明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

老舗の名店を掘り当てた! 河辺『幸泉』

2022年12月01日 | 定食、食堂
地元の図書館で借りた、今から38年前の1984(昭和59)年発行の書籍「多摩の評判ラーメン 名物ラーメン」。
掲載されている100軒のうち、現存するのは21軒。※詳細はこちら→(前編後編)
その21軒の中でもっとも惹かれたのが、-楽しいメニューがいっぱい-と紹介されていた、青梅市の『幸泉』
さっそく青梅線に乗り、最寄りの河辺駅から店舗に向かったところ、下記の看板がお出迎え。


ラーメン本に載っていたのに、食べログでは現在、「とんかつ店」に区分されており、
「とんかつ みそかつ まぜそば つけ麺 ほうとう」と、ウリの商品が複数あるようだ。
最近のメニューを紹介する前に、書籍に載っていた商品も転記しておく。

「サハリン」750円→名前の由来は“サッポロを通り越しておいしい”で、とにかく具だくさん。
カニ、ホタテ、コーン、キャベツなど、全20種類の野菜と魚介類を山盛りにした、バター風味の鍋焼きラーメン。
「白雪らーめん」600円→味噌スープにホワイトソースを合わせた斬新なラーメン。
「スタミナ鍋らーめん」950円→生卵、豆腐、餃子などの具材の他、赤まむしの粉末も加えて鍋で煮込んだラーメン。
「おしんラーメン」600円。当時流行していたNHKのドラマ「おしん」が由来の大人気メニュー(詳細は不明)。
「趣味でラーメン屋やってますから。遠くから来てくれるお客さんもいるし、よそと同じものやってもしょうがないでしょう」
という店主・伊藤幸男さんのコメントも納得のレパートリーで、奇抜なメニューを好む私が、興味を持ったのは当然である。

店内に入ると、奥様と思われるおばちゃんに、テーブル席へ案内された。小上がり席や幼児用のイスも用意されている。
メニュー表などはなく、壁に貼ってある「お品書き」から選ぶ。


上記画像の麺類の他、定食、酒類、一品料理などいろいろ揃っていて、


別の壁エリアには、ほうとうやナポリタンなども掲示してある。


いろいろあって迷ったが、ファーストオーダーは「ビール中」500円と、
大好物の「手作りニンニク餃子」5ヶ300円に、「マーボー豆腐」500円を選択。
まずはお冷やと瓶ビール&グラス、そしてケースに1本だけ入れられたハシが提供される。


数分後、まずは麻婆豆腐がラー油と一緒に登場。中央の粉末は、すりゴマだった。


辛さはなく、すりゴマのせいでむしろ甘い。ラー油より七味が欲しかったな。
しばらくすると、今度はお酢と醤油とともに、餃子がやってきた。


見た目も味わいも家庭的だが、けっこうニンニクが効いていておいしい。
なので、「餃子鍋」650円を追加。おばちゃんがオーダーを伝えると、厨房から店主が出てきて、
「味付けは、こってりとあっさり、どっちがいい?」とたずねられたので、「こってりでお願いします」と返答。
私が見た書籍の取材からは38年たっているが、気さくな笑顔は掲載当時と変わらず。

※書籍の紹介ページを撮影

2本目のビールを飲んで待っていると、お盆に乗せられた餃子鍋と、レンゲ・とんすいが登場。

※餃子鍋には、具材やご飯・麺も追加できる

「熱いんで気をつけてね」というおばちゃんの忠告どおり、鍋がグツグツと煮立っている。
なので餃子をとんすいに取り分け、少し冷ましてから頬張る。塩味のこってりスープがウマい!
餃子以外の具材は、玉ネギ、人参、半熟味玉半分、そして下記画像のオカワカメ


「オカワカメ」という珍しい食材を私が知っていた理由は、近くにオカワカメ本体と説明文があったから(笑)。


食感はワカメに似ているが、海草ではなくツルムラサキ科の植物で、栄養価も高いらしい。
幸泉さんが自家栽培し、他の料理にも使用している、自慢の食材のようだ。

腹八分に近かったが、せっかくなのでシメを食べて帰ることに。
基本のラーメンと思われる、「中華そば」450円と「正油ラーメン」500円の違いをおばちゃんに質問したところ、
「中華そばは麺がひと玉、正油ラーメンは1.5玉」とのことなので、中華そばを選択。
確かに、中華そばには“軽食”の二文字が添えられていたが、ひと玉あるのならば、決して軽くはない。
というか、どちらのラーメンも、いまどき450円と500円は安いよ。
しばらくして、中華そばが運ばれてきた。具材はネギ、チャーシュー、味玉半分、そしてオカワカメ。


麺はひと玉なので、丼サイズも普通。ただ、予想外だったのがスープの色。


昔ながらの、醤油色した黒いスープが出てくるかと思いきや、やや濁りのあるきつね色のスープ。
豚骨特有の匂いと、コクや旨味もしっかり感じるラーメンで、飲んだあとのシメに最適(?)。
腹十分目を超えたが、麺と具はしっかりたいらげ、スープを少々残しただけで完食。
お会計を済ませたところで、持参した例の書籍を取り出し、「これを見て来ました」と夫妻に告げた。


店主は「おお~懐かしいなあ~。ずいぶん昔の本だよねえ」と驚いた様子。
ちょうど手が空いていたようなので、先述したメニューについて聞かせてもらった。
「サハリンってのは、本来は850円だったのに、本に載るからってサービスで100円引いちゃった。
食材も使いすぎて、(750円では)全然割に合わない。当時でも1000円、今なら2000円以上もらわなきゃ」。
「おしんラーメンってのは、ドラマに出てたアレよ」。大根めしのことですか? という私の返答に店主はうなずき、
「大根だけじゃさみしいから、けんちん汁みたいに具だくさんにして、さらにご飯も入れたラーメンだった」とのこと。
大根など煮込み野菜だけでなく、麺と一緒にご飯も入っていたとは! 栄養失調のおしんも食べたかったはず(涙)。
「昔から、いろんなメニューを出しているから、(常連客には)あのときのアレ作ってくれって、たまに言われるよ」。
私もいつか、ホワイトソース入りの白雪らーめんを作ってもらいたいものだ。

この日は4種の料理を食べたが、どれも安く美味しく、しかも個性的
「よそと同じものやってもしょうがないでしょう」という、店主の哲学は今も健在だった。
変わったラーメンを出すお店という、イロモノ的な先入観を抱いていたが、期待を上回る名店であった。
38年前の書籍のお陰で、温泉ならぬ幸泉、幸せの泉を掘り当てることができた(←うまいコト書いたつもり)。

他にも気になるメニューがあったので、数日後には早くも再訪。
まずは瓶ビール中と、最近の主流メニューであるとんかつを食べてみることに。
注文から数分後、「とんかつ定食」単品が、ソースやレモンとともに登場。


千切りキャベツの上に乗せられたとんかつは、カリっとした歯触りで、なかなかの分厚さ。

前回日記の最後にも掲載

ビールから「ウーロンハイ」350円に変更し、とんかつを食べ終えたところで、この日のシメに。


頼んだのは「カボチャほうとう」900円。数分後、餃子鍋と同様に、鉄鍋に入った一式がやってきた。


ほうとうだけをアップで。幅広の麺は自家製らしい。


具材は、主役の北海道産カボチャに、豚肉、白菜、人参、玉ネギ、しめじ、絹さや、オカワカメなど。


中華そばとは別に作った、醤油味のほうとう用スープを、麺が吸い込んでウマさが増幅。


鉄鍋のせいで最後まで熱々で、野菜たっぷり、栄養たっぷり、味にも大満足の逸品であった。
お会計時、店内のどこにも記載されていない、とんかつ単品の価格が判明。
「とんかつ定食」が780円なのに、単品はなんと480円! 思わず「安すぎますよ」と突っ込んでしまった。

初訪問から短期間なのに、早くも3度目の訪問。すでに店主には名字と居住地、そして苦手な食材も告げてある。
餃子鍋提供時の「こってりorあっさり」のように、店主は味の好みや苦手な食材などを聞いてくれるのだ。
この日はビールと「からあげ」500円、そして前回はなかった「豚もつ煮込」500円を注文。
壁メニューでは、「フロふき大根」「もつほうとう」なども追加されていた。


屋号どおり、店主のアイデアは泉のごとく湧いてくるのか、メニューは頻繁に変わるようだ。
まずは煮込みが、ラーメン丼くらいの大きな器で提供される。500円なのに量が多すぎ!


大根がやや苦手だと告げたところ、代わりに豆腐を入れてもらった。他の具材はモツ、こんにゃく、玉ネギなど。
ドロドロ系ではなくサラサラ系の煮込みだったので、飽きることなく食べ切ることができた。
続いては、生姜やニンニクで味付けされた、鶏もも肉使用の「からあげ」が完成。


普通のラーメン屋さんや中華食堂で出す揚げ物は、油切れが悪い場合が多いのだが、
こちらはとんかつも推しているだけあって、揚げ物の油っこさは皆無。鶏唐揚げもジューシーで、ビールが進んだ。
シメの食事は、塩(餃子鍋)、豚骨醤油(中華そば)、醤油(ほうとう)のスープは食べたので、
今回は味噌を試したくなり、“みそバター風味”との説明がある「しじみらーめん」780円を選択。


丼は中華そばよりやや大きめサイズ。具材はたくさんのしじみの他は、ネギにオカワカメのみとシンプル。
バターの脂肪分や、味噌の塩分は控えめ。そもそも、こちらの料理はどれも濃すぎずほどよい塩梅
なので、味噌バタースープは全部飲んでしまったし、しじみも意地汚く、全部ほじくって食べた。


この日も、すべての料理に満足し、お会計の安さで再度満足。またまた、店主とお話しさせていただいた。
「今は住宅もたくさんあるけど、開業した頃は、小学校ができたくらいで、周辺には何もなかった」そうだ。
そんな好環境とはいえない場所で、長年営業を続けている、幸泉さんの実力はやはり侮れない。
あの本に載っている店は、今ではほとんど残っていません、と告げたところ、
「ここも、もう閉めるべきなんだろうけど、やめたら俺、ボケちまうし…」と冗談を口にする店主。
実際は、店主も奥さんも元気そうだし、料理のアイデアも次々と湧いてくる様子なので、閉業は当分先のことだろう。
私自身も、未食及び未知のメニューが多数あるし、幸泉さんには今後も通い続けるつもりだ。



幸泉
東京都青梅市河辺町8-13-11
JR青梅線河辺駅から徒歩約11分、小作駅からは徒歩約18分
営業時間 11時半~14時45分くらい、17時~20時くらいまで、19時半ラストオーダー
定休日 木曜
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時の流れが心地よいお店 八王子『いち川食堂』

2022年11月06日 | 定食、食堂
10月に入り、母校野球部の試合が行われる、八王子球場へ何度か足を運んだ。
試合後は、市内の飲食店でランチ&祝杯。先日は、八王子駅南口の『いち川食堂』を初訪問。

※後日、夜の時間帯に訪問した際に撮影

場所は、駅から徒歩数分の距離だが、豊田駅南口の『ふじ』と同様、この一帯だけ時が止まっているような外観。

店内にはテーブル席とカウンター席があるが、カウンターには私物が置かれ、現在は利用していない模様。
ランチタイムをやや過ぎた時間帯で、店内は空いていたので、テーブル席に座らせていただく。
カウンター席だけでなく、店頭や厨房内もやや乱雑で、気にする方がいるのも否定はしないけど、
食べログなどのネットサイトに、わざわざ批判を書きこむ輩は、不幸な人生送っているな…と哀れになるよ。
まあ、食べロガーごときに目くじらを立てている、私自身も幸せとはいえないか(苦笑)。

先客は4名で、皆さんご高齢の男性。昼酒を飲んだり将棋を指したりと、我が家のように過ごしている。
人生の先輩たちに倣い、私も一杯やりながら、ゆっくりくつろぐことにした。
おばちゃん店員に声をかけ、まずは「キリンビール大瓶」600円と「餃子」350円を注文。
ドリンクメニューはこちら。10月からビールの仕入れ値が上がったのに、大瓶600円は安いよ。


こちらが食事メニュー。餃子だけでなく全体的に安価である。


まずはキリンの大瓶が到着。お通しが玉子焼きだったのには感激!


