バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

ホテル ル・アンドン@白浜

2019-06-08 22:50:32 | 温泉(和歌山県)

異例の10連休に世間が浮かれているのを横目に見ながら一生懸命働いたご褒美として、一月後の6月初旬に急きょ2連休(たったの…)をいただけることとなりました。せっかくの平日の連休、これは久しぶりの「バスde温泉」のチャンスです。急いで宿の手配と高速バスを予約し、時間的にも費用的にも手軽な和歌山・白浜温泉に旅立つことにしました。

ホテル予約サイトであれこれ物色した中、目に留まったのがこのホテルです。なにせ朝食付き、温泉付き、さらに部屋にジャグジーまでついて平日ながら8千円以下で泊まれる…という破格!

共同湯巡りで歩き疲れた上に少し湯あたり気味。早々にチェックインしようと15時に到着。館内に入ると無人の小さなレセプションデスクがありました。呼び出しボタンを押してしばらくすると普段着のおっちゃんが現れました。宿泊料はネットで決済済み。おっちゃんから簡単な説明を受けてルームキーをもらいます。

階段で2階に上がり、マンションのような剥き出しの廊下を進んだところに部屋がありました。中に入るとクイーンサイズのダブルベッドと50インチぐらいのTV、そして奥には静かな湾を見下ろすテラスとジャグジーのついたバスルームがあります。実にバブリー!

テラスの奥は陽光を浴びてキラキラ輝く湾にはヨットが並び…っと言いたいところだが漁船がぷかぷか浮かんでいます。リゾートっぽくはないが白浜らしい光景です。

このホテルでも掛け流し温泉の浴場があるのだが、1時間単位の予約制で300円の使用料金がかかるというちょっと変わったシステム。夜の21時に予約して2階にある浴場に向かいました。浴場に入るとなぜか玄関ポーチがあり、リビングのような場所が脱衣場。その横にはキッチンらしいスペースもある…ここで一気に氷解しました。このホテル、元はリゾートマンションなんですね。

マンションの一室をホテルの浴場に転用…という訳なので男女別にすることができず、予約制の貸し切りにしたようです。苦肉の策が見て取れます。浴室には石板タイルの浴槽が設えられ、そこに温泉が掛け流されています。マンションのお風呂にしては立派で、小さい旅館の浴槽に引けを取りません。泉質は含硫黄-ナトリウム-塩化物泉。泉源は垣谷源泉ということなので、すぐ近くの網の湯と同じ泉質です。網の湯より浴槽が小さいこともあって、より濃厚な泉質を楽しめました。

翌朝、早起きして部屋のジャグジーを楽しむことにしました。こちらのお湯は温泉ではなく白湯ながら、アメニティに泡風呂入浴剤やバスソルトがあるので、むしろこちらを好む方もいそうです。
お湯を貯めてるときに浴槽の横の妙な蛇口を発見。ひねってみても何も出ません。ひょっとして以前はここから温泉が出たのかも。温泉はパイプが詰まりやすいので、廃止したのかもしれませんね。
半分ぐらいお湯を張って泡風呂入浴剤を投入、ジャグジーをONするともこもこ泡が立ってきました。温泉とは違った優しい浴感はこれもまた良し。ただ、ジャグジーの音が煩いので落ち着かない。日本人にジャグジーが定着しない原因はこれかも。

朝食は1階のカフェ「マリアン」でいただきます。店内はテーブルが並ぶ10数席。屋外テラスにもテーブルがあり、湾を眺めながらの朝食が楽しめます。
こちらは普段着のおばちゃん独りで取りまわしているようで、昨日のおっちゃんとご夫妻かもしれない。家族経営で人件費を削減し、それを宿泊料に反映させているのでしょう。

ワンディッシュにマーガリンの塗られたトースト、サラダ、ウインナーソーセージ、サニーサイドアップの目玉焼きが盛り合わされています。飲み物はコーヒー(ホット・アイス)やジュースが選べます。

あらかじめ拵えられているようで、目玉焼きが冷たいのが興醒めながら、雰囲気の良さで救われます。野菜がたっぷりなのもいいですね。
このホテル、ゴージャスながらところどころアラも見えるが、何といってもこの値段なので文句はありません。ひとり旅にはぴったりのホテルです。

・場所:明光バス・白浜桟橋BS
・泉質:垣谷第2号・3号混合泉 含硫黄-ナトリウム-塩化物泉 56.4℃
・訪問日:2019年6月5日