バスde温泉

バスで行く温泉旅日記

民宿 風車@白浜温泉

2019-06-16 22:39:15 | 温泉(和歌山県)
JRきのくに線・白浜駅から明光バスに乗って白浜の温泉街へ。JRきのくに線・白浜駅から明光バスに乗って白浜の温泉街へ。まぶ湯BSから坂道をしばらく上がったところにある民宿です。

この民宿、1階の活け魚料理のレストランが経営していて、上階のリゾートマンションの各室を宿泊室にして民宿営業されているようです。なので宿泊はこのレストランのお料理とセット。民宿というよりかは和風オーベルジュといった感じの民宿ですね。

料理の詳細は食べログで

各客室には公団住宅のような重厚なスチール製の玄関扉。開けるとソファーの置かれたフローリングの部屋が現れます。流し台を撤去したような跡があるので、ここはダイニングキッチンだったのかな?
その奥には二間の和室。すでに布団が敷かれています。50㎡ほどの2LDKと考えれば、民宿にしてはかなり広い客室です。

そしてこのお部屋の白眉はお風呂。人造大理石の大きな浴槽に注がれるお湯こそ、白浜の行幸源泉そのものなんです。
蛇口から出てくるお湯は源泉直送なのでかなり熱め。芳しい香りを放っています。舐めると実に塩辛い。そのままでは熱すぎて入れないが、かといって水で埋めるのももったいない。
しばらく放っておいて自然に冷めるのを待ってから入ると、身体にピリピリと塩分がまとわりついてきて、実に重厚な浴感を味わえます。これは旅館の大浴場や共同湯では味わえない浴感です。

確かに風情はないけれど、純粋に温泉を味わうにはいいですね。なお、白浜を代表する共同湯である牟婁の湯がこのすぐ近くにあるので、温泉情緒を味わいに、ちょっと出かけてみるのもお奨めです。

・場所 明光バス・まぶ湯BS
・泉質 含食塩重曹泉 86度
・訪問日:2012年1月15日

青島サンクマール@宮崎(青島)

2019-06-16 22:12:14 | 温泉(宮崎県)
毎年の夏休み、ワタシたち夫妻の恒例行事となっている九州の温泉巡り、2017年の夏は宮崎を訪れることにしました。九州は各所に温泉が湧いている温泉密集地帯であるが、宮崎県は温泉の恩恵に恵まれておらず、これまで未訪問だったのです。

旅の冒頭に日南市・北郷温泉でお籠もりした後、鉄道・バスを乗り継いで、宮崎を代表する景勝地のひとつ、亜熱帯植物の生い茂る青島の近くに宿を取ることにしました。
宿泊は青島から漁港や海水浴場を隔てた南側、「鬼の洗濯板」のまっただ中にある「ホテル青島サンクマール」です。このホテルはJAグループの宮崎県農協共済福祉事業株式会社の運営とのこと。これは食材にも期待できますね。

この ホテルへは宮崎駅から宮崎交通バス・青島サンクマール線があり、ホテルの目の前に直通しているが、残念ながらこのバスは1日にたった3本しか運行していないので、宮崎交通の青島BSまで迎えに来てもらいました。

青島サンクマール公式写真より
ホテルは岬の突端の敷地に合わせた先端が半円状になった外観で、屋根の色などから南欧の雰囲気を醸しています。

エントランスを入るとレセプションとロビー、カフェ、ショップを兼ねた吹き抜けの広大な空間。ワタシたちの旅では珍しい巨大ホテルでの宿泊に期待が膨らみます。
チェックインを済ませ、お部屋に案内してもらいます。レセプションのすぐ近くに格子戸で隔たれたスペースに進むと、ここが「旅の蔵」と称するこのホテルに4室だけのちょっといいお部屋が並ぶエリアです。

案内されたお部屋は「野島」と称する6畳二間の和室で約46㎡。やや変形の間取りとなっているのはホテル建物の半円状部分にあるからでしょう。この部屋にはバスルームとは別に、バルコニー部分に専用の露天風呂が設えられています。

大きな窓からは日向灘と鬼の洗濯板が一望、海を隔てた先の小島は青島ですね。椰子の木と篝火がリゾート感を漂わせています。青島神社の赤い鳥居がなければここが日本とは思えないようなダイナミックなロケーションです。

このホテルには天然自噴の自家源泉があり、本館2階の大浴場はもちろんのこと、離れにある共用の貸切露天風呂や、この部屋付き露天風呂にも温泉が引かれています。
貸切露天風呂は1回のみ無料で45分間利用できるとのこと。まずはこの貸切露天 温泉を味わうことにします。レセプションで鍵をもらい、離れに向かいます。
貸切露天風呂は2室並んでおり、岩風呂風になっています。貸切にしては広々としているので、もしかしたら以前は男湯と女湯だったのかもしれません。

