今から4年前、友人がSNSに、昭和価格の素晴らしい中華食堂を投稿していた。
詳細を知りたくなり、ネット検索したところ、お店は最寄りの三鷹駅から結構離れており、徒歩だと20分以上かかる。
三鷹駅周辺は何度か探索したことがあったが、その距離はさすがに未知のエリアだ。
そんな場所にもかかわらず、近隣住民の熱烈な支持を得ているのか、お店は繁盛しているようで、
さらに驚いたことに、その両隣りにも、昭和の雰囲気漂う外観の食堂があった。
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友人によると、上記3軒は所在地の住所から、【下連雀の三連星】と呼ばれているらしい。
興味を持った私はさっそく、三連星がある三鷹市下連雀六丁目へと向かった。 ※3軒とも住所は同一
中華屋さんは定休日だったので、右側の『エポック』に入ってみた。
同名のおもちゃメーカーがあるが、たぶん無関係。エポックとは「新時代」などの意味があるとか。
こちらは、店頭のショーウィンドウ内のメニュー札。以前は料理の見本サンプルが置いてあったのかも。
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ファサードには「お食事&喫茶」と記されており、食べログの表記も「喫茶店・食堂」だが、
ショーウィンドウには酒瓶が置いてあるし、店内の雰囲気はスナックのようでもあった。
入店すると、高齢のご主人がワンオペで奮闘中。ひとまず空いているカウンター席に座らせてもらう。
店内壁にもメニューがあったので、改めて撮影。ドリンク類も豊富だが、料理は全体的に安価だと思う。
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「コーラー」と伸ばすのは、競輪場などでよく目にした、いわゆる昭和表記。「ショチューコーラハイ」というカタカナ書きも渋い。
訪問したのは2021年の9月で、当時はコロナ禍で酒類提供が禁止されていたため昼酒はあきらめ、
店頭メニューで目に付いた、「スパゲテー ナポリタン」550円を頼むつもりだったが、
「ハンバーグナポリ」660円の方が明らかにお得そうなので、そちらをオーダー。
少し待ったのち、サラダも一緒に盛られた、ハンバーグ・ナポリタンが登場。
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別アングルからも撮影。トマトは丸ごと1個使用し、ナポリタンには粉チーズ、ハンバーグにはデミソースがたっぷりかかる。
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豪快なビジュアルと同様、味も当然濃厚で、洋食屋ではなく大衆食堂のメニューという印象。
ナポリタンなのに妙に歯応えがあるのは、粗目に刻まれた人参のためだ。
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現役なのかは不明だが、目の前の食器棚には、時代を感じさせるオーディオも置いてあるし、
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所沢の老舗中華『栄華』のときのように、過去にタイムスリップした気分になれた。
660円の割には量があったため、当初は三連星のもう一軒に寄ろうと思っていたが、満腹だったのでハシゴはせず、
近くの『紀ノ国屋』工場直営店で、冷凍された牛丼の具材を買っておとなしく帰った。 ※詳細はここで
数ヶ月後、酒類が解禁されたので、エポックの左隣、三連星の中央にある『高社楼』へ。友人が紹介していたのもこのお店だ。
店頭には食品サンプルが飾ってあり、昭和生まれの心をくすぐる。
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入店しカウンター席に着席。こちらのお店は、ご夫婦と息子さんと思われる男女3人が働いていた。
目の前に貼ってあったメニュー表を拝見。こんなに安いのに、4年たった現在も価格は変わっていない。
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最初のオーダーは、「ビール」570円と「餃子」300円。キリンラガーの大瓶でこの価格は嬉しい。
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続いて、1人前6個の餃子が焼き上がった。大きさは標準より少しだけ大きめか。
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いつものように、最初は何も付けずに食べると、野菜が細かく刻まれた、昔よく食べた懐かしいタイプ。
最近は、豚の脂身だかなんだかわからんが、甘味や油を感じる餃子が多いからね。
中身はこのとおり緑一色。さっきのエポックでトマトを残した(反省)、野菜嫌いの私には最適。
