「カラセン ～卒業～」

成人式後の同窓会にて


「ウィーッス！

　ちっげーよ、乾杯！じゃなくってウィーッスなんだよ。

　そうそう、ウィーーッス！

　つかオメー３月生まれだろうが、知ってんだぞ、３月１４日だろ。

　円周率とおんなじだから覚えてんだよ。

　オメーは３月生まれだから成人式を迎えたって酒は飲んじゃいけねんだよ。

　あん！？・・・え、そうなの！？　成人式のほうが誕生日より先の場合は

　成人式を基準にすんの！？やっべ、知らなかった！

　え、じゃぁオメーも飲んでいいわけか！

　やっべ、それ知らなかった。


　で、最近どーよ。

　彼女とかさ、いや、俺はいーんだよ、オメーは？

　まーいっねーわな、確かお前熟女専だもんな。

　ほら、修学旅行んときもさ、クラスの女子で誰ならアリか？って

　1人づつ名簿でチェックしててさ、クラスの女子が終わっちゃったから

　先生でやってったべ、そん時オメー、カラセンで「アリ！」とかいって

　しばらく「熟専のヤマ」って呼ばれてたじゃん。

　いや、でもね、しょーーじき、俺もそん時カラセンは・・・

　「アリ」だったね。

　だべっ！だべっ！な、そーだべ！やっぱあん時は「アリ」とかいうと

　オメーみたいに熟専とか呼ばれそうでゼッテー嫌だったけど、

　俺は「アリ」だったね、っつーかオメーらもアリだったべ！？

　な、そーだろ、いや、マジそうなんだって。

　あ、たこわさとホッケ焼き来た。

　いいからオメー食え。な。
　

　え、うん、女子のアリナシチェックは、よくやってました！

　やってましたよ。

　結果っすか！？

　そりゃぁ今になってもちょっと言いづらいよな～！？？

　まぁヨリちゃんは人気あったよな。

　わかるでしょ、女子から見ても。

　カツヌマ？すみません、アリがゼロ票だったなんて俺の口からは言えません。

　そんでさ、さっきも言ったけどカラセンが密かに誰よりも

　人気があったんだけど、そん時はそれ言うとヘンなこと言われんべ？

　先頭に立って言ってたのは俺なんだけどさ。

　なんか不倫で前の学校クビになってうちにきたってうわさあったじゃん、

　アレで俺らの妄想ピークだよなっ！なっ！

　カラセン、気になる！みたいな。

　でもカミングアウトできねーーみたいなっ！なっ！やっぱそうか～


　ところでさ、女子の間ではカラセンってどうだったの？

　例えばスッピさ、スッピなんか担任の関田とやたら折り合いが悪かったジャン？

　修学旅行来んなとか言われたんだべ？

　ま、スッピじたいもしょっちゅう３限あたりで消えてたからな～

　関田からしたらスッピは要注意人物だったろうな。

　実際いねんだから、昼には（笑）

　でも唯一カラセンには馴付いてなかった？　

　チホもカラセンとは普通に喋ってたよな。

　関田のことは超嫌ってたけどな。

　そーだよ、そのチホは今日なにやってんだよ？

　男！？男優先！？？

　ありえねんだけどっ！

　ま、あいつならあり得るか・・・

　せっかくこうして昔の同級生が集まってるって言うのに

　あいつは彼氏優先かよ・・

　悲しいね～～

　
　そうだ、この際アホチホの話はどーでもいいんだ。

　スッピだよ、問題児スッピがカラセンには馴付いてたってのは何でなの？

　いや、確かに今では恋愛の伝道師・辛島美登里さんだけどさ、

　俺らにとっちゃずっとカラセンなわけじゃん？」


　～続く～
　

「カラセン ～卒業～」

保護者　松田智穂の母


「え、あら！？

　カラシマミドリ・・

　その人たぶんウチの智穂を受け持ってた先生よ？

　ううん、智穂は真ん中よ、由依はいちばん上。

　智穂の担任は進学しない生徒の進路相談にはあまり熱心じゃなかったのよね。

　ほら、智穂は元々美容師志望だったから、学校なんかもいくつかある中から

　選ばなきゃいけなかったんだけど担任の関田先生は、熱心に調べて

　くれなかったらしいのよ。

　それで辛島先生っていう先生が熱心に資料の取り寄せなんかを

　手伝ってくれたみたいなんだけど、その先生って非常勤講師だったって聞いて

　少し驚いたのよ。

　今って非常勤の先生が進路相談に乗るの？って。

　智穂も良くわかんないけど、辛島先生が変わってたんじゃないの

　なんて言ってたわ。でも喜んでたわね。

　資料の取り寄せなんかも確かにそうなんだけど、進学じゃない組は

　やっぱり不安もあったらしくって、そういう話を親身になって

　聞いてくれてたみたいなのよ。

　智穂のクラスでは進学しないコは数人だったから、そういうコは

　関田先生より辛島先生のほうにお世話になってたみたいね。

　なんでも、その先生は非常勤講師の前はＯＬだったって。

　でも、今の話だと・・・あら、智穂達が卒業した年に一緒に講師を

　辞めてたってことになるわね・・」


　～続く～

　
　

「カラセン ～卒業～」

卒業生　～山内進の話～

「あ、ご無沙汰してます。

　監督は相変わらずやけてますね。

　え、野球ですか、まぁやってますよ。

　今は地元のやつらに声かけて日曜だけですけどね、商工会の人とかも

　参加してくれて、案外顔が拡がるんすよ、これが。

　まぁあの頃とは違って肩の力抜いてやらしてもらってますよ。

　あ、ベンチ入りしてなかったから肩の力もクソもないだろって？

　きびしいっすね～、温和な顔して。

　チーム名っすか？

　サンデーサイレンスっていうですけど・・・

　あ、それは俺が考えたんじゃなくて篠崎さんって先輩いたんですけど

　覚えてます？そうですそうです。

　あの人ほら、競馬好きだったじゃないですか、で、好きな馬にそういうのが

　いたんですって。　日曜野球だからサンデーをかけて・・って

　説明させないでくださいよ～

　あ、そういえばこないだうちらで集まったときにちょっと話題になったんすけど

　辛島先生っていたじゃないですか、講師の。

　あ、情報入ってました？さすがっすね、でもまぁそうか。

　監督はその後も学校にいたんだし。

　で、そんな話をちょっと聞いたんで、少し思い出話で盛り上がったっていうか。

　俺が覚えてんのは３年の校内合宿の時あったじゃないですか。

　そうですそうです、俺がベンチ入りできなかった夏です。

　きびしいっすね～

　あの時、辛島先生が１日だけ、ずっとうちらの練習見てたときがあるんですよ。

　気付かなかったですか？

　俺はあんとき声出し要員で華が無かったんで、辛島先生に見られるの

　嫌だったんすよね。

　だって格好良くはないじゃないですか。

　で、俺の勘違いだとは思うんですけど、何度も辛島先生と目が合ったんですよ。

　声出し要員なのに。

　いや、別に憐れんでたみたいな目じゃなかったっすよ・・ってひどいっすね。

　んで、別にレギュラーじゃねーけど、普段より少し頑張ってより一層

　声出しましたって話なんですけどね。

　オチですか！？ないっすよ別に、すんませんね！

　
　監督はダレ経由で辛島先生の話知りました？


　あ・・ソッチね」


　～続く～

　


　

　


　

