今年の6月から蕎麦打ちは1kg。だから、10食から12食位で打っている。2年前も1kgで打っていたが、その時は近所に親戚の蕎麦好きのおじさんが存命であった。
だから、おじさんのご家族の分と合わせて、4人前を毎週届けるのが何年か続いていた。
僕も、調子に乗って、お蕎麦を届けたまま夕飯をいただいたり、御酒を飲んで近所の出来事や季節の移ろいについて、たわいもない話をして過ごした。
おじさんは癌であったが、結局、がん告知から、10数年を生き、74歳で亡くなった。
蕎麦打ちの強力な応援者を失ってしまったが、今年から、再び1kgを打ち始めた。一生懸命打っているとは言え、道半ばの蕎麦をあまり知らない人に、それも生麺のまま渡すのはどうも気が引ける。
都合、自分で2、3日かけて食べるのが日課になってきた。
僕は、蕎麦が好きだからいいが、家族は最早辟易してきたようで、ひとり1食がせいぜいである。自家製のつゆを作れば売れ行きも伸びるが、毎回、つゆを作るほどのマメさがない。(あまり勤勉ではないが仕事もしなければならない。)
昨日打った蕎麦は
せいろで、
これはうまかった。久しぶりに「うん、旨い、旨い」と言いながら燗酒のつまみになった。
辛汁は自家製。だいたい「自家製」と謳われるものをむやみやたらに、ありがたがる人もいるが、れっきとした職人が造る家内制手工業の製品と素人の造るそれとは同じ「自家製」でも月とすっぽん
しかし、こと蕎麦汁に関しては、どうやら、自分なりに及第点を挙げても良いのではないかと思える時もある。
燗酒を2本飲んで、しめはカミさんがスーパーで買ってきたアナゴ天を1/3入れてもらい天ぷらそばでいただいた。
これがいけなかった。甘汁は、辛汁が少なかったため、濃縮つゆであったし、アナゴ天も食べられるが、旨くもなんともない。安酒の燗が胃の腑で落ち着かない。
そんなことは、蕎麦と一緒にずずーと飲み込んでしまった。