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味は薄口なので、2個目からは胡椒と醤油を少し垂らして食べた。
シメのお食事には、中華食堂では珍しい「開花丼」600円をチョイス。
数分後、スープやお新香と一緒に、開花丼がやってきた。
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八王子『ちとせ』のときにも記したが、街中華では牛肉を使わないお店が多いため、こちらの開花丼も豚肉であった。
玉子でとじられた豚肉に、甘口の玉ねぎという組み合わせには、七味や胡椒がよく合う。
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醤油味のスープも口直しには最適で、一気に食べ終えた。
3軒の中で唯一、現在も夜営業を続けている高社楼さんには、その後も何度か足を運んでいる。
下連雀三連星、残る1軒は左端の御食事処『さんえい』。
既述したように駅から遠く、なかなか行く機会がなかったし、近年は昼だけの営業になったため、訪れたのは今年に入ってから。
店頭にメニューが貼ってあったので撮影。こちらは定食・食事類。
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こちらは一品料理の部。酒のツマミにもなりそうだし、ご飯を頼んで定食にもできる。
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価格は、他店よりちょっと安いくらいに思えるが、ネット情報によると量が多いらしく、コスパは良好なようだ。
入店し、空いていたカウンター席に着席。こちらは、ご夫婦と思われる男女が営んでいた。
女性が接客担当で、男性は厨房から声が聞こえたが、最後まで姿を現さなかった。
注文したのは「カツカレー(サラダ付)」800円。以前は普通の「カレーライス」や「ドライカレー」もあった模様。
オーダーを受け、すぐに奥の厨房(私の席からは見えない)から油で揚げる音が聞こえてきて、
数分後にはまずはサラダが登場し、続いてカツカレーも完成。
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サラダは、大きめの楕円形皿に山盛りで、自家製と思われるフレンチドレッシングがかかっている。
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カツカレーは、黄色くもったりとしたソースがかかる、私の好きな日本の家庭で作るようなカレーである。
画像ではわかりづらいが、手前にひと口カツ(3切れ)、ご飯の上には肉片があった。
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カレーに具材は入っておらず、カツと肉片(豚肉)だけ。ただし、豚肉は炒めてあり、焼鳥のタレのような甘辛い味が付いていた。
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カレーソース自体も、スパイスや辛さを感じず、最後に独特の甘味が口に残る、不思議なテイスト。
頭に浮かんだのは、ケーキなどのスイーツにたま~に乗っている、甘い仁丹みたいな銀色の粒。
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※Wikipediaより画像を拝借
なぜか、あれをかじったときのような感覚になった。ちなみに、あの銀粒の名称は「アラザン」と呼ぶらしい。皆さん知ってた?
量が多くて時間がかかったが、すべて食べ切りお会計。「はあいどうも~」と愛想のいいお母さんに声を掛けられ退店。
以上、下連雀の三連星こと、昭和チックな飲食店3軒をリポートした。全店に共通するのは、
○昭和時代と変わらぬ価格設定 ○昭和時代から続く営業 ○店主は昭和生まれの先輩
価格設定は掲載したメニュー表を見れば、同意してもらえるはず。
3軒とも当然HPなどはなく、ネットで見かけた情報なので断定はできないが、どのお店も創業から50年くらい経過している様子。
店主というか、高社楼の息子さん以外は、全員高齢だろうけど元気に見える。
グーグル情報によると、エポックさんは現在休業中のようだが、3軒とも、今後も元気に営業を続けてほしい。
直撃世代なのにガンダムに興味がなかった私は、「三連星」の元ネタを知らなかったのだが、
三軒、連なる、星=素晴らしいお店で三連星とは、ピッタリの愛称である。
こちらのような駅からは離れた場所にある名店を、これからも可能な限り発掘していきたいね。
下連雀三連星
東京都三鷹市下連雀6-12-10
JR三鷹駅から徒歩約21分、京王井の頭線井の頭公園駅からはもう少しかかりそう
篠原病院入口というバス停から徒歩約2分
エポック ※最近は休業中の模様
