわけですが、

この図から14歩49飛65歩

これくらいの待ち方で先手が攻めたらどうなるかを考えてみましょう。先手としては68金寄とすると85桂86角の形が厄介なので、有効な手待ちは少ないです。後手が65歩を突いた(65桂がなくなった)というあたりが攻めごろでしょう。

続きは明日。

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SS1-12 右四間飛車(43)

2023-08-02 | 基本定跡の研究

先手が穴熊で68金右の形を作ると面倒ごとが多いということはわかりました。解決策は案外に簡単で

58金右を保留して、59金~69金右~78金右とすれば良いのです。初期の居飛車穴熊と同じで、温故知新です。

とりあえずここまで組むことはできるでしょう。仕掛けたらどうなるかなのですが、25桂に15角ならば16歩

26角28飛37角成33桂成

33同桂23飛成は33桂を守りにくいので、28馬42成桂、飛の取り合いはまずまずです。

よって後手は15角とせずに、24角16歩14歩

先手は45歩とは仕掛けられませんね。57の地点を守る必要があります。47飛だけで済むかどうかですが、

後手は65銀とは動かず(65同銀同歩56歩は互角)、85歩は突きたくないけれど、先手の銀冠穴熊への組み換えを拒否しておきます。この図の評価値は+108、先手ペースではあるのですが、仕掛けにくいです。(手待ちをするのが最善としての評価値が+108) 45歩同銀同銀同歩17飛46歩33銀

33同桂同桂成45飛34成桂65桂

22角成ならば角取りを無視して47歩成24成桂58と・・・と攻められます。24成桂77桂成同桂24歩の取り合いが少し優るようですが、

評価値は+107の互角です。23角があるから悪くないのですが、42飛43歩22飛41角成21飛32馬81飛42歩成84銀打

こんな進行で形勢は互角です。

先手が仕掛けないで待っていて、後手から動いてもらう方が(それに対応するだけで)評価値は高くなります。逆に先手四間飛車相手ならば、何もせずに千日手ねらいというのはあり得るかなあというくらいです。

堅い穴熊を目指しても先手有利にはなりにくいのでした。

 

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SS1-12 右四間飛車(42)

2023-08-01 | 基本定跡の研究

先手の駒組にもう少し工夫が必要だということはわかりました。

この図で68金右とすると失敗でしたね。49飛とするか(47飛は45歩から動かれる)、36歩84歩を入れてから68金右とすれば解決します。

65銀には同銀同桂66角59銀49飛68銀成同金54歩35歩

35同歩に34銀15角45歩

55金16歩26角27銀

あまり筋は良くないですが、駒得になるので先手有利です。評価値では+404

やっと65銀の仕掛けに対応できました。でもこればかりではなくて

85桂もあるのです。66角65歩は角が死んでいますから86角ですが、24角16歩14歩47飛

これは角を引くための準備です。35歩25歩13角15歩

36歩14歩35角78金右26角38歩

どうにか後手のさばきを抑えました。95歩同歩83銀68角72金

86歩97歩同桂同桂成同香35桂

後手の85桂をただ取りにはできません。桂を交換されて打つ場所ができていました。49飛27桂成の図で一段落ですが

評価値は+42の互角です。喜んで迎えたい局面ではないでしょう。

先手はまだ駒組の工夫を求められるようです。

 

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