お湯は澄明で、無味ながら石油のような鉱物臭があります。浸かってみると、独特のねっとりとした肌触り。これはきわめて特徴的な温泉といえます。加温なので純粋な掛け流しとは言えないが、お湯の鮮度に問題はありません。

目隠しの囲いの中央が開放できるようになっていて、開けると日向灘と鬼の洗濯板が眼前に広がります。ここも抜群のロケーション。広々とした浴槽を独占して大きな海と広い空を眺める…45分間と時間限定ではあるが、贅沢を味わえます。

部屋付きの露天にも同じ湯が供給されています。こちらでは必要なときに蛇口を開けてお湯を満たすようになっていて、約10分ほどで、五右衛門風呂のような浴槽にお湯が満ちてきます。

こちらでもねっとりとした浴感で、独特の鉱物臭を漂わせています。目隠しの一部に開けられた小窓を開けると、こちらでも日向灘と鬼の洗濯板が眼前に広がり、パームツリーと篝火が望めます。


この篝火は温泉の副産物として湧出するメタンガスを燃やしているもので、雰囲気を醸成するというよりは、環境保護を目的としているのだそうです。
潮騒の中、篝火を眺めながらねっとりと体にまとわりつくお湯に浸る至福…南国らしい温泉情緒がここにありますね。

このホテルでの食事は2階の「お食事処 くろしお」でいただくことになります。宮崎の特産品を活かした料理の詳細は食べログで。


この青島・日南海岸一帯は、その昔、新婚旅行のメッカとして大いに賑わったこともあったのだが、ブームも去り、今ではいささか寂れた観光地となっていると聞き及んでいました。
ところが実際来て見ると、外国人観光客でそれなりに賑わっているとともに、この時期は海水浴客で賑わいに拍車をかけている様子。9月になれば海水浴客が落ちつくとともに、伊勢海老が解禁になるとのこと。次回もし来ることがあるなら9月にしよ!

ホテル十河(悟空 十河)@白浜温泉

2019-06-16 08:59:28 | 温泉(和歌山県)
JRきのくに線・白浜駅から明光バスで15分ほど、白浜バスセンターで降りて目の前のロータリーを浜とは反対側に少し進んだところにある温泉旅館です。

突如、平日の連休が取れることになったので、白浜・椿方面へ「バスde温泉」の旅をしてみようと思いつきました。なにぶん突然のことなのでほぼノープラン。ただし宿だけは事前にネットで予約だけしておきました。

この宿を選んだ理由はただ一つ。温泉があって朝食付きながら6,000円という価格が魅力だったからです。夕食がなくても大温泉街の白浜のこと、外で食べれるところはいくらでもあるからね。

全50室足らずという白浜では中規模のこの旅館、エントランスを入ると広々としたロビー空間が現れる、いかにも昭和期にデザインされたレトロモダンな造りです。

パブリックスペースにはゲーム機の並ぶ娯楽場や卓球台、カラオケバーがあるなど、高度成長期の団体旅行全盛期に一般的だった温泉旅館の様式です。

客室は昭和の趣のある8畳間のオーソドックスなスタイルで、部屋にバス・トイレも付いています。あまり手入れされていないようで、かなり古びています。

さらにこの旅館では布団を敷くのもセルフサービス。人手不足への対応と、コストダウンとを兼ねているのでしょう。ゆっくり寝れさえできればひとり旅には何の問題もない。

大浴場は「黒潮の湯」と「潮騒の湯」のふたつで、男湯は「黒潮の湯」を充てられているようです。やや広めの浴槽に、白浜らしい塩のお湯が掛け流されています。

泉質は含硫黄・ナトリウム・塩化物泉(湧出72℃)。どの源泉なのかは不明だが、すぐ近くの共同湯・松乃湯に送られている生絹湯よりは肌触りが柔らかく、すこしトロトロした風合いです。

浴場そのものは古びているし、海岸に面していない立地上、景色を楽しむこともできないが、毎分348リットルという豊富な湯量で質は上々。足を延ばしてゆったり湯あみを楽しむことができます。

この旅館の朝食はレストランでいただきます。内容は典型的な和朝食ながら、立派な鯵の開きがあるのがうれしいですね。ご飯もふっくら炊きあがっています。

この旅館、古いだけにいろいろアラも目立つが、お湯の質は上々。泉質にこだわる温泉好きの方や、昭和レトロに魅力を感じる方には向いているでしょう。

・場所:明光バス・白浜バスセンター
・泉質:含硫黄・ナトリウム・塩化物泉 72℃
・訪問日:2015年3月1日