数分後には餃子も焼き上がる。左側の2個は、ちょいと焼きが甘いかな。


中の具材は、野菜多めで味付けや脂分が控えめな、ドメスティックな味わいの餃子。
いつも「家庭的な味」とワンパターンな表現なので、カタカナにしてみたのだが、
ドメスティック・バイオレンスの発想から、「暴力的な味」だと勘違いする人いるかな? 昔の私がそうだった(恥)。

接客と配膳だけでなく調理も、おばちゃん2名体制でこなしている。
ビールがなくなったので、キリン大瓶の追加をお願いしたところ、「キリンはさっきので終わり」とのこと。
「ウーロンハイ」450円に変更したが、我々のやり取りを聞いていた、将棋客の片割れが電話をかけ始め、
「イチカワだけど、キリン大瓶のケースを至急頼むわ」と発注。アンタ店主だったんかい(笑)。
その後、店主は再び将棋盤に視線を戻し、私の滞在中は厨房に戻らなかった。

おつまみとして「ワンタン」を追加注文するも、こちらも品切れとのこと。ありゃりゃ、ツイてないなあ。
あとで気付いたが、店内壁のメニューでは、ワンタンやワンタン麺の上に紙を貼り、販売中止を示していた。


それでは、メニュー表の「★単品できます」に従い、「焼肉定食」700円の単品を注文した。
数分後、運ばれてきたのがこちら。奥のウーハイと一緒に撮影。


豚肉と一緒に、玉ネギやキャベツを炒めており、焼肉単品というか「肉多めの野菜炒め」という印象。
甘辛のタレで食が進んだし、野菜不足の私にはちょうどよかったかも。
調理も女性らしく、“強火で一気に”ではなく、焦がさぬよう“弱火で丁寧に”炒めたのではないかね。
ウーハイをさらにお替りし、焼肉もほぼ食べ終えたので、そろそろシメのお食事を。
選んだのは、普通の「ラーメン」と50円しか差額がなく、ハズレの少なそうな「カレーそば」600円。
数分後、丼いっぱいにカレーソースが注がれた、カレーそばがやってきた。


こちらが横アングル。丼は標準的なサイズだ。


さっき、「ハズレが少なそう」と評したカレーラーメンだが、大当たりも少ないのが事実。
カレーソースとラーメンスープが融合せず、ケンカしてしまう商品が大半なのだが、
ここのはやや甘口な、いわゆる「食堂のカレー」を、薄味の醤油スープが引き立てており、
箸よりもレンゲが止まらぬウマさである。お酒を飲んだあとのシメにも最適!
冒頭の看板画像に記載してあったように、自家製の麺は、ツルンとした歯応えと、ほどよいコシの強さが特徴。


具材は、ナルト、メンマ、青菜、ネギというラーメン由来のものと、ジャガイモひとかけらにひき肉少々。
チャーシューがないので、上記画像では焼肉単品の残りを加えたが、もちろん、肉ナシでもさみしくない。
いち川食堂のカレーそばは結構イケる! ライス200円を追加するのもオススメだ。

私の入店後も、何人かの客がやってきて、食事や昼酒を楽しみつつ、
さっきの壁メニュー画像の右端に映っていた、店内TVのゴルフ中継を眺めている。
店主は相変わらず将棋に没頭しているし、厨房のおばちゃんたちも、繁忙期を終えて小休止。
こういうのんびりとした雰囲気は、いかにも週末の昼下がりっぽくて、妙に心地よい。
満腹になり、うたた寝しそうになったが、初訪問でそれは失礼なので(笑)、お会計をお願い。
「キリン(ビール)やワンタンがなくてゴメンなさい」と謝罪されたが、気持ちよく飲み喰いできたので満足ですよ。
ただ、唯一引っかかったのが、橋本『よしの食堂』のときもやったように、
帰路で会計の内訳を暗算で確認していたところ、焼肉定食700円の単品も、どうやら700円だったこと。
おそらく、伝票に「焼肉」と記載し、定食の額で計算したのだろう。微々たる額だろうし、全体的に安かったからいいや。

ゆるい雰囲気が気に入ったので、数日後に再訪し昼酒を楽しむことに。この日の店主は、ちゃんと働いていた。
前回同様、キリンの大瓶を頼み、おツマミには「ハンバーグ定食」750円の単品をチョイス。
念のため、おばちゃんに価格を確認したところ、「単品は50円引き」と教えてくれた。
本当に微々たる額だったので、前回、わざわざ引き返し、返金を求めなくてよかった(笑)。

ビールを飲みながら、お店に置いてあったスポーツ新聞を読んでいると、数分後にハンバーグが到着。


こちらは反対側のアングル。付属のおかずが豪勢で、目玉焼き、生野菜、ポテトサラダ、さらにパイナップル付き!


ハンバーグは予想どおり、洋食屋さん風ではなく、昭和の食卓でよく見かけたタイプ。
玉ネギなどのつなぎは使わず、豚肉オンリーで、意外にもピンク色のミディアムレア。


いち川食堂さんのメニュー構成は、ジャンル的には【中華食堂】に該当するのだろうが、
出てくる料理は中華風というか、昭和の食堂や家庭を連想させるので、【定食・食堂】カテゴリーにしておいた。

途中で「レモンサワー」450円(たぶん、市販の缶製品)に変え、ハンバーグとおかずを食べ終えシメへ。
この日は、私の大好きな「五目そば」650円をオーダー。こちらも、通常ラーメンに+100円とお得価格だ。


具材は、キャベツ、玉ネギ、人参、ピーマンなどの野菜に、豚肉、ナルト、カマボコ、椎茸、目玉焼きなどが加わる。
目玉焼きは、ハンバーグのハードタイプに対し、ソフトな仕上がり。半熟の黄身ちゃんを、やさしく崩して食べた。
スープは醤油味ではなく塩味だが、野菜由来の澄んだ緑色ではなく、濁りのある薄茶色。ただし、塩分はきつくない。


自家製麺と一緒にスープをズズっと啜り、酩酊して来たところでお会計。
飲んだあと温かいツユを飲むと、身体全体にアルコールが回り、酔いが加速するのは気のせいだろうか?
この日は、私と同世代のサラリーマンや、学生風の男性コンビに若い女性ひとり客など、幅広い世代の客が来ていた。
客が高齢男性ばかりだと、最近の競輪場みたいで先行きが不安になるからね(苦笑)。

そしてつい最近、コロナ禍が始まってからはご無沙汰していた、『餃子のパプア』を久々に訪問。
結構飲み喰いしたあと、シメのお食事はすぐ近くのいち川食堂さんへ。


上記画像、右側の照明が明るい店舗が餃子のパプアさんで、左側、通過する車の上の照明看板が、
下記の袖看板である。両店の距離の近さが、わかっていただけたであろうか。


注文したのは、醤油味の「チャーシューメン」650円。今どき、普通のラーメンだって650円以上するよ。
この日は、私が最後の入店客だったようで、店主は閉店準備に取り掛かっており、
調理したおばちゃんが、お盆に乗ったチャーシューメンを、自ら運んできてくれた。


サイズは異なるが、横長のチャーシューが4枚。ラーメン+100円でこの増量は嬉しい。
まずはスープをひと口。カレーそばのとき、醤油風味を感じなかったので予想はしていたが、かなり薄い! 
前回紹介した、聖蹟桜ヶ丘『特一番』のしょっぱい「醤油チャーシューめん」と、足して2で割ったらちょうどいいかも。

※特一番のチャーシューめん

高血圧なので主治医に怒られそうだが、途中で卓上の醤油をちょろっと垂らし、味を調整した。
おばちゃんにお会計を済ませ、お店から出る直前に「ごちそうさまです」と告げると、
閉店準備を終え、残っていた常連客と同じテーブルに座っていた店主も「はあい、どうも~」と返答してくれた。
常連客が席を立つ気配はなく、閉店後は店主とふたりで一杯やるのかな。

商店街のHPによると、いち川食堂さんは、創業60年を超える老舗らしい。
立川同様、八王子駅周辺もどんどん変貌しているが、こちらのお店は、いつまでも変わらずいてほしい
常連客もそれを望んでいるはずなので、批判ありきの食べロガーなどは、近寄らないでくれ。
私自身はまた、八王子球場の帰りにでも寄らせていただきます。おじちゃんおばちゃん、これからもよろしく!



いち川食堂
東京都八王子市子安町1-9-1
JR八王子駅より徒歩約3分
営業時間 11時~20時頃まで 
定休日 木曜
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QUSUMIさんも大満足のお店 橋本『よしの食堂』

2022年10月02日 | 定食、食堂
先日、友人から「橋本に、メニューが多い食堂があるらしいんだけど知ってる?」と聞かれた。
なんでも、テレビ東京のドラマ「孤独のグルメ」の予告編で、そのようなお店を紹介しており、気になったらしい。
「橋本はくわしくないけど…」と前置きしつつ、「それって『よしの食堂』じゃないの?」と回答。
後日、ドラマの公式サイトを確認したところ、店内写真の豊富な壁紙メニューから、よしの食堂に間違いないと確信。

私がそちらのお店を訪問したのは、5年前の10月。上柚木球場で母校野球部の試合を観戦した帰り、
最寄り駅の南大沢から橋本へ移動し、京王線からJRに乗り換える前に、立ち寄ってみたのだ。
駅から10分ほど歩くと、お店と看板が見えてくる。駐車場も広いので、車での来店もOKだ。

※5年前の画像、しばらく以下同

前もって調べておいた、営業時間内に到着したはずなのに、入口には「準備中」の札が出ている。
ショックで立ちすくんでいると、あとから来たおっさんが札を無視して入店し、勝手に着席してやがる。
ならば私も…と続いて入ってみたところ、疲れ切った様子のおばちゃん店員が、「お好きなお席へ…」だって。
店内に空席はいくつかあったが、先客の食器などが片付けられず放置されていた。
想像だが、直前まで客が殺到していて、配膳や調理などが間に合わなくなり、一時的に新規客の入店を制限したのではないか。
さっきのおっさんは常連客で、しばらくすれば再開することを知っていたため、堂々と入店したのだろう。
数秒後、おばちゃんが準備中の札を裏返し、「営業中」になったところで、注文をお願いした。

頼んだのは、「キリンの生! 大」770円に、「肉焼き」550円と「餃子」440円。
商品名や価格は現在のもので、今でも高いとは思わないが、5年前はそれぞれ、さらに安かった。
まずは大ジョッキと肉焼きが登場。要するに「焼肉定食のオカズ単品」だ。


豚の薄切り肉は、メジャーな生姜焼きや、ニンニク入りのタレで焼いてもウマいが、
醤油とみりんor砂糖が主体の甘じょっばいタレで食べるのも、私は大好きである。
肉の旨味も溶け込んだタレが絡んだ、千切りキャベツやマカロニサラダが、これまた絶品!