「カラセン ～卒業～」

元同僚・守田芳香の話


「カラシマさん・・？あぁ、いたね。覚えてるよ。

　歓送迎会の時に自己紹介で

『カラシマミドリです。ミドリは美登利寿司の美登で、リは里です』っていって

　わかりずれーよ！とか、世田谷区民じゃねーとわかんねーだろって

　突っ込まれてたよね。

　あの人なりのユーモアだったのかな？実は。

　教職免許持ってるのにうちの会社にきたっていうのも、なんか覚えてる。

　うちには１年くらいいたっけ？

　え、１年半？そうなんだ。

　その後、先生になったんだっけ？そこまで知らないか（笑）

　あたしはあんまりしゃべったことないんだよね、席は近かったけど。

　あんたは真向かいだったよね。

　あの人さ、え、何？年下だったの！？あの人とか言っちゃってた。

　なんか年下って感じじゃなかったよね。フケてるとかじゃなくって・・

　そう、落ち着いてる！それそれ！

　でも、あの人・・あのコ、なんか得意先に人気あったらしいよ。

　あたしがヤギショーから電話取り次いだ時もカラシマさんいないの？

　とか言われた事あるもん。

　カラシマさんはおめーの担当じゃねーからっ！みたいな

　そういえば『木田代理と飲み会後に消えた事件』もなかったっけ？

　っつうかなんで木田代理なんだって突っこみたくなるよね

　木田代理だよ！？やさぐれルパンでお馴染みの木田代理だよ！？

　なんか自分と全く違う世界観を持った木田さんに惹かれちゃったとか

　そういうやつ？

　辛島さんってガード固そうでそういう危うさみたいなのあるよね～

　たぶんさ、その危うさみたいなのって男は敏感に察知するんだよ

　だからそういうコはもてるんだよ。

　適度なスキっていうのかな。

　分析入っちゃったよ（笑）

　そういえばあんた、辛島さんが会社辞める時、相談されてなかったっけ？」


　～続く～

　

　


　

　



　

　

