先週の薪割りでお世話になったサビサビの鉞について、使った後にメンテナンスとして、サビ落としと、砥ぎ直しをすることとした。
180、240、330番のセットになったスポンジたわしを買ってきて、まずは柄を外して水道水で洗い出し。
思いのほか茶色い錆がどんどん出て、深錆が無いようで、結構ある事に気が付いた。
そのあとは1000番の荒砥から、3000番、12000番と砥石を手に持って砥ぎだしを行った。
結局、刃先全体にサビの拠点が残っていて満足できるほどにはならなかったが、砥ぎ過ぎて刃が薄くなったり、剃刀の切れ味を求めるのも違うと思ったので、切れ味より粉砕能力を優先させるべきだろうと考えた。
全体に「ガンブルー」の黒錆加工を施して、刃先は再度砥いでシルバーメタルの色を出した。
タオルで水を拭き取った後にドライヤーで急速に乾燥させて、仕上げにCRCを吹いて置いた。
右側には松葉が3本。
左側には松葉が4本。
東海型で良いのか良く解らないが、形状によって地域が判るらしい。
この後はシュロの縄で出来ている刃沓を修理して、おまけに他の手斧の刃沓を作っておこうと画策している。
幸いにして、手足の指が器用なため、上手くできる予感しかしないのだが、そんなに難しくも無かろうと高をくくっている。
現状として、この程度にしておけば、劣化の速度も抑えられるだろうし、オヤジの言う「家宝」としても良い様に思う。
ただ、今回の件で、「家宝」とは、あくまでも「その家のお宝」であって、「万人のお宝」では無いことが再確認された。
現代であれば新品の洋物の薪割り斧でも1万円も出せば買えるし、価値があるのは斧より電動かエンジンの油圧薪割り機だろう。
杣仕事をするのなら、現代なら「ハスクバーナのチェーンソウ」こそがプロのお宝に他ならない。
田舎暮らしだからと言って、懐古主義がまかり通るかというとむしろ田舎暮らしの方が生活に密着しすぎていて利便性を優先しているのだが。
まあ、暇つぶしとしてなら十分である。真剣に遊びを追求する事こそが井月庵の思う所である。
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