特に、マヨネーズと焼肉ダレが融合したマカロニサラダは、これだけで大ジョッキが飲み干せるウマさ。
野菜が苦手でサラダ嫌いな私だが、マカロニ+焼肉ダレサラダならば、いくらでも食べられるぞ(←野菜は?)。
ビールをお替わりした頃、餃子が焼き上がった。1人前6個で焼き色も均一。


ニンニクがほどよく効いた、野菜ベースの家庭的な餃子だった。
よしの食堂さんは、和洋中のメニューが揃っているが、提供が早い炒め物や中華がおススメかもしれない。
ビールから「緑茶割り」440円にチェンジし、シメのお食事も注文。


定食、ご飯もの、麺類など選択肢は多いが、私は大好きな「五目そば」935円をチョイス。

※5年前は756円であった

ゆで玉子に伊達巻き、ナルトにカマボコ、豚肉にチャーシュー、ほうれん草、キャベツ、メンマなどの多彩な具材と、
炒めた油と化学のテイスト(笑)を強く感じる、塩味スープとの組み合わせはなかなか美味しかった。
この頃は、メニュー撮影に慣れていなかったため、麺の画像を撮り忘れた。ゴメン。

安く美味しく、メニュー豊富で、「また来たい」と思わせたよしの食堂さんだが、
上柚木球場では母校の試合が行われず、橋本で下車する機会もないため、すっかりご無沙汰してしまった。
久しぶりに飲み喰いしたくなり、どうせならドラマ放映後で混む前に…というわけで先日、5年ぶりに再訪。
夜の部は17時開店で、17時10分頃着いたのに、席はほとんど埋まっている、相変わらずの繁盛ぶり。

※ここからは最近の画像、以下同

私の入店後は並び客も発生していたが、ホール担当はおばちゃんおじちゃんのふたり体制。
こちらのお店、店内広く席数も多いが、普通の食堂とは違い、飲み客=追加注文も多い。
ふたりでは当然キツいはずだが、先述したようにメニュー数も膨大なため、厨房(こちらは3人体制)だって忙しい。
なのでオーダーは、店員さんの手が空いているタイミングを見計らい、声をかける。
この店に限らず、大人だったらそれくらいの判断はできるはずだが、立川から西側の地域は、できないバカが多い(恥)。
なお、よしの食堂は常連が多いのも理由だろうが、店員さんを困らせるようなバカな客は見かけない。

と、上で書いておきながら、この日は私自身が、お店にとってメンドくさい注文をしてしまった。
ファーストオーダーは、「コロッケ」440円、「とりねぎ辛子炒め」605円、「ホッピー」495円。
料理はともかく、ホッピーはご存知のとおり、「ナカ(焼酎)のお替わり」という手間がかかる。失敗したなあ。
おじちゃん店員に「ホッピーは氷入れます?」と聞かれたので、「ナシ」にしてもらった。


その後、ナカを追加し、さらに「ホッピーセット、今度は氷アリ」をオーダーしたら、
「では一緒にしてお持ちします」と告げられ、外ホッピーが入った状態のジョッキがやってきた。


ちなみに、おばちゃんは少々おっかないので(笑)、追加注文をするなら、おじちゃんがオススメだ。
頼んだ料理も到着。「コロッケ」は、近くの客の注文に相乗りしたので、すぐに出てきた。


さっきも書いたが、備え付けのマカロニサラダが、ファンには嬉しい。
中身はほぼジャガイモだが、ソースとラードの香りが合わさり、食欲をそそる。


自家製ではないかもしれないが、私の好きなタイプのコロッケであった。
続いては、酒のツマミになりそうな、とりねぎ辛子炒め。


要するに、「鶏カシューナッツ炒め」のナッツを赤唐辛子に代えた料理…はちょっと違うか。


赤茶色のタレは結構な辛口で、コロッケのマカロニには合わなかったが(苦笑)、白米とは絶対好相性のはず。

この日のシメは、カレーライスとチャーハンの双方を味わえる(?)、「カレーチャーハン」825円を注文したのだが、
「すみません、ご飯がなくなっちゃいまして…」とのこと。ならば麺類から、
前回は塩味の五目そばだったので、醤油味の広東麺風メニューと思われる「うまにそば」880円を選択。
約3分後、うまにそばが登場。他の客の注文がなかったのか、ビックリするほど提供が早い。


こちらは横アングル。丼はそんなに大きくはない。


5年前は撮り忘れた、具材とアンの下に隠れている麺もしっかり撮影し、さっそく食べ始める。


醤油ラーメンのスープがベースのはずだが、五目そばと同様、私が愛してやまない化学のテイストが強い。
具材は白菜、人参、きくらげ、豚肉の他、大きなしいたけやブロッコリーまで入っていた。


ホッピーやおつまみで満腹になっていたので、スープと具材を少し残してしまった。
5年ぶりだったが、よしの食堂はやはり素晴らしいお店だった。お会計を済ませ、気分よくお店を出る。

こちらのお店には、卓上メニューはなく、壁の貼紙を見てオーダーする。
料理メニューを撮影したのだが、誤って消去してしまう痛恨のミス。
申しわけないけど、「孤独のグルメ」公式サイトから、画像をかっぱらってきたので参考にしてほしい。
 (C)テレビ東京

上記画像は、値上げ直前のメニューなので、現在は50円~100円上がっているが、品数が豊富であることはわかるはず。
こちらは最近のドリンクメニュー(価格は税抜き)。普通の食堂より、酒類が充実している。


すぐ近くに客席があり、ファミリー客が長居していたため、こんなアングルしか撮影できなかった。
よしの食堂さんは小上がり席もあり、団体客も多いが、ひとりで来店する客もよく見かける。
味ヨシ値段ヨシのため、「孤独のグルメ」の五郎さんのような、お酒を飲めないひとりメシの客も満足できるし、
本編後の「ふらっとQUSUMI」の久住昌之先生のように、お酒を飲まずにはいられない客も受け入れてくれる。
私も、どちらかといえばQUSUMIさん側の客なので(笑)、今後も訪問時は、遠慮なく飲ませていただく。
ホッピーのナカを何度も頼むのは悪いので、焼酎のボトルを入れたいけど、キープはできるのかな?

ハナシは戻って。お店を出たあと、酩酊した状態ながら頭を働かせ、今日のお会計を暗算で再確認。
すると、どうやら焼酎のナカの分を払っていないことが発覚。要するに「お店のとりっぱぐれ」である。
どうでもいい店ならば、そのまま帰るが、微々たる額とはいえ、よしの食堂さんに損害を与えるのは心苦しいので、
あわててUターンし、「お忙しいところ失礼します…」と声をかけ、ホッピー・ナカの支払いを申し出た。
おばちゃん店員の「今回はサービスで」という提案を断ったところ、
「じゃあ200円だけいただきます」となり、その額だけ払って退散。結局、ナカの実際の価格は不明なままだが、
ホッピーは最初から一緒に出すのが基本で、ナカを頼む客は少ないのかもしれない。
200円とはいえ、引き返して正直に申告した、自分の行動は間違っていないと思っているのだが、
お店の方には、わざわざ計算して小銭を払いに来た、ビンボくさい客だとバカにされていないか心配だ(苦笑)。
まあメンドくさい、ビンボくさい客ですが、よしの食堂さん、今後もよろしくお願いします



よしの食堂
神奈川県相模原市緑区東橋本2-19-4
JR、京王線橋本駅から徒歩約10分
営業時間 11時~14時半、17時~20時半 ラストオーダーは文中画像を参照
定休日 月曜
※売り切れ早じまいや、混雑による中断もあり
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スリーセブンで楽しい大衆食堂 立川『喜楽』

2022年09月18日 | 定食、食堂
駅周辺のデパートだけでなく、裁判所、自衛隊の駐屯地、競輪場に場外馬券売り場、
さらには呼び込みが跋扈する歓楽街や、おっかない方たちの事務所など、なんでも揃っている(苦笑)我が街・立川。
そんな立川に、意外と少ないのが、普段使いできる昔ながらの大衆食堂
『双葉食堂』『四つ角飯店』など、中華系の食堂はいくつかあるが、和のメニューもあり、気軽に利用できる定食屋さんは、
駅周辺では『大戸屋』や『まいどおおきに食堂』などのチェーン店しか見当たらない。※気軽に入れぬバカ高い定食屋はある

ところが、駅からはちょっと離れた、競輪場近くの住宅街を散歩していたら、偶然にも「お食事処」を発見。


いい店の予感がしたのでさっそく入ってみたら、私が求めていた個人経営の大衆食堂だったのである。
帰宅後にネットで調べたところ、お店の名前は『喜楽』であった。
店内はカウンター席の他、テーブル席、お座敷席の3種。お母さんに案内されカウンター席へ。
テーブル席の先客が晩酌を楽しんでいたので、とりあえず私も「ビール」をいただく。


冷たいお茶と一緒に出てきた、キリンラガーの中瓶は680円。おつまみは店内壁のメニューから、


画像右下あたりに見える「ギョーザ」450円を注文。いつもながら、ダメな写真でゴメン。
それより、こちらのようにメニュー札がたくさんある、選択肢が多い店はいいよね。
気に入ったおかずで一杯やったり、ご飯を追加して定食にしたりと、自由な食べ方ができるのも大衆食堂の魅力だし。

なお、私の座った席は、厨房で働くご夫婦の様子がよく見える位置だったのだが、


餃子は、オーダー後にご主人が皮で具材を包んでいたし、別の客が頼んだワンタンも同様。
他の料理も作り置きはほとんどなく、「ここはいい店だ!」という私の直感は当たったようだ。
しばらくして、いい焼き色が付いた餃子が、お酢と一緒に提供された。


具材はキャベツ、ニラ、ネギ、ひき肉で、味付けは控えめの家庭的な餃子であった。
この日は早く帰宅する必要があったので、ビールは1本にとどめ、シメのお食事を。
下記は後日撮影した、別の位置にある壁メニュー。麺類は「ラーメン」600円から。

