クラシックな音楽的生活

日々、家の中にヴァイオリンとピアノの音が流れています。

いつもポケットにショパン

2016-07-29 | 日記

中村紘子さんが亡くなられました。

ついこの間も、テレビ番組に出演なさっていたように思うのですが。

ショパンを弾くには見た目も大切よ。 イケメンが弾いた方がいいのよ。

というようなことを冗談交じりに、でもたぶん半分本気で話していらっしゃいました。

あれはもうだいぶ前のことなのかしら。

72歳は、まだまだお若いです。


たまたまこの数日、「いつもポケットにショパン」という漫画を読んでいました。

「くらもちふさこ」さんの、もう何十年も前の作品です。

当時の別冊マーガレットに掲載されていて、大人気漫画でした。

中学生だったか高校生だったか、その頃読んで、ものすごく心を打たれました。

それ以降は、ほとんど漫画というものを読まなくなりましたが、

それでも「一番心に残っている漫画は?」と聞かれたら、迷わずこの作品を挙げます。

フランスに駐在していた時、下の娘がピアノを習うようになると、

ふとこの漫画のことを思い出し、無性に読みたくなりました。

ネットで注文して送ってもらったんだったかな、その頃に再会して、

あぁ、やっぱり素晴らしい作品だ!と再認識、娘たちにも勧めたのでした。

当時の下の娘には、まだピンと来なかったようだったのが残念でしたが、

今度は大切に保管しました。

先日、ヴァイオリンの前期実技試験が終わった日、かなり遅ればせながら、

K先生門下の新人歓迎会がありまして、娘も出席しました。

その会に、K先生の妹さんの息子さんも参加していました。

先生の妹さんはフランス在住のピアニスト。

現地校に通っている息子さんが、夏休みということで一人で日本に帰国していたようです。

「まだ小学5年生なんだけど、イケメンなんだよね! 絶対かっこよくなる!

 名前が珍しくて、『きしん』くんっていうんだって! キラキラネームなのかな!」

と娘が言うのです。

「きしん」!!

あー、これはもう絶対あれだ!

「いつもポケットにショパン」の「きしん」ちゃんだ!

K先生の妹さんですから、余程年が離れた兄妹でない限り、私と同世代。

小さい頃からピアノを習っていらしたでしょうし、

かなり高い確率でこの漫画を読んでいらしたのではないかしら。

私と同じで、きしんちゃんの大ファンだったのかも!

ま、勝手な想像です。

お会いする機会があったら、伺ってみたいなって思います。

そんなことがあって、また無性に読みたくなり、本棚の奥から引っ張り出したのでした。

主人公麻子のお母さんが、国際的ピアニストという設定なのですが、

カレーのCMの頃の中村紘子さんになんとなく似ているのです。

そんなことを思っていたら、この訃報でした・・・






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