営業時間 12時半~14時、17時~22時半 日曜は昼営業のみ
基本無休? ※エポック非公式応援サイトより
高社楼
営業時間 11時~14時半、16時~20時半くらい ※もう少し早く閉める場合もある
定休日 火曜
さんえい
営業時間 11時~14時
定休日 不明
詳細を知りたくなり、ネット検索したところ、お店は最寄りの三鷹駅から結構離れており、徒歩だと20分以上かかる。
三鷹駅周辺は何度か探索したことがあったが、その距離はさすがに未知のエリアだ。
そんな場所にもかかわらず、近隣住民の熱烈な支持を得ているのか、お店は繁盛しているようで、
さらに驚いたことに、その両隣りにも、昭和の雰囲気漂う外観の食堂があった。
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友人によると、上記3軒は所在地の住所から、【下連雀の三連星】と呼ばれているらしい。
興味を持った私はさっそく、三連星がある三鷹市下連雀六丁目へと向かった。 ※3軒とも住所は同一
中華屋さんは定休日だったので、右側の『エポック』に入ってみた。
同名のおもちゃメーカーがあるが、たぶん無関係。エポックとは「新時代」などの意味があるとか。
こちらは、店頭のショーウィンドウ内のメニュー札。以前は料理の見本サンプルが置いてあったのかも。
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ファサードには「お食事&喫茶」と記されており、食べログの表記も「喫茶店・食堂」だが、
ショーウィンドウには酒瓶が置いてあるし、店内の雰囲気はスナックのようでもあった。
入店すると、高齢のご主人がワンオペで奮闘中。ひとまず空いているカウンター席に座らせてもらう。
店内壁にもメニューがあったので、改めて撮影。ドリンク類も豊富だが、料理は全体的に安価だと思う。
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「コーラー」と伸ばすのは、競輪場などでよく目にした、いわゆる昭和表記。「ショチューコーラハイ」というカタカナ書きも渋い。
訪問したのは2021年の9月で、当時はコロナ禍で酒類提供が禁止されていたため昼酒はあきらめ、
店頭メニューで目に付いた、「スパゲテー ナポリタン」550円を頼むつもりだったが、
「ハンバーグナポリ」660円の方が明らかにお得そうなので、そちらをオーダー。
少し待ったのち、サラダも一緒に盛られた、ハンバーグ・ナポリタンが登場。
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別アングルからも撮影。トマトは丸ごと1個使用し、ナポリタンには粉チーズ、ハンバーグにはデミソースがたっぷりかかる。
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豪快なビジュアルと同様、味も当然濃厚で、洋食屋ではなく大衆食堂のメニューという印象。
ナポリタンなのに妙に歯応えがあるのは、粗目に刻まれた人参のためだ。
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現役なのかは不明だが、目の前の食器棚には、時代を感じさせるオーディオも置いてあるし、
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所沢の老舗中華『栄華』のときのように、過去にタイムスリップした気分になれた。
660円の割には量があったため、当初は三連星のもう一軒に寄ろうと思っていたが、満腹だったのでハシゴはせず、
近くの『紀ノ国屋』工場直営店で、冷凍された牛丼の具材を買っておとなしく帰った。 ※詳細はここで
数ヶ月後、酒類が解禁されたので、エポックの左隣、三連星の中央にある『高社楼』へ。友人が紹介していたのもこのお店だ。
店頭には食品サンプルが飾ってあり、昭和生まれの心をくすぐる。
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入店しカウンター席に着席。こちらのお店は、ご夫婦と息子さんと思われる男女3人が働いていた。
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最初のオーダーは、「ビール」570円と「餃子」300円。キリンラガーの大瓶でこの価格は嬉しい。
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続いて、1人前6個の餃子が焼き上がった。大きさは標準より少しだけ大きめか。
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いつものように、最初は何も付けずに食べると、野菜が細かく刻まれた、昔よく食べた懐かしいタイプ。
最近は、豚の脂身だかなんだかわからんが、甘味や油を感じる餃子が多いからね。