※光の反射で見えないメニューは、左から「サイダー」「オレンジジュース」「コカコーラ」

上記メニューの左側にはご飯ものも。この他、おかず単品+ライスよりちょっとお得な、定食メニューもある。


私の大好きな五目ソバが見当たらないので、「広東麺」780円を選択。数分後、熱々の丼がやってきた。


麺と豊富な具材が、とろみの効いた醤油味のスープに隠れている。舌のヤケドに注意しながら食べ進める。
具材はキャベツ、人参、ニラ、きくらげ、豚肉、あとは薄いナルトも。麺は細めでコシのあるタイプ。


うどん好きだし、ラーメンも太麺派だった私だが、最近は細麺の方が好きになりつつある。
すべての麺と具材を食べ切り、スープをほんの少しだけ残し「ごちそうさまです」。
そういえば、せっかく品数豊富な食堂を見つけたのに、餃子に広東麺と、中華食堂系の料理しか食べていないので、
次回は中華以外のメニューを頼もうと、早くも再訪を決意した私であった。

数日後、立川競輪場の左脇の道を通ってお店に向かう。しばらくすると、お店のノボリが見えてくるはずだが、
なんと「本日貸切」! 臨時休業に出くわすのは慣れっこなので(泣)、前回撮れなかった、お店の看板(?)を撮影。


ネットでは「喜楽」と表記されているが、喜の字は「七3つ」が正しいようだ。
今回のブログタイトルの意味も、これでわかっていただけたであろう。しょーもなくてスマン。
日を改めて再訪し、またまた瓶ビールと、ツマミとして「スタミナ焼」600円を注文。定食だと780円だったかな。


豚肉、玉ネギ、ニラを、ニンニク風味の甘辛タレで炒める、食べる前からウマいのがわかる料理。
案の定ビールがすすみ、すぐに「ウーロンハイ」430円に変更。定食ならば、ライスをお替わりするハメになりそうだ。
さっきの写真ではわかりづらいが、結構量も多く、ウーハイも2杯目に突入した頃、ようやくスタミナ焼きを食べ終えた。
最近はすぐ満腹になってしまうので、シメの食事を選択。この日は食堂メニューの代名詞ともいえる「かつ丼」950円にした。


これは横からのアングルと、飲みかけのウーハイ。一般的なお店より丼が大きい。


とんかつの厚さは普通。さっきの写真では隠れていたお新香も再掲載。


かつで残ったウーハイを飲み干し、豆腐とお揚げの入った味噌汁と交互に、かつ丼をガツガツ食べ進める。
半生部分が残っていた玉子が、余熱でほどよい半熟になり、実においしい。
意外とツユだくだったので、最後はお茶漬けのようにズズっとすすった…それはオーバーか。


3度目の訪問では、瓶ビールと「豚キムチ」580円を注文。炒飯に使うような八角形のお皿で出てきた。


自家製なのかは不明だが、キムチには大根らしきモノが混ざっていたりして、かなり独特。


辛味と酸味と旨味が一体となって攻めてくる、ビール泥棒なおつまみである。
私は夜の時間帯しか訪問したことがなく、飲み客を大勢見かけるのだが、
喜楽さんの「つまみ人気トップ3」は、スタミナ焼と豚キムチ、あとは私が未食の「ホルモン」480円かと思われる。
もう一品、「コロッケ」380円か「シューマイ」450円でも頼もうかと思ったけれど、
この日のシメは、久々にダブル炭水化物を頼むつもりだったので、自粛しておいた。
そのダブル炭水化物とは、西国分寺『ホーライ』のセットのようなデカ盛りではなく、

※ホーライの「油そば+スタミナ丼セット」。これでもスタミナ丼はハーフサイズ

「ワンタン麺」750円と、食堂メニューにはありそうでない気がする、「おにぎり さけ」150円を選択。


おにぎりならば量も少なく、「糖質を減らせ」とうるさい医師も許してくれるはずだが…
さきほどの広東麺では紹介し忘れたが、麺類の丼も普通の店より明らかに大きいので、やっぱり怒られるかな(苦笑)。


そもそも、最近のラーメン専門店って、丼が小さくないか? 特に意識高い系の店。 
喜楽さんのワンタンメンは、量が多いだけでなく味もイイ。
無駄な油や肉臭さなど皆無な、懐かしいタイプの醤油スープに、広東麺と同じ細い麺が泳ぐ。
具材はチャーシュー、メンマ、ナルト、海苔、ネギのオーソドックス5種に、雲吞が確か計8個。


さっき書いたように、雲吞は直前に仕込むため、すべてにお肉が詰まった非昭和タイプ。 ※肉ナシ=昭和は個人の見解です
鮭のおにぎりも握り立てで、温かくて口内でホロっと崩れる柔らかさ。


もう何年も食べてないので定かではないが、コンビニの固く冷たいおにぎりとは比べ物にならない。
正当派の醤油ラーメンは、ライスとはあまり合わない気がするけど、塩気のあるおにぎりとは相性バッチリ。
さすがに満腹になったが、今回もスープを少しだけ残し、他は全部たいらげた。
散々飲み喰いして、もう少しだけ食べたいけど、ラーメンやかつ丼はキツイ…という方にも、おにぎりはオススメだ。

こちらのお店に3度訪問したが、旦那さんは厨房でずっと調理と作業をしているため、話したことはない。
接客担当のお母さんも、調理補助で厨房にいることが多く、注文と会計以外の会話はほとんどしたことないが、
帰り際には「雨が降りそうなのでお気をつけて」などと、声をかけてくれる。
先日、お店の営業時間をたずね、ついでにいつ創業したのかを質問してみたところ、
「今年で65年くらいかしら」とのこと。65年前だと、1957(昭和32)年!
おふたりはまだ若いので二代目だろうし、店舗も何度か改装したのか、古さを感じないけど、そんな老舗だったとは…。
以前紹介した、ご近所のたこ焼き店『高橋』も今年で61年目だそうだが、どちらのお店も、
駅からやや離れた、あまり目立たない住宅街で、60年以上も営業を続けるなんてスゴイことだよ。
「タンメン」や「ホルモン」など、まだまだ食べたいメニューはあるし、喜楽さんには今後も絶対通う。
競輪場のそばに、こんな素晴らしい食堂があったこと自体が、私にはうれしい。



喜楽(㐂楽)
東京都立川市高松町2-34-8
JR立川駅から徒歩約18分 立川競輪場北門からは徒歩約80秒
営業時間11~13時、17~22時 ※13時と22時がラストオーダー
定休日 水曜
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蕎麦と中華の二刀流 豊田『大黒屋』

2022年04月24日 | 定食、食堂
南口を出てすぐの場所に、『ふじ』という穴場居酒屋&食堂がある豊田駅。
北口にも良店があるのではと、駅周辺を探索したところ、さっそく気になるお店を発見。
派手な色合いだが、郷愁も感じられる外観で、どうやら蕎麦と中華の二刀流の様相。
お店の名前は『大黒屋』。以前紹介した三鷹の中華食堂もそうだけど、東京には同名の飲食店が結構ある。
こちらが外観。カラフルなファザードには、「きそば」と「中国料理」の文字。


青、黄、赤という、『ブックオフ』みたいな配色に違和感を覚える方もいるだろうが、私はあまり気にしない。
店内中央には、個人客用に区分けされた大きなテーブルがあり、両脇に4人用テーブル席。
提供する商品は、予想以上に多彩。以下でメニュー表を掲載していく。
まずは蕎麦屋部門から、そば・うどん類。温かいの冷たいの、きしめんまである。


そして、普通の蕎麦屋さんにあるような丼物やカレー、さらに定食やサラダも。


こちらは中華屋部門。定食、麺類・ご飯類。定食はどちらのジャンルも、150円引きで単品注文が可能。


なお、中華は別のページに、(2~3人前)と記された大皿料理や、料理2品+定食のセットメニューもある。
「えびのチリソース煮」は定食1300-150=1150円だが、大皿だと2200円。2人前だとしてもちょっとお得。
最後に、ドリンク・おつまみ類。キンミヤボトルもあればいいのに。


「和」のそば・うどん・丼物に、「中」の麺・飯・一品料理、さらに「洋」のカレーやサラダまで。
大黒屋さんのように、和洋中揃ったお店は、昭和の時代にはたくさんあった。
飲食店の専業化及び細分化は、仕込みなどの人件費や、食材ロスなどを削減できるメリットもあるが、
こちらのような、選ぶ楽しみがある「なんでも屋」さんが減ったのは、個人的にはさみしい。

初訪時に注文したのは、「瓶ビール中びん」530円、「ぎょうざ」450円、壁紙メニューの「もつ煮込み」500円。
まずはキリンラガー、数分後に、平たいお皿に盛られた煮込みが登場。


オーソドックスな味付けで、値段の割には量が多い。卓上に七味がないのが残念(後述)。 
続いて、餃子が焼き上がった。お皿には「中国料理 大黒屋」と印字。元々は中華屋さんだったのかな。


餃子も、オーソドックスな具材と味付けで、醤油ナシでもウマかった。
もつ煮も餃子も、なかなかのクオリティで、ゴキゲンになったところでシメのお食事。
他店ではあまり見かけないメニュー、「かつカレー南蛮」うどん950円を頼んでみた。
こちらのお店は出前もやっており、配達専門の店員さんが、出入りを繰り返している。
その割には店内の料理提供が早いのに驚かされる。カツカレーうどんもすぐ出てきた。


トロミのある汁は熱々で、冷めるまで少し待ったら、カツの衣もうどんも、ふにゃふにゃになってしまった。


でも、昔のうどん屋さんって、このように腰のない麺が多かったよ(例:『山田うどん』)。
そういえば、「香りごま」という個人的に未知の小袋が付いてきたので、


開封してみたところ、ごま入りの七味であった。卓上にもあったので、もつ煮にも使えばよかった!


