
JRきのくに線・白浜駅から明光バスで10分ほど、湯崎BSで降りて少し戻ったところにあるのが、道後・有馬と並び日本三古湯とされる白浜温泉で、岬の先端に威容を漂わせている、崎の湯と並んで白浜温泉を代表する外湯です。

湯崎の温泉街に建つ堂々たるコンクリート造りの建物で、その正面には唐破風をモダンにアレンジしたようなエントランスになっていて威厳が感じられます。

浴室に歩を進めると、大きな浴槽の中央に仕切りがあり、左右で色の異なるお湯が満たされています。ここではすぐそばに湧く砿湯(まぶゆ)源泉と、近くの崎の湯と同じ行幸源泉(みゆきげんせん)が引かれていて、泉質の異なる二つの源泉を同時に味わえる贅沢な浴場なのです。

同じ浴室のため匂いも混じってしまって2種の浴感の違いは微妙ではあるが、焦げ茶色の湯の花の舞う礦湯のほうが塩辛くて力強く、白い湯の花が舞う行幸源泉はややマイルド。もっともどちらのお湯も甲乙つけがたい最上級の泉質であることに間違いない。

「日本書紀」や「万葉集」にも登場し、斉明、天智、持統、文武天皇など、高貴な宮人たちを魅了した歴史と由緒のある源泉が420円で味わえる至福。いろいろな風呂で趣向を凝らすスーパー銭湯も、これには勝てないですね。
・場所:明光バス・湯崎BS
・泉質1:礦湯2号・含硫黄-ナトリウム-塩化物泉 74.0℃
・泉質2:行幸源泉・ナトリウム-塩化物泉 78.0℃
・訪問日:2012年1月16日
・泉質2:行幸源泉・ナトリウム-塩化物泉 78.0℃
・訪問日:2012年1月16日