明るく正しく強いブログ

朝昼晩、時間を問わず飲んで喰って面白おかしく過ごす人生を歩みたいです。※旧名「日が沈む前に飲む酒はウマい」

広島焼きがある激安立ち飲み店 高円寺『千吉良屋』

2018年10月22日 | 居酒屋・バー
都内屈指の飲み屋街・赤羽で、私が初めて昼酒を楽しんだのは、今から13年ほど前。
案内役の先輩が、1軒目に連れてってくれたのが、『いこい』という立ち飲み屋だった。
朝早くから営業しており、ツマミはどれでも当時は110円、串焼き3本で220円という安価。
ただし、「ハムサラダ」は1枚のハムを二等分してマヨネーズをつけただけだったり、
生ビールを飲んだあとに、ウーロンハイを追加注文したところ、
飲み終わった直後の、泡が残っているジョッキにウーロンハイを注がれたりと、
いろいろツッコミどころはあったのだが、メチャクチャ安いので文句はいえなかった。

そのいこいで働いていた方が創業したのが、立ち飲み店『晩杯屋(ばんぱいや)』。
いこい同様の激安価格と、いこいよりマシな接客や入りやすい店構えが受け、最近どんどん支店を増やしている。
さらに、その晩杯屋で修行した方、つまり始祖のいこいから見て孫弟子にあたる方が、
昨年夏に高円寺南口で開業したのが、今回紹介する『千吉良屋(ちぎらや)』さんだ。
こちらのお店も、立ち飲み・価格破壊・キャッシュオン(商品注文ごとに代金と引換)と、修行先と同様のスタイルだが、
店主の出身地の名物である、広島風お好み焼きがあるのが特徴。
しかも、1枚680円、1/2だと350円、1/4サイズでは180円と、ひとり客でも頼みやすいサイズがあるのがうれしい。

先日、初めて入ってみたとき、まずは生ビール410円と「マカロニサラダ」180円、「広島 お好み焼」1/4を注文。
酒類も焼酎類は250円~、ホッピーセット370円、ハイボールは290円~と安く、値段のわりにジョッキは大きめ。
すぐに生ビールのジョッキ、そして小皿に盛られたマカロニサラダが出てきた。


マカロニは、よくある穴の開いたものではなく、ねじれタイプ(名称わからん)を使用。
続いて、あらかじめ調理してあった1/4お好み焼きを温め直し、目の前の鉄板へ。


こちらのカウンターは、一部が鉄板になっており、焼きものメニューを頼んだ客のエリアだけ温めてくれる。
ただし、調理は目の前でなく、厨房奥にあるスペースの広い鉄板で行なわれる。
お好み焼きにはヘラも渡してくれるので、切り分けて食べた。広島焼きの厚さはこの通り。


決して薄っぺらではなく、180円では申し訳ないクオリティだ。
焼き置きとはいえ、私はたまたま注文したタイミングがよかったようで、
私のすぐあとに来た客も「1/4お好み」を注文したところ、店主は「30分くらいかかるよ」と返答。
ベースとなる小麦粉の薄い生地は焼いてあったが、ソバを茹で、豚肉を炒め、ソバを焼き…と、確かに時間はかかる。
この日は15分くらいで出てきたが、客の注文が重なったりすると、本当に30分かかってしまうかも。
もちろん、店主ひとりでの営業なので、私も他の客も、手が空いているときを選んで追加注文をしたつもりだが、
店主は終始、「あーあ、やってらんねーなー」と言いたげな表情を浮かべていた。
わかりやすくいえば、競輪で1着3着を喰らったときのような顔だ。わかりやすくないか。
激安店舗ゆえ、丁寧な接客をしろとはいわないが、あまりに不機嫌そうだと、客としては居心地よくないよね。
とはいえ、この日は料理2種と酒4杯で1730円。安さには勝てず、その後も数回通ってしまった。
以下で、これまで頼んだ中から、おススメのメニューを紹介していこう。
なお、店主はその後も常に不愛想だったが、あまり気にしないことにした。