麺とカツをたいらげ、辛味の加わったカレー汁をズズっとすすり、お会計。
お釣りと一緒に、「次回100円割引券」をいただいた。会計1500円につき1枚、もらえるらしい。


他にも食べてみたい料理がたくさんあるので、数日後に早くも再訪。割引券の使用期限が1ヶ月以内だったし(笑)。
この日は和のツマミで飲み、中華でシメることに。まずは「じゃこ天」280円と、「生ビール大ジョッキ」780円、


さらに「すきやき定食」の単品1050円を追加注文。我ながら豪勢だな。


じゃこ天は、自家製ではないと思うが、すぐに出てくるし安価なのが嬉しい。
一方のすきやきは、専用の高級肉などは使用せず、ごくフツーの肉(苦笑)。糸こんにゃくが巻いてあるのがいいね。


生玉子を溶き、お肉や野菜を浸して食べる。わかってはいたけど、白米が欲しくなるな。


「ホッピーセット(白)」480円に切り替え、すぐに焼酎の「なか」250円もお替わり。


焼酎は意外と多く、氷入りとはいえグラスの半分。なので結構酔ってきた。


すき焼きを残した状態で、シメの「ラーメン」600円と「小ライス」200円を追加。


ラーメンは予想どおり、飲んだあとに最適な、懐かしいタイプの醤油味。


小ライスはラーメンのお供ではなく、すき焼き&生玉子と一緒に食べるために頼んだ。
前回の『牛米 悟空』のときと同様、小さいお茶碗で自家製牛丼を作るのは難しい。


大黒屋さんは、年配の常連客が多い印象だが、この日の私の対面には、若い男性が着席。
彼も常連なのか、慣れた様子で「天丼大盛とメンチカツ単品」という、ハイカロリーかつ珍しい組み合わせを注文。
甘辛いタレの天ぷらと、ソース味のメンチを、すごい速さで食べ進めていく。コイツ、さてはプロだな(←なんの?)。
若者に負けず、私もすべて食べ切ったところでお会計。この日は、100円割引券を2枚いただいた。

そして最近、3度目の訪問。前回とは逆に、中華で飲んでから、和でシメることに。
まずは、最近の推し商品らしい「えびと卵の炒めチリソースかけ」単品830円で、白ホッピーを飲む。


エビチリ単品より320円安く、玉子好きの私にとっては、こちらの方がありがたい。

※オムレツ状の玉子にエビチリがかかる

もう1品は、野菜不足解消のため、「豚肉と野菜の味噌炒め」=回鍋肉の単品750円を注文。
回鍋肉は肉料理のカテゴリーかもしれないが、ご覧のとおりキャベツ、人参、ネギ、玉ネギ、ピーマンと野菜たっぷり。


野菜だけでなく油もたっぷり(笑)なので、皿を傾け油を避けた。甘辛い味噌ダレのお陰で、酒が進んだけどね。


だいぶカロリー摂取したので、シメはシンプルな「もり」550円を、きしめん+50円でお願いしたら、
カツカレーうどんと同様、すぐに出てきた。和の麺類は提供がスピーディーだ。


一般的なきしめんより薄い麺だが、食感ものど越しも上々。この麺でラーメンも食べてみたい。
試しに、残った回鍋肉ダレに付けてみたが…これはイマイチであった。


和洋中と豊富な品数を揃えた大黒屋さんだが、どの料理も平均点以上で、ハズレがないのは素晴らしい。

ホール担当の女性店員に「こちらは創業何年ですか?」とたずねたところ、「ええと…少々お待ちください」と言い、
厨房に戻り職人たちに聞いて回っていると、店主らしき方が奥から登場し、「もうすぐ60年かな」と教えてくれた。
60年とはいわず、70年、80年…と末永く続けていただきたいお店である。
会計時、前回もらった100円割引券2枚を、ダメ元で「使えますか?」と聞いてみた。
「他の割引券との併用は出来ません」と記されているので、本来は1枚しか使えないのだろうが、特別に認めてくださり、
さらに今回は、1枚にまとめた「200円割引券」を発行してくれた。ありがとうございます!


今回の券も当然、割引期限は1ヶ月以内なので、近日中に4度目の訪問をするだろう。
どうも、お店の術中(?)にハマっているようだが、ウマいモンが食えるのだから不満はないよ。



大黒屋
東京都日野市多摩平1-4-12
豊田駅から徒歩約5分
営業時間 11時~21時半
定休日 木曜
ツイッターでの名義は大黒屋そば店
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玉子! 肉! メシ! の専門店 国分寺『牛米 悟空』

2022年04月19日 | 定食、食堂
約5年前に紹介した、川崎市高津の煮込み専門店『タイガーワン』


以前、島田店主(お店での呼称は「職長」)から聞いたのだが、こちらのお店は、島田さんの他にオーナーがおり、
その方は、煮込みとご飯だけのお店をやりたかったらしいのだが、
現場を任された島田さんが助言し、お酒やドリンク、おつまみも置くようになったらしい。
だが、アルコール類も「第三のビール」200円、「缶チューハイ」250円など儲けの出ない価格で、
私の大好きな「ウーロンハイ」にいたっては100円! しかもこれらのお値段、現在も据え置きの模様。
安価ゆえ経営は厳しいようで、最初の訪問時、2533150=煮込みサイコーと記されていた目標時間(画像参照)が、
いつの間にか1414881=いよいよヤバいに変わっていた。この場合のヤバいは当然、悪い意味だ。


売上に貢献したいのだが、この撮影時から数ヶ月後に訪問した際、焼酎の濃いウーロンハイで記憶をなくし(この店2度目)、
迷惑かけちゃったかなあ…と不安になり、足が遠のいたところで、コロナ禍になってしまった。
最近、お店のツイッターを確認したところ、つい先日6周年を迎えたものの、数字が0210881に変化。
0210の読み方はわからないが、881=ヤバい状態は続いているようなので、
近日中にタイガーワンへ行き、煮込みで軽く一杯やってくるつもりだ。出禁になっていないことを祈る!

冒頭で触れた、オーナーが理想とした「煮込みとご飯だけのお店」はおそらく、世田谷区駒沢の『かっぱ』だと思われる。
メニューは煮込みとご飯、あとはお茶漬けと漬物だけで、営業は夜からなのに、酒は提供していない。
それでも、連日行列ができるほどの繁盛店で、「孤独のグルメ」漫画版でも、『らっぱ』名義で描かれた。
私は食べたことがないのだが、その煮込みが相当ウマいということを、写真や伝聞で認識している。

さて、ここでハナシは飛んで、とある日の白昼。国分寺を歩いていたとき、下記の看板を発見。


どうやら、牛肉煮込みとご飯を出す店のようで、目的のお店が混んでいたらここに来ようと考えていたが、
すぐ近くの目的地『フジランチ』の店頭に、珍しく行列がなかったため、迷わず入店。
とはいえ、そのお店も気になったので、数週間後の夜に再訪・入店してみた。
店名は『牛米 悟空』で、「卵と牛とお米の専門店」らしい。


上記キャッチコピーを、私流の下品な呼び方に変換し、今回のブログタイトルにさせていただいた。

主なメニューはこちら。ビールと玉子がある以外は、先述した駒沢かっぱとそっくりである。


入口ドアを開けると、店内はカウンター席のみ。マジメそうな男女の店員に、端っこの席へ案内された。
先客は食事だけのようだが、私は「牛煮」(大)880円と「追加卵」100円で、「ビール(小瓶)」650円を飲むことに。
まずはアサヒスーパードライの小瓶が到着。650円と割高なので、チビチビ飲む。
煮込みの提供に少し時間がかかるようなので、卓上の「牛米悟空ガイド」(仮称)を眺めながら待つ。


数分後、煮込みと生玉子、さらに「こちらサービスです」の漬物が、木製のお盆に乗せられて登場。


大きく深いお皿に入った、牛煮の具材は牛肉、豆腐、こんにゃくの角切り。


豚肉やモツを使わず、豆腐とこんにゃくを入れ、縁のギリギリまで盛る見た目も、かっぱの煮込みと同じである。
だがこちらには、かっぱにはない生玉子がある。しかもこの玉子、後述するが高品質のモノらしい。


まずは国産牛肉使用の煮込みをひと口。生姜の風味がするため、一瞬しぐれ煮を思わせたが、
甘味はそれほどなく、塩分もそんなにキツくない。ただし、時間が経過すると、脂分を感じるようになる。
続いて、溶いた生玉子に付けてみる。食べる前からわかっていたけど、やっぱりウマい! 


さっきの写真では見えなかったが、煮込みにはちゃんと、豆腐も入っている。


ビールを飲み終わったが、煮込みはまだまだ残っているので「すみません、追加でご飯をください」。
ちなみに、あとから来た夫婦客がビールを2本注文したら、店員さんが「1本しか冷えてません」と謝っていた。
飲む客が少なく、あまり用意していないのかもしれない。しばらくして、追加の「羽釜ご飯」(並)250円がきた。


かっぱのご飯は並でも大盛サイズとの評判だが、こちらはちょっと多い程度。
ただし、煮込みの大盛は本当に大盛で、半分食べてもまだ下記画像くらい残っている。きっと並も多いのだろう。


こちらのご飯は、羽釜効果なのかほどよい柔らかさで、誰もが納得する炊き加減。
牛肉と豆腐を乗せ、さらに溶き玉子をかけて、自家製ミニ牛丼を作ろうとしたのだが…
お茶碗が小さく、盛り付けがうまくできず、見苦しいビジュアルになってしまった。反省。


牛丼といえば、必ずかける七味を、こちらの煮込みにも振りかけてみた。紅生姜もあるといいのに。


汁は少し残ったが、具材と米はキレイにたいらげ「ごちそうさまです」。お会計は1880円。
ビールを飲まない方は、「玉子かけごはんのもと」と称するしょっぱい薬味が付き、ご飯も1杯お替わりできる、
「悟空セット」1250円がオススメ。最近はみそ汁も付くようになったとか。
煮込みの感想をまとめると、見た目に反し上品な味だったね。
あと、個人的にはもう少し熱々の方がいいかな。冷めると脂分がさらに強くなるので。

調べたところ、悟空さんは玉子料理がウリの『eggg cafe』(えぐぅカフェ)というお店の支店で、
最初の方で載せた看板画像にも、黄色い丸に「eggg」(えぐぅ~)の文字を重ねたマークが記されている。
本体のカフェでは、特別に育てられた鶏が産む高品質の玉子を使用し、オムライスなどを提供している。
その玉子は、悟空のレジ横でも売られていたが、私の手には届かない高価格であった(←大げさ)。
悟空さんが、煮込みの味付けが上品だったり、酒類が少なかったり、さほど多くないご飯をHPで「大盛」と告げているのは、
カフェの主流客である女性を意識し、顧客ターゲットにしているからではないかね。

補足情報その1 つい最近、お店の前を通りかかったところ、
半熟の味玉が入った「幸せの煮卵爆弾おにぎり」180円を、土日限定・30個限定で店頭販売していた。


補足情報その2 さらに、月替わりのランチメニューとして、
フォアグラ・ハンバーグ・半熟玉子を乗せた「牛米ロッシーニ丼」税込1650円も数量限定販売していた。


この日の私は悟空に入店せず、すぐ近くにある、系列店のえぐぅカフェ国分寺店に初入店。


注文したのは、お店自慢の料理2品を味わえる、「オムパンケーキセット」1430円。
まずは「半熟オムライス(デミグラスソースがけ)」単品1045円がやってきて、


その後、焼き上がりに20分ほどかかる、と告げられた、「ふわふわクラシックパンケーキ」880円のハーフサイズが登場。


味よりなにより気になったのが、店内の雰囲気。内装がかわいらしいのは当然として、
補足情報その3 グループ店の『eggg cafe』は、ほぼ女性客しかいない!
冗談ではなく、若い女性ふたり組が大半で、たまにカップルがいる程度。おっさんのひとり客は完全アウェイだ。
まるで甲子園球場の阪神応援側に入ってしまった巨人ファンのようで、周囲ではなく自分自身を憎みたくなる始末。
とっとと喰ってとっとと会計し、急な階段を転がり落ちるように駆け下り退散。
ただ、薄汚いおっさん客に対しても、スタッフの皆さんの対応は常に親切であった
悟空さんもそうだったけど、egggグループは接客がしっかりしていることは、伝えておきたい。
店員さんが拒んでないのならば、私自身甘いモノは大好きだし、他にも食べたいメニューがあったので、
えぐぅカフェには今後も通い、このブログでも紹介したいのだが…あの環境ではさすがに難しいな。



