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昨日見た「やくざ番外地」の第二弾、再び丹波哲郎大先生の主演映画ではあるが、
日活映画でありながら日活の芯になる俳優が出てないって昨日書いたんですが、今作にはきちんと渡哲也さんが出演されておりますが
もうここいら辺では日活にガタが来てる時代ですからねぇ
渡哲也さんが出演されててもなんと今作は“日本アカデミープロダクション”への外注作品でして日活配給作品となっておりまして
丹波、渡のお二人の脇を固めておられるのは日活組からは葉山良二さんのみ、そしてなんと中丸忠雄さんと言う善玉組に
悪玉に植村謙二郎、小林重四郎そして前作に続いて永山一夫と言う布陣で本当に外人部隊で作られた作品
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オープニングは植村謙二郎を会長とした関西の銀誠会が関東に進出しする行きがけの駄賃として小田原の弱小組織を壊滅した
そこに渡演じる若頭が務所から出てきて遅かりし由良助ってことで高倉みゆき(まだ生きておられたんですね大蔵貢の愛人さん)演じる病身の姐さんを看病しつつ銀誠会に殴り込みを掛けて会長に手傷を負わせて逃げ回る渡さんが・・・
銀誠会は東京進出を目論見関東同心会の中枢である小林重四郎の横浜の組織を懐柔して
川崎の丹波大先生の組と小競り合いをさせて内部分裂を画策して東京進出を狙ってくる
そこで苦労するのが関東同心会の二代目代貸の葉山良二と川崎の丹波大先生の代貸の中丸忠雄の2人が疑心暗鬼に苛まれつつ銀誠会連合に振り回されてゆく姿を延々と見せてくれるだけで
組長の丹波大先生と渡さんとはなぜか義兄弟って寸法で
葉山、中丸両氏と山本耕一二代目同心会の会長がそれぞれ銀誠会によって死んだ事で
ようやっと丹波大先生が動くって言う
その丹波大先生にくっついて大団円でも立ち回りを見せてくれるのが渡さん
これまた一応日活ニューアクションに反するような完全主役の2人もクライマックスで憤死する滅びの美学の作品だったかな
丘みつ子さんがちょい役で渡さんのバシタ役でワンシーンのみ出演されてるものの
前作の山本陽子さん的なヒロインの全くいない作品でしたねぇ
丹波大先生もほとんど動かないし
七回忌の葬儀場は「日本侠客伝斬り込み」で主人公の高倉健がテキヤとして商売する事になる舞台となっていた新宿の太宗寺でロケされていたのね
なおこの高倉健の作品「日本侠客伝 斬り込み」は日活で高橋英樹さん主演でマキノ雅弘監督が「牡丹と竜」としてセルフリメイクしています。
1969年製作、日本映画、日本アカデミープロダクション作品、日活配給
山崎巌脚本、柳瀬観監督作品
出演:丹波哲郎、中丸忠雄、葉山良二、有沢正子、高倉みゆき、安城由貴、丘みつ子、山本彩記子、植村謙二郎、永山一夫、山本耕一、小林重四郎、相原昇、福岡正剛、永島浩、雪丘恵介、玉井謙介、北九州男、渡哲也
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