「２週目。」

８月度・真夏のゴルフ強化月間第２週。

埼玉ロイヤルにて。





う～ん、安定。

今日はinスタートだったので、出だしで１０といきなりの大叩き。

くさらずに粘っこくプレーしてハーフ４４で折り返しました。

今の自分が持っている力で出せるスコアがこんなもんかなと

自覚してきました。

そりゃ間違って９０切る可能性もあるだろうが、今自分の力で出せるスコアは

恐らくこれぐらいでしょう。


あ、バンカーは全く怖くなくなりました。

「フェース開いて振り切る」

どんなレッスンでもそう言われてますが、その通りというか、それのみ。

「カラセン ～卒業～」

こっ恥ずかしめの携帯小説風



卒業生　～近藤千恵の話～


「あーー！久しぶり～！卒業式以来じゃない？

　なんかすでにすっごい前って感じだよね～

　ま、でも４、５、６、７だから・・・　４ヶ月か。何気につい最近なんだね。

　え～全然覚えてるよ～、式のことは大して印象に無いけど。

　案の上というかミヨコとマチコは超泣いてて予想通りだったんだけどね、

　ヨリまで泣いててなんかそれ見たら私も急に泣けてきちゃって。

　ほら、あのコそういう時、泣きそうに無いじゃん、それでなんかもらい泣き？

　自分でも意外だった～。


　え？辛島先生？忘れるわけないじゃん、６、７・・まだ４ヶ月だよ。

　え～、印象に残ってること？そりゃ～やっぱ修学旅行かな。

　ほら、修学旅行のちょっと前にうわさが流れて結構あの時はみんな

　驚いたじゃん。あたしもそれまで辛島先生の話って引き込まれるなぁって

　思ってたから、不倫で前の学校クビとかって、あたし的にはなんかがっかり

　だったっていうかさ～

　え、今でも不倫とか浮気とかってホントありえないし、あたしは無理だけど。

　だから修学旅行の夜に部屋で恋愛系の話で盛り上がってる時に、辛島先生が

　部屋に入ってきて、ミヨコとかカミちゃんが先生の話聞きたいとかって

　騒ぎ出したときは、え、あたし嫌なんだけどって思ってた。

　っつか、普通先生なら早く寝ろ～とか注意するよね～

　辛島先生、うちらの話に入ってきちゃってたし。普通に。

　で、ちょうどそん時はカミちゃんがハンド部のニシ君に

　コクるって決意してたから作戦会議してたんだよね。そういえば。

　辛島先生、うちらの話をすごい楽しそうにニコニコして聞いてた。

　で、カミちゃんに「うまくいくといいね」って言ったんだけど、そん時

　うちらみんな、なんかカミちゃんとニシ君、うまくいくような気に

　なっちゃったんだよね。

　ま、結局ニシ君には実は彼女がいたっていうオチだったんだけど。

　辛島先生に後押ししてもらうとなんか大丈夫なんじゃないかって気になるから

　不思議だよね。

　で、そん時あたしは好きな人がいて、でもなんか何をどうしていいのか

　わかんなくて、そんであたしに話を振られた時に、あたしはそのこと

　話すの嫌だったから、辛島先生に振ってごまかしたんだ～

　先生の初恋ってどんなだったんですかぁ？って。

　そん時の辛島先生の話を聞いて、また先生が好きになっちゃったんだよね～

　相手のことを好きなのに、その相手と一緒に出来ることが何も無いっていう

　自分をかみしめるのが苦しかったとか言ってた。

　なんかそれがそん時のあたしにはすっごくよくわかって、もっと話を

　聞きたいって身を乗り出しちゃった。

　先生は、その恋の時は相手と手をつないでるだけで、普通の毎日がうれしい

　って気持ちになれたとも言ってた。

　でも、その恋が終わって、その後も人を好きになって、それもいつか終わって

　って繰り返してると慣れていくけど、逆に愛には臆病になっていく・・

　みたいなこと言ってて、まだあたしにはそういうのわかんないけど、