牛米 悟空(うしごめ ごくう)
東京都国分寺市本多1-5-3 B1
JR、西武線国分寺駅から徒歩約5分
営業時間 11時~21時 ラストオーダーは20時半
定休日 火曜
※『eggg cafe』国分寺店は、東京都国分寺市本町2-12-4 3F
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寒い夜でもバーベキュー 西武園『あらはた』

2022年02月04日 | 定食、食堂
以前は、友人家族や飲み仲間と、川原や専用施設などで、たびたび楽しんだバーベキュー
飲んで喰って酔っぱらって、最後は全員、川原に飛び込んだり落とされたりして、水浸しになったことや、
友人の娘さん(5さい)に、「好き嫌いしちゃダメよ!」なんて叱られたこともあった(笑)。
楽しい思い出の多いBBQだが、この時勢ゆえ、大人数で集まっての会食は、なかなか開催しづらい。
そんなワケで、昨年12月には、友人とふたりだけでバーべーキュー場を訪問。
場所は所沢市荒幡。最寄り駅は、西武線の西武園、下山口、西所沢になるが、どの駅からもそこそこ遠い。
夜18時に現地集合することにして、所沢在住の友人は西所沢駅から、私は西武園駅から徒歩で向かった。
駅の改札を出て、目の前の広い通路を直進すれば、いつもの(苦笑)西武園競輪場に到着するが、
この日は、右脇の細い通路を抜けて車道に出る。西武園駅にこんな通路があるなんて、初めて知ったぞ。

車道を20分ほど歩くと、暗闇の先にぼんやりと、看板らしき照明が浮かんでくる。
冬の寒い夜でもBBQが可能な施設、それが『あらはた』である。

※所々、電球が灯ってないのはご愛敬

看板の先には施設がある。画像ではわかりづらいが、夜間でも目立つイエローの建物。


庭には瀟洒な(?)白いイスとテーブルもあるが、ここは客席ではない様子。


こちらが店内の様子。バーキュー場なのにお座敷とは、明らかに和の装い…と、


今まで隠していたが、ここは屋号こそ『バーベキューあらはた』だが、実際は焼肉屋である。
ただし、焼肉屋にしてはメニューが豊富であり、むしろ「家族向け食堂」という印象も。
以下でメニュー写真を記載する。まずはメインの「焼肉の部」。


500円の「タン焼き」から2500円の「サーロインステーキ」、3点盛りセットまで、いろいろ揃っている。
焼肉の続き。「スープ」や「ビビンバ」に混ざり、通常の焼肉屋にはない「手作り釜飯」もある。


さらに、「ラーメン」「餃子」に「居酒屋メニュー」も。冷麺だけでなくラーメン、しかも種類豊富。

※再訪時は、「こってりチャーシューメン」が消えていた

噂によると、こちらの店主は、あの『ラーメン二郎』の創業者から料理を教わった経験があるとか。
ただし、ここで提供しているラーメンは、二郎ほどバカ盛り&ギトギトではない。
最後に「お飲み物」。車での来店客が多そうな場所だが、BBQ施設なので(?)アルコール類が充実している。


友人はビールが苦手なので、いきなり焼酎「眞露ボトル」2000円を注文し、ボトル用烏龍茶(300×2?)円に、氷と水を追加。
料理は、肉を中心にいろいろ頼んだが、一番先に出てきたのが、「ママさんの手作り餃子」410円。


焼き置きを温めたのかと思うくらい素早い提供で、一部焦げてはいるが、味自体はよかった。
焼肉類で最初に来たのは、「カルビ」920円&「USピリ辛カルビ」800円。「上」や「特選」は自重(笑)。


卓上の鉄板は、おばちゃん店員が設定した火力が強かったため、あわてて裏返し、どんどん食べていく。


その他に頼んだ肉は、「厚切りハラミ」1150円に、


「シロコロホルモン」730円、


「にんにく塩ハラミ」970円。これはさすがに、にんにく盛り過ぎでは!?


写真はないけど、カルビをお替わりし、普通の「ハラミ」920円も頼んでいた。
私も友人もいいトシなので、「最初にタン塩などあっさりしたモノを頼み、徐々に濃い味の肉を…」なんてやっていると、
すぐ満腹になってしまうので、その前に好物のカルビやハラミをガツガツと食べる。
いいトシだからこそ、あっさりした肉を選ぶべきでは…なんて批判は受け付けない。
肝心の味については、『牛角』などの廉価チェーンよりは、肉質もいいしウマいと思う。
ただ個人的には、私の母校である分倍河原の『ホルモン大学』の方が好きかな。

この日のシメとして(?)、「厚切りベーコン」670円と「ニンニク焼き」350円も追加。


火力の弱い、鉄板の端でじっくり焼いたつもりだったが、端の部分も熱かったため、少し焦がしてしまった。


こちらで焼き物を頼むときは、火力に注意を払っていただきたい。

焼き物以外では、「牛すじの煮込み」430円もオーダー。スジ肉はもちろん、人参も柔らかく煮込まれている。


旨味がじんわりと出ており、値段以上の価値あり! 個人的には、焼肉類より気に入った。
ここまで肉の画像ばかりだが、一応野菜も食べている。私の好きな「サンチュー」は440円。添付の肉味噌もイケる。


さっきのにんにくも含め、野菜は各350円。友人は下記の「ネギ」の他、「玉ネギ」も頼んでいた。


ニンニクとネギ類のお陰で、血液サラサラだろう。その前にギトギトの肉を喰っているが。
さらにマズいことに、この日は私も友人もベロベロ状態に。眞露を2本空けたからね。
食後は、所沢駅方面まで徒歩で移動し、カラオケ店で2時間半、おっさん同士で熱唱。
友人は記憶をなくし、私は終電を逃した(泣)。

会計時、次回割引券をいただいた。17000円ほど支払ったとはいえ、千円分とはずいぶん太っ腹なサービスだ。


使用期限は令和4年1月末まで。せっかくなので、期限ギリギリにひとりで再訪した。
「まん防」が始まったので、お店に向かう前に電話して、営業しているか確認したところ、
営業はしているが、現在は21時閉店で、しかも酒類提供をやめていると聞かされた。残念だが仕方ない。
既出した豊富なメニューの中から、試したい料理がいくつかあったので、食事だけさせてもらう。
注文したのは、“おすすめ”餃子の「チーズ餃子」と、(男性に人気)と記されていた「とんかつラーメン」。
壁に貼ってあった「最高のカツカレー」も気になったが、メニューに載っていないので、ラーメンにしておいた。


料理が完成するまで、お店奥に設置されている図書コーナーの漫画を読ませていただく。


本来は、家族客のお子さん用だと思われるが、おっさんの私も利用。初めて読んだ、「東京喰種」という漫画が面白かった。
しばらくすると、チーズ餃子420円が完成。一般的な餃子を押しつぶしたような形状だ。


1人前5個(5枚?)と、チーズが入る分、普通の餃子より1個少ない。平べったいのでピザみたいだった。
続いて、とんかつラーメン950円が登場。毎度毎度、ヘタな写真で申しわけないが、かなりのボリューム。


横からのアングルを見ていただければ、丼のデカさがわかっていただけるはず。さすがはラーメン二郎の弟子(?)だ。


メニューには記載されていなかったが、スープは味噌味。とんかつ以外の具材は、モヤシ、メンマ、ネギ。
お店自慢の「手もみ麺」は、モチっとした歯触りで味噌スープとの相性も良く、なかなか美味しい。


とんかつは、全体にスープがかかっていて、コロモの歯触りはイマイチだが、なかなか分厚く上等なカツだと思う。


とんかつ定食として食べた方がウマそうだが(笑)、味噌ラーメンとのコラボも、パイコー(排骨)麺みたいで悪くはない。
焼肉店がついでにやっているラーメンかと思いきや、専門店に劣らないクオリティであった。

デザートとして、(自家製)「フルーツ杏仁」600円を食べたかったのだが、杏仁が品切れとのこと。


「じゃ、じゃあこれをください…」と私が指差したのは「昔ながらのパフェ」800円であった。
札幌あたりでは、「飲んだシメにパフェ」が主流になってると聞いたが、東京(ここは埼玉だが)ではまだ、
高く派手に盛りつけられたパフェを、おっさんのひとり客が食べるのは、勇気が必要である。
しばらくすると、おばちゃんが「気持ち悪い客だわ…」と警戒しながら(推定、でもたぶん当たっている)、パフェを運んできた。


商品名は「昔ながらの」だが、こんなウマそうなパフェ、ガキの頃は食べたことない。頼んでよかった!
上からのアングルはこちら。個人的には、苦手なキウイの代わりにマスカットが「緑色担当」なのが嬉しい。


フルーツはマスカット、バナナ、イチゴの他、缶詰のモモやパインも入っていた。
あとはバニラアイスに生クリームにコーンフレークなど。甘い、ウマい、たまらん、と食べ進めていく。
近くに座っていた、ヤンキー風カップルがあざ笑う中(推定、でもたぶん当たっている)、すべて食べ切った。
周囲の方を不快にさせたかもしれないが、私は甘いモノが好きなんだ! 許しておくれ。

レジの前には「おかげさまで40周年」のような貼紙があった、あらはたさん。
繁華街から離れた、アクセスは良好とはいえない場所ながら、これだけ根強い人気を誇っているのは、
友人いわく「近くに墓地があるから、墓参りの家族客がよく利用する」とのことだが、
私自身は、豊富なメニューとそれらを生み出し続ける、店員さんたちの創意工夫の賜物だと思っている。
温かい季節に炎天下の屋外で、汗をかきながら楽しむバーベキューもいいけれど、
冬の寒い夜でも温かな室内で、豊富なメニューで飲み食いする、あらはた式バーベキューも悪くないよ。



バーベキューあらはた
埼玉県所沢市大字荒幡433-1
西武線西武園駅から徒歩約19分、下山口や西所沢はもう少し近いと思う
所沢駅へは、酔っていたので1時間近くかかったが、シラフなら35分くらいか
営業時間 11時半~14時半、17時~22時 各ラストオーダーは30分前 現在は20時閉店
定休日 月曜(祝祭日は営業し、翌日の火曜が休み)
※ランチタイムはメニューが異なるようです
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ドカ盛りの弁当・軽食・喫茶店 後楽園『柏や』

2020年12月01日 | 定食、食堂
本日2020年の12月1日、漫画家の水島新司さんが、突然引退を表明。理由などは現時点では不明。
「ドカベン」「あぶさん」「野球狂の詩」など、傑作野球漫画を多数送り出した水島先生。
個人的には、「タッチ」のあだち充に対し“野球は恋愛の小道具ではない”と苦言を呈したのが印象的。