中身はこのとおり緑一色。さっきのエポックでトマトを残した(反省)、野菜嫌いの私には最適。
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味は薄口なので、2個目からは胡椒と醤油を少し垂らして食べた。
シメのお食事には、中華食堂では珍しい「開花丼」600円をチョイス。
数分後、スープやお新香と一緒に、開花丼がやってきた。
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八王子『ちとせ』のときにも記したが、街中華では牛肉を使わないお店が多いため、こちらの開花丼も豚肉であった。
玉子でとじられた豚肉に、甘口の玉ねぎという組み合わせには、七味や胡椒がよく合う。
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醤油味のスープも口直しには最適で、一気に食べ終えた。
3軒の中で唯一、現在も夜営業を続けている高社楼さんには、その後も何度か足を運んでいる。
下連雀三連星、残る1軒は左端の御食事処『さんえい』。
既述したように駅から遠く、なかなか行く機会がなかったし、近年は昼だけの営業になったため、訪れたのは今年に入ってから。
店頭にメニューが貼ってあったので撮影。こちらは定食・食事類。
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入店し、空いていたカウンター席に着席。こちらは、ご夫婦と思われる男女が営んでいた。
女性が接客担当で、男性は厨房から声が聞こえたが、最後まで姿を現さなかった。
注文したのは「カツカレー(サラダ付)」800円。以前は普通の「カレーライス」や「ドライカレー」もあった模様。
オーダーを受け、すぐに奥の厨房(私の席からは見えない)から油で揚げる音が聞こえてきて、
数分後にはまずはサラダが登場し、続いてカツカレーも完成。
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サラダは、大きめの楕円形皿に山盛りで、自家製と思われるフレンチドレッシングがかかっている。
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カツカレーは、黄色くもったりとしたソースがかかる、私の好きな日本の家庭で作るようなカレーである。
画像ではわかりづらいが、手前にひと口カツ(3切れ)、ご飯の上には肉片があった。
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カレーに具材は入っておらず、カツと肉片(豚肉)だけ。ただし、豚肉は炒めてあり、焼鳥のタレのような甘辛い味が付いていた。
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カレーソース自体も、スパイスや辛さを感じず、最後に独特の甘味が口に残る、不思議なテイスト。
頭に浮かんだのは、ケーキなどのスイーツにたま~に乗っている、甘い仁丹みたいな銀色の粒。
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なぜか、あれをかじったときのような感覚になった。ちなみに、あの銀粒の名称は「アラザン」と呼ぶらしい。皆さん知ってた?
量が多くて時間がかかったが、すべて食べ切りお会計。「はあいどうも~」と愛想のいいお母さんに声を掛けられ退店。
以上、下連雀の三連星こと、昭和チックな飲食店3軒をリポートした。全店に共通するのは、
○昭和時代と変わらぬ価格設定 ○昭和時代から続く営業 ○店主は昭和生まれの先輩
価格設定は掲載したメニュー表を見れば、同意してもらえるはず。
3軒とも当然HPなどはなく、ネットで見かけた情報なので断定はできないが、どのお店も創業から50年くらい経過している様子。
店主というか、高社楼の息子さん以外は、全員高齢だろうけど元気に見える。
グーグル情報によると、エポックさんは現在休業中のようだが、3軒とも、今後も元気に営業を続けてほしい。
直撃世代なのにガンダムに興味がなかった私は、「三連星」の元ネタを知らなかったのだが、
三軒、連なる、星=素晴らしいお店で三連星とは、ピッタリの愛称である。
こちらのような駅からは離れた場所にある名店を、これからも可能な限り発掘していきたいね。
下連雀三連星
東京都三鷹市下連雀6-12-10
JR三鷹駅から徒歩約21分、京王井の頭線井の頭公園駅からはもう少しかかりそう
篠原病院入口というバス停から徒歩約2分
エポック ※最近は休業中の模様
営業時間 12時半~14時、17時~22時半 日曜は昼営業のみ
基本無休? ※エポック非公式応援サイトより
高社楼
営業時間 11時~14時半、16時~20時半くらい ※もう少し早く閉める場合もある
定休日 火曜
さんえい
営業時間 11時~14時
定休日 不明