壁に貼ってあるメニューは、一番上が「広島 お好み焼」、すぐ下にあるのが「鶏カレーもつ煮込み」180円。


うずらとラッキョウが入るのだが、苦手なラッキョウは抜いてもらった。食べてみるとなかなかスパイシー。
保温鍋からすくって、すぐに提供されるので、ファーストオーダーやお好み焼きを待つのに最適。
こちらは、私の大好きな「カニクリームコロッケ」130円。


自家製ではないと思うが、中のクリームが重すぎず、けっこう美味しい。
続いては、限定メニューなので今もあるかはわからないが、「海苔のポテサラ包みフライ」130円。


中身はこんなかんじ。海苔の存在感は薄いが、確かにポテトサラダが詰まっている。


食べた感触はコロッケに似ているが、ポテサラ独特の酸味があるので、やっぱりコロッケとは違う。
この海苔ポテサラフライもさっきのクリームコロッケも、2個注文すると200円と割安になるので、頼むなら偶数だな。
そして、個人的に一番おススメなのが、写真の「とん平焼き」250円。


玉子で豚肉、キャベツを包み、ソース、青海苔、マヨネーズをかける。シンプルだけど満足度の高い料理だ。
ソバを茹でたりする手間がないため、お好み焼きの注文はイヤがる(?)店主も、とん平焼きはすぐに焼いてくれる。
ただ、別の日に他の客がとん平焼きを頼んだところ、「焼き物は1回だけ」と断られていた。
お好み焼きを焼いた客には、とん平焼きの追加はダメなのかもしれない。

あと、ドリンク類からも、ちょっと変わったメニューを紹介しておく。
まずは「ビアタン生ビール」130円。名称通り、タンブラーグラスの小さなビールだ。


このビールとコロッケだけなら、「せんべろ」どころか「さんびゃくべろ」も可能だが、
店主がさらに不機嫌になりそうなので、もう少しお金を使った方が賢明だろう。
さらに、壁のメニューにも気になるドリンクが!


写真は撮ってないが、「コーヒー牛乳割り」は、甘くて美味しかった。悪酔いしそうだけど。
「ポカリ割り」は頼んだことはないけど、本当に悪酔いするので注意が必要だ。
迷信説もあるが、スポーツドリンクと酒を一緒に飲むと、吸収して酔いやすくなると聞いたことあるし、
実際に私は…じゃなくて、私の知人は2年ほど前、金宮焼酎のポカリ割りを飲んですぐに記憶をなくし、
さほど面識のない、隣席にいた女性の太ももをナデナデしていたらしい。よう知らんけど。
繰り返すけど、セクハラしたのは私ではなく知人なので、誤解のないように。
最後の「メロンソーダハイ(別皿にバニラアイス付きます)」は、ちょっと恥ずかしいけど頼んでみた。
あの、メロン果汁がまったく入らないメロンソーダが、ガキの頃から大好きだったので。
数分後、出てきたのがこちら。


クリームソーダに入るような、丸っこいバニラアイスが出てくると思っていたので、ちょっと意外。
飲んだ感想は、メロンソーダとバニラと焼酎はやっぱり合わない、だ。
ここで悲しいお知らせ。つい最近入店したとき、ポカリ割りとメロンソーダハイの箇所に横線が入っていた。
残念ながら、今では注文不可のメニューになってしまったようだ。残念がる客は少なそうだが。

以上、何度か通ったものの、千吉良屋店主とはいまだに、注文と会計以外はほとんど会話したことがない。
一部の常連客のように、フレンドリーに語り合える日は来るのだろうか。
私の場合、「いいトシこいて甘い酒を頼む、気持ち悪い客」と、陰でバカにされてそうだな。
いずれにしても、ちょっと時間が空いたときや、あと1杯だけ飲みたいときなどに重宝するお店だし、
とにかく安く飲めるので、今後も小銭を用意し、ちょくちょく通おうと思っている。



立呑み 千吉良屋
東京都杉並区高円寺南4-25-2
JR高円寺駅から徒歩約2分、地下鉄新高円寺駅からは徒歩約15分
営業時間 火~金15時半~25時 土、祝15時~25時、日15~23時
定休日 月曜
※営業時間は店頭の貼紙の情報より
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