さてここからは、水島先生の作品について語るのではなく、今回のブログタイトルを見てのとおり、
後楽園の『柏や』さんというお店を紹介。無論、後楽園は最寄りの駅であり、球場とは無関係である。
以前明かしたように、昨年まで、飯田橋界隈で日雇い労働に励んでいた私は、こちらのお店を何度か利用していた。
店頭のファザードには「仕出し弁当 軽食喫茶」と記されており、弁当の配送や販売も実施しているが、
店内にも客席があり、軽食・喫茶を楽しめるようになっている。ただ、現在の喫茶メニューは「コーヒー」「紅茶」だけ。
軽食はカレー、スパゲティ、定食と揃っているが、全然軽い食事ではなく、むしろ大盛り

料金は、「カレーライス」580円、「ナポリタン」630円、各種定食は630円~と、量の割にはごく普通の価格。
いかにも、腹ペコ学生が喜びそうだが、お店周辺には小学校くらいしかないため、
主な利用客は、ガテン系や近隣の会社員などおっさんばかり。無論、女性客は滅多に店内飲食をしない

私が初訪問時に注文したのが、この「豚肉生姜焼き定食」700円。


値段の割には、ご飯は茶碗ではなく丼に、こんもりと盛られていて、


生姜焼きも、『松屋』の同メニューの推定3倍以上。どうかしているレベルの多さである。


お肉だけでなくたっぷりの玉ねぎ、画像ではわかりづらいが千切キャベツも付いており、野菜多めでヘルシー…かな?
味付けは当然濃いめだが、甘さとしょっぱさのバランスがちょうどいい。玉ねぎのシャキシャキ感にも好感。
キャベツに添えられたマヨネーズを混ぜてもウマいし、素晴らしい生姜焼きだったので、一発で気に入った。
とにかくオカズが多く、しかもメシが進む味つけだったので、大盛りだったはずのご飯が、途中でなくなる始末。
その後も、豚肉生姜焼き定食は何度か注文したが、ご飯が足りるように食べ終えるのは、なかなか困難であった。

ここまで読んで、「なるほど。ドカ盛りの店で、弁当も売ってる。水島新司→ドカベン→ドカ弁かよ…」
と推理した方、残念ながら不正解である。タイトルの「ドカ盛り」は引っかけワードだ。
こちらの生姜焼き定食は、弁当だと確か500円程度、カレーも弁当だと400円になる。
店内の食事より安い分、ご飯やオカズの量も、一般のお弁当屋さんと同規模になるので、「ドカ弁」とはいえないのである。
水島先生と柏やさんとの深い関係については、あとで触れるとして(予告:たいして深くないです)
ここからは、私が食べてきたメニューの一部を、紹介していこう。 

まずはカレーメニューから、大好物の「カツカレー」680円。並でもじゅうぶん大盛レベル。


奥のコップとの比較で、全体量の多さがわかっていただければ幸いである。


ちなみに、アジフライカレーは700円で、唐揚げカレーは730円。カツカレーの方が安いのは珍しいよね。
カツもカレーソースも、どこかで食べた記憶がある、いわゆる「食堂のカツカレー」で、嫌いな人はいないと思われる。
私も当然、ガツガツ、もぐもぐ、ゴクンと(←飲むなよ)一気に食べ切った。

ご飯は+80円、麺類は+130円で大盛にできる。ある日、「ナポリタン」630円+「大」130円を注文したところ、
おばちゃん店員がいかにも重たそうに、楕円形の巨大銀皿が乗ったお盆を運んできたため、少々ビビった。


こちらは上からのアングル。この銀皿、パーティーとかで使うサイズでは?

※比較のため、粉チーズを横にしてみた

760円とは思えぬ量だが、とにかく食べるしかない。
味の方は、柔らかめの麺をケチャップで炒め、ハム、玉ねぎ、ピーマン、ナスが絡む、家庭的なナポリタン。
このナポリタンもそうだが、こちらの料理はどれも、甘すぎず、辛すぎず、しょっぱすぎず、かといって薄すぎず。
すべてが突出していない、絶妙な塩梅なのである。おかしいのは量だけだ(笑)。
途中で、卓上の粉チーズや七味(意外と合う)で味を変化させ、残さず食べ切りごちそうさま。
ただし、腹八分どころか十二分になったため、午後の労働は激しい睡魔と戦うハメになってしまった。
この日以降、大盛は避けているのだが、画像の「ミートソース」630円は、並でも結構な量。


「鳥カラ揚」90円と「目玉焼き」80円も追加したのだが、これでも合計800円。


ナポリタン同様、ミートソースも万人受けしそうな、クセのない味わいであった。
トッピングの唐揚げを、もっと食べてみたかったので、その次に行ったときは「鳥から揚定食」700円を選択。


単品は「カラ揚」とカタカナなのに、定食だとひらがなになるようだ。
メインの唐揚げ5個に、キャベツ、具なしナポリタン。


このお店にしては珍しく、常識的な量だ。まあ、生姜焼きのようにドカ盛りで提供されても困るけど。
そういえば、今まで書いてこなかったけど、柏やさんはご飯がおいしい
毎回、ふっくらツヤツヤとした炊き具合。さすがは仕出し弁当屋さんである。

実は私、コロナや仕事の影響もあり、こちらのお店にはもう、1年以上ご無沙汰している。
なので、価格やメニューなどが変わっている可能性もあるが、そこはご了承いただきたい。
当時、午後の日雇い労働に響くと遠慮していた、「特大」メニュー(ライスは+150円、メンは+250円)も、
今なら挑戦できるではないか。まあ、その後の仕事はともかく、最近胃が小さくなっているので完食は無理そうだが。
繁忙時を過ぎた13時台に訪れ、ドカ盛りランチを食べ終え、漫画を読みながらゆっくりするのが常だった。
そう、ここ柏やさんには、備えつけの漫画、それも雑誌ではなく単行本が置いてあったのである。
私が愛読していたのが、水島新司著・「大甲子園」であった。予告したとおり、たいした関係がなくてスマン。
 ※「amazon」のサイトより拝借

先生の高校野球漫画に登場する主要キャラが、甲子園に集結した画期的な作品であるが、
実は私、結末を知らないし、知ろうともしていない。その理由は、柏やさんで続きを読むつもりなので。
柏やさん、心もお腹も存分に満たされるランチを、いつもありがとうございます。
そのうちまた、ごちそうになりに行きますので、どうかよろしくお願いします。
そして水島新司先生、野球と漫画を愛し続けた、63年間にわたる現役生活、ご苦労様でした



柏や 
東京都文京区春日2-4-4
地下鉄後楽園駅からは歩いたことないけど、推定約10分、JRほか飯田橋駅から徒歩約14分
営業時間 11時半~14時過ぎくらいまで
定休日 土日祝日、年末年始
※営業時間や価格などの各種データは、1年以上前のものです
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オカズだらけの飲める食堂 所沢『くるま』

2020年08月09日 | 定食、食堂
先日、惜しまれつつも閉店した、所沢の老舗居酒屋『百味』(ひゃくみ)。

※詳細は拙ブログ「所沢の「ザ・昭和居酒屋」『百味』が閉店していた…」にて

ところがその後、看板と入口横の壁に貼ってあった文面が、「またお会いしましょう」に変わっていると聞いた。
私も実際に見に行ったところ、下記のように「またお会い出来るのを楽しみにしています」と、さらに変化。


なんだか、そのうち復活しそうな雰囲気だよね。地元の呑み助たちも、再開の日を待ち望んでいるに違いない。

以前も書いたが、百味がある所沢のプロぺ通りは、チェーン店や若者向けのしゃらくさい店ばかり。
しかも、頭の悪そうな呼び込みの男たちが常に跋扈しており、不快感がさらに増す。
そんなプロぺ通りだが、百味の他にもう1軒だけ、飲める酒場…というか食堂がある。
それが、今回紹介する『くるま』さん。呼び込み連中を追っ払い、通りの途中の脇に入ると、下記の看板がある。


<定食・うどん・ラーメン>と、食事メインのお店なのだろうが、私の訪問時は明らかに酔客の方が多い
ただ、食事だけのオーダーもOKだし、飲み客でもお通し代や席料を取られることもない。
店内にはテーブル席が多数配置されており、入ったことはないが、奥に小上がり席もある。
主なメニューは下記のとおり。これは【一品料理】で、和洋中いろいろ揃っている。


【一品料理】その2。「刺身盛り合わせ」以外は、「生たまご」90円など(笑)、安価なメニューばかりだ。


ややピンボケのこちらは、食事メニューの【中華】。食事は他にも、そばうどん、ご飯もの、定食や各種セットもある。


あと、こちらが【お飲み物】。酒類に混ざって「玉子スープ」や「なめこ汁」が記載してあるのが面白い。


ちなみに「ラースー」はラーメンスープのことらしい。斬新なメニュー名だね。
とにかく、くるまさんはオカズだけでなくメニュー自体が豊富で、何度通っても飽きる心配のないお店だ。
以下で、これまでに注文してきた料理を紹介していく。値段は、さっき載せたメニュー表を参考にしているが、
撮影したのはだいぶ前(昨年10月の増税より前)なので、現在の価格とは違うかもしれない。
まずは、「餃子の大将」を自称する、餃子マニアの私が真っ先に選んだ「ぎょうざ」320円。


自家製かどうかは判断が難しいが、仮に既製品だとしても、あまり食べたことのないテイストだった。
こちらは友人が頼んだ「ツナサラダ」520円。ポテサラも混ざっているのがありがたいね。


サラダとはいえ予想以上にボリューミーな一品に、カロリーを気にしている友人は困った様子だったが、
そもそも、飲んでいるときにカロリーを気にするのは間違いであろう。
これも友人が頼んだ、「オニオンスライス」270円と「豚キムチ」550円。豚キムチって、カロリー高くないのか?