　いつかわかるのかな？

　ってか、あたし思いっきり詳しく覚えてるよね、自分でもびっくり。

　え、でもなんで辛島先生なの？

　あの先生どうかしたの？」


～続く～　　　　　　　　　

「辛島先生。」

「もしも辛島美登里が学校の先生なら担当教科は現国（現代国語）だと

思うんだけど、それでいいかな？」

と奥さんに意見を求めた。


「何、突然？」とは言いましたが「でもわかる。現国だね、現国。」

と同意を得られたので、院長が温めていたさらに細かい設定を

発表するスタイルとなりました。


「で、辛島先生は既婚者なんだけど子供はいないのね。

　旦那は教師ではないんだけど、何の職業かはここでは触れない。」


「触れないんだ」


「辛島先生はもともと富山の出身なんだけど、東京の大学に入って

　就職も東京の学校にしたの。　辛島先生がどこか憂いを帯びたような

　雰囲気というか、うしろ暗い影をもった感じは富山出身だからだね」


「富山の人に失礼だよっ！」



「まぁまぁ、で、学校では現国の担当なんだけど、辛島先生は

　非常勤講師なの。現国の。

　だから担任とか受け持ってない。

　そういった立場上のこともあって生徒指導とかそんな責任もないせいか

　生徒との距離感はむしろ近いのね。」


「うん、まぁわかる。」


「で、辛島先生は現国の先生で谷崎潤一郎をこよなく愛する変態なんだよ。」


「ちょっｗｗｗ」

　
「もちろん授業では谷崎ばっかりをやるわけにはいかないんだけど、

　舞姫なんかを教えるときにも叶わぬ男女の恋の哀しさとか切なさとか

　そういう話を妙にリアルに話すのが生徒の心をつかんで、密かに

　辛島先生の授業は多感な高校生に人気があったんだな、これが。

　で、そんな矢先に辛島先生は実は前の学校で同僚教師との不倫がばれて

　辞めさせられて、その学校に流れてきた・・ってうわさが持ち上がるわけよ」


「ふんふん。」


「するってぇと、まぁ高校生だからね、え、サイテー、なんか幻滅しちゃった

　っていう女子もいるし、いままでの妙にリアルな辛島先生の男女間の

　話なんかがより重みを増して、響くように感じるから、もっと辛島先生に

　いろんな話を聞きたい！っていうすすんだ子も出てくる。

　そんないきさつを受けての修学旅行だ！」


「長っっ！」

　

　　　

「勝沼ＧＣ」

今日は大学時代の先輩と勝沼でゴルフをしてきました。

休日３サムセルフプレーで９５００円は魅力。

アクセスも許容範囲内。


距離は短いコースだけど、とにかく狭く典型的な山岳コースなので

必ずしも良いスコアが出るわけではない。


特に２８０ヤードとか飛ばしちゃう飛ばし屋はかえって不利かもね。

一般ゴルファーはティーショット曲げなければスコアはまとまるでしょう。








相変わらず最終ホールで大きく打つのは変わらないが、

初めてのコースとしては満足のいく出来。


この勝沼を皮切りに８月は３週連続でゴルフです。

松崎しげるみたいに黒くなったらどうしよう・・

「そういや～」

今日は院長の生誕日。


なんか去年あたりから自分の歳があまり正確に実感できなくって、

３５くらいと思っていたので、「３５・・歳です」と答えてた。


で、ちゃんと数えたら、今日から３５歳みたい。

私。


今日からは「真・３５歳です」と答えます。

「何が？」って言われるだろうけど。

「特殊動詞。」

ぶどう　「食べる」


バナナ　「食べる」


りんご　「食べる」


梨　　　「食べる」


柿　　　「食べる」


みかん　「食べる」


桃　　　「ゾブる」



我ら夫婦だけで通用する特殊動詞。

なんか桃だけそんなニュアンスなので。