全体的に量多めで味付けも濃いめ。なお、ドリンクは最初にビール、その後は焼酎ボトルを入れたため、お会計は安かった。
そういえば画像はないけど、お冷が保冷カップで出てくるのがうれしいね。

別の日には、ひとりで日が沈む前の酒を楽しんだ。
前回餃子を頼んだので、今度は「シューマイ」420円を。肉の脂身が甘くておいしい。


日替わり定食を頼んでいる客が多かったため、私も便乗して「日替わりAのオカズだけ」を追加。
この日の「日替わりA」は、コロッケ+唐揚げで、価格は620円だった記憶。ご飯抜きなので、そこからさらに200円引き。


上の画像ではわかりづらいが、唐揚げがなかなかのビッグサイズで、焼売の3個分くらいある。


ここの焼売だって、有名な『崎陽軒』のよりは大きいので、唐揚げがデカすぎるのである。無論、味も良かった。
日替わりは、オカズ+小どんぶり+麺類というセットもあり、麺類はうどんやそばなど5種から選ぶのだが、
選択肢にそうめんもあるのが珍しい。隣のテーブルで、おっさんが食べていたそうめんがウマそうだった。

くるまさんは鶏の唐揚げだけでなく、わかめの唐揚げもあった。


正式名は「三陸産わかめの唐揚げ」で、確か300円くらい。壁の貼り紙メニューゆえ期間限定商品のようだ。
揚げたワカメは初めて食べたが、まわりのコロモが、薄い割には味が濃すぎた(笑)。
味が濃いといえば、先日食べた「肉じゃが」370円も、しっかりと煮込まれていた。


私はこういう、完成から少し時間が経過したと思われる、味の浸みた肉じゃがが好きだ。
同行した友人と、「メシが欲しくなるな」と意見が一致。ただし、ふたりとも最近食が細くなり、ご飯は注文せず。
せっかく食事メニューが豊富なのだから、たまには食べてみようかな。

最後に紹介するのは、こちらのオリジナル商品「ちくわカレー」390円。
お店が「オリジナル」と名乗ったわけではないが、私自身は、人生で初めて目にした料理だ。
いろいろ想像していたのだが、運ばれてきた料理は、予想外のビジュアル。


その正体は、カレー粉を混ぜた粉で揚げたもの、であった。青海苔ならば「磯辺揚げ」だが、カレー粉だと名称は?
この「竹輪の印度揚げ」(←勝手に命名)、お子さんも喜ぶだろうし、家庭のオカズにも適していると思う。
あと、まだ頼んだことはないけれど、ここの「カレーライス」は絶対ウマい気がする。

くるまさんも、最近は11時~21時と、短縮営業となっている。
一日も早いコロナ問題の収束と、冒頭で触れた『百味』さんの復活を願いつつ、
私は今後も、こっそり所沢を訪問しようと思っている。「県外移動とはけしからん!」という意見もあるだろうが、
私が住む立川から所沢は、電車で30分もあれば着く。都内に行くよりよっぽど近いぞ。
そもそも、私に文句をいう前に、マスクもせずに話しかけてくる、プロぺ通りの呼び込みを何とかしてくれ。

最後に、今回のタイトルなのだが、店名『くるま』→くるまといえば、車寅次郎→寅さんの得意な口上→
結構毛だらけ、猫灰だらけ…から発想したとは、誰も気づいていないだろう。
ほぼ原型をとどめてないので、気づかなくて当然なのだが。…この最後の3行、明らかに蛇足だったね。



定食くるま(お店のツイッターの表記より)
埼玉県所沢市日吉町10−19
西武線所沢駅から徒歩約3分
営業時間 10時~0時、最近は11時~21時
定休日 日、祝
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安い、ウマい、卒業できない(?)名門大学 分倍河原『ホルモン大学』

2020年08月04日 | 定食、食堂
新型コロナウイルス騒動以外にも、なにかと不愉快なことの多い今日この頃。
たとえば母校野球部の準々決勝敗退とか(笑)。笑ってられない試合内容だったが。
こうなったら、ウマいもんでもガッツリ食べて、気分を晴らすしかない…
そんなとき、私がよく利用するのが、分倍河原の焼肉屋さん『ホルモン大学』


お店の場所は、以前紹介した、ラーメン居酒屋『しょうちゃん』のすぐ近く。

※しょうちゃんの「W背脂こってり豚骨ラーメン」

以降で、こちらのお店について語っていくが、料理などの画像はこれまでに撮りためたもので、
母校敗戦で大量ヤケ喰いしたわけではないので誤解のないように。

創業は1972年。お父さん、お母さん、息子さんで営む、家族経営の庶民的なお店である。
店内はテーブル席3つとカウンターに5席。カウンターには写真のロースターがふたつ設置してある。


ホルモン大学さんのおすすめポイントは、ズバリ「安さ」
こちらがメニューの表面。お肉などの焼き物や食事類ほか。毎度のことながら、影が映りこむヘタな撮影ですまん。


裏面にはドリンクや一品料理。厨房やお店のサイズを考慮すると、品数豊富である。


お肉の最高値は「牛タン塩」の580円。「キリン瓶ビール」も大瓶で500円。格安チェーン店よりも安いぞ。
もちろん、量が少ないわけでもなく、こちらは「バラ塩」350円と「豚ホルモン」300円。


1人前としてはじゅうぶんな量だし、豚ホルモンはつい最近まで250円だった。
下記画像は、ホルモン1人前を焼いているところ。大小サイズは異なるが、全部で13切れもあった。


肉が丸まらないよう、切れ目が入っているのも嬉しい。タレに漬けこむ手間などを考えると、300円でも破格である。
こちらのお店には、友人たちとも訪問したことがあるが、大半はカウンター席でのひとり焼肉だ。
「最初はタン塩」「濃い味はあと回し」「火は通しすぎない」「野菜も喰おう」など、焼肉にもセオリーがあるようだが、
好きなモノを、好きな順番で、好きな焼き加減で、好きなだけ食べるのが私の流儀だ。
以前、珍しく“最初は塩”を試してみようかと、「肩ロース」「ピートロ」「カルビ」の塩を先に食べたところ、


すぐにお腹いっぱいになってしまい、その日は結局、一番好きな部位のタレ焼きを、あまり食べられず(苦笑)。
トシのせいか、最近は胃が小さくなったよ。まあ、「あまり食べられず」と言いつつ、しっかり2人前たいらげたが。
私が好きな部位は、脂が乗った「カルビ」や「肩ロース」など、わかりやすい味の部位(←子供かよ)。

※「カルビ」1人前をすべて焼いたところ

そして、さきほど「一番好きな部位」と記した、ここの一番のオススメはハラミである。


メニューには「ハラミ」としか記載されていないが、タレでも塩でも注文可能(「肩ロース」も同様)。
下記画像は、塩とタレをそれぞれ焼いたところ。さっき、ホルモンの画像にも映っていた白い物体は「ニンニク」だ。


歯応えよく、脂も適度で、旨味はしっかり。そんな素晴らしいお肉が1人前450円!
ホルモン大学より高いハラミを出す店は多い。というか、ここより安い店は希少だが、味で上回っている店はほとんどない。
私自身は、高級焼肉店で食べた経験はほとんどないし(叙々苑くらい)、価値観は人それぞれ異なるけれど、
ハラミはここのでいい。と最大文字で主張しておく。

他に、私が毎回必ずオーダーするのが、この「つつみ菜」250円で、写真は2人前(奥はハラミ)。


野菜嫌いゆえ(←やっぱり子供か)、飲食店ではサラダなど滅多に注文しない私が、唯一欲する野菜料理、
それが焼肉屋のサンチュであり、ホルモン大学のつつみ菜である。熱々の肉を包んで食べると実にウマい。
そして、もうひとつ必ず頼むのが、さっきのホルモンやハラミの画像に映りこんでいた「ニンニク」100円だ。

※ハラミ画像のアップ

ロースターの端っこに置き、弱火というか余熱でじっくり焼くと、ホクホクの食べ頃になる。


見た目はよろしくないけど、食べるとおいしいし、臭みもなくスタミナも抜群。
そもそもニンニクは、生だとお腹を壊したりするから、じっくり加熱するといいんだよね(←漫画「美味しんぼ」で得た知識)。

ホルモン大学さんには、キムチやサラダの他、「野菜炒め」や「ジャン玉」などの一品料理もある。
ジャン玉とはジャンボ玉子焼きの略で、ジャン=打鐘ではないのでご注意を。このネタ、競輪ファンにしか伝わらないね。
「ライス」を頼むお客さんが多いが、「チャーハン」も人気商品。これら焼肉以外のメニューは、お母さんの担当だ。
私も「チャーハン」と「味噌ラーメン」を食べたことがあるが、先日は初めて「ラーメン」500円を注文。


具材はネギ、ニラ、人参、モヤシ、ワカメ。お肉は入ってないので、残っていたハラミを追加。


焼肉のシメゆえ味は薄口。濃い味が好きな私は、残った焼肉タレを混ぜた。
ラーメンを食べ終えひと息ついていた私に、お父さんが「どうぞ」とお水を持ってきてくれた。


以前は、肉類の調理はお父さんが担当していたが、近年は息子さんに任せ、自身はサポート役に徹している。
さらに今年からは、爪のネイルが鮮やかな、若い女の子が手伝うようになった。
聞いてみたところ、やっぱり店主夫妻のお孫さんで、お店で働く息子さんの姪にあたるお嬢さんらしい。
二代目、さらに三代目候補まで出現し、ホルモン大学さんの将来は安泰のようだ。
もちろん、お父さんとお母さんもまだまだ元気だし、これからも現役で頑張ってほしいよ。
お会計してお店を出たら、入口近くの壁面に、写真の「感染防止徹底宣言ステッカー」が貼ってあった。

※ピンボケ失礼

8月中は、22時までの営業となるが、感染対策はしているようなので、安心して食事ができる。
さすがの私も最近は、お店を出たらすぐにマスクを装着する。正直、息苦しいし面倒ではあるが、
マスク内に閉じ込められた、焼肉の香りを食後もしばらく楽しめるのは悪くないかな。
ちなみに、店内には煙を吸うダクトもないため、帰宅後も服についた匂いでメシが喰えるぞ(ウソ)。

最後に、屋号『ホルモン大学』の由来について。以前、テレ東の「アド街ック天国」の分倍河原特集で紹介された際、
お父さんが「オレが大学行けなかったから、この名前にしたんだ」というようなことを語っていたが、
それはお父さんの照れ隠しであり、事実とは異なる。
だいぶ前に、私がご夫妻に聞かせていただいた由来は、以下のとおりであった。
「府中には東芝とかNECとか大きな会社があるでしょ。
このお店ができた頃(注:今から50年ほど前)は、地方から来た若い社員が、この周辺に大勢下宿していてね。
みんな高校を出たばっかりで、食べたい盛りだけど、そんなにお金は持ってないでしょ。
そんな若い子たちでも、安い値段設定で安心して焼肉を食べられるよう、この店名にしたんだよ」


そう、ちょっとユニークな『ホルモン大学』という屋号には、
「大学生くらいの世代の若者たちに、たくさんのお肉を安く食べさせてあげたい」
という、ご夫妻の愛情が込められていたのである。この逸話を聞いたとき、感動したのは言うまでもない。
とりあえず、東芝やNECはこちらのお店に、「社員がお世話になりました」と、巨額の寄付金を贈呈するべきだな。

若者ではない私が、こちらに入学(初訪問)してから、およそ10年の月日が流れた。
最近では他の焼肉店に行っても、「ホルモン大学の方が安くてウマい…」と母校(?)への愛情は募るばかり。
現在10年生の私だが、ホルモン大学は一生卒業しないつもりだ。
今後、書く機会はなさそうだが、履歴書には「最終学歴:ホルモン大学」と記入する。



ホルモン大学
東京都府中市美好町1-40
JR&京王線分倍河原駅から徒歩約5分
営業時間 火~土 17時~23時 日・祝は17時~22時 食事のラストオーダーは1時間前
定休日 月曜、年末年始
※人気店なので予約した方がいいです
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